有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IWCI (EDINETへの外部リンク)
株式会社中電工 事業等のリスク (2020年3月期)
当社グループの事業に関して、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがある。
これらのリスクは、当社グループにおいて定期的に「洗い出し」「評価」「対応策の検討」を行う中で、影響度合い・発生頻度を踏まえて抽出したものであり、当社グループでは「経営層が関与すべきリスク」として管理している。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであるが、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切かつ迅速な対応に努める所存である。
また、ここで抽出したリスク以外にも「材料費・外注費の高騰リスク」「取引先の信用リスク」「保有有価証券の時価下落リスク」等があり、これらについては経済情勢や市場動向を注視しながら早期情報収集に努め、関係部門と連携・調整をして的確な対応を図っている。
項 目 | リスクの説明 | リスク対策 |
①品質不良のリ スク | 当社グループにおいて、設備工事の設計・施工段階及び製品の企画・製造段階における人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合、その修復にかかる多額の費用負担の発生、施工遅延・納期遅延による賠償請求の発生や、これらによる取引停止等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、設備工事においては、施工不良の発生箇所・原因の分析による工法の改善や、工程内検査及び機能確認検査の実施により、施工品質の確保を図っている。また、各種教育を計画的に実施する中で、高度な専門性を備えた社員の育成に取り組んでいる。 製品製造においては、厳密な基準による製品検査とともに、関連部門と情報共有しながら品質状態の分析、改善方法の協議、改善効果の定着を図っている。 設備工事及び製品製造とも、組立保険や賠償責任保険等を活用し、不測の事態に備えている。 |
②法令・コンプ ライアンス違 反のリスク | 当社グループにおいて、建設業法、労働安全衛生法をはじめとする関連法規等への抵触や、コンプライアンスに反する事業運営や業務処理が行われた場合、刑事罰や取引停止、社会的信頼の失墜、多額の課徴金や賠償請求の発生等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、『コンプライアンス方針』を制定し、関連法規・社内ルールの遵守、人権尊重、反社会的勢力との関係遮断等の教育を継続的に行い、さらには、企業倫理に関する相談・通報を実名・匿名いずれでも受け付ける「企業倫理ヘルプライン」を社内・社外に設けるなど、コンプライアンス意識の浸透を図っている。 |
③受注環境悪化 のリスク | 当社グループの主要取引先である中国電力グループを始めとする民間企業及び官公庁の設備投資の減少等、受注環境に著しい変化が生じた場合、当社グループとして必要とする受注が確保できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、新規の技術開発や、顧客満足度を充足するためのVE(Value Engineering)・CD(Cost Down)案の積極的な提案の他に、早期に営業情報を収集し、受注前の企画・設計段階からの事業参画を推進するなど、競争力の強化を図っている。 さらに、拠点事業場への要員集約や小規模事業場の統廃合等の「選択と集中」により、事業基盤の強化を図っている。 |
項 目 | リスクの説明 | リスク対策 |
④労働災害・交 通事故のリス ク | 当社グループは、建設現場等を多数有しており、安全面を最優先に配慮・対策を行っているが、それでも労働災害・交通事故が発生した場合、人的損失及び被災者・被害者への補償、司法・行政による処罰、社会的信頼の失墜等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、「安全はすべてに優先する」の基本理念のもと、安全関連法規や作業手順等の社内ルールに則り業務を遂行するとともに、呼称運転・かもしれない運転の徹底を図っている。過去に発生した災害の再発防止対策の実施や管理者による安全パトロールの強化を図り、重大な労働災害・交通事故の根絶に取り組んでいる。また、安全教育と合せてフェイルセーフの視点による安全装備・設備を積極的に導入・活用している。 さらに、感電や墜落等を擬似体験できる「安全実習棟」を当社研修所内に設置し、当社グループ及び協力会社における安全意識・知識の向上に努めている。 |
⑤情報セキュリ ティのリスク | 当社グループは、取引先情報や機密情報を保有している中で、近年、不正なアクセスやサイバー攻撃を受ける事案も発生している。 これらの情報が人的ミス、技術的過失及び不測の事態により外部漏洩もしくは消失した場合、多額の賠償請求の発生や取引停止、社会的信頼の失墜等により、当社グループの信用・評価を大きく毀損することとなり、業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、定期的に小型記録媒体やメール等による情報持ち出しの確認を行い、システムの管理体制強化を図っている。また、情報管理の重要性や不正なアクセスへの対処等の教育・研修を定期的に行い、情報漏洩防止に努めている。 さらに、災害もしくは外部からの不正なアクセスやサイバー攻撃等不測の事態への対応として、セキュリティが確保された外部サービス(クラウドサーバ等)の利用によりバックアップの多重化を図り、各種情報の消失防止に努めている。 |
