有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J03P (EDINETへの外部リンク)
大王製紙株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,043百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。
(1) 紙・板紙事業
商品開発グループでは、特殊紙分野の新商品開発を中心に担当しており、脱プラスチック・環境配慮商品等、市場ニーズに対応した商品の企画・開発を行っています。また、生産技術グループでは、ユーザーとの接点を直接持ち、FSC認証製品化や再生紙化といったユーザーニーズを満たす商品へのリニューアルや新規商品開発を行っています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① プラスチック代替素材の開発に関する取組み
紙製ナイフ、マドラー等の原紙として必要な剛性を持つプラスチック代替素材の高密度厚紙「エリプラペーパー」の販売を開始しました。以前より紙製マドラー用途の原紙を生産・販売していましたが、プラスチック代替素材としてより幅広い用途に使用可能な品質を確立したことで、各紙加工メーカーに対して「エリプラペーパー」を提供しています。さらに、高密度厚紙に耐水性・耐油性を付与することにより、水分や油分を多く含む食品の容器としても使用可能な「エリプラ+(プラス)」を開発し、2020年6月より販売を開始しています。
② ラミネート紙代替素材の開発に関する取組み
揚げ物やホットスナック等の包装用原紙として必要な機能である耐油性とヒートシール性を併せ持つ、ラミネート紙代替素材の「ヒートシール耐油紙」を開発し、販売を開始しました。当製品はポリプロピレンやポリエチレンを貼り合わせたラミネート紙と比較して、プラスチック原料の使用量を30%以下(当社製品比)にできる環境に配慮した素材です。また、ラミネート紙に比べて透湿性があるため、電子レンジで温めた際に食感を保持することができます。
③ フィルムタック分野での取組み
合成紙タック紙の品揃え拡充のため、粘着剤に植物性由来の原料を使用することで環境に配慮した「バイオマス粘着剤フィルムタック紙」を開発し、販売を開始しました。
④ 新規分野での取組み
子会社においては、医療機器分野の商品開発のため、従来の化粧品製造販売業許可に加え、新たに医療機器製造業許可を取得し、開発を進めています。
紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,066百万円です。
(2) ホーム&パーソナルケア事業
中期事業計画での売上及び収益の目標達成を目指し、国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① 衛生用紙での取組み
保湿ティシューカテゴリーのトップブランドである「エリエール+Water(プラスウォーター)」及び「エリエール i:na(イーナ)」ティシューから、コンパクト設計で場所を選ばず使いやすいソフトパックを発売しました。当社独自の円形の取り出し口や、型崩れしにくいキャラメル包装を採用し、枚数が少なくなっても最後の一枚まできれいに取り出しやすい商品としました。
② ベビー用紙おむつでの取組み
「グ~ン まっさらさら通気」のLサイズ及びBIGサイズにおいて、長時間使用時の漏れにくさ向上のため、足回りギャザー改良のリニューアルをしました。また、おねしょ対策商品として幼児や児童も抵抗なく履くことができる、紙おむつらしくないデザインを採用した「グ~ン ナイトシリーズ」3品種を発売しました。「グ~ン おむつバイバイトレーニングパッド」では、当社オリジナルキャラクターである「ハグ~ン」を剥離紙デザインに採用し、トイレトレーニングを応援するメッセージも加えることで、親子のコミュニケーションを楽しく手助けできるようリニューアルしました。
③ 大人用紙おむつでの取組み
通気性を約20%向上してパッド併用者のムレを軽減する「アテント うす型さらさらパンツ通気性プラス」、脚まわりの隙間モレを軽減するロング丈形状に吸収量をアップした「アテント うす型さらさらパンツ長時間ロング丈プラス4回吸収」、下着のような履き心地とモレのない安心感を両立した「アテント 下着爽快プラスうす型パンツ 安心の3回吸収」をリニューアルしました。失禁パッドでは、自然素材の「アテント コットン100%自然素材パッド」をリニューアルし、肌への刺激を気にする生活者ニーズに応えました。
④ ウェットワイプでの取組み
生活者が求めている大切な家族の肌へのやさしさや安全性を、エリエール史上初となる「無添加処方」という価値で提供する「エリエール Puana(ピュアナ)ウエットティシュー」ボックスタイプ3品種を発売しました。さらに同商品の携帯用もラインナップに加え、お子様を連れて外出する時などでも持ち運びができて気軽に使え、生活に無添加の安心感を広げることに貢献しました。
⑤ フェミニンケア用品での取組み
