有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IRKC (EDINETへの外部リンク)
第一三共株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)
当社グループは、「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を2025年ビジョンとして掲げております。
2025年ビジョンの実現に向けて、3つのADC(DS-8201、DS-1062、U3-1402)の製品価値最大化を目指して研究開発リソースを集中投入するとともに、持続的成長の実現に向けてSOCを変革する製品群(Alpha)の創薬を目指す「3 and Alpha」戦略のもと、研究開発に取り組んでおります。
パートナリングの積極的な活用や、新規モダリティの技術研究等を通じた創薬力の強化に取り組むとともに、グローバル臨床開発の加速化にも注力しております。中長期的には、疾患領域にこだわらず、当社のサイエンス&テクノロジーの優位性を活かせる疾患の治療薬創製を目指しております。
当連結会計年度の研究開発費は、1,975億円(前連結会計年度比3.1%減)となり、売上収益に対する研究開発費の比率は、20.1%となりました。
主な研究開発プロジェクトの進捗状況は、次のとおりであります。
(1) 3つのADC
① トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、日米製品名:エンハーツ):抗HER2 ADC
当社独自のADC技術を使って創製されたDS-8201の価値最大化を図るため、がん領域のグローバル事業において豊富な経験を持つアストラゼネカ社と本剤を共同で開発しております。
(ⅰ) 乳がん
(a) DESTINY-Breast01試験
2019年12月に「転移性の乳がんに対する治療として2つ以上の抗HER2療法を受けたHER2陽性の手術不能または転移性乳がん」を適応として、米国食品医薬品局(以下「FDA」という。)より販売承認を取得いたしました。本適応は、2019年12月のサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表したグローバル・フェーズ2試験の結果等に基づき、迅速審査のもとで承認され、2020年1月より米国で販売しております。
2020年3月に「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん(標準的な治療が困難な場合に限る)」を適応として、国内においても迅速審査のもと、製造販売承認を取得いたしました。
(b) DESTINY-Breast02試験
抗HER2 ADC T-DM1の治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん(3次治療以降)の患者を対象とした、本剤投与群と治験医師選択薬投与群の有効性と安全性を比較評価するグローバル・フェーズ3試験を実施しております。
(c) DESTINY-Breast03試験
抗HER2抗体トラスツズマブ等の前治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん患者を対象(2次治療)とした、本剤投与群とT-DM1投与群の有効性と安全性を直接比較評価するグローバル・フェーズ3試験を実施しております。
(d) DESTINY-Breast04試験
HER2低発現乳がん患者を対象とした、本剤投与群と治験医師選択薬投与(化学療法)群の有効性と安全性を比較評価するグローバル・フェーズ3試験を実施しております。
(ⅱ) 胃がん
(a) DESTINY-Gastric01試験
2020年1月に、HER2陽性の再発・進行性胃がん患者を対象とした日本及び韓国でのフェーズ2試験において主要評価項目を達成したことを公表いたしました。
本剤は、上記の患者に対する治療を対象として、厚生労働省より、先駆け審査指定(注1)を受けております。
(注)1.先駆け審査指定:世界に先駆けて日本での革新的医薬品等の早期実用化を促すため、臨床試験や承
認手続を優先して受けられる制度。
(b) DESTINY-Gastric02試験
HER2陽性の手術不能または転移性胃がん患者を対象とした欧米でのフェーズ2試験も実施しております。
(ⅲ) 非小細胞肺がん
HER2陽性及びHER2変異の再発・進行性非小細胞肺がん患者を対象としたグローバル・フェーズ2試験を実施しております。
(ⅳ) 大腸がん
HER2陽性の再発・進行性大腸がん患者を対象としたグローバル・フェーズ2試験を実施しております。
(ⅴ) 併用等
HER2陽性の乳がん患者を対象とした、免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブ(製品名:オプジーボ)との併用療法を評価する臨床試験をBristol-Myers Squibb Co.と実施しております。
