シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IZ2S (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 関東電化工業株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

2016年4月から2019年3月までの第10次中期経営計画におきましては、「新規製品の早期創出」を重点目標に掲げて研究開発に取り組んだ結果、2品目の新規製品を上市いたしました。
2019年4月から始まりました第11次中期経営計画におきましては、複数製品の上市を目標に掲げるとともに、当社の既存技術と、新たに導入する技術を融合させ、当社だからこそ活かせる独自技術の構築を推進する予定です。
具体的な活動内容として、半導体・液晶製造用特殊ガスおよび電池材料については、精密化学品開発部を事業本部へ編入し、顧客密着型の開発を強化することにより、新製品の上市を目指してまいります。その他の事業分野および新規開発品につきましては、市場開発部が中心となり、自社技術を深耕した新製品の市場投入に向けた活動を行っております。新規事業分野の探索および研究開発計画の立案から評価までの統括管理は、開発企画部が遂行しております。研究・知的財産部は、事業戦略に沿った特許権利網の構築に取り組んでおります。これら4部門と総合開発センター、総合開発センター渋川開発室、および総合開発センター水島開発室が相互連携することで研究開発活動に取り組んでおります。
この第11次中期経営計画実行期間にあたる当連結会計年度の研究開発投資額は、1,345百万円でありました。

次に、研究開発テーマの概要および今後の方向性を説明します。
「既存事業の強化」を目的に半導体・液晶製造用特殊ガス、電池材料、有機機能性材料、基礎化学品および鉄系材料分野における新製品開発を推進するとともに、「新規事業の創出」を目的としたフッ素系樹脂「エフクリア」、有機‐無機ハイブリッド材料および無機ナノ材料等の新規事業分野の開拓にも積極的に取り組んでいきます。
その他、当社の基盤技術から派生する新しいフッ素化技術や有機電解技術の開発についても積極的に取り組む予定です。

(1) 半導体・液晶製造用の特殊ガス

現在、半導体・液晶市場ではNF3(三フッ化窒素)、CF4(四フッ化炭素)、およびWF6(六フッ化タングステン)等の各種フッ素系特殊ガスが、シリコン基板表面に回路パターンを刻むエッチング用途、および製造装置内面のクリーニング用途に使用されています。当社は独自の技術によりこれらの特殊ガス製品を開発してまいりました。ムーアの法則に従って年々微細化が進む半導体分野においては、微細エッチング用のガスとして、C4F6(ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン)、COS(硫化カルボニル)やCH3F(モノフルオロメタン)等を開発し、市場に提供してまいりました。さらに、近年の3D化や地球温暖化防止に対応する新規ガスや、配線用途およびパワー半導体用途の新規材料開発にも注力しております。また、世界有数の製造能力と品質とを合わせもつ半導体・液晶用特殊ガスメーカーである当社では、顧客に密着したタイムリーな開発を促進するため、2017年に韓国に生産・開発拠点の設置を決定いたしました。

(2) 電池材料

リチウムイオン二次電池(LiB)業界では、今後の飛躍的な成長が期待される車載用等の大型電池分野をターゲットに更なる高容量化、長寿命化、難燃化等の研究が盛んに行われており、当社でもLiB用電解質LiPF6(六フッ化リン酸リチウム)の開発に成功し、この分野に参入いたしました。また、LiPF6に続く新製品として、LiBF4(ホウフッ化リチウム)を2017年4月より市場に投入いたしました。現在、高性能電解液用の各種添加剤を開発中であり、ラインナップ強化を図っていく計画です。さらに、次世代電池材料の探索も行なっており、電池材料事業の拡大を目指してまいります。

(3) 有機機能性材料

当社が得意とするフッ素化技術をはじめ様々な有機合成技術を活用した事業展開を目的として、2013年に複数の受託テーマをひと括りとした「有機機能性材料事業」を立ち上げました。今後は、市況や顧客ニーズの変化に合わせ、将来の収益性を確保できるような新製品を自社原材料や自社技術を用い、当社独自の付加価値を加えることにより展開してまいります。

(4) 基礎化学品

基礎化学品事業の収益力強化を目的に、新規製品の開発に着手しております。環境規制対象となっている既存製品の代替を目指し、鋭意検討を進めております。

(5) 鉄系材料

当社では、導電性の鉄、フェライト、マグネタイト等のコア材表面に各種絶縁性樹脂をコーティングした現像剤用キャリヤーを複写機、プリンター等画像形成装置市場に提供しております。さらに、このコーティング技術を活かした新規材料の開発、およびその用途開拓を推進することで鉄系事業の拡大を目指します。

(6) 新規材料究

当社の独自性を活かし、競合他社に対して優位性を発揮できる新規材料の創出と、当社の基盤技術から派生する新しい技術開発を推進しております。
「新規事業の創出」に関しては、耐候性や防汚性に優れた撥水撥油性のフッ素系樹脂「エフクリア」(2004年商標登録)を開発し、機能に応じて市場開発を進めております。ニッチ分野に加え、自動車向けトップコート等を中心に国内外への展開を図ることにより、採用件数は年々増えております。さらに、市場ニーズを先取りした高機能を備えた高付加価値品の開発や新規用途の開拓にも取り組んでおります。
また、鉄系事業で培ってきた微細化技術をベースに開発した無機ナノ材料、および無機ナノ材料と高分子化合物を複合化した有機‐無機ハイブリッド材料の開発も進めており、多方面への用途展開を目指しております。
さらに、5~10年先の新規コア事業の創出を目的に、電子・情報通信分野、環境・エネルギー分野、およびライフサイエンス・ヘルスケア分野における当社の独自技術を活かした製品開発に長期的視点で取り組んでおります。
「新しい技術開発」につきましては、自社開発と共に国内大学と連携した技術開発にも着手し、既存製品の製法変換や、新規製品の製法開発に適用する予定です。

(7) 研究開発の効率化

研究開発の効率化に関する施策は、以下の通りです。
業務時間のうちの20%を自由な時間に充当できる「20%ルール」を研究開発部門に導入し、開発担当者が自由な発想で独創的な開発テーマに着手できる環境を整えました。
また、開発期間の短縮を目的にAIによる材料設計プラットフォームを構築し、開発テーマへの展開を行っております。
その他、社内外の開発リソースの効率的な運用による開発促進を目的に、大学などの外部研究機関との共同研究も積極的に推進してまいります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00772] S100IZ2S)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。