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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J1GL (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 明治ホールディングス株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当連結会計年度の研究開発費の総額は31,446百万円であります。
当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。

(1) 食品
当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,427百万円であります。

① 発酵デイリー
「明治おいしい牛乳」ブランドとして、2019年春より「明治おいしい低脂肪乳」「明治おいしいミルクカルシウム」(キャップ付き900g)を新発売しました。各商品ともに“氷点濃縮”乳原料を使用することで、従来の蒸発濃縮乳原料と比較して新鮮なミルクの香りを強め、明治独自の“ナチュラルテイスト製法(脱酸素による殺菌中の酸化抑制技術)”と組み合わせることで、脂肪分の少ない白物飲料の風味課題となっていた濃厚感や香りが少ない点を改善しました。本技術を活用した「明治おいしい低脂肪乳」の開発については、「公益社団法人 農林水産・食品産業振興協会会長賞」を受賞。全国の量販店やコンビニエンスストアにて採用され、高い評価を得ました。
宅配部門では、ミルクプロテインを普通牛乳と同等量(6.2g/180ml)配合した、爽やかでフルーティーな風味が特長の酸性タイプ乳飲料「明治ロコケア」(宅配壜180ml)を発売しました。本商品は、2019年度日本農芸化学会において「農芸化学技術賞」を受賞した、ミルクプロテインの吸収速度を高める“速攻吸収製法”を採用。さらにミルクプロテインを効率的に利用しやすい体内環境に整える5種のビタミンと亜鉛を配合した栄養機能食品であり、シニア層の健康課題である筋力低下の抑制をサポートする宅配商品ならではの価値を有する商品です。
「明治プロビオヨーグルト PA-3」シリーズ(ハードタイプ、ドリンクタイプ2品112g/112ml)は、世界で初めて尿酸値の上昇を抑えるヨーグルトとしての機能性表示を消費者庁から認可され、2019年5月にパッケージをリニューアル。「明治プロビオヨーグルト R-1プレーン」(336g)は、砂糖・甘味料・香料・安定剤無添加のプレーンタイプとして2020年3月に関東エリア限定で発売。新たな食べ方として、家族で分け合う、自分好みに味付けするなど、ターゲット、食シーンを広げる商品。明治独自の製法を組み合わせることで、甘みなしでもおいしい仕立てとなっております。また同時期に、「明治プロビオヨーグルト LG21ドリンクタイプすっきりCool」(112ml)を発売。胃に不快感のある人に向けて、メントール香料とレモン果汁を使用することで、飲んだ時にすっきりとした爽快感を体感できる、飲み続けやすい風味としました。
また新たな機能性表示食品として、明治独自の「SC-2乳酸菌」とコラーゲンペプチド、スフィンゴミエリンの3つを関与成分とする、飲むことで効果が期待できる紫外線対策商品を開発し、2020年4月に「明治スキンケアヨーグルト素肌のミカタ」として発売予定。

② 加工食品
第4のカマンベールとして、ブナのチップでやさしく丁寧に燻製した「明治北海道十勝カマンベールチーズ 燻製」を2019年10月に発売。独自の“まろやか燻煙製法”(特許出願中)により、カマンベールチーズのクリーミーでまろやかな味わいと、やさしい燻製香の絶妙なバランスを実現しました。
フローズンデザートでは、好評の「明治エッセル」「明治エッセル スイーツ」シリーズに加え、健康訴求型のアイスとして、糖として吸収されないフラクトオリゴ糖を配合した「明治オリゴスマート やさしいバニラ」を発売。血糖値上昇抑制効果をヒト試験で確認し、論文投稿しました。また、アイスのおいしさと、お客様からの安全性に対する期待に応えるため、長期間の保存試験を実施した結果を元に、明治のアイス商品に順次賞味期限を設定することをプレスリリースしました。
バターの新しいおいしさを訴求した「明治スプレッタブル」の新商品として、発酵バタータイプを発売。調理用途クリームとして、ノンデイリークリームでありながら乳風味の強い「ラクタージュ」を発売。
濃厚ソース、味付けご飯、トッピング具材(チーズ)が満足感のあるボリュームで、電子レンジ調理可能なトレーに盛り付けた「満足丼 濃厚オムライス」「同 濃厚ガーリックライス」「同 濃厚ダブルカレー」をそれぞれ2019年秋に、「満足丼 濃厚四川風麻婆丼」「同 濃厚エビチリ丼」をそれぞれ2020年春に発売。牛乳と1:1で混ぜることで、1食180mlあたり乳たんぱく質6gと1/2日分のカルシウム(340mg)が摂れる「明治TANPACT 牛乳でつくるコーンスープ」「同 かぼちゃスープ」を発売しました。