② DS-1062:抗TROP2 ADC
再発・進行性の非小細胞肺がん患者を対象としたフェーズ1試験を日本及び米国で実施しております。本試験の用量漸増パートにおける安全性と有効性に関する中間データについて、2019年5月から6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)及び9月に開催された世界肺がん学会議(WCLC)で発表しました。
③ U3-1402:抗HER3 ADC
(ⅰ) 乳がん
HER3陽性の再発・転移性乳がん患者を対象としたフェーズ1/2試験を日本及び米国で実施しております。
(ⅱ) 非小細胞肺がん
EGFRチロシンキナーゼ阻害剤を投与中に病勢進行したEGFR変異のある非小細胞肺がん患者を対象としたフェーズ1試験を日本及び米国で実施しております。本試験の用量漸増パートにおける安全性と有効性に関する中間データについて、2019年5月から6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)及び9月に開催された世界肺がん学会議(WCLC)で発表いたしました。
(2) Alpha
① がん領域
(ⅰ) キザルチニブ:FLT3阻害剤
2019年6月に再発または難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病(以下「AML」という。)を適応として、国内製造販売承認を取得し、10月より製品名ヴァンフリタとして販売しております。
FLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAMLに係る販売承認申請について、2019年6月に米国FDAより現在の申請内容では承認に至らない場合に発行される審査完了報告通知(Complete Response Letter)を受領いたしました。また、2019年10月には欧州医薬品庁の医薬品委員会より承認を推奨しないという否定的見解が示されました。
現在、AMLの一次治療の適応取得を目的としたグローバル・フェーズ3試験(QuANTUM-First試験)を実施しております。
本剤は厚生労働省、米国FDA及び欧州医薬品庁より、AML治療を対象として、希少疾病用医薬品指定を受けております。
(a) 併用等
FLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAML患者及びFLT3-ITD変異を有し強力な化学療法が受けられない新規AML患者を対象とした、MDM2阻害剤ミラデメタン(DS-3032)(注2)との併用療法を評価するグローバル・フェーズ1試験を実施しております。
(注)2.ミラデメタン(DS-3032):固形がん及び血液がん患者を対象としたフェーズ1試験を実施中。キ
ザルチニブとの併用は、AML疾患動物モデル等を用いた非臨床試験にお
いて、単剤に比べて相乗効果があることが示唆されております。
(ⅱ) ペキシダルチニブ:CSF-1R/KIT/FLT3阻害剤
2019年8月に腱滑膜巨細胞腫(以下「TGCT」という。)を適応として、米国FDAより販売承認を取得し、同月より製品名TURALIOとして販売しております。
2019年4月に欧米でのTGCT患者を対象としたフェーズ3試験(ENLIVEN試験)結果に基づく販売承認申請が欧州医薬品庁に受理されました。
本剤は欧州医薬品庁より、TGCTの治療を対象として、希少疾病用医薬品指定を受けております。
(ⅲ) バレメトスタット(DS-3201):EZH1/2阻害剤
2019年12月に成人T細胞白血病・リンパ腫の患者を対象とした国内フェーズ2試験において、最初の患者への投与を開始いたしました。
末梢性T細胞リンパ腫(以下「PTCL」という。)を含む非ホジキンリンパ腫の患者を対象としたフェーズ1試験を日本及び米国で実施しております。
2019年4月に厚生労働省より、PTCLの治療を対象として、先駆け審査指定を受けております。
AML、急性リンパ性白血病及び小細胞肺がんの患者を対象としたフェーズ1試験を米国で実施しております。
(ⅳ) DS-7300:抗B7-H3 ADC
2019年10月に再発・進行性の固形がん患者(頭頸部がん、食道がん、非小細胞肺がん等)を対象とした日本及び米国でのフェーズ1/2試験において、最初の患者への投与を開始いたしました。
(ⅴ) Zymeworks Inc.とのバイスペシフィック抗体に関する共同研究の拡大
2019年4月にバイスペシフィック抗体(二重特異性抗体)に関するZymeworks Inc.との共同研究及びクロスライセンス契約に基づくオプション権を行使し、特定のがん免疫バイスペシフィック抗体を商業化する権利を取得いたしました。引き続き、同社が開発したバイスペシフィック抗体の作製技術基盤を有効活用し、がん患者に新たな治療の選択肢を提供することを目指して参ります。
