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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J20Y (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本碍子株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月29日現在)において当社グループが判断したものであります。

(1) 事業運営におけるリスク
当社グループは、国内のみならず海外では20ヵ国に44のグループ会社を展開し、うち20社において製造を行っております。各国・地域の政治や対日感情の安定、法律、規制、インフラの整備、関税を含むインセンティブ、教育や人材確保などが各事業の前提条件となっております。当社は様々な検討から拠点を分散し、グローバルに代替可能な体制構築に取り組んでおりますが、デモ、テロ、戦争、感染症などによる社会的混乱等を含め、これらの諸条件に予期せぬ事象が発生した場合には、当社グループの業績・財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。

また、主要な製品の需要動向、競争や収益環境につきましては以下の通りです。
① セラミックス事業
当事業の主力製品である自動車排ガス浄化用セラミックス製品(ハニセラム®、センサ製品群)は、当社製品を搭載する内燃機関自動車がEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)等の非内燃機関車に置き換わり、あるいはカーシェアリングなど消費者の価値観やビジネスモデルの変化によって、需要が変動する可能性があります。当社グループでは、2030年段階においてもハイブリッド車を含む内燃機関車の市場は現状を上回る規模で推移すると予想しており、排ガス規制の強化に伴い新製品や高機能品の増加による事業成長を目論んでおります。しかしながら、内燃機関車の減少に繋がる変化が当社の想定を超えて短期間で進捗した場合には、期待する成長を達成できないリスクがあります。
また、重要性を増す中国市場においては、競合が台頭するリスクがあります。当社グループでは、環境規制を先取りした技術対応力や供給の安定感により競争力を強化してまいりますが、競合が当社グループの想定を上回る競争力を得た場合には、市場シェアの一部を喪失するリスクがあります。
当事業は、市場シェアが高く、製品に見合った供給責任を果たす観点から多額の設備投資を先行させております。当社グループは環境規制の内容と時期、自動車メーカーのモデルチェンジ計画や景況等の見通しに基づき設備投資を実施しておりますが、景況の悪化や規制時期の遅れなど短期間で需要見通しが下方修正される場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。

② プロセステクノロジー事業
当事業は半導体製造装置メーカー向けの部材、リチウムイオン電池の正極材用焼成炉、電子部品製造用の耐火物、原子力発電所向けの低レベル放射性廃棄物処理装置等を供給しております。
主力の半導体関連事業の需要は半導体の需給状況や技術革新により大きく左右されます。当社グループは、直接の顧客である半導体製造装置メーカーと連携し、半導体市場及び大手半導体メーカーの設備投資動向を踏まえて、都度、設備能力や人員・生産体制等を見直しておりますが、想定を上回る規模で需要が減少した場合には、当社グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。また、当社独自の材料・設計・生産技術による差別化を図ると共に、製品供給力を高めることで業界トップのポジションを維持しておりますが、顧客ニーズへの対応遅れ等により市場シェアを喪失する可能性があります。5GやIoTの普及により半導体の物量は増大し、当該事業も中長期に成長すると見込んでおりますが、革新的な発明により半導体製造プロセスが大幅に変更された場合等において、期待する成長水準を達成できない可能性があります。
その他の事業においては、特にリチウムイオン電池正極材および電子部品向け焼成炉の成長が見込まれますが、競合が当社グループの想定を上回る競争力を得た場合には、市場シェアを喪失するリスクがあります。

③ エレクトロニクス事業
当事業は、自動車部品・家電・情報通信機器等のスイッチやコネクターに用いられるベリリウム銅展伸材、スマートフォン向け高性能SAWフィルター用複合ウエハー、携帯基地局用パワーアンプに用いられる高周波デバイス用セラミックパッケージ、データサーバーに用いられる大容量HDDヘッド用のアクチュエーター、産業機器向けのノイズフィルタ等の部材を供給しております。これら製品の需要は、最終消費財の販売動向や携帯基地局・データサーバーへの投資の動向等に大きく左右されることから、客先動向を注視した上で需要の変動に素早く対応できるよう適宜人員体制、生産体制等を見直しております。しかしながら、当社グループの想定を超えて大きく需要が減少する場合や、需要低迷が長期化する場合には、販売の急激な減少や過剰在庫の発生により業績及び財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。
当事業が属するエレクトロニクス業界は、技術革新やモデルチェンジのペースが速く、主要顧客のニーズに応じてタイムリーに新技術開発、製品投入が出来ない、もしくは競合メーカーが当社グループの想定を上回って伸長した場合には受注を失い、収益が大幅に減少するリスクがあります。

