有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IY0C (EDINETへの外部リンク)
九州電力株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)
当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績、財務状況等に重要な影響を与える可能性があると経営者が認識している主要なリスクは、以下のとおりである。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものである。
(1) 競争環境等の変化
① 国内電気事業
当社グループの総販売電力量は、気温・気候の変化、経済・景気動向などの避けがたい外部環境の影響を受けるほか、2016年4月に開始された電力小売全面自由化に伴う競合他社の新規参入などによる競争環境の変化、電力取引市場における卸電力取引の動向などにより、影響を受ける可能性がある。
なお、2019年度の当社グループの総販売電力量は807億kWhで前年度比100.1%となっている。
また、当社グループにおいて、国内電気事業を通じて得られる収入は、当社グループの営業収益の大半を占めており、総販売電力量が大きく減少した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは魅力ある料金プラン・サービスの提案、全社一丸となった営業活動の強化などにより、九州外も含めて販売拡大に取り組むとともに、ガス販売事業などを推進することで、国内電気事業の収益減少リスクの低減に取り組んでいる。
なお、九州電力送配電株式会社では、行為規制を踏まえ、九州エリアの電力需要創出を目的とした活動に取り組んでいる。
② 海外事業
当社グループでは、収益拡大を図る観点から、海外事業に投資を行っている。海外における当社グループの持分出力は、2020年3月末現在で242万kWとなっており、2030年度までに500万kWに拡大することを目標としている。
海外事業は国内電気事業などとは異なるリスクを保有しており、カントリーリスクの顕在化、特に環境・エネルギー関連の政策変更などの外部環境変化が生じた場合、投資額に見合うリターンを得られず、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは担当組織を設置し、海外事業投資に関するノウハウなどを一元化するとともに、海外事業に対する往査や参画案件の管理体制の整備を行うなど、リスクの低減に取り組んでいる。また、海外事業におけるリスクマネジメントとして、案件ごとに収益性評価やリスク評価を行うとともに、必要に応じてポートフォリオの最適化に取り組んでいる。
③ エネルギー関連事業、ICTサービス事業、その他の事業
当社グループは、国内電気事業・海外事業以外に、当社グループの強みを活かして、エネルギー関連事業、ICTサービス事業、都市開発・まちづくり事業、不動産事業など幅広く事業を営むとともに、新たな収益源を生み出す観点から、新規領域を含めたイノベーションにも取り組んでいる。
しかしながら、他社との競争激化や市場の縮小など、各事業領域の事業環境の変化により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
また、新規領域の事業については、既存事業領域と異なるリスクを有しており、場合によっては、投資額に見合うリターンを得られず、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは新規事業の実施にあたり、収益性評価やリスク評価などを行うことで、リスク低減に取り組んでいる。
(2) 原子力発電を取り巻く状況
① 原子力の安定稼働当社グループは、エネルギーセキュリティ面や地球温暖化対策の観点から、原子力発電は重要であると考えており、福島第一原子力発電所事故の教訓などを踏まえて施行された国の新規制基準を遵守することに加え、更なる安全性・信頼性向上への取り組みを自主的かつ継続的に進めながら、安全の確保を大前提に、原子力を最大限活用することとしている。
しかしながら、当社グループにおいては、特定重大事故等対処施設の設置期限への対応や、2020年3月末現在、玄海原子力発電所及び川内原子力発電所の運転停止などを求める5件の係属中の訴訟があり、設置期限への対応遅れや訴訟の結果によっては、原子力発電所の運転停止を余儀なくされ、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループは特定重大事故等対処施設の設置について、川内原子力発電所では、鋭意工事を進めており、玄海原子力発電所についても、鋭意工事を進めるとともに国の審査へ迅速かつ丁寧に対応するなど、当社グループの総力を挙げて早期に設置するよう努めている。また、訴訟においては、当社グループの主張を十分に尽くし、原子力発電所の安全性などについてご理解いただけるよう努めている。
② 原子燃料サイクル・原子力バックエンド事業
当社グループは、原子燃料サイクル事業の実施主体である日本原燃株式会社に対して、2020年3月末時点で794億円の保証債務を保有しており、日本原燃株式会社の財務状態が悪化した場合、保証の履行を債権者より求められる可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは日本原燃株式会社の再処理事業等の早期竣工及びその後の安定稼働に向けて、応援要員の派遣等の支援を行っている。
