シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J13I (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社錢高組 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

(建設事業)
当社は、多様化する顧客のニーズ、生産性の向上、品質の向上、安全で環境にやさしい工事施工に対応すべく建築・土木・環境の分野において技術研究所を中心にソフト・ハードの研究開発を幅広く実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は156百万円でありました。また、当社の研究開発体制及び主な研究開発成果は以下のとおりであります。
[建築・土木共通技術]
(1) コンクリート構造物の調査・品質向上技術
コンクリート構造物にやさしい調査技術として、構造体を傷めず、小径コア(直径20mm~25mm程度)による簡便で精度の良いコンクリート強度の調査法「ソフトコアリングⓇ」(建築用)、「ソフトコアリングC+」(土木用)を開発し、一般財団法人日本建築センターと一般財団法人土木研究センターの技術審査証明を取得しております。2019年度に、「ソフトコアリングⓇ」の審査証明を更新するとともに、建築用37物件636本、土木用115件1,838本の調査に活用されました。これまでに累計で建築用、土木用あわせて約3,400物件、5.6万本の施工実績があり、広く活用されております。
その他にも2019年度に、環境配慮型コンクリート製造技術の確立及び性能証明の取得推進、CFT(コンクリート充填鋼管構造)圧入施工管理システムでは普及教育を実施、物流倉庫スラブのひび割れ防止対策の研究、生コン車搭載センサーによる品質管理技術の現場適用など、コンクリート構造物の施工品質を向上させる研究開発や技術提案、施工管理に活用しました。
(2) ICTを活用した施工管理・品質向上技術への取組み
工事の生産性の向上、品質の向上、安全な施工に対応すべく、2019年度は、無線LAN屋内測位システムを用いて高所作業車位置を素早く把握して施工を効率化する研究に取り組みました。また、橋梁のマスコンクリートひび割れを抑制するリアルタイムパイプクーリング制御システムを構築して施工管理を省力化しました。さらに、5G通信技術の他業種WGに参画して安全帯使用状況を検知する研究に取り組むなど、生産性の向上、品質を向上させる施工管理、安全管理の効率化を図る様々なICTを活用する研究開発に取り組んでおります。
[建築関連技術]
(1) 柱RC梁S造混合構造
物流倉庫、商業施設を対象に、鉄筋コンクリートの高剛性と鉄骨造の軽量大スパン化の特長を活かしコストダウンにつながる柱RC梁S造混合構法を開発し、2011年度に愛知県の物流倉庫に採用後、更なる工期短縮・コストダウン、施工方法の改良など技術のブラッシュアップ、及び建築技術性能証明の更新取得を重ねてきました。2019年度も、これら保有技術を活用して5件の大型物流倉庫が竣工または現在施工中で、これまでに12件の物流倉庫に適用しました。
(2) 鉄骨梁横座屈補剛工法(YZ補剛工法Ⓡ)
鉄骨造(S造)の物流倉庫や商業施設等で、床スラブと梁の合成効果を考慮して補剛材を削減する「YZ補剛工法Ⓡ」を2018年度に開発しました。2019年度は、一般財団法人日本建築総合試験所から建築技術性能証明を取得し、名古屋市で施工中のS造商業施設に適用しました。今後も、大規模S造建物でのコストダウン技術として活用します。
(3) 基礎梁の開孔補強工法
設備配管用開孔と人通孔の間隔を従来の開孔直径平均の3倍以上から2倍以上にして設備設計を簡素化する「近接開孔基礎梁工法」を2015年度に開発、また、基礎梁の開孔を梁せいの現行基準1/3以下を1/2.5以下に緩和して基礎梁掘削土量削減や既成の補強金物の使用でコストダウンする「大開孔基礎梁工法」を2017年度に開発しました。2019年度は、「大開孔基礎梁工法」について大型物流倉庫などの施工性や設計自由度を向上させるブラッシュアップ開発に着手するとともに、愛知県の設計施工の工場に適用し施工しております。今後も設備設計の自由度拡大やコストダウン技術として活用します。
[土木関連技術]
(1) シールド直接発進到達工法「SEW工法」