④ エネルギーインフラ事業
当事業は主として電力会社向けに電力絶縁用がいし及び機器類を販売しているほか、電力会社、製造業などの電力需要家、官公庁向けに電力貯蔵用NAS®電池(ナトリウム/硫黄電池)等を販売しております。
がいしや機器類の需要は、各国のエネルギー政策や電力会社の設備投資の動向に大きく左右されます。国内では2020年の発送電分離以降の電力業界の先行きが不透明なことに加え、原発再稼働の遅れの影響が懸念されるほか、海外でも競合企業の動向や各国の電力政策が影響し、業績が悪化するリスクがあります。
国内市場の一部で磁器製に比べて寿命は短いものの、低コストで軽量なポリマー製がいしが採用される動きがあり、想定を上回って普及した場合には、当社グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。
NAS®電池については、再生可能エネルギーの普及に伴い長時間用途・大容量電池の構造的ニーズが顕在化しつつあり、将来需要が拡大する可能性があります。当事業では引き続き、NAS®電池の持つ優位性(大容量)をアピールすると共に、欧州などの有力企業とのパートナーシップ強化や政府の支援策等も活用し、ニーズの取り込みを図ってまいります。しかしながら、大容量・長時間用途の市場拡大の時期が遅れた場合や、リチウムイオン電池などの競合製品が技術革新により一層普及した場合には、当社グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。

(2) 研究開発に関するリスク
当社グループは、創業以来強みとして培ってきたセラミックスの材料および加工プロセス技術を核として、既存製品の高性能化のみならず有望テーマの探索にもインプットを継続しております。全社売上高に占める新製品(5年以内に事業化した製品)比率は30%を目標に、研究開発費合計は連結売上高の5%程度を目安として事業規模の拡大に対応して増加させております。しかしながら、技術開発、製品開発には不確実要素が多く、また技術間競争も複雑化していることから、インプットが十分な成果に結びつかず業績に影響を及ぼすリスクがあります。

(3) 法令遵守、人権・安全、品質に関するリスク
① 法令等の遵守に関するリスク
当社グループは、他社との技術差別化により高い市場シェアを占める製品をグローバルに供給しており、国内外で競争法、輸出入関連法規、労働関連法規などの各種法令や外国公務員贈賄規制などの規制を遵守して事業活動を行っております。これらの法令・規制への違反や、人権の尊重、契約遵守などの社会的要請に反した行動があった場合には、処罰や訴訟の提起、社会的な制裁を受け、レピュテーション低下につながる恐れがあります。
当社グループは、NGKグループ企業行動指針に基づいた誠実な事業活動を行うことを最重要課題の一つとして位置付け、従業員への各種教育の実施やハンドブック配布による関連法規制の周知徹底とコンプライアンス意識の一層の向上に取り組んでおります。重要な不正事案や法令違反については、社外役員とコンプライアンス担当役員から構成される経営倫理委員会で予防と監視に当たっています。
また、関連規程を整備し、国内外で遵守を徹底するとともに、匿名での受付や弁護士経由での社外役員への直接報告を織り込んだ内部通報制度の運用により、従業員の法令違反や社会的要請に反した行為等の発生可能性の低減を図っております。

② 人権・安全に関するリスク
当社グループは、従業員の労働災害や疾病・身体・メンタルヘルス問題のリスクに対し、安全衛生基本方針に基づき重大災害リスクの特定とリスクアセスメントによる未然防止対策強化を図ると共に、長時間労働者へのフォローや階層別メンタルケア教育にも力を入れております。また、企業行動指針に人間性の尊重を掲げ、人権に関する国際規範を遵守すると共に、個々の従業員の自主性と多様性を尊重するなど誰もが働きやすい職場環境づくりに努めております。一方、従業員の健康増進にも力を入れ、当社は2020年3月に経済産業省と日本健康会議が共同で進める「健康経営優良法人(ホワイト500)」の認定を2年連続で受けました。しかしながら、当社グループの予想し得ない問題が発生した場合には、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。

