有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J003 (EDINETへの外部リンク)
森永製菓株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)
当社グループにおける研究開発活動は、「世界の人々の豊かで安全な食生活の実現と健康の増進に貢献していくこと」を使命とし、パイオニアスピリットに溢れた企業活動を通して、お客様に満足していただける商品・サービス・情報を提供すべく、「食」に関連する様々な技術分野において研究を進めております。
なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は2,240百万円であります。セグメントごとの研究開発費は「食料品製造」が2,139百万円、報告セグメントに含まれない「その他」が100百万円であります。
当連結会計年度は、「2018中期経営計画」に掲げる、既存領域での収益性向上とウェルネス領域及びグローバル領域における成長戦略の加速の実現に向けて、「技術を基軸に、未来に向けて新たな価値を創造する」という研究開発方針に基づき、「重要技術のアップデート」「ウェルネス領域の拡大」「未来価値創造」の3つの戦略のもと継続して取り組みました。
(1)「重要技術のアップデート」
菓子食品部門では、主力ブランドに関する技術伸長に注力して研究開発を進めてまいりました。心地よいチューイング性とジューシー感が特長の「ハイチュウ」は、果実ピューレを従来品の2倍の量を使用し果実の味わいをさらに楽しむことができるように改良いたしました。また、インバウンドを含めた幅広いターゲットを狙い、「国産果汁ハイチュウアソート」を開発し、国産果汁使用による王道の果物の特徴を活かした程よい酸味と、春らしいさわやかな味わいを活かした品質に仕上げました。もちもちとした噛み応えと噛むほどに増す芳醇な味わいと香りが特長の「ハイチュウプレミアム」は、果汁のリアル感にこだわった品質に仕上げた「ハイチュウプレミアム、、」の3品を開発し、売上の伸長に寄与いたしました。
「森永ビスケット」ではこれまで培ったビスケット製造技術を駆使し、「チョイス」や「マリー」ブランドでは発売97年目にして初のブランドエクステンション品である「マリー」を開発し、ブランドの伸長に大きく寄与いたしました。また「ダース」や「カレ・ド・ショコラ」においては、業務提携しているバリーカレボー社と共同でルビーチョコレートを使用した「ダースプレミアム」「カレ・ド・ショコラ」を開発し、高付加価値化及びブランド価値向上を進めました。
注目の甘酒市場に対しては、さらなる若年層のトライアル獲得・森永甘酒ファン化を目指し、「スパークリング米麹甘酒」を開発いたしました。米麹に炭酸を組み合わせ、米麹のコクのある風味と発泡感を活かしたさっぱりと飲みやすい甘酒に仕上げました。また、やさしい甘さが特長の米麹甘酒にお肌にうれしいコラーゲンを配合し、飲み口すっきりと仕上げた「森永のやさしい米麹甘酒」を開発し、米麹甘酒の間口拡大を図りました。
冷菓部門では、当社が得意とする菓子技術との融合を活かした商品開発を継続しております。「パリパリバー」の技術を使用し、ビスケットとの融合で新たな価値を取り入れた「パリパリサンドアイス」を開発いたしました。サンドアイスの新しい可能性を感じられる新商品として来期につながる結果を残すことができました。また、好評をいただいている「ジャンボ」グループに関しては、ミルクと甘さの調整を図り、ミルクのコクを高めた冬限定の「バニラモナカジャンボ」を発売し、トライアルを喚起するとともに冬需要を盛り上げました。
(2)「ウェルネス領域の拡大」
ウェルネス商品を拡充するため、商品開発と食品機能の研究の2方向で取り組みました。
商品開発では、伸長を続けるゼリー飲料市場に向け、さらに価値を高めた商品開発を行いました。「inゼリー」「inゼリー」では、素早いエネルギー補給に加えて、錦織圭、大坂なおみ両選手の嗜好やイメージに合わせた品質を開発いたしました。また、秋冬需要に応えるべく、ビタミンCを1000mg配合した「inゼリー」を開発し、ビタミンCの酸味と甘みのバランスの取れた品質に仕上げました。
「inバー」では、タンパク質の高配合化に取組み、1本でタンパク質を15g摂取できる焼きチョコタイプの「inバープロテイン ベイクドチョコ」を開発いたしました。また、おやつ・間食シーンにおいて、おいしく手軽にタンパク質を摂取できる「inバープロテインミニ ベイクドチョコ」「inバープロテインミニ ココアブラウニー」を開発いたしました。
食品機能の研究では、ココア、甘酒に加え、“タンパク質”、“コラーゲン”、“パセノール™”について生理機能に関する研究を行いました。
ココアについては、“カカオフラバノールによる身体の柔軟性を高める機能”、“カカオリグニンによる便通を改善する機能”、“カカオフラバノールの血圧調整機能”を併せた、ココアでは初の3つの機能性を同時に表示する機能性表示食品「森永ココア カカオ90スティック」を8月に発売いたしました。その他、ココアの飲用が脳認知機能に与える影響を検証し、“認知機能の一部を向上させる機能”を学術論文で発表いたしました。
