有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100L2PW (EDINETへの外部リンク)
TOYO TIRE株式会社 研究開発活動 (2020年12月期)
当社は、魅力的な商品を提供することはもちろん、最新の技術を駆使することにより、未来のモビリティ社会の創造にも取り組み、自動車産業の振興や発展、豊かなクルマ文化の活性につながるべく、研究、開発を推進しております。
Nano Balance Technologyの一環として、新たにマテリアルズ・インフォマティックス(MI技術)を利用したゴム材料の特性予測技術や材料構造の最適化技術を開発しました。今後、MI技術を駆使した新素材の実現を進め、「高性能な製品開発」と「開発時間短縮・コスト低減」の両立を図ってまいります。
また、トラックやバスなど、運輸車両の個別運行状況に応じ、AIを駆使し、タイヤの使用(摩耗)状態を推定するモデルを構築しました。今後、各種デジタル情報を有機的に連関し、顧客使用状況から素材開発へのフィードバック、タイヤ設計への適用、最適生産へ展開といった「付加価値のループ」を図ってまいります。
2012年からオンプレミスで利用開始した仮想デスクトップ環境のクラウドへの移行、回線接続の整備などをおこない、社内外から同一環境での業務遂行が可能となりました。これにより、二度の緊急事態宣言下においても、在宅勤務が可能となりました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は10,437百万円であります。うち、各事業部門に配分できない基礎研究の費用は1,145百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。
(1)タイヤ事業
当社は、データ分析やAI技術を活用し、タイヤに取り付けられたセンサー情報から走行中のタイヤグリップ力とその限界(タイヤ力)をリアルタイムに検知し、可視化する「タイヤセンシング技術」を開発しました。より安全で安心な移動を支援するだけでなく、路面と唯一接するタイヤをセンサーとして扱うことで、外部のさまざまな知見や技術との共創(オープンイノベーション)により、次世代のモビリティ社会に向けてタイヤに新しい付加価値を生んでまいります。現在、種々の条件におけるデータを収集し、公道実証に向けた仕組み作りに取り組んでおります。
またCAEとAIを融合した自動車用タイヤ開発プロセス「T-MODE」を活用したリアルタイムシミュレーション技術のプレスリリースを行いました。設計仕様と解析データを一元管理するデータマネージメントシステム(SPDM)を活用し、設計仕様をインプットすれば機械学習を用いてタイヤ性能の予測値を瞬時に導き出すリアルタイムシミュレーションが可能となりました。このことによって、タイヤ開発のリードタイムの削減が期待できます。さらに、SPDMの解析自動化技術開発を進め、設計者が解析作業時にパラメータスタディを容易に実施できる環境を構築しました。このことによって、機械学習に用いる解析データを効率的に蓄積することが可能になりました。
国内市販用タイヤについては、国内市場に投入しているSUV用タイヤ「OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリーアールティー)」において、2020年4月下旬より、新サイズを加え、サイズラインアップを拡充し続けております。「OPEN COUNTRY R/T」はマッドテレインとオールテレインの特徴を兼ね備えた新カテゴリのタイヤとして、国内では軽自動車からSUVまで、充実のラインアップを取り揃えております。加えて、乗用車用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GIZ2(オブザーブ・ギズツー)」を新商品として8月1日より国内市場で発売しました。OBSERVE GIZ2は地球温暖化時代の日本の降雪期に求められる性能を追求し、ウェット性能を高めて冬道での路面変化に対応するとともに、ゴムの経年変化による氷上での摩擦力低下を抑制、アイス路面での性能が長持ちするようにも配慮しました。また、SUV用タイヤとして販売している全天候型のタイヤ「CELSIUS(セルシアス)」の適用対象車種を広げ、2020年11月より順次、サイズラインアップを拡充しております。さらにSUV専用の新商品として「PROXES CL1 SUV(プロクセス・シーエルワン・エスユーブイ)」を2021年1月14日より国内市場で発売します。前述の「OBSERVE GIZ2(オブザーブ・ギズツー)」及び「CELSIUS(セルシアス)」につきましては、2020年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を同時受賞しました。
