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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J0BW (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 中部電力株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動

当社グループの財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する変動要因のうち,投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には,主に以下のようなものがある。
なお,文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在において判断したものであり,今後のエネルギー政策や電気事業制度の見直しなどの影響を受ける可能性がある。

(1)経済環境に関するリスク

①経済状況及び天候状況
当社グループの中核事業である電気事業において,販売電力量は景気動向や気温の変動などによって増減するため,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
また,年間の降雨降雪量によって水力発電電力量が増減するため,発電費用も影響を受ける可能性があるが,「渇水準備引当金制度」により,一定の範囲で調整が図られるため,経営成績への影響は緩和される。

②燃料価格の変動等
当社グループの電源調達費用は, LNG(液化天然ガス),石炭,原油などの市場価格及び為替相場の変動により影響を受ける可能性があるが,燃料価格の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」により,一定の範囲で調整が図られるため,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローへの影響は緩和される。
また,JERAなどによる当社グループの燃料調達において,調達先の分散化,柔軟性の確保などを行っているものの,燃料調達先の設備・操業トラブルや政治・経済・社会情勢の変動などにより,燃料の需給状況や燃料市場価格が大きく変動することがある。その場合などには,燃料調達費用の増減,燃料の調達価格と販売価格の差異,電力の市場販売・卸販売の価格変動などにより,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

③金利の変動等
当社グループの有利子負債残高は,2020年3月末時点で2兆4,250億円と,総資産の44.1%に相当し,支払利息が市場金利の変動によって増減するため,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。
ただし,有利子負債残高の84.4%が,社債,長期借入金の長期資金であり,その大部分を固定金利で調達しているため,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローへの影響は限定的である。
また,当社グループが保有する企業年金資産などの一部は,時価が株価・金利などの変動によって増減するため,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

(2)当社グループの事業活動に関するリスク
①原子力発電設備の非稼働
当社は,浜岡原子力発電所全号機の運転を停止しており,現在,新規制基準を踏まえた対策を着実に実施するとともに,3・4号機について,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査を受けている。同基準への適合性を早期に確認いただけるよう,社内体制を強化し確実な審査対応に努めていく。
福島第一原子力発電所の事故以降に計画した地震・津波対策や重大事故対策などの4号機の主な工事は概ね完了している。今後も,審査対応などにより必要となった追加の設備対策については,可能な限り早期に実施していく。3号機については,4号機に引き続き,新規制基準を踏まえた対策に努めていく。5号機については,海水流入事象に対する具体的な復旧方法の検討と並行して,新規制基準を踏まえた対策を検討し,審査の申請に向けた準備を進める。
また,防災体制の整備や教育・訓練を通じた現場対応力の強化など発電所内を中心としたオンサイト対応を継続するとともに,住民避難を含む緊急時対応の実効性向上に向けて,国・自治体との連携強化を通じ,発電所周辺地域における原子力災害に備えたオフサイト対応の充実に努めていく。
当社グループは,浜岡原子力発電所全号機の運転停止状況下において,火力電源での代替を行っており,これによる電源調達費用の大幅な増加などにより,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける見込みである。
また,新規制基準への対応などに伴う浜岡原子力発電所の運転停止状況の継続や当社グループが受電している他社の原子力発電設備の運転停止状況などによっては,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

②原子力バックエンド費用等
原子力のバックエンド事業は,超長期の事業で不確実性を有する。この不確実性は国による制度措置等により低減されているが,原子力バックエンド費用及び原子燃料サイクルに関する費用は,制度の見直し,制度内外の将来費用の見積り額の増減,再処理施設の稼働状況などにより増減するため,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

③大規模自然災害等
当社グループの事業活動においては,南海トラフ地震・巨大台風などの大規模自然災害,武力攻撃,テロ行為,疫病の流行,事故などのリスクが存在する。
当社グループでは,これらの事象が発生した場合に備えて,BCP(事業継続計画)などを策定のうえ,設備の形成,維持,運用などの事前対策に取り組むとともに,発生後における体制の整備や訓練などを実施している。
至近では台風災害で得られた教訓などを踏まえ,アクションプランに基づき,各種復旧支援システムの整備による設備復旧体制の強化や,情報発信アプリの機能拡大,ホームページ改修によるお客さまへの情報発信の強化,自治体・他電力会社などとの連携強化に取り組んでいる。さらに,レジリエンス(強靭化・回復力)の強化に向けて,自治体などと連携しながら,予防保全のための樹木の事前伐採や無電柱化の一層の加速,水力発電用ダムの洪水発生が予想される場合における治水協力などに取り組んでいく。
ただし,大規模自然災害,武力攻撃,テロ行為,疫病の流行,事故などにより,供給支障や設備の損壊などが発生した場合には,その被害状況などによっては,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

④新型コロナウイルス感染症の流行拡大
当社グループでは,新型コロナウイルス感染症の流行拡大に対し,従業員・家族・パートナー・お客さまの安全と健康を最優先に,安定供給とサービスレベルを維持していくという考えのもと,在宅勤務の最大限の活用や,フレックスタイム勤務を活用した時差通勤の徹底,無人施設のサテライトオフィス化などの対策を通じて,感染予防や有事の際のバックアップ要員確保に取り組んでいる。
また,専門家会議より提言された「新しい生活様式」のもと,大きく変化する社会の仕組みや個人の価値観・行動様式を見据えつつ,社会課題の解決に向けて,コミュニティサポートインフラなどによる新たなサービスの開発・提供を一層加速していく。
ただし,新型コロナウイルス感染症の影響長期化や,流行が再拡大した場合には,電力需要の減少に加え,資機材調達・工事の停滞などにより,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

