有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J7LZ (EDINETへの外部リンク)
エア・ウォーター株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)
当社グループの事業展開上、事業の状況、経理の状況等に変動を与え、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営戦略リスク
項目 | リスク内容 | 当社グループの対策 |
海外事業リスク | 当社グループは、成長戦略の一環としてM&Aによる海外事業展開を行い、経済成長が著しいアジア圏を中心に海外進出を強化しております。 しかしながら、事業を進めるうえで言語、法制、税制等の日本との相違や政治的、社会的リスクにより事業が停滞することで、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 | 進出国の経済、政治、社会的状況、紛争情報ならびに法的規制の情報収集や経営状況、顧客情報について当社グループ内で共有化を図っております。加えて、2019年6月に「グローバル戦略室」と「グローバル統括室」を設置し、これまで行ってきた海外M&Aで得たノウハウや知見を活かしながら、グループ横断的なリスク管理体制を構築しております。 |
制度変更リスク | 急速に少子高齢化が進む日本では、政府が健康寿命の延伸を目的とした「全世代型社会保障」の方針を掲げ、高騰する医療費の抑制・適正化を図るための医療制度改革が継続して進められております。そのため、医療関連事業においては、将来、大規模な診療報酬や薬価の改定が行われた場合、当社グループの業績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 | 医療関連事業においては、今後も医療費の適正化政策が継続することが予測される環境下で、医療機関や医療従事者における業務効率化・働き方改革への支援を目的とした製品・サービスの開発・拡充を推進し、変化する市場ニーズへの対応を図っております。 |
(2) 事業運営リスク
項目 | リスク内容 | 当社グループの対策 |
自然災害リスク | 発生の予測が困難であり頻発化している自然災害(地震、津波、台風、豪雨、豪雪、強風、噴火など)の発生および、それに伴う停電・断水などのライフラインの途絶や配送ルートの寸断が発生した場合には、生産能力の低下や停止、供給・配送の遅れや停止に伴う売上減少、対処費用や復旧費用、将来への予防対策費用が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 農業・食品関連事業では、自然災害により主要原料である野菜の収量が大きく変動し、加工工場の操業に支障が発生する可能性があります。 | 当社グループでは、自然災害への対応として、産業ガス関連事業では、小型液化酸素・窒素製造装置「VSU」の分散配置によって国内による産業ガス・医療用酸素の安定供給体制の整備を進めております。大規模自然災害を想定した防災訓練の定期的な実施や災害備蓄品の充実化を図り、リスクの最小化を図っております。 ケミカル関連事業では、生産拠点の複数化による供給体制の確保や一定期間分の製品在庫を常時保有しております。 エネルギー関連事業の主要事業エリアである北海道では、LPガス受入基地、LPガス充填工場、灯油基地において、LPガス仕様の移動電源車を配備し、停電時にも非常用電源が確保ができる体制を整えております。 農業・食品関連事業では、栽培・調達する野菜の産地分散化に取り組んでおります。 |
品質リスク | 当社グループは、法的規制あるいは顧客との取り決めにより品質を保証した製品・商品・サービスを多岐にわたる業種において提供しております。このうち特に人命に関わる事業を行う医療関連事業では、医療用ガスや医療機器を薬機法に則り製造・輸入販売しておりますが、リコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、対策費用、賠償金などが発生し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 農業・食品関連事業では、冷凍食品やハム・デリカ、飲料、スイーツなどの食品を食品安全基本法・食品衛生法・食品表示法などに則り製造・販売しております。また、海水関連事業では、塩・海苔・ふりかけなどの食品を製造しております。重大な品質事故などの問題が発生した場合には消費者の信用を失うとともに、対策費用、賠償金などが発生する可能性があります。 海水関連事業の主要製品のひとつである電磁鋼板用マグネシアは、サプライチェーンの川上に位置し、また販売地域は約40ヵ国に渡ることから、製品に重大な欠陥があった場合の影響は広範に及ぶ可能性があります。 その他の事業における海外エンジニアリング分野では、ロータリー式のUPS(無停電電源装置)を主要製品とする高出力UPS事業を行っております。当該事業はエンドユーザーであるデータセンターや半導体製造メーカー等のBCP(事業継続計画)において重要な役割を担っており、製品の欠陥・不具合等により顧客に大きな損害を与えた場合、対策費用、賠償金などが発生する可能性があります。 | 当社グループでは、中期経営計画「NEXT-2020 Final」において、重要な経営課題の一つとして品質コンプライアンスの強化を掲げており、グループ共通の指標として品質コンプライアンスガイドラインを制定し、定期的に品質リスク調査と品質コンプライアンス監査を実施することでリスクの最小化を図っております。 当社および国内の連結子会社を適用範囲とする包括賠償責任保険を付保し、製商品の品質問題に起因する賠償責任リスクに備えております。 |
項目 | リスク内容 | 当社グループの対策 |