(ⅵ) アキシカブタジン シロルーセル/Axi-Cel®:抗CD19 CAR-T細胞
2017年1月にギリアド・サイエンシズの子会社であるKite Pharma, Inc.から、本剤の国内における開発、製造及び販売の独占的権利を取得いたしました。
本剤は、厚生労働省より希少疾病用再生医療等製品指定(注3)を受けております。
2020年3月に再発又は難治性のB細胞リンパ腫に係る再生医療等製品製造販売承認申請を国内で行いました。
(注)3.希少疾病用再生医療等製品指定:医薬品医療機器等法第77条の2に基づき、対象患者数が国内におい
て5万人未満であること、医療上特にその必要性が高いものなどの条件に合致するものとして、薬事・食品衛生審議会の意見を参考にして、厚生労働大臣が指定する制度。指定されると、できるだけ早く医療の現場に提供できるよう、他の医薬品・医療機器・再生医療等製品に優先して承認審査がなされる。また承認された場合は、再審査期間が最長10年間に延長される。
② がん以外の領域
(ⅰ) エドキサバン:FXa阻害剤
日本では、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、並びに静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺塞栓症)の治療及び再発抑制等の適応症で製品名リクシアナとして販売しております。
日本を含めた全世界では、30以上の国または地域で販売されております。
経皮的冠動脈血管形成術を施行した心房細動患者を対象としたENTRUST-AF PCI試験で確認された安全性及び有効性について、2019年9月に欧州心臓病学会議(ESC Congress)で発表いたしました。
現在、80歳以上の非弁膜症性心房細動患者における脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制を目標適応とする国内フェーズ3試験を実施しております。
(ⅱ) ミロガバリン:α2δリガンド
日本で、2019年4月より末梢性神経障害性疼痛の適応症で製品名タリージェとして販売しております。
現在、脊髄損傷後神経痛等の患者を対象としたフェーズ3試験を日本及びアジアで実施しております。
(ⅲ) エサキセレノン:ミネラルコルチコイド受容体ブロッカー
日本で、2019年5月より高血圧症の適応症で製品名ミネブロとして販売しております。
糖尿病性腎症の患者を対象とした国内フェーズ3試験において、主要評価項目及び重要な副次評価項目を達成し、本試験の結果を2019年11月に米国腎臓学会議(ASN)で発表いたしました。
2025年ビジョンの実現に向けて、3つのADC(DS-8201、DS-1062、U3-1402)の製品価値最大化を目指して研究開発リソースを集中投入するとともに、持続的成長の実現に向けてSOCを変革する製品群(Alpha)の創薬を目指す「3 and Alpha」戦略のもと、研究開発に取り組んでおります。
パートナリングの積極的な活用や、新規モダリティの技術研究等を通じた創薬力の強化に取り組むとともに、グローバル臨床開発の加速化にも注力しております。中長期的には、疾患領域にこだわらず、当社のサイエンス&テクノロジーの優位性を活かせる疾患の治療薬創製を目指しております。
当連結会計年度の研究開発費は、1,975億円(前連結会計年度比3.1%減)となり、売上収益に対する研究開発費の比率は、20.1%となりました。
主な研究開発プロジェクトの進捗状況は、次のとおりであります。
(1) 3つのADC
① トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、日米製品名:エンハーツ):抗HER2 ADC
当社独自のADC技術を使って創製されたDS-8201の価値最大化を図るため、がん領域のグローバル事業において豊富な経験を持つアストラゼネカ社と本剤を共同で開発しております。
(ⅰ) 乳がん
(a) DESTINY-Breast01試験
2019年12月に「転移性の乳がんに対する治療として2つ以上の抗HER2療法を受けたHER2陽性の手術不能または転移性乳がん」を適応として、米国食品医薬品局(以下「FDA」という。)より販売承認を取得いたしました。本適応は、2019年12月のサンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表したグローバル・フェーズ2試験の結果等に基づき、迅速審査のもとで承認され、2020年1月より米国で販売しております。
2020年3月に「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん(標準的な治療が困難な場合に限る)」を適応として、国内においても迅速審査のもと、製造販売承認を取得いたしました。
(b) DESTINY-Breast02試験
