有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IXZR (EDINETへの外部リンク)
シチズン時計株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)
当社グループの研究開発活動は、グループ事業戦略に基づき、“市民に愛され市民に貢献する” という企業理念実現のため、将来を見据え、新たな顧客価値創出を担う研究開発体制を構築しております。
研究開発体制としては、研究開発センターが中央開発機能を持ち、経営方針に沿ってグループを俯瞰した研究開発を行っております。また、それぞれの事業に関わる製品開発、生産技術開発等は、時計事業の製品開発部門と技術開発部門、および各事業会社が担っております。
なお、研究開発費につきましては、各事業に配分できない基礎研究費用1,061百万円が含まれており、当連結会計年度中に投下した研究開発費は、6,164百万円であります。
主な研究開発活動
①研究開発センターにおける研究開発活動
研究開発センターにおいては、当社のもつ基盤技術をより深化させるとともに、マーケティング活動にも力を入れ、新たな顧客を創造し続けることができる新技術・新製品の開発を行っております。また、グループ各社からの材料解析依頼や各種技術相談に応じることで、グループ研究開発活動の支援も行っております。
②時計事業
当社では、要素部品の小型化、高性能化により、小型化・薄型のムーブメントを実現し、シチズンブランドの主力商品であるエコ・ドライブのラインアップの強化を推し進めています。
光発電エコ・ドライブGPS衛星電波時計の新ムーブメントCal.F158を搭載したダイバーズウオッチ2モデルを2020年2月4日に発表しました。世界初のISO規格200mに対応した光発電GPS衛星電波時計の本格派ダイバーズウオッチです。ダイビング時の誤操作を防ぐためのダイブモードなど、ダイバーの安全を最優先した機能を搭載しています。また視認性の高い針や、ダイビンググローブの上からでも操作しやすいローレットのついた逆回転防止ベゼルなど、ダイバーズウオッチとしての本格機能とデザインを高い次元で融合させたモデルです。
また、時計の本質を追求し、卓越した精度を誇る高品質ウオッチ『The CITIZEN』から、ブランド誕生25周年を記念した数量限定モデルを、2020年3月19日に発売しました。年差±5秒の高精度 光発電エコ・ドライブムーブメントを搭載し、日本の伝統工芸である土佐和紙に砂子蒔きと言われる伝統的な技法で金沢金箔を施した文字板とスーパーチタニウムのケースを組み合わせたモデルです。
今後も、腕時計としての美しさと精度を追求し、グローバル展開を目指した環境に優しい「エコ・ドライブ」、「エコ・ドライブ電波腕時計」と、マニュファクチュール(自社一貫生産)としての実力を発揮した機械式時計の拡販に向け、表面処理・外装技術、精密加工技術、低消費電力技術、高感度受信技術、高密度実装技術、エネルギー源、通信技術の開発を継続し、「技術と美の融合」を実現していきます。
当事業に係わる研究開発費は1,364百万円であります。
③工作機械事業
シチズンマシナリー㈱では、グローバル化と情報化の進展による顧客ニーズの多様化に対応する革新的なモノづくり『個の量産』を提唱し、事業を推進しています。
メインとなる製品ブランドとして、主軸台移動形自動旋盤の「Cincom」と、主軸台固定形自動旋盤の「Miyano」の2つの工作機械商品群を展開しています。また、切削加工において切りくずの絡みつきを解消するLFV(低周波振動切削)技術、及び3台分もしくは4台分の単軸旋盤を1台に集約したMC20(Multi Station Machining Cell)は、『個の量産』のコンセプトから開発された今までにない革新的技術であり、国内外の業界紙およびLFVにおいては精密工学会からも表彰されるなど高い評価をいただいています。併せて、IoTを活用し多彩なソリューションを提供するalkapplysolution(アルカプリソリューション)も展開し、当社が蓄積した技術ノウハウ等を提供することで、お客さまの課題解決に役立てられています。
今後も革新的なモノづくりの実現を通して、お客さまの安心と成長、そして世界中の製造業の発展及び環境負荷低減に貢献することを目指し、シチズンマシナリーは挑戦を続けます。
当事業に係わる研究開発費は1,020百万円であります。
④デバイス事業
シチズン電子㈱の主要事業の一つであるオプティカル事業の照明LED分野では、製品の付加価値に繋がる発光スペクトル調整技術・LED駆動回路技術・光学技術などを器具に組込んで簡素化するモジュール技術の開発を進めております。