また甘酒では、“米麴”を原料としたものには、“肌の弾力性を高め、たるみを抑制する機能”があることをヒト試験で見出し、学術論文で発表いたしました。
タンパク質については、基礎研究に注力しその成果について論文発表や特許取得を行いました。特にプロテインパウダーに配合しているEMR(酵素処理ルチン)について、摂取したタンパク質の血中濃度を上昇させる知見を得て、学術論文で発表いたしました。
コラーゲンの機能研究については、肌の潤いと膝関節に関する機能に加えて、“骨の形成をサポートする機能”についてのヒト試験の結果を学術論文で発表し、コラーゲンでは初の3つの機能性を同時に表示した「おいしいコラーゲンドリンク、」を機能性表示食品として届出を行い、受理されました。
当社独自素材“パセノール™”についても、機能性表示食品として届出された“肌の潤いをサポートする機能”に関する作用機序として、肌の潤い因子であるヒアルロン酸の生成促進があることを示し、学会発表いたしました。また、他の食品成分と比較し抗酸化遺伝子HO-1の発現を著しく上昇させる効果や腫瘍細胞において細胞死を促進する活性を見出し、これらを学術論文で発表いたしました。
(3)「未来価値創造」
2018年度に新設された未来価値創造センターは、当社コア技術領域を中心に中長期的な研究開発と新市場に向けた新規技術開発を進めております。
特に、注力ブランドに付加価値を加えるべく、タンパク質原料の改質を行うことで、タンパク質濃度が高くてもより風味や食感に優れる加工技術を開発し「inゼリー」へ活用いたしました。また、モナカアイスのパリパリ食感を維持するための、量産技術・モナカ皮の研究や、チョコレート技術をアイス領域に応用するための新規独自素材開発など、コア技術の深耕を図りました。
また、原料のコストダウン、安定供給に向けた研究、「グローバル・ウェルネス領域」を意識した新規加工技術開発など、新たな技術シーズの開発を、中長期の視点で継続的に取り組んでおります。さらに科学的なアプローチによる独自の評価技術開発を進め、食感や風味の見える化や感性工学に基づく嗜好性の評価研究にも取り組んでおります。
当社グループの価値創造を担う中核拠点として新しい研究所の建設を予定しております。世界の人々の豊かで安全な食生活の実現と健康の増進へのさらなる貢献を目指し、当社が保有する幅広いカテゴリーの食品の知見・技術の融合・発展を図っていくとともに、外部協業を推進すべく、外部の知見も積極的に取り入れるオープンな研究環境を整備するなど、研究開発活動のさらなる強化を図ってまいります。
なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は2,240百万円であります。セグメントごとの研究開発費は「食料品製造」が2,139百万円、報告セグメントに含まれない「その他」が100百万円であります。
当連結会計年度は、「2018中期経営計画」に掲げる、既存領域での収益性向上とウェルネス領域及びグローバル領域における成長戦略の加速の実現に向けて、「技術を基軸に、未来に向けて新たな価値を創造する」という研究開発方針に基づき、「重要技術のアップデート」「ウェルネス領域の拡大」「未来価値創造」の3つの戦略のもと継続して取り組みました。
(1)「重要技術のアップデート」
菓子食品部門では、主力ブランドに関する技術伸長に注力して研究開発を進めてまいりました。心地よいチューイング性とジューシー感が特長の「ハイチュウ」は、果実ピューレを従来品の2倍の量を使用し果実の味わいをさらに楽しむことができるように改良いたしました。また、インバウンドを含めた幅広いターゲットを狙い、「国産果汁ハイチュウアソート」を開発し、国産果汁使用による王道の果物の特徴を活かした程よい酸味と、春らしいさわやかな味わいを活かした品質に仕上げました。もちもちとした噛み応えと噛むほどに増す芳醇な味わいと香りが特長の「ハイチュウプレミアム」は、果汁のリアル感にこだわった品質に仕上げた「ハイチュウプレミアム、、」の3品を開発し、売上の伸長に寄与いたしました。
「森永ビスケット」ではこれまで培ったビスケット製造技術を駆使し、「チョイス」や「マリー」ブランドでは発売97年目にして初のブランドエクステンション品である「マリー」を開発し、ブランドの伸長に大きく寄与いたしました。また「ダース」や「カレ・ド・ショコラ」においては、業務提携しているバリーカレボー社と共同でルビーチョコレートを使用した「ダースプレミアム」「カレ・ド・ショコラ」を開発し、高付加価値化及びブランド価値向上を進めました。
注目の甘酒市場に対しては、さらなる若年層のトライアル獲得・森永甘酒ファン化を目指し、「スパークリング米麹甘酒」を開発いたしました。米麹に炭酸を組み合わせ、米麹のコクのある風味と発泡感を活かしたさっぱりと飲みやすい甘酒に仕上げました。また、やさしい甘さが特長の米麹甘酒にお肌にうれしいコラーゲンを配合し、飲み口すっきりと仕上げた「森永のやさしい米麹甘酒」を開発し、米麹甘酒の間口拡大を図りました。
