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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ITI5 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日野自動車株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」ことを使命とし、「技術の継承と革新を続け、より高い技術の開発に取組み、世界の人々から信頼される商品やサービスを提供する」ことを基本理念とし、時代の変化を的確に捉え、社会との調和を図り、安全で環境に優しい商品や質の高いサービスを提供するため、積極的な研究開発活動を行っております。
当社の研究開発は、当社を中心に、子会社をはじめとする関係各社との緊密な連携のもとで推進されております。また、基礎研究分野において、技術研究所を中心として環境、安全、材料などの分野における研究開発に取り組んでおります。
当社は、環境や安全に対する取組みに加え、耐久性や燃費などの性能向上、プロダクト・ライフサイクル・コストの低減など、より良い商品とサービスを世界の人々に提供する為に商品・技術開発を行っております。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(日本)
[最近の新製品]
(1) 中型トラック「日野レンジャー」を改良し、2019年5月6日に発売しました。今回の改良では、進化した「ドライバーモニターⅡ」や「オートマチックハイビーム」を標準装備するとともに、ハンズフリー機能付Bluetooth®搭載オーディオを全車標準搭載し、安全性と利便性を向上させました。

日野は、商用車メーカーの社会的責務として安全装備の開発と普及に取り組んでおり、中型トラックにおいては業界をリードする高い水準の安全性能を実現しています。このたび機能を向上させた「ドライバーモニターⅡ」は、モニターカメラの精度を向上させるとともに、カメラの設置位置をインパネ内からより顔を認識しやすいピラーに変更しています。これにより、ドライバーの顔向き・眼の開閉状態に加えて、運転姿勢崩れも認識することが可能となりました。また、サングラスやマスク装着時の検知能力も向上し、前方不注意を検知すると警報で知らせます。
夜間の運転視界支援として、ヘッドランプのハイビーム・ロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」および「オートヘッドランプ」を標準搭載し、「可変配光型LEDヘッドランプ」もエアサス車にオプション設定しています。
さらに、ハンズフリー機能付Bluetooth®搭載オーディオを標準装備し、ステアリングを握ったまま操作できる等、利便性も向上しています。
今回発売した「日野レンジャー」は、「PCS※1」「VSC※2」「車線逸脱警報」を標準装備しており、全車ASV減税の対象※3です。また、J-OBDⅡ※4に対応したモデルです。

※1 「PCS」(プリクラッシュセーフティシステム)はトヨタ自動車株式会社の登録商標です。
※2 「VSC」(Vehicle Stability Control、車両安定制御装置)はトヨタ自動車株式会社の登録商標です。
※3 先進安全自動車(ASV)技術を備えるトラック・バスについて自動車取得税、自動車重量税を軽減する特例措置。
※4 「J-OBDⅡ」(Japan On-board diagnosisⅡ)。2019年9月1日より適用となる車載式故障診断装置搭載の義務化に対応。

(2) 小型トラック「日野デュトロ」を改良し、「2016年排出ガス規制」に対応するとともに、安全装備を大幅に
拡充して2019年5月7日に発売しました。日野は、商用車メーカーの社会的責務として安全技術を標準装備し、様々なシーンで衝突回避を支援する機能を追加しています。また、ICTサービス「HINO CONNECT」導入によるコネクティッドの推進等、あらゆる面からドライバーをサポートしています。

新たな安全装備(標準装備)
・前進誤発進抑制機能
壁だけでなく、店舗等のガラスも検知し、アクセルを踏み間違えた場合等にはエンジンの出力制御とブレーキ制動によって衝突回避を支援します。
・低速衝突被害軽減機能
従来から搭載していたPCSに加えて、10km/h以下の低速走行での衝突回避を支援する機能です。前方の障害物に気が付かずにブレーキを緩めて走り出した場合等には、エンジンの出力制御とブレーキ制動によって衝突回避を支援します。