また、一般LED分野では、今後市場拡大が予想される3Dセンシング市場に向けて赤外VCSELをはじめとした新しい光源及び光源モジュールについても引き続き開発を進めております。
もう一つの主要事業であるスイッチ事業については高信頼性、高品質化・小型化に向けて材料からの開発を進めており、また弊社所有の小型精密技術を応用した新たな製品の開発を進めてまいります。
シチズンファインデバイス㈱では、長年築き上げてきた独自の技術を活かすとともに、各事業部門の技術の融合を図り、新技術開発、新製品開発を積極的に行っております。また、マーケティング活動も盛んに行っており、展示会への出展、顧客訪問などを通して市場ニーズをつかみ、新たな研究開発テーマ創出につなげています。
自動車部品を中心とする金属部品加工の分野では、セラミックス加工技術の1つであるワイヤー研削を高精度穴加工に活用して、エンジン部品の製品化に結びつけました。また、セラミックス事業で培った素材・材料技術の分野では、高硬度特性を持つ新材料のサイアロンを用いた各種部品、小型軸受部品、LD素子実装用の薄膜サブマウントなどを開発しています。
表示デバイスの分野では、表示ディスプレイ以外の用途として光学変調素子を開発しています。また、耐光性のあるLCOSパネルの開発も行っています。
センサの分野では、高温耐久性の高いランガテイト結晶を用いて、燃費改善に貢献する車載向け燃焼圧センサを開発しました。車載の更なる拡大と自動車以外の市場拡大も狙い、継続して製品開発を行っています。
また、精機事業の分野では、画像処理を活用した装置への要求の高まりに向けて、新たな開発体制を構築し、AIを活用した画像処理技術の開発に取り組んでいます。
当事業に係わる研究開発費は1,802百万円であります。
⑤電子機器事業
シチズン・システムズ㈱では、業務用プリンター製品及び健康機器製品を中心に開発を行っております。
プリンター関連のうち、POSプリンター、モバイルプリンターなどの小型プリンターは、モバイル端末普及により多様化する使用環境への対応を進めております。バーコードプリンターは、POSと技術共有が可能なミドルレンジを強化するための開発を進めております。フォトプリンターは、高付加価値製品のシリーズ化と多様化する市場要求に対応した新製品の開発に取り組んでおります。健康機器関連のうち、主力の体温計、血圧計は基本的機能の向上と操作性改善への取組みに加え、他社にない差別化された製品の実現に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に係わる研究開発費は914百万円であります。
研究開発体制としては、研究開発センターが中央開発機能を持ち、経営方針に沿ってグループを俯瞰した研究開発を行っております。また、それぞれの事業に関わる製品開発、生産技術開発等は、時計事業の製品開発部門と技術開発部門、および各事業会社が担っております。
なお、研究開発費につきましては、各事業に配分できない基礎研究費用1,061百万円が含まれており、当連結会計年度中に投下した研究開発費は、6,164百万円であります。
主な研究開発活動
①研究開発センターにおける研究開発活動
研究開発センターにおいては、当社のもつ基盤技術をより深化させるとともに、マーケティング活動にも力を入れ、新たな顧客を創造し続けることができる新技術・新製品の開発を行っております。また、グループ各社からの材料解析依頼や各種技術相談に応じることで、グループ研究開発活動の支援も行っております。
②時計事業
当社では、要素部品の小型化、高性能化により、小型化・薄型のムーブメントを実現し、シチズンブランドの主力商品であるエコ・ドライブのラインアップの強化を推し進めています。
光発電エコ・ドライブGPS衛星電波時計の新ムーブメントCal.F158を搭載したダイバーズウオッチ2モデルを2020年2月4日に発表しました。世界初のISO規格200mに対応した光発電GPS衛星電波時計の本格派ダイバーズウオッチです。ダイビング時の誤操作を防ぐためのダイブモードなど、ダイバーの安全を最優先した機能を搭載しています。また視認性の高い針や、ダイビンググローブの上からでも操作しやすいローレットのついた逆回転防止ベゼルなど、ダイバーズウオッチとしての本格機能とデザインを高い次元で融合させたモデルです。
また、時計の本質を追求し、卓越した精度を誇る高品質ウオッチ『The CITIZEN』から、ブランド誕生25周年を記念した数量限定モデルを、2020年3月19日に発売しました。年差±5秒の高精度 光発電エコ・ドライブムーブメントを搭載し、日本の伝統工芸である土佐和紙に砂子蒔きと言われる伝統的な技法で金沢金箔を施した文字板とスーパーチタニウムのケースを組み合わせたモデルです。