高付加価値品であるスリムゾーンの商品群の商品力及び品揃え強化のため、「エリス 素肌のきもち」を全面リニューアルしました。当社独自の特徴である外形のメリット訴求とメインターゲットである30代のニーズに合わせたパッケージに変更し、他社との差別化を図りました。また「エリス 素肌のきもち」には25cm(ふんわりタイプ及びスリムタイプ)、「エリス コンパクトガード」には20.5cm羽なしと36cm羽つきをラインナップに加えました。
ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,881百万円です。
(3) セルロースナノファイバー(CNF)
セルロースナノファイバー(以下、「CNF」という。)は、紙やパルプにはない特異的な性質を活かして、多種多様な用途への展開が期待されています。また、植物バイオマスから取り出した天然由来の繊維であり、製紙事業で培った当社独自の技術を活かしながら、CNFの製造とその利活用を見出すことで低炭素社会の実現にも貢献できるよう研究開発を進めています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① CNF複合樹脂ペレットに関する取組み
2018年からサンプル提供を開始したCNF複合樹脂ペレットの評価を踏まえ、課題改善に取り組んだ結果、コスト低減、CNF高濃度化、流動性、におい等の品質を改善できる処方を見出しました。また、2020年にはCNF高濃度複合樹脂ペレットをサンプル提供できる体制を整備しました。さらに、CNF複合樹脂ペレットの量産化に向け、変性CNFの量産技術開発やCNF複合樹脂ペレットの生産性改善に向けた開発に着手しました。
② CNF成形体に関する取組み
卓球ラケットやレースカーへの実装の採用実績があることで、ユーザーが高い興味を持つCNF成形体は、CNFにパルプを配合した当社独自の設計です。量産化を目指し、大学と共同で製造技術開発を進めています。
CNF成形体を用いた卓球ラケットは㈱タマスと共同開発し、初回販売分を生産しました。開発した卓球ラケットは、同社から『レボルディアCNF』の名称で2020年4月に上市されています。
モータースポーツチーム『SAMURAI SPEED』のレースカーにCNF成形体を搭載した結果、12.6kgの車体軽量化に成功しました。同レースカーは米国コロラド州で開催されたパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参戦し、軽量化によってゴールタイムの短縮に貢献しました。
③ CNF水分散液に関する取組み
CNF水分散液の供給体制を確保するため、パイロットプラントの増産改造を行い、2020年2月末に稼働させました。
(1) 紙・板紙事業
商品開発グループでは、特殊紙分野の新商品開発を中心に担当しており、脱プラスチック・環境配慮商品等、市場ニーズに対応した商品の企画・開発を行っています。また、生産技術グループでは、ユーザーとの接点を直接持ち、FSC認証製品化や再生紙化といったユーザーニーズを満たす商品へのリニューアルや新規商品開発を行っています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① プラスチック代替素材の開発に関する取組み
紙製ナイフ、マドラー等の原紙として必要な剛性を持つプラスチック代替素材の高密度厚紙「エリプラペーパー」の販売を開始しました。以前より紙製マドラー用途の原紙を生産・販売していましたが、プラスチック代替素材としてより幅広い用途に使用可能な品質を確立したことで、各紙加工メーカーに対して「エリプラペーパー」を提供しています。さらに、高密度厚紙に耐水性・耐油性を付与することにより、水分や油分を多く含む食品の容器としても使用可能な「エリプラ+(プラス)」を開発し、2020年6月より販売を開始しています。
② ラミネート紙代替素材の開発に関する取組み
揚げ物やホットスナック等の包装用原紙として必要な機能である耐油性とヒートシール性を併せ持つ、ラミネート紙代替素材の「ヒートシール耐油紙」を開発し、販売を開始しました。当製品はポリプロピレンやポリエチレンを貼り合わせたラミネート紙と比較して、プラスチック原料の使用量を30%以下(当社製品比)にできる環境に配慮した素材です。また、ラミネート紙に比べて透湿性があるため、電子レンジで温めた際に食感を保持することができます。
③ フィルムタック分野での取組み
合成紙タック紙の品揃え拡充のため、粘着剤に植物性由来の原料を使用することで環境に配慮した「バイオマス粘着剤フィルムタック紙」を開発し、販売を開始しました。
④ 新規分野での取組み
子会社においては、医療機器分野の商品開発のため、従来の化粧品製造販売業許可に加え、新たに医療機器製造業許可を取得し、開発を進めています。
紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,066百万円です。
(2) ホーム&パーソナルケア事業
中期事業計画での売上及び収益の目標達成を目指し、国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① 衛生用紙での取組み