トラック・バス用タイヤについては、国内市場向けにオールウェザータイヤ「M646(エムロクヨンロク)」を新商品として、2020年3月より発売しております。「M646」は昨今の運輸業界において、メンテナンスや輸送体制の効率化に向けた取り組みが加速する中、環境変化に伴うニーズを踏まえて、耐摩耗性能とウェット駆動力を高次元で両立した商品であります。独自のプロセス技術により、ゴムコンパウンドのエネルギ-ロスを約20%低減できるポリマー「Nano Composite Polymer(ナノコンポジットポリマー)」を採用した新商品を、国内市場向けには「NANOENERGY M176(ナノエナジーエムイチナナロク)」を2020年1月より、北米市場向けには「NANOENERGY M671(ナノエナジーエムロクナナイチ)」を2020年4月より、「NANOENERGY M171(ナノエナジー・エムイチナナイチ)」を2020年7月より発売しております。求められる低燃費性と摩耗性を高次元で達成しております。また国内市場では小型トラック用スタッドレスタイヤ「DELVEX M935(デルベックス エムキュウサンゴ)」を2020年8月より発売しております。刻々と変化する冬の路面での小型トラックの使用環境を踏まえて、アイス性能と耐摩耗性能を高次元で両立することを追求した商品です。
当事業に係る研究開発費は8,068百万円であります。
(2)自動車部品事業
自動車部品では、既存部品の設計技術の標準化や効率化による競争力向上とともに、次世代電気自動車向けとして従来の耐熱性、耐寒性、高耐久性に加え、静粛性ニーズに対応する高トルク負荷時や高周波数領域でも低い動バネ定数を持つモーターマウントの開発を行っております。また、先行技術開発においては、軽量化を軸に新製品の開発を進め、ゴムや金属の代替として樹脂の適用技術も含めた更なる技術向上の取り組みも進めております。
その他、タイヤ事業の解析技術や評価技術との独自技術を融合させたモデルベース開発の技術構築も進めており、これにより自社の強みを生かしたサスペンションモジュールに関連する自動車部品の最適化提案ができるように取り組んでまいります。
当事業に係る研究開発費は1,222百万円であります。
Nano Balance Technologyの一環として、新たにマテリアルズ・インフォマティックス(MI技術)を利用したゴム材料の特性予測技術や材料構造の最適化技術を開発しました。今後、MI技術を駆使した新素材の実現を進め、「高性能な製品開発」と「開発時間短縮・コスト低減」の両立を図ってまいります。
また、トラックやバスなど、運輸車両の個別運行状況に応じ、AIを駆使し、タイヤの使用(摩耗)状態を推定するモデルを構築しました。今後、各種デジタル情報を有機的に連関し、顧客使用状況から素材開発へのフィードバック、タイヤ設計への適用、最適生産へ展開といった「付加価値のループ」を図ってまいります。
2012年からオンプレミスで利用開始した仮想デスクトップ環境のクラウドへの移行、回線接続の整備などをおこない、社内外から同一環境での業務遂行が可能となりました。これにより、二度の緊急事態宣言下においても、在宅勤務が可能となりました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は10,437百万円であります。うち、各事業部門に配分できない基礎研究の費用は1,145百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。
(1)タイヤ事業
当社は、データ分析やAI技術を活用し、タイヤに取り付けられたセンサー情報から走行中のタイヤグリップ力とその限界(タイヤ力)をリアルタイムに検知し、可視化する「タイヤセンシング技術」を開発しました。より安全で安心な移動を支援するだけでなく、路面と唯一接するタイヤをセンサーとして扱うことで、外部のさまざまな知見や技術との共創(オープンイノベーション)により、次世代のモビリティ社会に向けてタイヤに新しい付加価値を生んでまいります。現在、種々の条件におけるデータを収集し、公道実証に向けた仕組み作りに取り組んでおります。