抗HER2 ADC T-DM1の治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん(3次治療以降)の患者を対象とした、本剤投与群と治験医師選択薬投与群の有効性と安全性を比較評価するグローバル・フェーズ3試験を実施しております。
(c) DESTINY-Breast03試験
抗HER2抗体トラスツズマブ等の前治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳がん患者を対象(2次治療)とした、本剤投与群とT-DM1投与群の有効性と安全性を直接比較評価するグローバル・フェーズ3試験を実施しております。
(d) DESTINY-Breast04試験
HER2低発現乳がん患者を対象とした、本剤投与群と治験医師選択薬投与(化学療法)群の有効性と安全性を比較評価するグローバル・フェーズ3試験を実施しております。
(ⅱ) 胃がん
(a) DESTINY-Gastric01試験
2020年1月に、HER2陽性の再発・進行性胃がん患者を対象とした日本及び韓国でのフェーズ2試験において主要評価項目を達成したことを公表いたしました。
本剤は、上記の患者に対する治療を対象として、厚生労働省より、先駆け審査指定(注1)を受けております。
(注)1.先駆け審査指定:世界に先駆けて日本での革新的医薬品等の早期実用化を促すため、臨床試験や承
認手続を優先して受けられる制度。
(b) DESTINY-Gastric02試験
HER2陽性の手術不能または転移性胃がん患者を対象とした欧米でのフェーズ2試験も実施しております。
(ⅲ) 非小細胞肺がん
HER2陽性及びHER2変異の再発・進行性非小細胞肺がん患者を対象としたグローバル・フェーズ2試験を実施しております。
(ⅳ) 大腸がん
HER2陽性の再発・進行性大腸がん患者を対象としたグローバル・フェーズ2試験を実施しております。
(ⅴ) 併用等
HER2陽性の乳がん患者を対象とした、免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブ(製品名:オプジーボ)との併用療法を評価する臨床試験をBristol-Myers Squibb Co.と実施しております。
② DS-1062:抗TROP2 ADC
再発・進行性の非小細胞肺がん患者を対象としたフェーズ1試験を日本及び米国で実施しております。本試験の用量漸増パートにおける安全性と有効性に関する中間データについて、2019年5月から6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)及び9月に開催された世界肺がん学会議(WCLC)で発表しました。
③ U3-1402:抗HER3 ADC
(ⅰ) 乳がん
HER3陽性の再発・転移性乳がん患者を対象としたフェーズ1/2試験を日本及び米国で実施しております。
(ⅱ) 非小細胞肺がん
EGFRチロシンキナーゼ阻害剤を投与中に病勢進行したEGFR変異のある非小細胞肺がん患者を対象としたフェーズ1試験を日本及び米国で実施しております。本試験の用量漸増パートにおける安全性と有効性に関する中間データについて、2019年5月から6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)及び9月に開催された世界肺がん学会議(WCLC)で発表いたしました。
(2) Alpha
① がん領域
(ⅰ) キザルチニブ:FLT3阻害剤
2019年6月に再発または難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病(以下「AML」という。)を適応として、国内製造販売承認を取得し、10月より製品名ヴァンフリタとして販売しております。
FLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAMLに係る販売承認申請について、2019年6月に米国FDAより現在の申請内容では承認に至らない場合に発行される審査完了報告通知(Complete Response Letter)を受領いたしました。また、2019年10月には欧州医薬品庁の医薬品委員会より承認を推奨しないという否定的見解が示されました。
現在、AMLの一次治療の適応取得を目的としたグローバル・フェーズ3試験(QuANTUM-First試験)を実施しております。
本剤は厚生労働省、米国FDA及び欧州医薬品庁より、AML治療を対象として、希少疾病用医薬品指定を受けております。
(a) 併用等
FLT3-ITD変異を有する再発または難治性のAML患者及びFLT3-ITD変異を有し強力な化学療法が受けられない新規AML患者を対象とした、MDM2阻害剤ミラデメタン(DS-3032)(注2)との併用療法を評価するグローバル・フェーズ1試験を実施しております。