また、超長期の事業である原子力施設の廃止措置や使用済燃料の貯蔵・再処理・処分などの原子力バックエンド事業等の費用は、今後の制度見直しや将来費用の見積額の変更、使用済燃料の貯蔵の状況などによって変動することから、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
現時点において、当社グループは、国の制度措置等に基づき、必要な費用を引当て・拠出していることから、これらのリスクは一定程度低減されている。
(3) 市場価格の変動
① 燃料費の変動
当社グループの発電事業における主要な火力燃料は、海外から調達するLNG、石炭であり、その購入額はCIF価格及び外国為替相場の変動の影響を受けるため、これらの変動状況によっては、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは燃料の輸入などに伴う外貨建て債務などについて、必要に応じて通貨スワップ取引及び燃料価格スワップ取引などを活用してリスクヘッジを行うこととしている。
なお、制度措置として燃料価格や外国為替相場の影響を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」が設けられており、当社グループの業績への影響は一定程度緩和されている。
また、当社グループはLNG燃料の安定調達を目的として、年間の引取数量義務が課されている原油価格連動の長期購入契約を締結しているが、電力の需給運用上、LNG燃料が余剰となって売却する場合がある。その際、LNG市況が低迷していると転売値差により損失(LNG転売損)が発生する可能性があり、これらのリスクが顕在化することによって、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
2019年度においては、転売値差が拡大したため、181億円のLNG転売損が発生している。
かかるリスクに対し、当社グループでは後年度への引取り後倒しに加え、船舶向けLNG燃料供給(LNGバンカリング)などによる国内外でのLNG需要創出など、あらゆる施策を実施して余剰LNGの発生リスクの低減を図っている。
② 金利の変動
当社グループは、基幹事業である国内電気事業において、電力の安定供給に必要な発電設備や送変電設備、配電設備といった多数の設備を保有している。
また、電力の安定供給を継続していくためには、これら設備の建設や更新工事を計画的に進めていく必要があり、多額の資金を調達する必要がある。
当社グループは、これらの資金を主として金融機関からの借入及び社債の発行により調達しており、当社グループの有利子負債残高は、2020年3月末時点で3兆4,062億円(総資産の69%に相当)となっている。このため、今後の市場金利の変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
ただし、有利子負債残高の94%が社債や長期借入金であり、その大部分を固定金利で調達していることなどから、金利の変動による当社グループへの影響は限定的と考えられる。
(4) 電気事業関係の制度変更等
① エネルギー基本計画に基づく制度設計
エネルギー政策については、エネルギーの需給に関する基本的な方針などを定める「第5次エネルギー基本計画」が2018年7月に閣議決定されたことを受けて、この計画を実現するための制度設計などの検討が進められている。
上記を含めた電気事業を取り巻く制度の変更などに伴って、当社グループが保有する発電設備や送変電設備、配電設備などの電力供給設備に対する設備投資、費用などが増大した場合や、当社グループが保有する発電設備の稼働率が低下した場合は、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
② 電力システム改革に伴う市場・ルールの整備
電力取引市場における更なる競争活性化を目的として2019年度ベースロード市場が創設された。これにより競合他社がベースロード電源を調達することによる競争激化や、当社が、市場供出分を補填するための代替供給力を確保する必要が生じる可能性がある。
また、公益的課題への対応として、容量市場、非化石価値取引市場などの創設により、発電事業者の電源維持に関する事業環境整備が期待されるが、制度設計によっては、十分な対価が得られず、電源の維持が困難となる可能性がある。
上記①、②にかかるリスクに対し、迅速かつ的確に対応できるよう、当社グループ内に担当組織を設置し、エネルギー政策、電気事業に係る制度、及び環境規制などに関する情報を積極的に収集の上、関係箇所で連携し、全社戦略の検討を実施している。
(5) 気候変動に関する取り組み
近年、気候変動への関心が国内外で高まっており、特に2015年の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議での「パリ協定」採択以降、世界各国で低炭素社会実現に向けた取り組みが急務となっている。
こうした中、低炭素化に向けた規制見直しが実施された場合、それに伴い、当社グループが保有する電力供給設備に対する設備投資、費用が増大するなど、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
また、世界の金融・資本市場においては、ESG情報を投資判断に活用することが急速に拡大しており、低炭素化への取り組みが不十分、あるいは気候変動に関する情報開示に的確に対応していないなどと判断された場合、株主・投資家から信頼・評価を失い、株価低迷や資金調達の困難化など、経営成績等に影響を与える可能性がある。
