有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100JLV4
株式会社リプロセル 事業の内容 (2020年3月期)
当社グループは当社(株式会社リプロセル)、米国子会社のREPROCELL USA Inc.、英国子会社のREPROCELL Europe Ltd.などの連結子会社7社及び関連会社3社により構成されております。
当社の中核事業領域であるiPS細胞は、山中伸弥教授によるヒトiPS細胞の発明以降、世界中で研究が盛んに行われております。
最近では、iPS細胞を活用した病態解明や再生医療への応用など、実用的な研究開発が多く行われるようになりました。2017年には、希少難病の患者から作製したiPS細胞を活用して病態を解明し、新薬候補の治験へつなげた事例が報告され、さらに、再生医療に関しても、加齢黄斑変性、パーキンソン病に続き、当期には重症心筋症及び角膜疾患でも臨床研究/試験が開始されました。
当社では、前者のようにiPS細胞を病態解明や創薬研究に使用する事業を「研究支援事業」、後者の再生医療を「メディカル事業」と位置づけ、2つのセグメントに分け、推進しております。
「研究支援事業」を短中期的な収益の柱、「メディカル事業」を中長期的な成長事業と位置づけており、両方を組み合わせることで、短期→中期→長期と、持続的な成長を目指します。
事業セグメントと成長戦略
(1) 研究支援事業
研究支援事業では、大学/公的研究機関及び製薬企業等の研究所を顧客として、研究試薬や細胞などの研究用製品及びiPS細胞作製受託などのサービスを提供しております。最先端技術を集約した製品・サービスを上記研究機関に提供することで、最終的には画期的な新薬や治療法の開発に貢献してまいります。
当社では、第3世代RNAリプログラミング技術及び各種細胞への分化誘導など、ヒトiPS細胞に関する世界最先端の技術プラットフォームを保有しており、さらに、がん細胞やヒト組織を医療機関から調達する幅広いネットワークも保有しております。これら技術優位性の高い「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を最大限活用することで、「動物実験からヒト細胞実験」へのシフトを先取りした事業を進めております。
2018年から開始した遺伝子改変サービスを含め、iPS細胞作製サービス、各種分化誘導サービスなど、「iPS細胞サービス」を中心に事業を拡大してまいりました。iPS細胞の研究は、これまで大学や公的研究機関での基礎研究が中心でしたが、最近は、製薬企業での創薬研究が増えております。製薬企業では、研究を外注することも多いため、iPS細胞サービスの需要は増えております。
当社では、iPS細胞患者由来疾患モデル、iPS細胞遺伝子編集、iPS細胞からの各種分化誘導など、ワンストップで幅広いサービスを提供することで、顧客ニーズに個別対応できる点が強みになります。
また、2019年9月には、Axion BioSystems社(米国)と国内における販売代理店契約を締結し、同社の細胞機能測定機器の販売を開始しました。当社はこれまで、研究用製品の販売及び受託サービスを中心に行ってきましたが、新たに機器をポートフォリオに加えることで、当社の顧客に、より総合的なソリューションを提供してまいります。
このように、製薬企業へのiPS細胞サービスを成長領域と捉え、今後とも、研究支援事業を短中期事業の収益の柱として積極的に推進してまいります。
研究支援事業の事業系統図
(2) メディカル事業
再生医療分野においては、ヒト体性幹細胞やヒトiPS細胞の臨床応用を目指した研究が世界中で盛んにおこなわれており、将来、再生医療製品がグローバルで巨大産業に成長することが見込まれています。