調達リスク | 産業ガス関連事業の主力製品である酸素・窒素・アルゴンの製造には、大量の電力を使用しております。電力コストが大幅に上昇し、販売価格に転嫁できない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、希少な天然資源であるヘリウムガスは地政学的要因により、炭酸ガス及びドライアイスは石油精製会社等で副生される原料ガスが、稼働状況影響での減量により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 エネルギー関連事業の主力商品であるLPガス、灯油の仕入価格は、概ね原油価格に連動しております。原油価格が想定より大幅に下落した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 農業・食品関連事業では、野菜や豚肉を主原料とした加工食品を製造・販売しており、これら原材料の価格は天候不順や市場における需給の変化により影響を受ける可能性があります。 その他の事業では、日本のFIT制度において海外バイオマス発電燃料のサプライヤーに対する、安定供給や事業の持続可能性の確認が厳格化される動きがあり、基準を満たす燃料の需給が逼迫し、燃料価格が高騰するリスクがあります。 | 当社グループでは、顧客の理解を得ながら、適時適切に販売価格の改定を図り、収益確保に努めております。 また、安定した原料及び製品の確保のため、国内での貯蔵量増加、代替燃料の投入準備、既存以外の調達ルート開拓などの検討を進めております。 |
事故リスク | 物流関連事業では、トラックやローリーといった大型車両を用い、一般貨物及び高圧ガスを始めとする危険物の輸送業務を行っております。そのため重大な事故が発生した場合には、損害賠償や車両の使用停止や事業所の営業停止などの行政処分を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、運行管理の徹底、安全教育の実施など、安全対策活動に取組んでおります。 |
為替リスク | 当社グループは、海外事業を成長の柱として位置づけており、M&Aや会社設立を通して日本国外に多くの子会社を有しております。特に、産業ガス関連機器事業及びその他の事業の高出力UPS事業を行う子会社においては、原材料の仕入れや製品販売をグローバルに展開しているため、急激な為替レートの変動が起きた場合、同事業の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、為替予約、仕入ルートの多様化、在外子会社での取引通貨の一本化などにより為替リスクの最小化を図っております。 |
(3) その他のリスク
項目 | リスク内容 | 当社グループの対策 |
環境リスク | 当社グループは国内外の事業活動において、環境関連法規の規制を受けておりますが、環境関連法規の制定や改正によって規制強化が図られた場合、それに伴う事業活動の制限や対応にかかるコスト増加等が当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、製造工程で大量に電力を使用している産業ガス関連事業では、炭素税の賦課や排出権取引制度などの温室効果ガス(CO2)排出規制が強化された場合、業績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、中期経営計画「NEXT-2020 Final」において、気候変動への対応を重要な経営課題として位置付け、重要評価指標(KPI)として温室効果ガス(CO2)総排出量の削減目標を定めております。 当社グループではその目標達成に向けて、高効率プラントの導入・更新や徹底した省エネ活動などを行い、温室効果ガス(CO2)総排出量の削減に取り組んでおります。 |
新型コロナウイルス リスク | 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、当社グループの各事業に影響を及ぼしております。収束時期が依然として不透明であることから、収束までの期間が長期化した場合には、産業ガス関連事業、その他の事業における海外エンジニアリング分野をはじめとした各事業の事業運営、当社グループの業績や財政状態、キャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、事業全般にわたるコスト削減に取り組むとともに、引き続き、グループ全従業員の安全に最大限配慮しつつ、産業ガスや医療用ガスをはじめとした諸製品の安定供給責任を果たすため、時差出勤やテレワークの実施、入館時の検温やマスク着用など、徹底した感染拡大防止策や安全配慮策を講じております。また、経済活動の停滞が長期化した局面に備えて十分な財務の安定性を維持するため、M&A投資および設備投資については、事業環境の変化を慎重に見極めながら厳選していきます。 |
非金融資産の 減損リスク | 当社グループは、有形固定資産、のれん及び無形資産など、多くの非金融資産を保有しております。非金融資産(棚卸資産及び繰延税金資産等を除く)については、当該資産または資金生成単位(以下、「当該資産」)の減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候がある場合には、当該資産の回収可能価額を見積り、減損テストを実施しております。なお、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、減損の兆候の有無に関わらず、毎期減損テストを実施しております。減損損失が発生した場合には、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 | 当社グループでは、定期的に実施するのれんや無形資産の減損テストを通じて評価額を把握し、適切に処理しております。 |
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00792] S100J7LZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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