またCAEとAIを融合した自動車用タイヤ開発プロセス「T-MODE」を活用したリアルタイムシミュレーション技術のプレスリリースを行いました。設計仕様と解析データを一元管理するデータマネージメントシステム(SPDM)を活用し、設計仕様をインプットすれば機械学習を用いてタイヤ性能の予測値を瞬時に導き出すリアルタイムシミュレーションが可能となりました。このことによって、タイヤ開発のリードタイムの削減が期待できます。さらに、SPDMの解析自動化技術開発を進め、設計者が解析作業時にパラメータスタディを容易に実施できる環境を構築しました。このことによって、機械学習に用いる解析データを効率的に蓄積することが可能になりました。
国内市販用タイヤについては、国内市場に投入しているSUV用タイヤ「OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリーアールティー)」において、2020年4月下旬より、新サイズを加え、サイズラインアップを拡充し続けております。「OPEN COUNTRY R/T」はマッドテレインとオールテレインの特徴を兼ね備えた新カテゴリのタイヤとして、国内では軽自動車からSUVまで、充実のラインアップを取り揃えております。加えて、乗用車用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GIZ2(オブザーブ・ギズツー)」を新商品として8月1日より国内市場で発売しました。OBSERVE GIZ2は地球温暖化時代の日本の降雪期に求められる性能を追求し、ウェット性能を高めて冬道での路面変化に対応するとともに、ゴムの経年変化による氷上での摩擦力低下を抑制、アイス路面での性能が長持ちするようにも配慮しました。また、SUV用タイヤとして販売している全天候型のタイヤ「CELSIUS(セルシアス)」の適用対象車種を広げ、2020年11月より順次、サイズラインアップを拡充しております。さらにSUV専用の新商品として「PROXES CL1 SUV(プロクセス・シーエルワン・エスユーブイ)」を2021年1月14日より国内市場で発売します。前述の「OBSERVE GIZ2(オブザーブ・ギズツー)」及び「CELSIUS(セルシアス)」につきましては、2020年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を同時受賞しました。
トラック・バス用タイヤについては、国内市場向けにオールウェザータイヤ「M646(エムロクヨンロク)」を新商品として、2020年3月より発売しております。「M646」は昨今の運輸業界において、メンテナンスや輸送体制の効率化に向けた取り組みが加速する中、環境変化に伴うニーズを踏まえて、耐摩耗性能とウェット駆動力を高次元で両立した商品であります。独自のプロセス技術により、ゴムコンパウンドのエネルギ-ロスを約20%低減できるポリマー「Nano Composite Polymer(ナノコンポジットポリマー)」を採用した新商品を、国内市場向けには「NANOENERGY M176(ナノエナジーエムイチナナロク)」を2020年1月より、北米市場向けには「NANOENERGY M671(ナノエナジーエムロクナナイチ)」を2020年4月より、「NANOENERGY M171(ナノエナジー・エムイチナナイチ)」を2020年7月より発売しております。求められる低燃費性と摩耗性を高次元で達成しております。また国内市場では小型トラック用スタッドレスタイヤ「DELVEX M935(デルベックス エムキュウサンゴ)」を2020年8月より発売しております。刻々と変化する冬の路面での小型トラックの使用環境を踏まえて、アイス性能と耐摩耗性能を高次元で両立することを追求した商品です。
当事業に係る研究開発費は8,068百万円であります。
(2)自動車部品事業
自動車部品では、既存部品の設計技術の標準化や効率化による競争力向上とともに、次世代電気自動車向けとして従来の耐熱性、耐寒性、高耐久性に加え、静粛性ニーズに対応する高トルク負荷時や高周波数領域でも低い動バネ定数を持つモーターマウントの開発を行っております。また、先行技術開発においては、軽量化を軸に新製品の開発を進め、ゴムや金属の代替として樹脂の適用技術も含めた更なる技術向上の取り組みも進めております。
その他、タイヤ事業の解析技術や評価技術との独自技術を融合させたモデルベース開発の技術構築も進めており、これにより自社の強みを生かしたサスペンションモジュールに関連する自動車部品の最適化提案ができるように取り組んでまいります。
当事業に係る研究開発費は1,222百万円であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01090] S100L2PW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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