・視界支援
LEDヘッドライトの全社標準化と、国内小型トラック初となる「電子インナーミラー」を採用しています。電子インナーミラーは、積み荷などで視界を遮られても後方の安全確認がしやすくなるよう、カメラにより後方映像を表示します。また、通常のインナーミラーとしての使用も可能です。
・エンジン改良により排出ガスを低減
改良を加えたパワフルかつ経済的なエンジンと、尿素水を使用しない先進後処理システムDPR-Ⅱ※5の組み合わせを全車に採用し、排出ガスのさらなるクリーン化を実現しました。
全車2016年排出ガス規制に適合しており、車両総重量1.5t超車を中心に一部車型はJ-OBD-Ⅱに対応しています。
・ICTサービス「HINO CONNECT」に対応
通信端末を標準搭載し、トータルサポート強化の一環として大型トラック「日野プロフィア」等からスタートした「HINO CONNECT」を、日野デュトロにも導入しました。PCS作動状況をお客様(運行管理者様)へメールでお知らせする等の各種通信機能をはじめ、稼働をサポートするためのコンテンツを提供しています。
・ドライバーの便利性向上装備
ハンズフリー機能付Bluetooth®搭載オーディオとステアリングスイッチを全社に標準搭載しました。これにより、ステアリングを握ったまま通話やマルチインフォメーションディスプレイの操作ができる等、利便性も向上しています。

今回販売した「日野デュトロ」は一部車型で2016年燃費基準+10%達成しています。また、ハイブリッド車およびディーゼル車は、ASV減税またはエコカー減税の対象となっています。

※5:ディーゼル燃料を還元剤としたNOx後処理技術。「DPR-Ⅱ」はトヨタ自動車株式会社の登録商標です。

(3) 大型路線ハイブリッド連接バス「日野ブルーリボン ハイブリッド 連接バス」を2019年5月27日に発売しました。これは、いすゞ自動車株式会社(以下 いすゞ)と国産初のハイブリッド連接バスとして2017年より共同で開発をしてきたものです。いすゞと日野は、商用車メーカーの社会的責務として、ドライバー不足や環境問題といった社会課題の解決に向けて取り組んでいます。環境負荷低減に寄与しながら安全かつ効率的な大量輸送を実現するハイブリッド連接バスと、高度運転支援技術・ITS技術については、喫緊の課題に対応すべく早期の実用化を目指してきました。
また、次世代都市交通システム(ART:Advanced Rapid Transit)での活用を想定した連接バス用のITS技術も開発し、今後、市場ニーズに応じて実装してまいります。
日野は、「Challenge2025」において、社会とお客様の課題解決に向けた「安全・環境技術を追求した最適商品」の提供を掲げています。「日野ブルーリボン ハイブリッド 連接バス」は、日本の道路事情を踏まえた車両寸法とし、ハイブリッドシステムの採用により省燃費を実現しました。また、路線バスでは世界初となる「ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)」を標準装備し、高い安全性も備えています。安全と環境に配慮し、大量輸送を可能としています。


・輸送性
定員120名という大量輸送能力を備え、乗客の利便性と輸送効率向上に貢献します。
・乗降性・バリアフリー
前車室はフルフラットとし後車室もノンステップエリアを広く確保するとともに、連接バスとして最適なシートレイアウトにより、乗客の利便性、快適性を実現しています。
・ハイブリッドシステム
小排気量でありながら十分な高出力・高トルクを発揮するA09Cエンジンを採用し、ハイブリッドシステムとAMTの協調制御による変速の最適化を図っています。エンジンとモーターの間にクラッチを配置することでエネルギー回生効率を向上させるとともに、モーター発進を可能にし、省燃費と環境性能を追求しました。
・ドライバー異常時対応システム(EDSS)
ドライバーに急病などの異常が発生した際、乗客や乗務員が非常ブレーキスイッチを押すことで、減速して停止します※6。立席の乗客の安全性に配慮し、路線バスに適した制御としています。

