有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J3SF (EDINETへの外部リンク)
株式会社シーボン 事業等のリスク (2020年3月期)
当社グループでは、企業目標の達成を脅かす不確実性があり、結果的に当社グループ及びステークホルダーが不利益を被るものを「リスク」、このリスクの顕在化によりその状態を放置した場合、業務が著しく遅延また長期にわたり中断する場合や大きく信用を失墜し、企業の存続が危ぶまれる事態に陥る可能性が高まることを「危機」と定義しております。代表取締役の諮問機関である「リスクマネジメント委員会」において、リスクの識別・評価・管理・モニタリングを行い、必要に応じて取締役会等に報告・諮問を行っております。また、危機発生時には、業務全般の運営を継続しながら、通常機能に回復させることを確保するために必要な体制を整備し、損失を最小限に食い止めるべく危機事態に対処いたします。
以下には、当社グループのリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項のうち、顕在化の可能性が高く、取組みを強化している重要な項目を記載しております。なお、記載されたリスクは全てを網羅したわけではなく、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。
ハザードリスク
営業活動におけるリスク
生産活動におけるリスク
コンプライアンスリスク
以下には、当社グループのリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項のうち、顕在化の可能性が高く、取組みを強化している重要な項目を記載しております。なお、記載されたリスクは全てを網羅したわけではなく、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。
ハザードリスク
主要なリスク項目 | リスクの内容/対応策 |
感染症 | 社会的影響の大きい感染症が発生した場合、直営店でお客様と対面による販売及びサービス提供する事業の特性により、店舗の臨時休業や営業時間短縮、来店者数の減少等により、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響が今後も続く場合には、社会や消費行動が大きく変化し、お客様のニーズのさらなる多様化やデジタルシフトが進み、私たちのような店舗における対面販売を主力とする企業にとっては、ビジネスモデルの変革をせまられるレベルでの市場環境の急速な変化が起こる可能性もあります。 〔新型コロナウイルス感染症への対応状況〕 新型コロナウイルス感染症拡大を受け、政府の緊急事態宣言発令後は、お客様とスタッフの健康と安全を第一に考え、大都市圏を中心に、かつてない規模で店舗の臨時休業やアフターサービスの提供を自粛した営業を行い、ゴールデンウィーク期間中には直営全店(108店舗)の臨時休業を実施いたしました。臨時休業期間中には、人員の配置変更や送料無料キャンペーンの実施等通販部門の強化を図るとともに、セルフケア動画のメール配信等によりお客様との接点を保つよう努めてまいりました。また、本社や生産部門においては、業務に支障のない範囲内で、リモートワークの活用や有給休暇取得の奨励、一時帰休を実施いたしました。 さらに、3月以降協賛イベントが軒並み中止になるとともに、緊急事態宣言発令後は集客活動を全面的に自粛してまいりました。現時点においても、集客力の高い大型の協賛イベントについては再開の見込みがたっておりません。 |
自然災害等 | 気候変動の影響による台風・豪雨・洪水や地震等の自然災害について、頻度や損害規模がここ数年増大しております。被害状況の大きさによっては、店舗の臨時休業等事業活動の停止、店舗への製商品供給に支障をきたすだけでなく、設備等の復旧に巨額の費用を要する等当社グループの事業活動全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。 〔対応策〕 当社グループでは、自然災害や火災・事故等の発生に備え、平時より老朽化した設備の改修や施設の定期点検、防災教育を行っております。また、緊急時に備え、具体的な行動フローにまで落とし込んだ「危機管理ガイドライン」を作成し、年1回以上の訓練を行うとともに、災害備蓄品の整備等を進めております。 |
営業活動におけるリスク
主要なリスク項目 | リスクの内容/対応策 |
集客活動 | 当社は、新規のお客様を開拓するために、イベントプロモーションやWeb広告・デジタルメディアの活用等による集客活動を通じて、サロンでのトライアルプランへ誘致を行っております。新規来店者の7割がイベントプロモーションを来店動機としており、イベントプロモーションの集客力低下は、経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。 〔対応策〕 集客活動の主軸であるイベントプロモーションを拡大していくことは、将来的に人財確保の面で厳しさが増していく状況を鑑み、2020年3月期は、Webマーケティングを集客活動の新たな軸の一つとなるよう育成を試みてまいりましたが、効果的な手法の構築には至らず、集客力低下に対する改善不足及び各種プロモーションの強化計画遅延により、新規来店者数が大きく減少し、経営成績に大きな影響を与える結果となりました。 こうした状況を打破するため、これまでのように“イベントからサロン”“Web広告からサロン”といった一方通行の集客活動ではなく、当社グループが持つチャネル・メディアの垣根を越えて、お客様にシーボンと出会っていただくための環境と機会の創出を図ってまいります。 詳細は、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題」をご覧ください。 |