冷菓部門では、当社が得意とする菓子技術との融合を活かした商品開発を継続しております。「パリパリバー」の技術を使用し、ビスケットとの融合で新たな価値を取り入れた「パリパリサンドアイス」を開発いたしました。サンドアイスの新しい可能性を感じられる新商品として来期につながる結果を残すことができました。また、好評をいただいている「ジャンボ」グループに関しては、ミルクと甘さの調整を図り、ミルクのコクを高めた冬限定の「バニラモナカジャンボ」を発売し、トライアルを喚起するとともに冬需要を盛り上げました。
(2)「ウェルネス領域の拡大」
ウェルネス商品を拡充するため、商品開発と食品機能の研究の2方向で取り組みました。
商品開発では、伸長を続けるゼリー飲料市場に向け、さらに価値を高めた商品開発を行いました。「inゼリー」「inゼリー」では、素早いエネルギー補給に加えて、錦織圭、大坂なおみ両選手の嗜好やイメージに合わせた品質を開発いたしました。また、秋冬需要に応えるべく、ビタミンCを1000mg配合した「inゼリー」を開発し、ビタミンCの酸味と甘みのバランスの取れた品質に仕上げました。
「inバー」では、タンパク質の高配合化に取組み、1本でタンパク質を15g摂取できる焼きチョコタイプの「inバープロテイン ベイクドチョコ」を開発いたしました。また、おやつ・間食シーンにおいて、おいしく手軽にタンパク質を摂取できる「inバープロテインミニ ベイクドチョコ」「inバープロテインミニ ココアブラウニー」を開発いたしました。
食品機能の研究では、ココア、甘酒に加え、“タンパク質”、“コラーゲン”、“パセノール™”について生理機能に関する研究を行いました。
ココアについては、“カカオフラバノールによる身体の柔軟性を高める機能”、“カカオリグニンによる便通を改善する機能”、“カカオフラバノールの血圧調整機能”を併せた、ココアでは初の3つの機能性を同時に表示する機能性表示食品「森永ココア カカオ90スティック」を8月に発売いたしました。その他、ココアの飲用が脳認知機能に与える影響を検証し、“認知機能の一部を向上させる機能”を学術論文で発表いたしました。
また甘酒では、“米麴”を原料としたものには、“肌の弾力性を高め、たるみを抑制する機能”があることをヒト試験で見出し、学術論文で発表いたしました。
タンパク質については、基礎研究に注力しその成果について論文発表や特許取得を行いました。特にプロテインパウダーに配合しているEMR(酵素処理ルチン)について、摂取したタンパク質の血中濃度を上昇させる知見を得て、学術論文で発表いたしました。
コラーゲンの機能研究については、肌の潤いと膝関節に関する機能に加えて、“骨の形成をサポートする機能”についてのヒト試験の結果を学術論文で発表し、コラーゲンでは初の3つの機能性を同時に表示した「おいしいコラーゲンドリンク、」を機能性表示食品として届出を行い、受理されました。
当社独自素材“パセノール™”についても、機能性表示食品として届出された“肌の潤いをサポートする機能”に関する作用機序として、肌の潤い因子であるヒアルロン酸の生成促進があることを示し、学会発表いたしました。また、他の食品成分と比較し抗酸化遺伝子HO-1の発現を著しく上昇させる効果や腫瘍細胞において細胞死を促進する活性を見出し、これらを学術論文で発表いたしました。
(3)「未来価値創造」
2018年度に新設された未来価値創造センターは、当社コア技術領域を中心に中長期的な研究開発と新市場に向けた新規技術開発を進めております。
特に、注力ブランドに付加価値を加えるべく、タンパク質原料の改質を行うことで、タンパク質濃度が高くてもより風味や食感に優れる加工技術を開発し「inゼリー」へ活用いたしました。また、モナカアイスのパリパリ食感を維持するための、量産技術・モナカ皮の研究や、チョコレート技術をアイス領域に応用するための新規独自素材開発など、コア技術の深耕を図りました。
また、原料のコストダウン、安定供給に向けた研究、「グローバル・ウェルネス領域」を意識した新規加工技術開発など、新たな技術シーズの開発を、中長期の視点で継続的に取り組んでおります。さらに科学的なアプローチによる独自の評価技術開発を進め、食感や風味の見える化や感性工学に基づく嗜好性の評価研究にも取り組んでおります。
当社グループの価値創造を担う中核拠点として新しい研究所の建設を予定しております。世界の人々の豊かで安全な食生活の実現と健康の増進へのさらなる貢献を目指し、当社が保有する幅広いカテゴリーの食品の知見・技術の融合・発展を図っていくとともに、外部協業を推進すべく、外部の知見も積極的に取り入れるオープンな研究環境を整備するなど、研究開発活動のさらなる強化を図ってまいります。
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