かかるリスクに対応するため、当社グループでは、国のエネルギー基本計画におけるエネルギーミックス実現を目指し、再生可能エネルギーの積極的な開発と最大限の受入れ、安全の確保を大前提とした原子力発電の活用、火力発電所の熱効率維持・向上を通じた「電源の低炭素化」と、家庭部門におけるオール電化、業務部門や工場等におけるヒートポンプの活用、及び運輸部門の電動化など、省エネ・省CO2につながる「電化の推進」によるエネルギー需給両面からのCO2排出抑制に取り組んでいる。
また、当社は、地球温暖化問題に取り組む責任があるエネルギー事業者として、2019年7月に賛同したTCFD提言を踏まえて、低炭素化への取り組みに関する情報開示を更に推進していく。
(6) 設備事故・故障、システム障害
① 自然災害
当社グループは、電気事業が社会と経済活動の基盤となり、お客さまの大切なライフラインに欠かせない重要な事業であることを認識し、電力の安定供給に努めている。
また、これら電力の安定供給に必要な発電設備や送変電設備、配電設備などの電力供給設備をはじめ、電気事業の遂行に必要となる多数の設備を保有しているが、地震・津波・台風・集中豪雨などにより大規模災害が発生した場合には、これら設備が損壊し、広範囲・長期間に及ぶ停電が発生する可能性があり、その結果として収入の減少や多額の復旧費用の支出を余儀なくされ、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは設備の耐力強化を図るとともに、自治体(県・市町村)や自衛隊などの関係機関との連携を図りながら、電力供給設備などへの災害予防、災害応急対策及び災害復旧に努めている。
特に原子力施設については、(2)にも記載のとおり、国の新規制基準を踏まえ、重大事故を起こさないための対策や、万が一の重大事故に対処するための対策の強化を図っている。
② 設備の高経年化等
当社グループは九州各地に発電設備や送変電設備、配電設備などの多数の電力供給設備や情報通信設備などを保有している。
特に、高度経済成長期に電力需要の伸びにあわせて建設した電力供給設備については高経年化が進んでおり、設備の劣化に伴い事故・故障発生確率が上昇する可能性がある。万一、大規模発電所や超高圧送電線などで重大な設備事故が発生した場合、設備被害により当社グループの経済損失が発生するとともに、広範囲・長期間の停電により社会経済活動に重大な影響を及ぼす可能性がある。また高経年設備の増加に伴い、点検・補修などの頻度が増加し、修繕費などの支出が増加する可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは設備巡視による危険箇所の事前把握や、設備状態に応じたきめ細やかなメンテナンスに取り組んでいる。また、経年の進んだ電力供給設備に対する重点的な点検・補修に加え、計画的な高経年設備の更新に取り組んでいる。さらに、ドローンや画像解析、AIなどの新技術を活用した設備保全の高度化・効率化にも取り組んでいる。
③ システム障害
当社グループにおいて、情報処理システムは、業務遂行に必要不可欠となっているとともに、社外に対してもICTサービス事業を提供しており、重要な事業基盤となっている。
一旦、システム障害が発生した場合、社内業務が混乱するだけでなく、社外に対しても多大な影響を与える 可能性がある。この場合、当社グループの信頼が失墜するとともに、事後対応費用が発生し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは24時間365日のシステム運用監視や計画的な設備更新など、システム障害の未然防止に取り組んでいる。
④ サイバー攻撃
当社グループに対するサイバー攻撃は年々増加しており、攻撃方法も巧妙かつ悪質化するなどその脅威はますます増大している。
当社グループでは国内電気事業、ICTサービス事業など、幅広く事業を展開しており、サイバー攻撃により、機密性の高い内部情報や個人情報が流出する可能性がある。
また、海外では電力供給設備に対するサイバー攻撃による停電が発生しており、当社グループの電力供給設備がサイバー攻撃を受けた場合、電力の供給が停止する可能性がある。
いずれの場合にも、当社グループの信頼が失墜するとともに、事後対応費用が発生し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループではサイバーセキュリティ対策室を中心に、多層防御として、組織的・人的・物理的・技術的な対策を講じており、当社グループ全体の情報セキュリティレベルの維持向上を図っている。
(7) オペレーショナルリスク
① 業務上の不備
当社グループは国内電気事業、エネルギー関連事業、ICTサービス事業など幅広く事業を展開しており、従業員の過失などによる各種業務上の不備が生じた場合、お客さまへのサービス提供に支障が出るなど、社内外に大きな影響を及ぼす可能性がある。
また、当社グループの基幹事業である国内電気事業においては、電力システム改革や再生可能エネルギーの普及などにより、従来と比べ需給運用が複雑化している。そのような状況においても、電力の安定供給は当社グループの重要な使命であり、万一、電力供給設備の運用や作業時のミスにより、感電などの人の死傷や広範囲の停電などが発生した場合、当社グループの信頼が失墜するとともに、事後対応費用が発生し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは電力供給設備の作業時のミス未然防止に向けて、綿密な事前の計画、作業管理体制を整備するとともに、作業の教育・訓練を実施している。