※6 国土交通省策定「ドライバー異常時対応システム」技術指針に準拠。



・プラットホーム正着制御
路面上の誘導線をカメラで認識し、自動操舵、自動減速によりバス停へ誘導することで運転操作を支援します。バス停側の対応とあわせて、隙間・段差を解消することで、円滑な乗降を実現します。
・協調型車間距離維持支援システム(CACC)※7
先行車の加減速の操作情報を通信で後続車に送ることにより、先行車との車間距離を高精度に制御し、無駄のない、スムーズな加減速を実現します。
・衝突警報
ミリ波レーダーにより障害物および先行車両を検知し、衝突の可能性がある場合はディスプレイ表示や警報音でドライバーに警告します。
・路車間通信、車車間通信※8
バスの走行特性に対応した路車間通信(ITS専用周波数)による安全支援(赤信号注意喚起、赤信号減速支援、右折時注意喚起、信号待ち発進準備案内)や、バス優先の信号制御を行う高度化PTPS(公共車両優先システム:Public Transportation Priority System)に対応。車群走行時には、車車間通信も活用し車群の構成や台数を把握し、車群単位での信号通過やバス停発車を支援する機能も備え、輸送力や速達性・定時性の向上に貢献します。
・視覚支援カメラシステム
車両内外にカメラを設置、ドライバーはモニターで監視します。車外に設置したカメラは、車両停止時に車両周辺の移動物を検知し、ドライバーにアイコンの点滅と音で警報を行います。

※7 本システムは自動車専用道路での使用を前提としています。
※8 高度化PTPSを含む車群走行に対応したシステムは、トヨタ自動車も含めた3社共同開発。

(4) 大型トラックに画期的なハイブリッドシステムを搭載し低燃費を実現した「日野プロフィア ハイブリッド」を2019年6月18日に発売しました。日野は「Challenge2025」において、社会とお客様の課題解決に向けた「安全・環境技術を追求した最適商品」の提供を掲げています。大型トラックは燃料消費量が多くその削減が大きな課題ですが、高速道路での定速走行が中心で発進・停止の頻度が少ないことから、ハイブリッドには不向きとされていました。日野は、その質量の大きさゆえに下り坂での運動エネルギーが非常に大きいことに着目。標高・勾配・位置情報などをもとにルート上の勾配を先読みし、AIが走行負荷を予測し最適なハイブリッド制御を行うという、世界初の技術を採用した新ハイブリッドシステムを開発しました。これにより、高低差による運動エネルギーを効率的に回生し活用することで、大型トラック特有の走行条件における燃費効果を実現しています。
積載性や航続距離といったトラックとしての基本性能および使い勝手はディーゼル車と同等のまま、CO₂排出量の削減と、燃費低減による運行経費の節減が見込めます。さらに、モーター走行による走行中の騒音や振動を低減し、ドライバーの疲労軽減にも貢献します。
また、冷凍機メーカーと協力し、ハイブリッドシステムの電力を冷凍機の電源に活用した電動冷凍車「日野プロフィア COOL Hybrid」を設定します。「日野プロフィア ハイブリッド」の全車型に展開、電動冷凍機メーカーは株式会社デンソーと三菱重工サーマルシステムズ株式会社です。


・新世代ハイブリッドシステム
高速道路の頻繁な下り坂において、車両重量の大きさを生かして大きな運動エネルギーを効率的に回収し大容量バッテリーに蓄え、定速走行時にモーター走行を行います。さらに、一般路走行でも従来のハイブリッド技術に加え協調ブレーキシステムを採用したことで、燃費向上、燃費バラツキの低減を図っています。燃費は、重量車燃費基準値の4.04km/L(車両総重量20トン超~25トン以下)+17.5%の4.75km/Lを実現しました。

① AIを活用した勾配先読みハイブリッド制御:世界初
ロケーターECUに内蔵された標高・勾配・位置情報から走行ルートの100キロ先までの勾配を先読み。それをもとにAIが走行負荷に応じた大枠なシナリオを作成します。さらに、これを10キロごとに補正していくことで、消費電力の最小化と燃費の最大化を両立させる世界初のハイブリッド制御です。
② ブレーキ協調回生制御
一般路走行中に使用頻度が多いフットブレーキ操作時、回生ブレーキを優先させる制御を行い、エネルギー回収率を向上させ回生エネルギーのばらつきを低減させています。

③ リチウムイオンバッテリーの採用
新たに開発した大容量バッテリーです。大型トラックの大きな運動エネルギーを充分回収できる容量を確保しています。

・電動冷凍車「日野プロフィア COOL Hybrid」
ハイブリッドシステムで回生・発電した電力を大容量バッテリーに蓄え、走行での使用に加えて、冷凍機用電動コンプレッサーの駆動にも使用。車両のアイドリング時や低速走行時でも、安定した高い冷凍性能を発揮します。従来よりもバッテリー容量およびモーター出力が大きくなり、冷凍性能の向上に大きく貢献しています。

