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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ISXY (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 アステラス製薬株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社は、2018年5月に公表した「経営計画2018」において、「製品価値の最大化とOperational Excellenceの更なる追求」「Focus Areaアプローチによる価値創造」「Rx+TMプログラムへの挑戦」の3つを戦略目標として掲げ、中長期にわたる持続的な成長に向けた取り組みを進めています。
製品価値の最大化に向けた取り組みとして、中長期にわたる持続的な成長を支える6つの重点後期開発品にも優先的に経営資源を振り向け、着実に開発を進めました。
当連結会計年度における主な取り組みは以下のとおりです。

・前立腺がん治療剤 XTANDI/イクスタンジ (一般名:エンザルタミド)
2019年7月 欧州及び日本において、転移性去勢感受性前立腺がんへの追加適応に関する承認申請を行いました。
2019年12月 米国において、転移性去勢感受性前立腺がんへの追加適応に関する承認を取得しました。
2020年2月 非転移性去勢抵抗性前立腺がん患者を対象とした第Ⅲ相PROSPER試験の全生存期間の最終解析において、アンドロゲン除去療法と本剤の併用投与群はアンドロゲン除去療法とプラセボ併用投与群と比較して、統計学的に有意な全生存期間の延長を示したことを公表しました。
2020年3月 中国において、化学療法施行歴のない、アンドロゲン除去療法が無効の、無症状又は軽度の症状を有する転移性去勢抵抗性前立腺がんを適応症として発売しました。
・急性骨髄性白血病治療剤ゾスパタ (一般名:ギルテリチニブフマル酸塩)
2019年4月 成人の再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病患者を対象とした第Ⅲ相ADMIRAL試験において、本剤は救援化学療法と比較して、統計学的に有意な全生存期間の延長を示し、主要評価項目を達成したことを公表しました。
2019年5月 米国において、第Ⅲ相ADMIRAL試験で得られた全生存期間延長のデータを添付文書に追加することに関し、承認を取得しました。
2019年11月 欧州において、成人の再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病を適応症として発売しました。
・腎性貧血治療剤エベレンゾ (一般名:ロキサデュスタット)
2019年11月 日本において、透析施行中の腎性貧血を適応症として発売しました。
2020年1月 日本において、保存期(透析導入前)の慢性腎臓病に伴う貧血の追加適応に関する承認申請を行いました。
・尿路上皮がん治療剤 PADCEV (一般名:エンホルツマブ ベドチン)
2019年11月 当社とSeattle Genetics社はMSD International社(スイス)と、本剤と抗PD-1抗体ペムブロリズマブ (遺伝子組換え) (一般名、製品名:キイトルーダ) の併用療法を評価する、未治療の転移性尿路上皮がん患者を対象とした臨床試験に関し、提携契約を締結しました。


2019年12月 米国において、抗PD-1抗体薬又は抗PD-L1抗体薬による治療歴があり、かつ、術前又は術後の補助化学療法として、あるいは局所進行又は転移した状態において白金製剤による治療歴のある、局所進行性又は転移性尿路上皮がんを適応症としてSeattle Genetics社が発売しました。
2020年2月 米国において、切除不能な局所進行性又は転移性尿路上皮がんで、シスプラチンベースの化学療法に不適応の患者における、本剤とペムブロリズマブとの併用による一次治療を対象としてブレークスルーセラピー指定を取得しました。
・選択的ニューロキニン3受容体拮抗薬 fezolinetant (一般名)
2019年8月 更年期に伴う中等度から重度の血管運動神経症状の患者を対象とした国際共同第Ⅲ試験において、最初の患者への投与を開始したことを公表しました。
・抗Claudin18.2モノクローナル抗体 ゾルベツキシマブ (一般名)
2019年7月 膵臓腺がん患者を対象とした第Ⅱ相試験において、最初の患者への投与を開始したことを公表しました。
その他、日本において、以下の承認取得や新発売がありました。

2019年6月 高血圧症/心房細動治療剤ビソノテープ(一般名:ビソプロロール)に関し、頻脈性心房細動を適応症として、追加剤形であるビソノテープ2mgを販売契約先のトーアエイヨー株式会社と発売しました。
2019年6月 前立腺がん治療剤ゴナックス (一般名:デガレリクス酢酸塩) に関し、維持用量を12週間間隔で投与する新たな用法・用量を可能にするため、追加剤形であるゴナックス皮下注用240mgを発売しました。
2019年6月 高コレステロール血症治療剤レパーサ (一般名:エボロクマブ (遺伝子組換え) ) に関し、HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない家族性高コレステロール血症及び高コレステロール血症の製造販売承認事項一部変更承認を共同開発会社であるアステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(現アムジェン株式会社)が取得しました。
2019年7月 関節リウマチ治療剤スマイラフ (一般名:ペフィシチニブ臭化水素酸塩) に関し、既存治療で効果不十分な関節リウマチ (関節の構造的損傷の防止を含む) を適応症として発売しました。

Focus Areaアプローチによる価値創造への取り組みとして、当社は、最先端の科学に基づき、バイオロジーとモダリティ/テクノロジーの独自の組み合わせを見出し、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品の創出を目指しています。
これまでにFocus AreaからPrimary Focusとして特定した「再生と視力の維持・回復」「がん免疫」「ASIM (抗原特異的免疫調節) バイオロジー」「ミトコンドリアバイオロジー」に加え、当連結会計年度においては、Audentes Therapeutics社(米国) の買収に伴い、「遺伝子治療」を新たにPrimary Focusと位置づけました。これらのPrimary Focusへ優先的に経営資源を投下し、研究開発に取り組んでいます。
当連結会計年度における主な進展は以下のとおりです。