③ 菓子
素材のおいしさを加えることで食べやすさをプラスした「チョコレート効果 72%さわやかオレンジ&レモン」「同 旨み抹茶&香ばし米パフ」を2019年8月に発売。「チョコレート効果」ブランドより、持ち運びに便利で食べやすい「チョコレート効果 72%パウチ」「同 86%パウチ」を2019年9月に発売しました。
「ザ・チョコレート ビターアソートパウチ」「同 ミルクアソートパウチ」は2種類の「Bitter」、「Milk」それぞれの味わいを食べ比べることのできるパウチタイプの商品で、2019年9月発売。「ザ・チョコレート SENSATIONペルーダーク」「同 ペルーミルク」は、明治独自の新製法“リッチアロマ製法”によって、フローラルな香味を特長として表現した。「ザ・チョコレート ホワイトカカオダーク」は希少なメキシコ産ホワイトカカオを使用。以上3品をサロン・デュ・ショコラ東京および一部百貨店、通販サイトにて限定ギフト品として2020年1月発売しました。
「オリゴスマート」ブランドより、持ち運びに便利で食べやすい「オリゴスマート ミルクチョコレートパウチ」を2020年3月発売しました。
「アポロ」ブランドより、大人の女性向けに「アポロ my Style」を発売。通常の「アポロ」に比べて砂糖を25%カット、ちょっと大きめサイズで、つまみやすく、手につきにくいパウチ包装で、持ち歩きに便利な設計としました。
洋酒チョコレートとして、「4本エムズバー ラム・オ・レ」に続き、「同 ブランデー・オ・レ」を発売しました。春夏においしく食べられる、ミルククリームと洋酒を組み合わせた大人のチョコレート。
「明治TANPACT ミルクチョコレート」を開発(3/30発売)。さまざまなシーンで乳由来のたんぱく質をとることができます(乳たんぱく質として、5g/袋配合)。
果汁グミの果実感をアップした「もっとくだもの」シリーズを発売。レモン果汁にほろ苦いレモンピールを加えた「明治果汁グミもっとくだもの レモンピール」ミックス、洋梨果汁に洋梨ピューレを加えた「明治果汁グミもっとくだもの 洋なしピューレ」ミックスの2品体制。明治がこだわるカカオ素材を活用したフローズンデザート「コールドカカオ」を開発、バレンタインシーズンの催事品として全国百貨店等で展開。カカオをソルベのように加工し、従来のチョコレートとは違う温度でカカオの香味、感覚、余韻を感じ、カカオの可能性を広げるトライアルを実施しました。

④ 栄養
「ザバスプロテイン」シリーズでは、「ザバス ホエイプロテイン100」シリーズの大幅リニューアルを行い、新設した粉体専用工場(倉敷工場)での生産を開始しました。明治独自の造粒技術“均質顆粒化製法”により、溶けやすくダマになりにくい品質を実現。吸収の良いホエイプロテインとカラダづくりに必要なビタミンを独自配合しました。「ザバス ホエイプロテイン100ココア味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g、120食分2520g)、「同 バニラ味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 リッチショコラ味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 抹茶風味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 ヨーグルト風味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)の5品を発売。「ザバス ホエイプロテイン100」シリーズは、国際的アンチドーピング認証プログラム「インフォームドチョイス」を取得。
RTDタイプでは、運動する女性に向けた商品として、「(ザバス)MILK PROTEIN STYLE BODY」(200ml)を発売しました。運動する女性のカラダづくりに有効なミルクプロテインを12.5g配合し、カラダづくりに必要な3種のビタミンB群(B6、B12、葉酸)と鉄分を半日分配合した、運動後でもすっきり飲みやすいベリー風味の乳飲料。
「アミノコラーゲン」シリーズでは、カルシウムとグルコサミンを強化した「アミノコラーゲン プラスカルシウム」を発売。アミノコラーゲンの基礎美容成分(フィッシュコラーゲン5000mg)はそのままに、カルシウム102mg、グルコサミン120mgを配合。トライアルしやすい内容量の14日分(98g)で発売。
「即攻元気」シリーズでは、「即攻元気ゼリー 凝縮栄養11種のビタミン&4種のミネラル」(150g)のマンゴー風味を追加発売しました。ぶどう味と同様に、不足しがちで身体の調子を整えるために必要な11種のビタミンと4種のミネラル(亜鉛、鉄、銅、セレン)を、1個に凝縮した商品。
流動食部門では、病院や施設で経管投与される「メイバランス(1.0、1.5、2.0)」シリーズ(AB200、1000ml、SP)をリニューアルしました。長鎖脂肪酸の代謝に必要なカルニチンとプレバイオティクス成分としてフラクトオリゴ糖を配合。パッケージも、商品の取り間違いを防止するためにデザインを見やすく改良しました。また、発酵乳とガラクトオリゴ糖を配合した経管用流動食「YH」に、開封することなく直接経管に繋ぐことのできる、衛生面に配慮したソフトパックを追加発売。容量は300mlと400mlを用意。たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維と13種のビタミン、ミネラルを配合した総合栄養食品。