① バッテリー容量の増加により(1.9kWh→11kWh)、エンジン停止後も冷凍機に電力を供給することで庫内温度を約2時間確保することが可能(外気温35度、庫内設定温度-18度(低温)で使用した場合)。
② モーター出力の向上により(36kW→90kW)、冷却性能が向上し予冷時間を約90分短縮(外気35度、庫内-20度到達時間)。

(5) 大型観光バス「日野セレガ」を改良し、商用車世界初となる自動検知式「ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)」をはじめとする先進安全装備を大幅に拡充させ、2019年7月1日に発売しました。


・「ドライバー異常時対応システム(EDSS)」
進化した「ドライバーモニターⅡ」や「車線逸脱警報」によりドライバーの運転姿勢や車両の挙動をモニターし、体調急変などによるドライバーの異常な状態を自動検知して徐々に減速し車両を停止させます。また、システム作動時には、お客様向けICTサービス「HINO CONNECT」を通じて、お客様が設定した登録メールアドレスに対象車両・作動時刻・位置情報が通知され、万一の際、お客様の迅速な対応をサポートします。
・「ドライバーモニターⅡ」
最新AI技術の採用による顔検出性能の向上や画像解析の精度向上とともに、カメラの設置位置を顔を認識しやすい位置に変更しています。これにより、ドライバーの顔向き・眼の開閉状態に加えて、運転姿勢崩も検知することが可能となりました。また、サングラスやマスク装着時の検知能力も向上し、前報不注意を検知すると警報で知らせます。
・「スキャニングクルーズⅢ」
従来のクルーズコントロール機能「スキャニングクルーズⅡ」に、渋滞追従機能を追加。ミリ波レーダーで先行車を検出し、車間距離維持に加え、先行車が停止した場合には追従して停車。ステアリングに設置されたスイッチもしくはアクセルの操作により再発進します。高速走行時の運転負荷軽減に貢献します。
・「オートマチックハイビーム」
画像センサーで前報の状況を検知し、ヘッドランプのハイビーム・ロービームを自動で切り替える事で、夜間の運転視界を支援します。

(6) バスシリーズのうち大型路線バス「日野ブルーリボン」「日野ブルーリボン ハイブリッド」、中型路線バス「日野レインボー」、中型バス「日野メルファ」、小型バス「日野ポンチョ」を改良し、2019年7月1日に発売しました。近年増加傾向にあるドライバーの健康状態の急変による事故の対策として、2018年7月に大型観光バス「日野セレガ」に標準装備した、非常ブレーキスイッチ式の「ドライバー異常時対応システム(EDSS)を標準装備しました。また、すべてのモデルはJ-OBD-Ⅱ規制に適合させています。

(7) 小型バス「日野リエッセⅡ」を改良し、2016年排出ガス規制に対応して2019年8月1日に発売しました。
今回の改良では、排出ガスのさらなるクリーン化を実現するため、エンジン各部の協調制御を適正化するとともに、排出ガス後処理システムであるDPR+尿素SCRの採用によって、大気汚染の原因となるPMとNOx※9を除去しています。これにより全社で2015年度燃費基準を達成しました。
また、お客様からのニーズにお応えし、ロング車(全長7m)よりさらに長いスーパーロング車(全長7.7m)を一部グレードに追加設定しました。用途に合わせたシートレイアウトや、車いすリフト者等に架装するためのベースとして選択いただけます。

※9 PM:粒子状物質、NOx:窒素酸化物。
[最近の主な成果]
(1) 2019年11月19日から新東名高速道路において経済産業省および国土交通省が実施する夜間における後続車有人システムの隊列走行公道実証に参加しました。
本実証は、経済産業省と国土交通省が「未来投資戦略2018」に基づき、高速道路でのトラック隊列走行の実現を目指して2018年1月より行っている公道実証の一環です。今回は、大型車の交通量が増大かつ周辺車両から視認性が低下する夜間に実施する事で、隊列走行の周辺を走行する一般車両への影響有無といった受容性について調査しました。
日野は、ドライバー不足をはじめとする物流業界の抱える課題解決に貢献すべく、技術開発をはじめさまざまな取り組みを行っています。隊列走行も有効な手段の一つであると考えており、社会インフラの整備状況や社会受容性なども鑑みながら、実現可能なものから段階的に実用化すべく技術開発を進めています。隊列走行の商業化には、技術開発のみならず、運用ルールを含めた社会インフラ整備、社会受容性の醸成、事業者のご理解・参画も重要です。日野は、関係機関と連携し隊列走行の商業化の実現を目指してまいります。