当社のメディカル事業では、現在、脊髄小脳変性症を対象とした再生医療製品ステムカイマル及び、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び横断性脊髄炎を対象としたiPS神経グリア細胞の研究開発を進めております。さらに、2020年3月には、再生医療に用いるための「臨床用iPS細胞」の作製サービスを新たに開始いたしました。今後、iPS細胞のプラットフォーム事業として積極的に拡大してまいります。
(a) 体性幹細胞製品 ステムカイマル
ヒト細胞加工製品ステムカイマルは、台湾のSteminent Biotherapeutics Inc.(以下、ステミネント社)が開発した再生医療製品であり、当社は脊髄小脳変性症を対象とした日本における独占的商業ライセンス契約を有しております。
2020年2月には、国立学校法人名古屋大学において、第II相臨床試験の第1例目の被験者への投与が開始されました。本治験ではステムカイマルを腕の血管から静脈注射(点滴)で投与します。
治験実施医療機関は日本国内10か所、組み入れ症例数計53例で、2021年12月の完了を予定しております。本治験では、「多施設共同、プラセボ対照、ランダム化、二重盲検、並行群間比較」という非常にエビデンスレベルが高いデザインを採用しております。今後、安全性と有効性について評価を行い、早期の製造販売承認の取得を目指しております。なお、本治験は、これまで新型コロナウイルスの影響を受けること無く、スケジュール通り進んでおります。
台湾でも、ステミネント社が第II相臨床試験を実施しており、既に被験者への投与を完了し、現在、経過を観察中です。米国でも、ステムカイマルの治験計画届(IND)がFDAの承認を受けております。
また、日本では、2018年12月に厚生労働省による大臣承認を経て、希少疾病用再生医療等製品として指定されており、開発に係る経費の助成金(最大50%)、優遇税制措置、及び優先審査等の支援措置を受けることができるようになっております。
脊髄小脳変性症は、小脳や脳幹、脊髄の神経細胞が変性してしまう事により、徐々に歩行障害や嚥下障害などの運動失調が現れ、日常の生活が不自由となってしまう原因不明の希少疾患です。ステムカイマルは同疾患による症状の進行抑制効果を示すことが期待されています。
当社では、病気と闘っている患者様へ少しでも早く新しい治療法が届けられるよう、本プロジェクトを積極的に推進してまいります。
(b) iPS神経グリア細胞製品
iPS細胞から神経グリア細胞を作製し、中枢神経系疾患に対するiPS細胞再生医療製品として開発を行っております。本プロジェクトを加速させるため、2018年4月に、米国Q Therapeutics Inc.(キューセラピューティクス、以下、Qセラ社)との間で合弁会社「株式会社MAGiQセラピューティクス」を設立いたしました。Qセラ社は中枢神経系の再生医療に特化したベンチャー企業であり、Qセラ社の創業者である、Mahendra Rao博士はアメリカ国立衛生研究所(NIH)再生医療センターの初代ディレクターも務めた、神経幹細胞の世界的に著名な研究者です。合弁会社では、当社のiPS細胞技術とQセラ社の中枢神経系の技術を組み合わせることで、iPS神経グリア細胞の開発を加速してまいります。
iPS神経グリア細胞は、現在、前臨床段階であり、計画通り、順調に研究開発を進めております。
また、2019年5月には、神奈川県が川崎市殿町地区に設置したライフイノベーションセンター(LIC)内に再生医療用の細胞加工を行う「殿町・リプロセル再生医療センター」を開設し、iPS神経グリア細胞の臨床試験用製品の製造の準備も並行して進めております。
(c) 臨床用iPS細胞作製サービス
当社では、これまで創薬等の研究目的で使用される「研究用iPS細胞」の作製サービスを長年行ってまいりましたが、これまでの技術や経験を活かし、2020年3月、「臨床用iPS細胞」の作製サービスを開始いたしました。