⑤情報セキュリティ
当社グループでは,サイバー攻撃などによる電力の供給支障や情報漏えいのリスクに対応するため,マネジメント体制を構築するとともに,電力ISACなどを通じて他事業者や関係機関などと情報共有・分析を進め,各種セキュリティ対策や訓練などを継続的に実施している。
また,個人情報(特定個人情報を含む)をはじめとした各種情報の管理を徹底するため,法令などに基づき,専任部署の設置,規程類の整備,教育や意識啓発活動の実施などの取り組みを行っている。
加えて,リスクアセスメントの実施・分析を通じて,さらなるセキュリティ強化を実現していく。
ただし,サイバー攻撃や情報の漏えいなどにより,対応に要する直接的な費用のほか,社会的信用の低下などが発生した場合には,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

⑥競争環境の変化
エネルギー事業を取り巻く環境は,送配電事業の法的分離をはじめとする制度改革の進展,低炭素化へのニーズの高まりや再生可能エネルギーの導入拡大など,急激に変化しつつある。また,さらなる競争活性化などに向けた市場・ルールが段階的に整備されるなど,需給構造が大きく変化している。
このような事業環境の変化を成長への大きなチャンスと捉え,エネルギー新時代をリードするために,火力発電事業のJERAへの統合,販売事業の分社化など,「発販分離型の事業モデル」へ移行し,各々の事業が異なる市場と向き合い,自律的に事業を推進することで,より強靭な企業グループへの成長を目指している。
販売事業では,電気・ガスとお客さまの「暮らしを豊かにする」サービス・商材のセットでの提供や,低炭素化へのニーズにお応えしたCO2フリーメニュー,再生可能エネルギーを活用した新サービスの提供など,お客さまと連携した取り組みを強化し,販売拡大に取り組んでいく。JERAでは,燃料上流・調達から発電,電力・ガスの卸販売にいたる一連のバリューチェーンを一体的かつ最適にマネジメントすることにより,国際競争力のあるエネルギーの安定供給に取り組んでいく。これらを通じ,当社グループの企業価値向上を図っていく。
ただし,競争の激化などにより,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

⑦地球環境保全に向けた規制強化等
パリ協定の採択などを背景に,国内外で地球温暖化対策への要請や石炭火力発電に対する懸念が高まる中,当社グループは,電気事業者有志が温室効果ガス排出抑制活動に取り組む自主的枠組みである「電気事業低炭素社会協議会」に参画し,業界全体での目標達成を目指している。加えて,エネルギー供給構造高度化法に基づく非化石エネルギー源利用比率の向上と,省エネ法に基づく発電効率の向上に取り組む必要がある。
このため,当社グループでは,「中部電力グループ環境基本方針」のもと,再生可能エネルギーの新規開発(2030年頃に200万kW以上),安全性の向上と地域の皆さまの信頼を最優先にした浜岡原子力発電所の活用,高効率火力発電の導入と低効率火力発電のフェードアウト,送配電ロスの低減,電化の推進などのあらゆる施策を実施していく。これらの施策を通じて温室効果ガス排出量の削減と最適なエネルギーミックスの追求に取り組むとともに,省エネを推進し,地球規模での低炭素社会の実現を目指していく。
ただし,今後の環境規制強化などの状況変化により,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

⑧電気事業以外の事業
当社グループは,電気事業及びガスなどを供給するエネルギー事業をコア領域として,電気事業に関連する設備の拡充や保全のための建設,資機材供給のための製造など,さまざまな事業を展開している。
また,新しい成長分野の事業化を加速し,「コミュニティサポートインフラ」の構築を通じて,住環境や医療・介護・見守り,さらには防災や防犯などの様々な領域で,「つながることで広がる価値」を,エネルギーサービスとともに提供することにより,社会課題解決への貢献と収益拡大を目指している。
海外事業においては,安定・安価なインフラサービスの提供により地域社会を支えるビジネスと,低炭素社会の実現に資するビジネスを軸に,各国・地域の社会課題解決への貢献と,収益の拡大を目指している。
ただし,これらの事業が,他事業者との競合の進展などの事業環境の変化により,当社グループが期待するような結果をもたらさない場合には,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

⑨コンプライアンス
当社グループでは,法令及び社会規範の遵守に関する基本方針及び行動原則を示した「中部電力グループコンプライアンス基本方針」のもと,コンプライアンスの徹底に努めており,2019年には「中部電力グループ贈収賄・腐敗防止方針」及び「金品授受に関するガイドライン」を制定するなど,取り組みを強化している。
今後も,常に状況を確認し,その結果に基づいて説明責任を果たすことにより,コンプライアンス徹底に向けた不断の取り組みを進めていく。
ただし,コンプライアンスに反する事象の発生により,社会的信用の低下などが発生した場合には,財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローは影響を受ける可能性がある。

従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04502] S100J0BW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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