販売チャネル | 当社グループの販売チャネルは、直営店舗(95.0%)・通信販売(1.9%)・国内代理店(1.1%)・海外代理店(0.2%)・その他(1.8%)※で構成され、直営店舗での販売が売上の大半を占めます。デジタル化による消費者のライフスタイルや消費行動の多様化が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により加速する可能性もあり、お客様ニーズに対応したチャネルの整備が遅延した場合には、経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ※括弧内は、2020年3月期の連結売上高に占める割合 〔対応策〕 既存の直営店展開を中心としたビジネスモデルに満足することなく、店舗ならではの「リアルな価値体験」を追求するとともに、チャネルやメディアの垣根を越えたシーボンらしい顧客体験の提供を目指してまいります。 2020年3月期において、当社グループのサロンビジネスをシンプルにパッケージ化し、店名「C’BON Beauterrace(シーボン.ビューテラス)」として国内でのフランチャイズ展開を開始いたしました。2019年8月に1号店がオープンし、今後直営店の出店が難しい地域の開拓に取り組んでまいります。また、有名ECモールへの出店も開始しており、通信販売チャネルの拡充も図ってまいります。 |
アフターサービス | 当社グループの主力チャネルである「シーボン.フェイシャリストサロン」では、「会員アフターサービス規約」に基づき、購入金額に応じたポイント(正式名称「ビューティアップ・ポイント」)を付与し、ポイントに応じて、肌チェックや東洋式フェイシャルケア等をアフターサービスとして提供しております。アフターサービスの提供が、お客様の定期的な来店・リピート購入等へ結びつくとともに、顧客ロイヤルティの向上につながっており、サービスの質の低下等により顧客離れが起こる事態となった場合には、経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。 〔対応策〕 外部機関との連携を強化し、競合他社との大きな差別化要因であるアフターサービスの強化を図ることで当社の競争力強化を図っております。 肌カウンセリングシステムの開発 肌撮影機で撮影した肌の状態を解析・数値化して示す肌カウンセリングシステムを全店にて導入しております。さらなる画像解析の精度向上と効率化を図るAI技術を外部機関と共同で開発し、今後の実装を目指してまいります。 東洋式フェイシャルケアの効果検証 外部機関との共同研究により、アフターサービスの一環として提供している「東洋式フェイシャルケア」の心身に与える効果の科学的検証を進めており、さらなる顧客ロイヤルティの向上に取り組んでおります。 |
人財確保 | 当社は、正社員の90%以上、管理職の85%以上が女性社員で占めており、フェイシャリストをはじめとする直営店のスタッフに至ってはほぼすべて女性となっております。そのため、直営店チャネルの拡大にあたっては、豊富な経験と技術を有するフェイシャリストの育成と女性が意欲を持って働き続けることができる環境を整備していくことが、人財戦略の要となります。フェイシャリストをはじめとする優秀な人財の獲得・維持が計画通りに進捗しない場合には、経営計画を実現する人財が不足する可能性があります。 〔対応策〕 ショートタイム正社員制度等ライフステージに応じた働き方を選択できる制度を強化し、長く働き続けることができる環境整備に注力すると同時に、制度活用に向けた社内啓発活動を通じて、制度を利用しやすい社内風土の醸成を推進しております。 また、人事制度改革に着手し、店舗スタッフの働く時間や待遇改善を図るとともに、2020年4月から運用を開始した人事評価制度のもと、教育体系の再整備にも取り組んでおります。 |
システム開発 | 当社は、自社開発の基幹システムを基礎に、直営店・製造部門・本社部門の様々な情報を一元管理しており、システムの安定的な稼働が業務遂行上重要な事項となっております。そのため、当社では継続的な設備投資を実施するだけでなく、基幹システムに障害の兆候が見られる場合には、担当スタッフに対し自動的に通知が送信される等、システム障害を未然に防ぐよう努めております。しかし、基幹システムの構造の肥大化・複雑化といったレガシー化が進んだ場合には、業務効率の低下による営業機会の損失や維持管理コストの増大等経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 〔対応策〕 当社では、業務の効率化とお客様ニーズの対応力向上を図るため、過年よりシステム再構築の計画を進めておりましたが、業務プロセスの見直しと並行してIT技術の進化やデジタル化への移行を踏まえた多面的な検討が必要となり、計画の大幅な見直しを行うこととなりました。その結果、2020年3月期において、減損損失58,000千円を特別損失として計上しております。 引き続き、基幹システム刷新に向けて取組んでまいりますが、優先すべき開発対象項目やIT開発の体制強化を含めて検討を進めるとともに、検討の進捗状況について、取締役会やリスクマネジメント委員会において定期的な報告を行い、適切な監督を行うよう努めてまいります。 |