⑥M&A・出資 参画事業のリ スク | 当社グループは、主要事業である設備工事業を中心に、事業拡大や競争力強化を目的として、M&Aや事業出資への参画等を行っている。 しかしながら、事前の調査・検討にもかかわらず、買収した事業や出資した事業等が計画どおりに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、事業投資に際しコンサルタント等の知見を活用しつつ、担当部門において入手した情報を複数の部門で確認・協議を重ね、投資効果や経営戦略との整合性を慎重に検討したうえで、個別案件ごとに投資の可否を決定している。 出資後は、出資先の経営状況や事業計画の進捗を確認・把握し、必要により改善要請や要員支援等を行っている。 |
⑦グループの内 部統制リスク | 当社グループは、国内・海外において事業展開する中で、内部統制システムの整備・維持を図り各種法規の遵守に努めているが、不適正事案等の発生により内部統制の有効性が維持できない場合、社会的信頼の失墜等により、当社グループの信用・業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは「中電工グループ経営要綱」を定め、グループ経営の基本的方針やグループ会社の管理・支援における基本的事項を明確化し、グループ各社と情報の共有化を図っている。また、常に内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価し、当社グループ全体の事業運営の適正化及び効率化に努めている。 |
項 目 | リスクの説明 | リスク対策 |
⑧人材確保・育 成のリスク | 当社グループの主要事業である設備工事業では、新規入職者の減少や高い離職率によって高齢化が進み、将来の担い手確保が喫緊の課題となる中で、必要となる国家資格や技能を有する人材が必要な時期に確保できない場合、施工能力不足により売上が確保できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、人材確保のため、今後想定される工事量や退職者数等を勘案した新卒定期採用及び中途採用を行うとともに、インターンシップや職場見学、工業高校への出張授業など、学生との交流の場を設け、将来の担い手を増やす取り組みを行っている。 また、人事制度や処遇等を見直し、若年者の離職率低減に向け、更なる労働意欲の向上を目指している。 人材育成においては、「人」が財産であるとの認識のもと、OJT及びOFF-JTを効果的に組み合わせ、知識・技術・技能習得のための教育を実施し、早期育成に努めている。 さらに、「中電工協力会」と連携し、協力会社の人材確保・育成の支援を行い、当社グループの施工体制強化を図っている。 |
⑨長時間労働・ 過重労働のリ スク | 当社グループにおいて、人材不足や建築工程の遅延による施工工程の逼迫、不測の事態への対応などにより長時間労働や過重労働が発生する場合、社員の健康不良や生産性の低下、優秀な人材の外部流出等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、働き方改革を進め、労働環境の改善や、適正な労働時間管理・長時間労働の是正等に継続的に取り組んでおり、業務負荷軽減に向けた工務サポート体制の充実やITの導入による効率化、フロントローディングでの工程前倒しによるピークカットなど、有効性の高い施策を検討し展開している。 また、自社のみでのこれらの問題の解決は困難であることから、業界団体を通じ、適正な工期設定や週休2日の推進などによる休日確保等、発注者を含めた関係者等へあらゆる機会を捉え提言、発信している。 |
⑩自然災害等の リスク | 当社グループは、国内及び海外に多数の事務所等を有している。 地震、津波、台風等の大規模な自然災害や、新型ウイルス等の感染症のまん延により、社員や施設への直接的な被害のほか、流通・交通網の遮断や混乱、さらには社会・経済の停滞・混迷等による間接的な被害を受ける可能性もある。 このような場合、事業活動の中断・遅滞等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。 | 当社グループは、危機管理マニュアル等に基づき、危機の未然防止並びに非常時の初期対応や連絡体制・対策本部の設置など、有事の際の危機管理体制を構築している。 また、大規模災害が発生した場合に備えてBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を策定しており、事業を中断することなく当社グループが負っている電力網等のインフラや公共設備の復旧といった社会的使命が全うできる計画としている。そのため、社員の安否確認や緊急連絡体制の確認訓練、災害発生時を想定した実施訓練に取り組んでいる。 なお、新型コロナウイルス感染症に対しては、対策本部を立ち上げ、感染症対策の徹底や柔軟な勤務形態への対応により、必要な業務が継続できる体制の確保に努めている。 |
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00073] S100IWCI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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