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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IZVR (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 三井住友建設株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループでは、技術の信頼、受注の拡大、利益の向上を目指して、顧客ニーズに応える技術開発をタイムリーに推進することを技術開発の基本方針とし、技術本部、土木本部、建築本部、事業開発推進本部を中心として、技術開発を積極的に進めてきました。
当連結会計年度の技術開発に要した費用の総額は、2,750百万円です。なお、当該費用については、セグメントに共通する費用を区分することが困難であるため、総額のみを記載しています。
当連結会計年度における主な技術開発成果は次のとおりです。

(1)持続可能性に貢献する高性能コンクリート「サスティンクリート」を初適用
5つの特徴(超低収縮・超低発熱・超低炭素・高流動・高強度)を有する高性能なコンクリート「サスティンクリート」による世界初の超高耐久プレストレストコンクリート(PC)橋梁を、コンクリート二次製品工場(※)の敷地内に架設しました。ひび割れの原因となる収縮がほぼゼロのサスティンクリートと、腐食しないアラミドFRPロッドを緊張材に使用することで、腐食劣化の可能性を排除した高耐久性を実現しました。サスティンクリートの材料の約7割を産業副産物で構成し、環境負荷を低減しています。また、短繊維を混入することで、せん断補強筋を不要とし、配筋作業とコンクリート充填作業の省力化により生産性向上を図っています。今後、供用中の挙動をモニタリングすることにより本橋梁の安全性と耐久性の長期的な検証を進め、「高耐久性・低環境負荷・高生産性」を満足する持続可能な社会インフラの構築に大きく貢献することを目指していきます。
(※)SМCプレコンクリート株式会社(当社グループ会社)栃木工場

(2)鉄筋組立自動化システム「Robotaras(ロボタラス)」の開発・導入
担い手不足の解消と作業負担の軽減、生産性向上を目的に、自社開発した鉄筋組立自動化システム「Robotaras(ロボタラス/ROBOT Arm Rebar Assembly System)」を、当社の三田川PC工場(佐賀県)で製造する鉄道構造物の軌道スラブの鉄筋組立作業に導入しました。プログラミングされたロボットアームは、アーム先端部にて鉄筋保持治具と鉄筋結束機の自動着脱を行い、鉄筋の配置と結束作業を行います。これにより、資材の補充作業などを除く作業員が不要となり、作業員一人当たりの生産性が50%向上します。今後は、本システムの更なる開発を進め、高速道路の大規模更新事業や超高層マンション等の主要構造体などに用いられるPCa部材製造への活用も目指していきます。

(3)アラミドFRPロッドによるRC橋脚の耐震補強工法を初適用
アラミドFRPロッドによる鉄筋コンクリート(RC)造橋脚の耐震補強工法を、愛知県名古屋市で施工中の開橋の河川橋脚の耐震補強工事に初適用しました。本工法は、橋脚天端からアラミドFRPロッドを挿入してプレストレスを導入し橋脚の曲げ耐力を向上させる補強工法です。河川内で行われる一般的な補強工事に必要な仮桟橋や河川締切などの仮設工が不要で、通行車両に対する交通規制も不要のため、全体工期を短縮することができます。今後は、古い年代に建設された比較的鉄筋量の少ない橋脚を対象に、本工法の適用・普及を図っていきます。

(4)腐食劣化と決別した超高耐久壁高欄 (Dura-Barrier) を開発
2010年より腐食しない新材料を用いた超高耐久橋梁「Dura-Bridge」の共同研究を、西日本高速道路株式会社と進めてきました。本共同研究のこれまでの成果を応用し、鉄筋やPC鋼材などの鋼部材を一切使用しない超高耐久のプレキャスト壁高欄「Dura-Barrier」を開発しました。本壁高欄は、高強度繊維補強コンクリートと腐食しない材料であるGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)ロッドを組み合わせることで、超高耐久化を実現するものです。鋼材腐食によるコンクリート片のはく落の可能性を排除し、耐久性を向上させているため、第三者被害の防止と将来の維持管理の人的及び経済的負荷の低減が可能となります。これまでに、実物大の壁高欄モデルによる衝突試験を実施し、実橋へ適用するのに十分な強度と安全性を有することを確認しました。今後、飛来塩分や凍結防止剤散布による鋼材の腐食環境が厳しく、高い耐久性が望まれる箇所や床版取替え工事への適用を進めていきます。

(5)RC造建築物の解体・リユースが可能なスクライム-サット・サーブ工法を開発
鉄筋コンクリート(RC)造の建築物において、解体・リユースを可能にするスクライム-サット・サーブ工法を開発しました。本工法は、株式会社サトコウと共同開発した「スクライム-サット工法」の、柱・梁部分に用いるプレキャストコンクリート(PCa)部材の接合を、モルタル注入による結合ではなくPC鋼材を用いてアンボンド圧着させるものです。建築時の急速施工に加え、圧着力を開放するだけで基礎構造を除く躯体と内装ユニットを部材ごとに容易な解体とリユースができ、サスティナブルな環境配慮建築物を可能にします。本工法では解体作業時の騒音と振動も大幅に低減されます。
博覧会やスポーツ大会などの大規模イベント時の施設や仮設宿泊施設、自然災害発生時の災害仮設住宅などの「期限付き建物」や、「定期借地権」の土地を活用する建物、短期間での人口流出入に伴う学校施設の建設・解体など様々な用途に応じた建物に本工法を提案していきます。

(6)揺動制震システムの開発
広島大学大学院 田川 浩教授と共同で、地震発生時における多層階での揺れを一括して制御する「揺動制震システム」の実用化に目処を付けました。本システムは、建物の多層階に渡って架設するタイロッド部、地震時の揺れを吸収する制振ダンパー部、制振ダンパーを安定して動作させる揺動機構部より構成されています。タイロッド部を複数層に掛け渡すことにより、各層の変形を一箇所に集中させるため、制振ダンパーを有効活用できます。各種制振ダンパーとの組み合わせが可能であり、目的に応じた制振ダンパーを選択できます。本システムの性能は、当社技術研究所(千葉県流山市)にて実大規模の加振実験を行い、確認しました。
今後は、倉庫、工場、生産施設等の様々な構造物に対し、新築、改築時に本システムの積極的な提案を行い、大地震時における構造物の破壊や倒壊を防ぐだけでなく、構造物内の資産を守るとともに、地震後の継続使用が可能なレジリエントな構造物の実現に取り組んでいきます。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00085] S100IZVR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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