また、当社の「全社安全推進委員会」とグループ会社が参画する「グループ安全推進部会」を中心としてグループ一体となった安全推進体制のもと、「九電グループ安全行動憲章」に基づく取り組みを通じて、災害撲滅に努めている。
② 法令違反等
当社グループは、九州エリアを中心に多くの拠点を持ち、電気をはじめ様々な商品やサービスをお客さまに提供しており、関連する法令や規制は多岐にわたる。また海外での事業運営においては、当該国の法的規制の適用を受けている。
当社グループでは、これらの様々な法的規制の遵守に努めているが、各種法令などに対する理解が不十分、または法令等が変更された際の対応が適切でなく、法令などに違反したと判定された場合や、従業員による個人的な不正行為などを含めて社会的要請に反した行動などによりお客さまからの信頼を失墜する事態に至った場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社では法令理解の浸透を通じた法的規制の遵守はもとより、社会的規範や企業倫理を守ることをコンプライアンス経営と定め、社長を委員長とするコンプライアンス委員会のもと、業務執行機関の長を「コンプライアンス責任者」として、活動計画を策定・実践するとともに、社内外に相談窓口を設置するなどの体制を整備し、コンプライアンスを推進している。
また、グループ会社に対しては、コンプライアンス情報の共有や意見交換などを行い、グループ会社と一体となった取り組みを推進しているほか、グループ会社の指導・支援に関する管理部門の役割を明確化するなど、当社グループ全体での推進体制の強化を図っている。
③ 感染症の流行
2019年12月に中国で新型コロナウイルス感染者が報告されて以来、全世界的に感染者数が拡大し、国内では政府から「緊急事態宣言」が発令されるなど、社会・経済に多大な影響が生じている。
新型コロナウイルスに限らず、病原性の高い新たな感染症が流行し、当社グループ内で蔓延した場合、事業継続に支障をきたす可能性がある。また、これらの感染症の世界的な流行に伴い、サプライチェーンの維持が困難化し、電力の安定供給や円滑な業務運営にリスクが高まる可能性があり、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
かかるリスクに対し、当社グループでは「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づき「新型インフルエンザ等対策に関する業務計画」を策定しており、新型コロナウイルスの感染が更に拡大したり、新たな感染症が発生した場合であっても、同計画に準じて、安全確保を最優先として、電力の安定的かつ適切な供給体制維持を図るなど、事業継続できるように備えている。
④ 人材・スキル不足
当社グループは、優秀な人材の確保とそのスキル向上により、継続的にお客さまに質の高い商品、サービスを提供することが重要であると認識している。
中でも当社グループの基幹事業である国内電気事業においては、技術・ノウハウの継承が必要であり、人材の確保・育成ができなかった場合、もしくは多数の人材が流出した場合には、当社グループの持続的な成長を妨げ、業績に影響を及ぼす可能性がある。
かかるリスクに対し、当社は毎年、中長期的な想定に基づく採用計画を策定し、必要な人材の確保に努めている。また、当社の教育の指針である「九州電力教育憲章」に基づき、教育方針・計画を定め、従業員一人ひとりが向上の意欲を持ち、人間的・能力的成長を促すとともに、人材育成を重視する職場風土づくりに向けて、様々な教育・研修を実施している。更に当社グループ合同で研修を行うなど、グループの総合力強化を目指した人材育成にも取り組んでいる。
そのほかにも、従業員のワーク・ライフ・バランスの充実に向けた柔軟な働き方の推進、働き方改革による労働生産性向上への取り組みを進めるとともに、多様な人材が活躍できる職場環境の整備を進めている。
(8) その他
① 固定資産の減損
当社グループは多数の設備を保有しており、その資産及び資産グループが産み出す将来キャッシュ・フローは、当社グループが置かれる経営環境の変化の影響を受ける。
このため、総販売電力量の減少や原子力発電所の計画外停止、発電設備の稼働率低下など、様々なリスクの顕在化によって収益性が低下した結果、将来キャッシュ・フローが減少し投資額の回収が見込めなくなった場合は、固定資産の減損により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
② 繰延税金資産の取崩し
当社グループでは、当社において、主に過年度の原子力発電所停止の長期化を原因として税務上の繰越欠損金が生じているが、これに係る繰延税金資産については、将来の課税所得の見積りに基づいて、その回収可能性を判断している。
このため、総販売電力量の減少や原子力発電所の計画外停止など、課税所得に重要な影響を及ぼすリスクが顕在化し、将来の課税所得の悪化が見込まれることになった場合は、繰延税金資産の取崩しにより、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04506] S100IY0C)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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