(2) 医薬品
当連結会計年度における研究開発活動の金額は、17,582百万円であります。

Meiji Seika ファルマ㈱グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。
具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。
パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、2019年9月に日本における製造販売承認を取得し、導出先のエーザイ社が販売を開始しました。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国にて臨床第一相試験を実施中です。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国内開発について国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE)」として、抗菌薬との併用反復投与の臨床第一相試験を国内にて実施中です。
抗体医薬品であるウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、先発品との生物学的同等性を検証する臨床第一相試験を欧州で開始しました。
血液がん及び周辺領域への取り組みを強化するため、がん治療薬「HBI-8000」について、米国HUYA Bioscience社と日本、アジアにおける独占的販売及びライセンス契約を締結、また、慢性GVHD治療薬「KD025」について、米国Kadmon社と開発、商業化に関する提携を行いました。
2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に継続的に取り組んでいます。
統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、国内臨床第三相試験を継続しております。
生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」を導出先のBASF社(ドイツ)がインド、オーストラリアに続き米国、カナダ等で販売を開始しました。新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」は導出先のコルテバ社(アメリカ)が中南米でバナナ向けに販売を開始し、フランスでの農薬登録を取得しました。
新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、2019年6月に国内農薬登録を取得して販売を開始し、インドではUPL社が水稲分野で開発を進めております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」および「ME5382(Flupyrimin)」つきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培および側条処理への対応を進めています。
動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4129」は、2019年11月に承認を取得しました。牛用抗菌剤「ME4136」は、農水省と食品安全委員会の審査が終了し、現在承認待機中です。
牛豚用抗菌剤「ME4137」は、牛で2019年9月に、豚で2019年12月に臨床試験を終了し、現在農水省の審議へ向け準備中です。
畜産用飼料添加物「ME4406」は、医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験を鶏については2019年3月に終了し、豚については2020年6月に終了する予定です。

なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。

医薬研究所 :免疫炎症、がん及び感染症領域を中心とした創薬研究(医薬品候補創出のためのリード化合物の探索とその最適化、計算化学・分子構造解析等の創薬への応用研究、薬理・薬物動態・安全性評価)、導入品を含む開発品の開発研究(有効性、薬物動態及び安全性評価)、既存品の付加価値情報の創出
CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討および製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減
バイオサイエンス研究所 :抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出
生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務

KMバイオロジクス㈱におきましては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また新生児のマススクリーニングなどを行う臨床検査センターを保有しております。
同社においては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチンならびに血漿分画製剤の3領域の研究開発を行っており、それぞれの領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。
ヒト用ワクチンにつきましては、「デング熱ワクチン(KD-382)」の臨床第一相試験を2018年8月よりオーストラリアで開始しております。また「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」の国内臨床第三相試験を継続実施中です。
血漿分画製剤については、血友病バイパス製剤であるバイクロットについて、現在の適応外である定期療法の適応を取得するための適応拡大試験(KD2-305)を2019年8月に開始しました。また、提携先と共同で静注用人免疫グロブリン製剤であるベニロンの適応拡大試験を継続実施中で、そのうち「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善」の効能・効果(KD6-71)の製造販売承認事項一部変更承認を2019年8月に、「視神経炎の急性期(ステロイド剤が効果不十分な場合)」の効能・効果(KD5-71)の製造販売承認事項一部変更承認を2019年12月に取得しました。
動物用ワクチンにつきましては、鶏用ワクチンの「KD-390」は2019年8月に製造販売承認を取得しました。豚用ワクチン「KD-377」および「KD-386」の計2品目は農水省に製造販売承認申請中です。

(3) その他
上記報告セグメントの他に、2019年4月に「明治グループ2026ビジョン」の重点方針で掲げた「健康価値領域での新たな挑戦」の一環として当社に設立した価値共創センターは、活動開始から1年が経ちました。
価値共創センターでは明治グループの持つ食品事業(乳・乳酸菌、カカオの研究、栄養設計技術等)と医薬品事業(薬理学の知見、合成技術、微生物・バイオ技術等)で培った技術と経験を融合し、「健康・予防領域」における独自のポジションの確立を目指し着実に研究開発を推進しております。主な研究テーマは「老化」や「食事療法」、「マイクロバイオーム(腸内細菌叢)」で、オープンイノベーションを積極的に推進し、最先端の知識や技術の導入を図り、健康寿命延伸につながる独自価値の創造を目指して活動中です。明治グループ内の各研究所あるいはアカデミアとの協業・人的交流、各種コンソーシアム・団体への参画を通して、新規事業開拓や新規技術開発のための人材育成にも取り組んでおります。
明治グループの次の成長を担う研究基盤の構築と、食と健康のプロフェッショナルとして事業を通じた社会課題の解決に貢献するべく、価値共創センターの研究員は日々努力をしております。
なお、当連結会計年度における研究開発活動の金額は 436百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


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