今後も、腕時計としての美しさと精度を追求し、グローバル展開を目指した環境に優しい「エコ・ドライブ」、「エコ・ドライブ電波腕時計」と、マニュファクチュール(自社一貫生産)としての実力を発揮した機械式時計の拡販に向け、表面処理・外装技術、精密加工技術、低消費電力技術、高感度受信技術、高密度実装技術、エネルギー源、通信技術の開発を継続し、「技術と美の融合」を実現していきます。
当事業に係わる研究開発費は1,364百万円であります。
③工作機械事業
シチズンマシナリー㈱では、グローバル化と情報化の進展による顧客ニーズの多様化に対応する革新的なモノづくり『個の量産』を提唱し、事業を推進しています。
メインとなる製品ブランドとして、主軸台移動形自動旋盤の「Cincom」と、主軸台固定形自動旋盤の「Miyano」の2つの工作機械商品群を展開しています。また、切削加工において切りくずの絡みつきを解消するLFV(低周波振動切削)技術、及び3台分もしくは4台分の単軸旋盤を1台に集約したMC20(Multi Station Machining Cell)は、『個の量産』のコンセプトから開発された今までにない革新的技術であり、国内外の業界紙およびLFVにおいては精密工学会からも表彰されるなど高い評価をいただいています。併せて、IoTを活用し多彩なソリューションを提供するalkapplysolution(アルカプリソリューション)も展開し、当社が蓄積した技術ノウハウ等を提供することで、お客さまの課題解決に役立てられています。
今後も革新的なモノづくりの実現を通して、お客さまの安心と成長、そして世界中の製造業の発展及び環境負荷低減に貢献することを目指し、シチズンマシナリーは挑戦を続けます。
当事業に係わる研究開発費は1,020百万円であります。
④デバイス事業
シチズン電子㈱の主要事業の一つであるオプティカル事業の照明LED分野では、製品の付加価値に繋がる発光スペクトル調整技術・LED駆動回路技術・光学技術などを器具に組込んで簡素化するモジュール技術の開発を進めております。
また、一般LED分野では、今後市場拡大が予想される3Dセンシング市場に向けて赤外VCSELをはじめとした新しい光源及び光源モジュールについても引き続き開発を進めております。
もう一つの主要事業であるスイッチ事業については高信頼性、高品質化・小型化に向けて材料からの開発を進めており、また弊社所有の小型精密技術を応用した新たな製品の開発を進めてまいります。
シチズンファインデバイス㈱では、長年築き上げてきた独自の技術を活かすとともに、各事業部門の技術の融合を図り、新技術開発、新製品開発を積極的に行っております。また、マーケティング活動も盛んに行っており、展示会への出展、顧客訪問などを通して市場ニーズをつかみ、新たな研究開発テーマ創出につなげています。
自動車部品を中心とする金属部品加工の分野では、セラミックス加工技術の1つであるワイヤー研削を高精度穴加工に活用して、エンジン部品の製品化に結びつけました。また、セラミックス事業で培った素材・材料技術の分野では、高硬度特性を持つ新材料のサイアロンを用いた各種部品、小型軸受部品、LD素子実装用の薄膜サブマウントなどを開発しています。
表示デバイスの分野では、表示ディスプレイ以外の用途として光学変調素子を開発しています。また、耐光性のあるLCOSパネルの開発も行っています。
センサの分野では、高温耐久性の高いランガテイト結晶を用いて、燃費改善に貢献する車載向け燃焼圧センサを開発しました。車載の更なる拡大と自動車以外の市場拡大も狙い、継続して製品開発を行っています。
また、精機事業の分野では、画像処理を活用した装置への要求の高まりに向けて、新たな開発体制を構築し、AIを活用した画像処理技術の開発に取り組んでいます。
当事業に係わる研究開発費は1,802百万円であります。
⑤電子機器事業
シチズン・システムズ㈱では、業務用プリンター製品及び健康機器製品を中心に開発を行っております。
プリンター関連のうち、POSプリンター、モバイルプリンターなどの小型プリンターは、モバイル端末普及により多様化する使用環境への対応を進めております。バーコードプリンターは、POSと技術共有が可能なミドルレンジを強化するための開発を進めております。フォトプリンターは、高付加価値製品のシリーズ化と多様化する市場要求に対応した新製品の開発に取り組んでおります。健康機器関連のうち、主力の体温計、血圧計は基本的機能の向上と操作性改善への取組みに加え、他社にない差別化された製品の実現に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に係わる研究開発費は914百万円であります。
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