(2) トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)と日野は、燃料電池大型トラックを共同開発し、今後、走行実証などを通じて実用化に向けた取り組みを進める事になりました。
トヨタと日野は、地球環境問題を重要な経営課題の一つとして位置づけ、積極的に取り組んでいます。両社とも、2050年までに走行中CO₂排出量の大幅削減を掲げ※10、電動車の技術開発と普及促進に尽力しています。今後、さらなるCO₂排出量の削減を実現するためには、国内商用車全体のCO₂排出量の約6割を占める※11大型トラックの環境性能の大幅な向上が必須です。
商用車の電動化においては、高い環境性能はもちろんのこと、事業に使う車両としての実用性が求められるため、走行距離や積載物、稼働シーンなどに応じて適材適所で最適なパワートレインを採用していくことが重要となります。幹線輸送に使われる大型トラックには、十分な航続距離と積載量、そして短時間での燃料供給が求められるため、エネルギー密度の高い水素を燃料とする燃料電池車が有効であると考えています。
このたび共同開発する燃料電池大型トラックは、日野の大型トラック「日野プロフィア」をベースに、両社が培ってきた技術を最大限に活かして開発します。シャシは燃料電池車に最適なパッケージングを専用設計し、徹底した軽量化により十分な積載量の確保を目指します。パワートレインにはトヨタの次期「MIRAI」用に新開発されるトヨタFCスタックを2基搭載し、日野の強みである大型車ハイブリッド技術を応用した車両走行制御を組み合わせます。航続距離は600kmを目標とし、環境性能と商用車としての実用性を高次元で両立することを目指します。
トヨタと日野は、水素を将来の有力なエネルギーと位置づけており、2003年の燃料電池バスの共同実証から15年以上にわたり、燃料電池商用車の技術開発および普及促進に努めてまいりました。今後さらに関係を強固にし、水素社会の実現に向けて取り組みを加速してまいります。

※10 トヨタ環境チャレンジ2050 : 2015年策定。この中の「新車CO₂ゼロチャレンジ」で2050年までに、新車1台あたりの平均CO₂排出量の90%削減(2010年比)を目指す。
日野環境チャレンジ2050 : 2017年策定。この中の「新車CO₂ゼロチャレンジ」で2050年までに、新車1台あたりの平均CO₂排出量の90%削減(2013年比)を目指す。
※11 車両総重量3.5t超のトラック・バス、当社調べ(2020年2月末現在)。

(3) 日野は、TRATON SE(以下、TRATON)と電動化領域における具体的な協業を開始します。
両社は、個社の枠を超えて電動商用車の実用化をさらに加速していくために、商用車における電動プラットフォームおよび電動化コンポーネントの一括企画を共同で推進します。これにより、プラットフォームおよびコンポーネントの共用や開発分担が可能となり、両社の強みを最大限に活用して効率的かつ迅速に技術開発を進めることができます。両社で一括企画する電動プラットフォームは、小型から大型までのトラック・バスといった幅広い車種への適用を想定しており、日野は強みのある小型から、TRATONは同じく大型から製品開発に採用し、お客様に最適な商品をより早くご提供してまいります。
本件は、両社のメンバーで構成されるアライアンスボードにおいて合意しており、今後、独占禁止法関連等の必要な手続きを経て、新たに専任チームを立ち上げます。日本および欧州に拠点を置き、活動を推進していきます。
両社の強みを融合させた電動化技術により、あらゆるお客様に最高の価値を提供し続け、持続可能な人流・物流の実現に貢献してまいります。

以上、当連結会計年度の「日本」セグメントの研究開発費の総額は、60,573百万円であります。

(アジア)
該当事項はありません。

(その他)
該当事項はありません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02146] S100ITI5)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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