有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ISRW (EDINETへの外部リンク)
フジッコ株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)
(1)「乳酸菌」に関する研究
クレモリス菌FC株で発酵させた「カスピ海ヨーグルト」の摂取が運動機能に及ぼす影響について和歌山大学の本山先生と共同研究を行い、運動との併用試験では高齢者の握力が向上すること、アスリートのコンディション維持に役立つことが明らかとなり、これらは第74回日本体力医学会で発表いたしました。今後はそのメカニズム解明等の研究を進めるとともに、フレイル、サルコペニアに対する有効性の検証も行ってまいります。2019年3月より発売を開始した、オーラルケアに役立つL8020乳酸菌を配合した「お口の善玉菌『デンタフローラ』」では、広島大学との共同研究で摂取試験を行い、口臭の低減、歯周病菌数の減少など口内環境改善に寄与する可能性が示唆され、第68回日本口腔衛生学会および第14回日本歯科衛生学会でその成果を発表いたしました。引き続きエビデンスを積み重ね、本商品の機能性表示化を進めてまいります。
また、2020年3月よりまるごと大豆を乳酸菌で発酵させた新商品「大豆で作ったヨーグルト」を発売いたしました。大豆をまるごと使用しているため(薄皮は除く)、食物繊維やイソフラボン、大豆タンパク質などが豊富に含まれ、また乳酸菌による発酵で葉酸が増加しているなど、健康効果が大いに期待される商品であります。今後研究を進め、さらに健康機能を明らかにしてまいります。
(2)「豆」に関する研究
帯広畜産大学との共同研究により、金時豆煮豆には、腸内細菌による短鎖脂肪酸の合成を促進し、pHを下げることにより腸内環境を改善する可能性があることを明らかにしました。これは、金時豆煮豆に含まれる食物繊維の1つであるレジスタントスターチとポリフェノールが関与していることが明らかになってまいりました。また、長年共同で取り組んでいる神戸大学との黒大豆ポリフェノールの機能性研究では、その血管機能改善メカニズムについて、血糖値を下げるホルモンとして知られているGLP-1の分泌を介した一酸化窒素(NO)の産生促進によることが確認され、その成果は第7回国際フードファクター会議(ICoFF2019)にて発表いたしました。
(3)「昆布」に関する研究
昆布に含まれる食物繊維の物性や分子量が変化し、抗肥満作用が増強されることについて、さらに新しい知見が得られました。昆布が加熱加工されることで、昆布中の主にアルギン酸の分子量が特定の大きさに低分子化されることが必要であることがわかりました。これは食した際の粘性などの物性とも関係していると考えております。また、佃煮昆布や塩昆布の分子量を調べたところ、本範囲に低分子化されていることも分かりました。これについては2019年8月の日本食品科学工学会大会で発表いたしました。その他、昆布出汁成分による抗ストレス効果について、昆布出汁に含まれる特有の成分が関与することを明らかにしました。「カスピ海ヨーグルト」、豆や昆布の健康面での機能性を明らかにしてまいりましたが、さらに、おいしさの評価研究にも注力しております。素材原料の味・香り・食感などについてお客様が「おいしい」と感じる要因を科学的な手法で解明することにより、お客様に「おいしい」と感じて頂ける商品を正確に、安定的に提供する事を最終の目的としております。今後も研究を進めて豆・昆布およびヨーグルト商品の「健康価値」と「おいしさ価値」を明らかにするとともに、お客様に満足していただける商品提供へ役立ててまいります。
なお、当連結会計年度の研究開発費は842百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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