(注)2.ミラデメタン(DS-3032):固形がん及び血液がん患者を対象としたフェーズ1試験を実施中。キ
ザルチニブとの併用は、AML疾患動物モデル等を用いた非臨床試験にお
いて、単剤に比べて相乗効果があることが示唆されております。
(ⅱ) ペキシダルチニブ:CSF-1R/KIT/FLT3阻害剤
2019年8月に腱滑膜巨細胞腫(以下「TGCT」という。)を適応として、米国FDAより販売承認を取得し、同月より製品名TURALIOとして販売しております。
2019年4月に欧米でのTGCT患者を対象としたフェーズ3試験(ENLIVEN試験)結果に基づく販売承認申請が欧州医薬品庁に受理されました。
本剤は欧州医薬品庁より、TGCTの治療を対象として、希少疾病用医薬品指定を受けております。
(ⅲ) バレメトスタット(DS-3201):EZH1/2阻害剤
2019年12月に成人T細胞白血病・リンパ腫の患者を対象とした国内フェーズ2試験において、最初の患者への投与を開始いたしました。
末梢性T細胞リンパ腫(以下「PTCL」という。)を含む非ホジキンリンパ腫の患者を対象としたフェーズ1試験を日本及び米国で実施しております。
2019年4月に厚生労働省より、PTCLの治療を対象として、先駆け審査指定を受けております。
AML、急性リンパ性白血病及び小細胞肺がんの患者を対象としたフェーズ1試験を米国で実施しております。
(ⅳ) DS-7300:抗B7-H3 ADC
2019年10月に再発・進行性の固形がん患者(頭頸部がん、食道がん、非小細胞肺がん等)を対象とした日本及び米国でのフェーズ1/2試験において、最初の患者への投与を開始いたしました。
(ⅴ) Zymeworks Inc.とのバイスペシフィック抗体に関する共同研究の拡大
2019年4月にバイスペシフィック抗体(二重特異性抗体)に関するZymeworks Inc.との共同研究及びクロスライセンス契約に基づくオプション権を行使し、特定のがん免疫バイスペシフィック抗体を商業化する権利を取得いたしました。引き続き、同社が開発したバイスペシフィック抗体の作製技術基盤を有効活用し、がん患者に新たな治療の選択肢を提供することを目指して参ります。
(ⅵ) アキシカブタジン シロルーセル/Axi-Cel®:抗CD19 CAR-T細胞
2017年1月にギリアド・サイエンシズの子会社であるKite Pharma, Inc.から、本剤の国内における開発、製造及び販売の独占的権利を取得いたしました。
本剤は、厚生労働省より希少疾病用再生医療等製品指定(注3)を受けております。
2020年3月に再発又は難治性のB細胞リンパ腫に係る再生医療等製品製造販売承認申請を国内で行いました。
(注)3.希少疾病用再生医療等製品指定:医薬品医療機器等法第77条の2に基づき、対象患者数が国内におい
て5万人未満であること、医療上特にその必要性が高いものなどの条件に合致するものとして、薬事・食品衛生審議会の意見を参考にして、厚生労働大臣が指定する制度。指定されると、できるだけ早く医療の現場に提供できるよう、他の医薬品・医療機器・再生医療等製品に優先して承認審査がなされる。また承認された場合は、再審査期間が最長10年間に延長される。
② がん以外の領域
(ⅰ) エドキサバン:FXa阻害剤
日本では、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、並びに静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺塞栓症)の治療及び再発抑制等の適応症で製品名リクシアナとして販売しております。
日本を含めた全世界では、30以上の国または地域で販売されております。
経皮的冠動脈血管形成術を施行した心房細動患者を対象としたENTRUST-AF PCI試験で確認された安全性及び有効性について、2019年9月に欧州心臓病学会議(ESC Congress)で発表いたしました。
現在、80歳以上の非弁膜症性心房細動患者における脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制を目標適応とする国内フェーズ3試験を実施しております。
(ⅱ) ミロガバリン:α2δリガンド
日本で、2019年4月より末梢性神経障害性疼痛の適応症で製品名タリージェとして販売しております。
現在、脊髄損傷後神経痛等の患者を対象としたフェーズ3試験を日本及びアジアで実施しております。
(ⅲ) エサキセレノン:ミネラルコルチコイド受容体ブロッカー
日本で、2019年5月より高血圧症の適応症で製品名ミネブロとして販売しております。
糖尿病性腎症の患者を対象とした国内フェーズ3試験において、主要評価項目及び重要な副次評価項目を達成し、本試験の結果を2019年11月に米国腎臓学会議(ASN)で発表いたしました。
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