・がん免疫
2019年9月 国立研究開発法人理化学研究所と、人工アジュバントベクター細胞作製のための基盤技術を利用した細胞製剤に関し、全世界における独占的ライセンス契約を締結し、特定のがん抗原を対象に研究開発、商業化するための権利を獲得しました。
2019年12月 Xyphos Biosciences社 (米国) を買収し、同社を当社の完全子会社としました。本買収により、同社が有するCAR-細胞療法 (Chimeric Antigen Receptor:キメラ抗原受容体) に関する技術プラットフォームであるACCEL (Advanced Cellular Control through Engineered Ligands) とともに、がん免疫の分野をリードする優秀な人材を獲得しました。
2020年1月 Adaptimmune社 (英国) と、がん患者を対象とした新たな多能性幹細胞由来の他家T細胞医療製品の共同開発及び商業化に関する契約を締結しました。本契約に基づき、同社と、最大3つの標的分子に対して、特異的に作用する新しいT細胞医療製品候補を共同開発します。


2020年3月 CytomX Therapeutics社 (米国) と、CD3 抗原及びがん細胞表面の抗原を標的とした新規の二重特異性 T 細胞誘導抗体について、がん治療を対象とした共同研究開発及び商業化に関する契約を締結しました。これにより、同社が有するProbody技術プラットフォーム及びその技術を用いた独自の二重特異性抗体とCD3 タンパクを活用して、革新的ながん治療薬の創出を目指します。
・ASIM (抗原特異的免疫調節) バイオロジー
2019年10月 Pandion Therapeutics社 (米国) と、膵臓の自己免疫疾患に対し局所的に作用する免疫調節薬の研究、開発及び商業化を目的とした提携契約を締結しました。これにより、同社が有するバイオ医薬工学及び免疫学に関する専門性と、当社が有する先端的な新薬研究開発力及びグローバルビジネスにおける豊富な経験を活かし、両社による自己免疫疾患治療薬の創出を目指します。
・ミトコンドリアバイオロジー
2019年10月 開発中のASP1128に関し、米国において、冠動脈バイパス及び/又は冠動脈弁の手術後の中等度から重度の急性腎障害を発症するリスクが高い患者に対する開発について、ファストトラック指定を受けました。
・遺伝子治療
2020年1月 Audentes Therapeutics社を買収し、同社を当社の完全子会社としました。アデノ随伴ウイルスを活用した独自の遺伝子治療薬の技術プラットフォームや治療薬を自前で製造することができる高い能力に加え、現在、第Ⅰ/Ⅱ相臨床開発段階にあるX染色体連鎖性ミオチュブラー・ミオパチーを対象とするAT132をはじめ複数の遺伝子治療プログラムを獲得しました。さらに、患者団体や学術的なパートナー等との貴重な人的ネットワークの取り込みによる、遺伝子治療の領域におけるパートナリングやパイプライン拡大の機会創出を目指します。
・その他
2019年7月 Frequency Therapeutics社 (米国) と、米国を除く全世界における独占的ライセンス契約を締結し、感音難聴を対象としたプログラムであるFX-322の開発及び商業化に関する権利を獲得しました。
2019年7月 Affinivax社 (米国) の多重抗原提示システム技術により創製された肺炎球菌ワクチンであるASP3772の第Ⅰ/Ⅱ相試験の第Ⅱ相パートを開始したことを公表しました。
2020年3月 国立大学法人岐阜大学と、次世代ファージセラピー技術を応用した細菌感染症治療法の開発を目的として、岐阜大学大学院医学系研究科内に共同研究講座「ファージバイオロジクス研究講座」を開設しました。

当社は、中長期にわたる持続的な成長を実現していくため、Rx+TM(以下「Rx+」) プログラムに挑戦しています。これまで医療用医薬品 (Rx) 事業で培ってきた強みと最先端の医療技術や異分野の技術・知見を融合させることで、新たなヘルスケアソリューションの創出を目指しています。
当連結会計年度は、Rx+事業創出における注力領域を示した戦略的方向性としてRx+ StoryTMを策定しました。これにより、Rx+事業創出の活動は広く機会を探索する段階から強固な基盤を確立する段階に移行します。
当連結会計年度における主な取り組みは以下のとおりです。

2019年8月 公立大学法人横浜市立大学及び国立大学法人東京藝術大学と、ゲーミフィケーションを用いた新たなデジタルヘルスケアソリューションの創出・実用化を目指し、3者間の産学連携のバーチャルな枠組みとして「Health Mock Lab.」を発足しました。
2019年9月 iota Biosciences社 (米国) と、極小の体内埋め込み型医療機器を用いた新たな生体センシング及び治療手段の実現を目指し、共同研究開発契約を締結しました。本契約に基づき、アンメットメディカルニーズの高い複数の疾患を対象として、埋め込み型医療機器の詳細な仕様を検討し、前臨床試験を実施します。
2019年11月 Welldoc社 (米国) と、デジタルセラピューティクスの開発及び商業化について、戦略的提携に関する契約を締結しました。本契約に基づき、同社が開発した糖尿病を対象としたデジタルヘルス製品であるBlueStarを日本及び一部のアジア地域において共同で開発及び商業化する権利と、米国市場における同製品のアクセス拡大に向けて協働する権利を獲得しました。また、糖尿病以外の複数の疾患を対象にデジタルセラピューティクスのグローバルでの開発及び商業化を進めていきます。

なお、当連結会計年度の研究開発費は2,242億円(前連結会計年度比7.4%増)、売上収益研究開発費比率は17.2%となりました。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00920] S100ISXY)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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