③ 品質に関するリスク
当社グループは、エネルギー・エコロジー・エレクトロニクスの分野でグローバルにセラミックス製品を生産・販売しており、重大な市場クレームや契約違反など業務の不備に伴う信用の失墜、利益の喪失、成長の減退等の品質リスクを認識しております。
当社グループは、経営トップの直接指導の下、品質委員会の定める品質方針に基づき、品質経営統括部が各事業本部の品質活動をモニタリングすると共に、重要課題については品質会議を開催して迅速な解決を図るなど品質リスク低減を図っております。また、お客様の品質要求の高度化・多様化に的確に対応するため、①開発から生産立ち上げ、製造工程の変更時に守るべき品質の確認②製品設計に対する審査(DR:デザイン・レビュー)の実施③製造不良と市場クレームの状況の監視・共有④重大な品質問題への処置の検討など4つの品質活動をルール化し、更に業務のレベルでは、品質向上とリスク排除を強化するための業務プロセスを強化する品質リスク排除プロセス活動を全社展開するなど、品質管理の有効性を高める活動を推進しております。しかしながら、当社グループが製造・販売する製品において、予想し得ない品質問題が生じた場合には、業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。

(4) 情報システムのリスク
当社グループは、受注・販売、生産管理、会計、研究開発等の業務に広くITシステムを活用しております。また、働き方改革の実現に向けてグループ共通の情報通信システム(ICT)やプラットフォームの構築、RPAの活用を促進しております。当社グループでは、グループ内共通の基準に基づきITセキュリティ体制の構築や全体のセキュリティ向上に取り組んでおり、従業員に対しては情報セキュリティ教育を実施し、内部の情報資産の適正な管理・運用の徹底に努めております。しかしながら、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、想定外のシステム不具合やセキュリティ上の問題によりデータ処理の停止、データの盗難・破壊・改ざん・喪失等が発生した場合には、当社グループの社会的信用や業務の継続に悪影響を及ぼすリスクがあります。

(5) 為替、資金及び資材調達のリスク
当社グループはグローバルに製品の生産・販売を行っており、海外売上高比率は7割を超える水準にあります。為替レートの変動に対しては、需要地生産、現地通貨での資金調達、為替状況に応じた最適購買などの対策を実施すると共に、短期的な変動に対しては、先物為替予約等によりリスクヘッジしておりますが、円高は売上高・利益の減少要因となって業績に悪影響を及ぼします。また、設備投資などの資金調達を行う場合には、地域により大きな金融危機などで資金調達が困難となり、当社グループの事業運営や業績・財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。
素材価格の上昇は製造コストの増加となりますが、その影響を軽減すべく売価への反映、競争購買、設計見直しによるコストダウンなどに取り組んでおります。当社グループはサプライチェーンの適切な管理や仕入れ価格の吸収にも努力していきますが、特定の素材・設備の流通が滞り、過度の価格の上昇が起こる場合には、当社グループの事業運営や業績・財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。

(6) 気候変動と災害のリスク
地球温暖化や気候変動問題への関心が世界的に高まる中で、当社グループは、金融安定理事会により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を2020年2月に表明いたしました。気候変動がもたらすリスクと機会の分析・開示が課題解決に有効と考え、関連する情報の開示とその充実に努めてまいります。環境負荷低減に貢献する製品・サービスの開発・普及を図るとともに、高効率・低環境負荷な生産技術の開発・導入に注力し、生産プロセスにおける二酸化炭素排出量削減に努めております。しかしながら、将来的に国際的な温室効果ガスの排出規制や環境税・炭素税などの税制が導入された場合には追加的費用が生じ、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
また、温暖化に伴う海水面の上昇や台風の大型化、局地的な暴雨の頻発等により水害が生じ、操業困難な拠点が発生する可能性があります。当社グループは、代替生産可能な生産体制の構築を進めておりますが、リスクが想定を上回る規模や期間に渡って生じた場合には、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
当社グループは、BCP(事業継続計画)をグループ全体で推進し、災害発生時の事業継続や早期復旧のため、主力事業の製造拠点の分散化や購買先の複数化、建物・設備の減災、従業員の安全確保などの各種対策に取り組んでおります。しかしながら、大規模災害や火災等の事故等により主要製造拠点の生産設備に深刻な被害が発生した場合、また、工場が立地する地域のインフラ側に長期の供給支障が生じた場合等には相当期間、生産活動が停止し、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
また、新型インフルエンザやコロナウイルス等の重大な感染症が発生・蔓延し、社員、サプライヤーや顧客に罹患者が出た場合や、顧客の操業が著しく低下した場合には、当社グループの製品の生産・販売に悪影響を及ぼすリスクがあります。

従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01137] S100J20Y)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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