有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IU20 (EDINETへの外部リンク)
株式会社不動テトラ 研究開発活動 (2020年3月期)
当社グループは、各事業における独自の技術とノウハウを有する分野を中心に、研究開発活動を行っている。
なお、当社グループの研究開発費は特定の事業に区分することが困難なため、土木事業、地盤改良事業及びブロック事業ごとの研究開発費を記載していない。当連結会計年度における研究開発費の総額は659百万円であり、活動の主な成果は次のとおりである。
港湾分野においては、消波ブロックの調査、設計、施工、維持管理といった一連のサイクルの管理に三次元モデルを活用するためのシステム開発を継続的に進めている。また、水産庁のフロンティア漁場整備事業への参加を目指して、大水深における湧昇流マウンド構造システムの開発を進めている。
具体的には、総合技術研究所内に整備した多目的試験フィールドを利用すると共に、材料実験室や、新たに整備した実験棟において種々の工法開発を進めている。
なお、当社グループの研究開発費は特定の事業に区分することが困難なため、土木事業、地盤改良事業及びブロック事業ごとの研究開発費を記載していない。当連結会計年度における研究開発費の総額は659百万円であり、活動の主な成果は次のとおりである。
(1) 総合技術研究所
総合技術研究所は、海洋・水理、環境修復、地盤、材料・構造、基盤技術の5つの研究グループと知的財産戦略を担当する知的財産グループの6つのグループで構成されている。海洋・水理グループは海域・河川域の各種構造物の水理安定性や水理機能を 、環境修復グループは地下水・土壌の汚染浄化技術を、地盤グループは地盤改良技術を、材料・構造グループはブロックの構造強度を、基盤技術グループは中長期的に利用可能な汎用技術を主な研究対象としているが、各グループメンバーの持てる力の結集と連携と協働により、社会の顧客ニーズに沿った社会に貢献する新しい技術の研究を進めている。74期は海洋資源の有効利用を目指して、海底鉱物を効率良く回収するための技術の開発と、深海底でのコンクリートの耐久性や経年変化の研究を実施した。また、地球温暖化に伴う海面上昇や波浪の増大により懸念される砂浜の消失対策工法の提案を目指した研究を開始した。(2) 土木事業
当分野では、環境修復技術及び陸海の土木施工技術について研究開発活動を行っている。①環境修復技術
フッ素含有土壌浄化工法に加えて、特許を保有する土壌還元法を改善し、VOCs(揮発性有機化合物)汚染土壌及び地下水の浄化技術について、また、今後大規模な市場になると見ている自然由来重金属含有土壌(砒素、フッ素、鉛)を対象とした汚染土処理について、対策工法の開発を継続的に進めている。②土木施工技術
国土交通省が推進する「CIM」への対応として、陸上分野においては昨年度に引き続き複雑な地形を有する箇所に橋梁下部工等の多くの構造物を建設する高速道路工事1件、それに加えて護岸築造工事において3Dモデルを活用した対応を継続することで施工管理業務の効率化を図った。また、直轄工事でのICT土工の導入のほか、生産性向上技術への対応としてAIを活用した新技術の研究開発を進めている。港湾分野においては、消波ブロックの調査、設計、施工、維持管理といった一連のサイクルの管理に三次元モデルを活用するためのシステム開発を継続的に進めている。また、水産庁のフロンティア漁場整備事業への参加を目指して、大水深における湧昇流マウンド構造システムの開発を進めている。
(3) 地盤改良事業
当分野では、砂杭系や固化処理系等の地盤改良工法について、生産性向上・環境対策等の付加価値向上や、コスト削減による競争力強化等の視点から研究開発活動を行っている。具体的には、総合技術研究所内に整備した多目的試験フィールドを利用すると共に、材料実験室や、新たに整備した実験棟において種々の工法開発を進めている。
①砂杭系工法
SAVEコンポーザーに代表される砂杭系の工法では、施工に伴う周辺地盤の変位が問題となることがあることから、変位低減手法のデータ蓄積を図り、多様な対策手法の整備を進めた。また、盛り上がり土等の利用を可能とし環境影響を低減できるトータルリソイルシステムを現場に適用した。②固化処理系工法
信頼性の高い高品質な大径深層混合処理工法であるCI-CMC工法の貫入能力を向上させたCI-CMC-HG工法を幾つかの現場に投入し、その効果を確認している。また、高圧噴射攪拌工法であるFTJ工法においても硬質地盤対応技術を開発している。③生産性向上技術
ICTを活用した地盤改良工法の新技術として、CI-CMC工法の自動打設システム「GeoPilot®-AutoPile」を開発した。従来と比べて施工操作が簡素化され、オペレーターの負担が軽減するとともに、技能の習熟期間が短縮される。また、敷鉄板の敷設などを行うバックホウ、ショベルに取り付ける「Visios-AR」も開発した。最新の拡張現実技術(AR)を用いて、カメラで取り込んだ現場の画像に、作業位置をリアルタイムに表示するガイダンスシステムであり、測量作業の省力化を可能とした。(4) ブロック事業
当分野では、東日本大震災を踏まえた「津波に対する防災・減災」に係るブロックの適用技術の開発を継続することに加えて、全国的に既設ブロックの老朽化が進んでいること、および最近の激甚災害への対応から、防波堤・護岸に使用されているブロックの維持管理に関わる手法の開発を進めている。また、技術の高度化を目的に、波浪と構造物の相互作用に関する数値解析手法の開発を実施している。①津波に対する防災・減災
津波の越流があっても倒壊しにくい「粘り強い構造」の防波堤に関する当社の研究成果は、国土交通省や水産庁の設計指針に織り込まれており、当社製品が全国の港湾、漁港で採用されている。当年度は、津波の流れに対する設計法を確立するとともに、設計に用いる当社ブロックの特性値を取得した。このことにより、津波の越流から流れといった幅広い条件に対して、当社ブロックの設計が可能となった。②ブロック維持管理手法
既設の防波堤や護岸のブロックについては、長年の風浪で沈下や飛散が起こり本来の消波機能を十分果たせない箇所が増加していることから、嵩上げ等の維持補修を合理的に実施する技術についての研究を実施している。当年度は、これまでに開発した消波工劣化判定技術の現地適用を行うと共に、3次元データを用いたブロック数量計算の効率化を検討した。現在、最近の激甚災害への対応として設計条件の見直しが各地で図られており、今後の嵩上げ事業への適用が期待される。③数値解析手法
近年の数値解析手法の発展には目覚ましいものがあり、再現できなかった現象の数値解析による解明が図られつつある。波に対するブロックの安定性などはこれまでは実験で検討せざるを得なかったが、技術の高度化を目指し、波とブロックの挙動を連成させた解析手法を開発している。また、海外の数値解析の専門家との技術交流を行い、当年度は専門家を弊社総合技術研究所へ招いてワークショップなどを開催した。
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