「SEW工法」は、シールド発進到達用立坑のシールド機通過部分に硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で補強した新素材(FFU部材)を組込み、シールド機を直接発進到達させることで工期短縮、コストダウンを可能にする技術であります。RC地中連続壁、柱列式連続壁、ライナープレート、ケーソンなど多様な立坑形式への対応、大断面や大深度を可能とするなど改良を加えて建設技術審査証明を更新取得してきました。2019年度は、道路や上下水道トンネルなど16件に採用されました。今後も技術提案や施工のコストダウンに活用します。
(2) 「Eバッグ工法Ⓡ」
「Eバッグ工法Ⓡ」は、シールドトンネル工事においてセグメントを地山に固定し推進力を地山に伝え、またテールパッキンからの裏込注入材や地下水の流入を防止して特に急曲線部分を安全に施工する技術であります。2019年度は、岡山市のシールド工事に適用し、安定したシールド掘進に活用しております。また、下水道や豪雨対策などで他社でも24件のシールド工事に採用されました。今後も、増加している急曲線施工に有効な工法として技術提案、安全・確実なシールド工事の施工に活用します。
(3) 耐摩耗カッタービット技術
耐摩耗カッタービットは、シールドトンネル工事の長距離施工においてビット交換が不要で工期短縮とコスト削減をする耐摩耗ビット技術であります。近年のシールド工事の立坑用地不足による長距離化や岩盤や礫層など厳しい土質条件への対応が求められており、2019年度も、2件の自社工事で活用しております。今後も、シールド工事の長距離施工において工期短縮、掘進トラブル防止に繋がる技術として活用します。
(4) トンネル発破の低周波音低減技術「サイレンスチューブⓇ」
山岳トンネル工事における発破掘削にともなう低周波音の低減装置「サイレンスチューブⓇ」は、開管(両端が開放された管)の共鳴現象による消音効果を利用した設置が容易な消音装置で、防音扉の二重化などコスト高となる対策が必要な特定の低周波音を大幅に低減できる技術であります。2019年度は、本技術の消音効果をケーソン工事の騒音低減へ応用して、神奈川県の橋梁下部工事の騒音対策に適用し、その低減効果を確認しました。今後も工事に伴う環境負荷を低減する技術として積極的に技術提案、工事に活用します。。
(5) 山岳トンネル発破振動の影響解析技術
山岳トンネル工事で多用される発破掘削は、低周波騒音や振動など周辺環境への影響が懸念されています。2019年度は、この発破振動についての影響解析技術を開発し、施工の安全や周辺環境への対策に活用しました。
(6) 光ファイバーによるコンクリート充填検知システム
コンクリート構造物の施工において、コンクリート打設やPC(プレストレスコンクリート)ケーブル周りを保護するグラウト注入の充填性の確保は構造物の品質向上に関わる重要な課題であり、安価なプラスチック製光ファイバー(POF:Plastic Optical Fiber)を用いたコンクリートやグラウトの充填検知システム、および、グラウト充填検知システムと連係してPCグラウト注入時の流量や、圧力、温度も含め施工管理を省力化する「PCグラウト一元管理システム」も開発しました。2019年度は、岩手県の橋梁工事におけるPCグラウト充填管理への適用に加え、この充填検知システムをシールド工事のモルタル充填にも対応させるため光ファイバー検知を長距離化するブラッシュアップ開発を実施し、愛知県のシールド工事に適用しました。今後も、これら充填検知システムや施工管理システムを橋梁や山岳トンネル、シールド工事などの品質向上、省力化に活用します。
[環境関連技術]
(1) 室内温熱環境解析システム
室内温熱環境解析技術は、事務所や体育館など大空間や、自然エネルギー利用など快適な室内住環境の提案に活用しています。これらに加え、2019年度は、物流倉庫で温湿度解析による結露やカビの発生を予測し、換気やヒータなどの対策を解析評価する研究に取り組み、常温倉庫の結露対策の提案に活用しました。今後も、快適な室内空間の提案にこれら環境解析技術を活用します。
(2) 環境騒音・振動の評価技術
2019年度も、工事に伴うコンクリートポンプ車やクレーンなどの騒音を低減する騒音解析・対策技術を総合評価の技術提案に活用しました。今後も環境に配慮した工事対策、環境にやさしい技術の向上を進めます。
なお、連結子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
(不動産事業)
研究開発活動は特段行われておりません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00069] S100J13I)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。