情報セキュリティ | 当社では、お客様の個人情報のほか、適切なカウンセリングを行うために必要な範囲で生活状況や健康状態を確認させていただくことがあるとともに、化粧品の購入履歴や肌情報等お客様のプライベートな情報を入手する立場にあります。こうしたお客様の情報は、基幹システム内で共有化を図り、お客様が全国のサロンをご利用し、データに基づいたカウンセリング等のアフターサービスを受けられることを可能としております。外部からの不正アクセスを含む意図的な行為や過失により、個人情報が外部に流出した場合には、社会的信用の低下や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 〔対応策〕 個人情報を格納するサーバーには厳格なアクセス制限をかけた上で、社内ネットワークと物理的に隔離しているほか、情報システムの強化等により、情報セキュリティマネジメントの向上を図っております。また、個人情報の取扱いに関するルールを設定し、情報漏洩の事故防止を図るとともに、社員教育を中心とした管理体制の強化を図っております。 |
生産活動におけるリスク
主要なリスク項目 | リスクの内容/対応策 |
製品開発 | 当社グループの連結売上全体の92.9%を占めるスキンケア製品市場において、エイジングケア意識の浸透により、高機能化粧品のニーズが高まっている他、女性のライフスタイルの変化に合わせ、スキンケア製品に対するお客様のニーズも多様化しております。今後の業績拡大に向け、計画に基づいてお客様ニーズに対応した製品開発に注力してまいりますが、想定した成果が得られない場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 〔対応策〕 当社グループでは、お客様に長くご愛顧いただけるよう息の長い製品づくりを目指しており、市場動向は元よりお客様から寄せられる年間24万件にのぼるメールアンケートの回答を検証し、既存製品の処方改良によるレベルアップを図っております。市場競争力のある製品開発強化に向けて、フェイシャリストの知見を取り入れたお客様ニーズの還流の仕組み整備による製品開発プロセスの改善とともに、外部機関との連携・共同研究を強化し、新たな技術シーズの創出、独自素材の開発に取り組んでまいります。 |
品質保証 | お客様にとって安心・安全な製商品の提供は、化粧品会社として事業を行ううえで最重要価値の一つです。そのため、万が一重大な製品事故や安全性に対する懸念が生じた場合、当社グループ全体の信用低下につながる可能性があります。また、結果的に当社グループの製商品に問題なかった場合でも、風評被害等により同様の影響を受ける可能性があります。 〔対応策〕 当社グループでは、製品関連法規の遵守及び自主的に設定した独自の品質評価基準を設定し、製品の設計、開発、原材料の管理、製造、出荷等それぞれの段階でこれら基準を遵守徹底しております。特にお客様に安心してご使用頂けることを最重要事項とし、処方設計段階での安全性リスクに応じた各種試験や実使用テストの実施は当然のこと、一昨年前より使用する原材料の肌への負担、有害な不純物などを文献や試験結果から徹底して検証し、より安全性を確保するための強化を図っております。発売後においても、お客様総合窓口やメールアンケート等を通じて製品へのお申し出やご意見、ご要望を収集し、即時に関連部署へフィードバックできる体制を構築しており、さらなる品質向上に努めております。 また、当社工場で製造された製品には、「管理バーコード」を貼付し、原材料や生産工程等の情報を読み取ることができるようになっており、この情報にお客様の購入データを加え、万が一製品の安全性に問題が生じた場合でも追跡可能な情報管理をしております。 |
コンプライアンスリスク
主要なリスク項目 | リスクの内容/対応策 |
販売コンプライアンス | 当社グループは、「特定商取引に関する法律」「消費者契約法」等様々な法規制のもと、集客・販売活動を行っております。消費者保護の観点から、将来的に法規制が強化される可能性が高く、万が一これらに抵触することとなった場合、あるいはこれら法令等の改正又は新たな法令等の制定に対し適切な対応ができない場合には、行政機関による指導又は業務停止命令の対象となり、社会的信用の低下等により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 〔対応策〕 「販売ガイドライン」等各種ルールを定め、接客時の心構えとともに繰り返し社員教育を実施し、お客様の期待を超える接客サービスの提供を目指しております。 また、日々の接客や販売活動が適切に行われているかを確認するため、お客様・スタッフ・組織という3つの視点でモニタリングを行っております。 お客様視点 お客様総合窓口やメールアンケート等で寄せられるお客様の声をチェックするとともに、「QQホットライン」を設置し、クーリングオフ制度等販売・契約に関するあらゆるお申し出やご相談に対応しております。 スタッフ視点 内部通報窓口を設置し、スタッフが安心して相談・通報できる体制を整備しております。 組織視点 内部監査を実施し、業務が法令や社内規程等に準拠し、適正かつ合理的に行われているかをチェックするだけでなく、定期的に外部機関による監査を実施しております。また、コンプライアンス委員会において、各取組みのモニタリングを行い、必要に応じて取締役会等に提言を行っております。 2020年4月からは、お客様の満足度評価を取り入れた新たな人事評価制度の運用を開始し、法令を遵守した販売体制の強化に取り組んでおります。 |
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E23479] S100J3SF)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。