保湿ティシューカテゴリーのトップブランドである「エリエール+Water(プラスウォーター)」及び「エリエール i:na(イーナ)」ティシューから、コンパクト設計で場所を選ばず使いやすいソフトパックを発売しました。当社独自の円形の取り出し口や、型崩れしにくいキャラメル包装を採用し、枚数が少なくなっても最後の一枚まできれいに取り出しやすい商品としました。
② ベビー用紙おむつでの取組み
「グ~ン まっさらさら通気」のLサイズ及びBIGサイズにおいて、長時間使用時の漏れにくさ向上のため、足回りギャザー改良のリニューアルをしました。また、おねしょ対策商品として幼児や児童も抵抗なく履くことができる、紙おむつらしくないデザインを採用した「グ~ン ナイトシリーズ」3品種を発売しました。「グ~ン おむつバイバイトレーニングパッド」では、当社オリジナルキャラクターである「ハグ~ン」を剥離紙デザインに採用し、トイレトレーニングを応援するメッセージも加えることで、親子のコミュニケーションを楽しく手助けできるようリニューアルしました。
③ 大人用紙おむつでの取組み
通気性を約20%向上してパッド併用者のムレを軽減する「アテント うす型さらさらパンツ通気性プラス」、脚まわりの隙間モレを軽減するロング丈形状に吸収量をアップした「アテント うす型さらさらパンツ長時間ロング丈プラス4回吸収」、下着のような履き心地とモレのない安心感を両立した「アテント 下着爽快プラスうす型パンツ 安心の3回吸収」をリニューアルしました。失禁パッドでは、自然素材の「アテント コットン100%自然素材パッド」をリニューアルし、肌への刺激を気にする生活者ニーズに応えました。
④ ウェットワイプでの取組み
生活者が求めている大切な家族の肌へのやさしさや安全性を、エリエール史上初となる「無添加処方」という価値で提供する「エリエール Puana(ピュアナ)ウエットティシュー」ボックスタイプ3品種を発売しました。さらに同商品の携帯用もラインナップに加え、お子様を連れて外出する時などでも持ち運びができて気軽に使え、生活に無添加の安心感を広げることに貢献しました。
⑤ フェミニンケア用品での取組み
高付加価値品であるスリムゾーンの商品群の商品力及び品揃え強化のため、「エリス 素肌のきもち」を全面リニューアルしました。当社独自の特徴である外形のメリット訴求とメインターゲットである30代のニーズに合わせたパッケージに変更し、他社との差別化を図りました。また「エリス 素肌のきもち」には25cm(ふんわりタイプ及びスリムタイプ)、「エリス コンパクトガード」には20.5cm羽なしと36cm羽つきをラインナップに加えました。
ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,881百万円です。
(3) セルロースナノファイバー(CNF)
セルロースナノファイバー(以下、「CNF」という。)は、紙やパルプにはない特異的な性質を活かして、多種多様な用途への展開が期待されています。また、植物バイオマスから取り出した天然由来の繊維であり、製紙事業で培った当社独自の技術を活かしながら、CNFの製造とその利活用を見出すことで低炭素社会の実現にも貢献できるよう研究開発を進めています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① CNF複合樹脂ペレットに関する取組み
2018年からサンプル提供を開始したCNF複合樹脂ペレットの評価を踏まえ、課題改善に取り組んだ結果、コスト低減、CNF高濃度化、流動性、におい等の品質を改善できる処方を見出しました。また、2020年にはCNF高濃度複合樹脂ペレットをサンプル提供できる体制を整備しました。さらに、CNF複合樹脂ペレットの量産化に向け、変性CNFの量産技術開発やCNF複合樹脂ペレットの生産性改善に向けた開発に着手しました。
② CNF成形体に関する取組み
卓球ラケットやレースカーへの実装の採用実績があることで、ユーザーが高い興味を持つCNF成形体は、CNFにパルプを配合した当社独自の設計です。量産化を目指し、大学と共同で製造技術開発を進めています。
CNF成形体を用いた卓球ラケットは㈱タマスと共同開発し、初回販売分を生産しました。開発した卓球ラケットは、同社から『レボルディアCNF』の名称で2020年4月に上市されています。
モータースポーツチーム『SAMURAI SPEED』のレースカーにCNF成形体を搭載した結果、12.6kgの車体軽量化に成功しました。同レースカーは米国コロラド州で開催されたパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参戦し、軽量化によってゴールタイムの短縮に貢献しました。
③ CNF水分散液に関する取組み
CNF水分散液の供給体制を確保するため、パイロットプラントの増産改造を行い、2020年2月末に稼働させました。
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