当社は、日本、アメリカ、イギリスに研究開発拠点を有し、それぞれ豊富な経験を有する専門家が在籍しております。本サービスにおいては、各地域の規制に準じた臨床用iPS細胞をオーダーメイドで作製いたします。本サービスにて作製される臨床用iPS細胞は、臨床応用及び商業利用可能なインフォームドコンセントを取得しており、研究及び臨床試験だけでなく、製造販売承認取得後の再生医療製品の製造にも使用できます。
当社独自のRNAリプログラミング法では、従来から問題とされている予期せぬゲノム変異や腫瘍形成のリスクを他の技術に比べ低減できるという優位性があり、臨床応用に適しております。
今後、日本、アメリカ、ヨーロッパ等のiPS細胞の再生医療を手がけている製薬企業、バイオベンチャー、及び大学等の公的研究機関を対象として、本サービスを幅広く展開してまいります。
メディカル事業のパイプライン
(参考情報)
※1:筋萎縮性側索硬化症(ALS)
体を動かすための神経系(運動神経)が変性してしまい、筋力の低下による運動障害や嚥下障害等の症状があらわれる病気です。運動神経のみが変性するため、意識や五感は正常であり、知能の低下もありません。病状の進行が極めて速い一方で、有効な治療法は確立されていません。日本では指定難病とされており、国内患者数は約1万人とされています。
※2:横断性脊髄炎
脊髄の一部分が横方向にわたって炎症を起こすことによって発生する神経障害です。通常、腰部の痛み、筋肉衰弱、つま先や脚の異常な感覚などの症状が突然発症することで始まり、その後急速に、麻痺や閉尿や排便制御の喪失などの深刻な症状がみられます。原因は特定されておらず、有効な治療法は確立されていません。国内患者数は約1.5万人とされています。
当社の中核事業領域であるiPS細胞は、山中伸弥教授によるヒトiPS細胞の発明以降、世界中で研究が盛んに行われております。
最近では、iPS細胞を活用した病態解明や再生医療への応用など、実用的な研究開発が多く行われるようになりました。2017年には、希少難病の患者から作製したiPS細胞を活用して病態を解明し、新薬候補の治験へつなげた事例が報告され、さらに、再生医療に関しても、加齢黄斑変性、パーキンソン病に続き、当期には重症心筋症及び角膜疾患でも臨床研究/試験が開始されました。
当社では、前者のようにiPS細胞を病態解明や創薬研究に使用する事業を「研究支援事業」、後者の再生医療を「メディカル事業」と位置づけ、2つのセグメントに分け、推進しております。
「研究支援事業」を短中期的な収益の柱、「メディカル事業」を中長期的な成長事業と位置づけており、両方を組み合わせることで、短期→中期→長期と、持続的な成長を目指します。
事業内容 | 内容 |
研究支援事業 | 研究支援事業では、大学/公的研究機関を主要顧客とする(1)研究用製品の製造販売と、製薬企業等が中心の(2)研究受託サービスを実施しています。 (1)研究用製品 研究用製品は研究試薬と細胞に分けられます。 研究試薬:培養液、抗体、リプログラミング試薬、成長因子など、iPS細胞の研究に使用する試薬を販売しております。当社の研究試薬はiPS細胞に特化している点が特徴です。当社の初期製品である「Primate ES Cell medium」は、京都大学の山中教授が世界で初めてヒトiPS細胞の作製に成功した際に使用されていた培養液であり、その後、日本の研究者の間でスタンダードとなりました。 細胞:REPROCELL USAでは、がん細胞、血液、血清など60万個のヒトの生体試料のバンクを保有しており、製薬企業を中心に研究用資材として提供しております。また、顧客ごとのカスタムコレクションも行っております。 (2)研究受託サービス 研究受託サービスでは、iPS細胞関連の受託サービスと、ヒトの生体試料を用いた創薬試験受託を実施しています。 iPS細胞サービス:顧客ごとにカスタマイズし、付加価値の高いサービスを提供しております。iPS細胞患者由来疾患モデル、iPS細胞遺伝子編集、各種分化誘導など、技術難易度が高く付加価値の高いサービスを中心に実施しています。製薬企業では、これらのiPS細胞を創薬研究に利用することで、新薬研究が進められます。 創薬試験受託:手術等で得られた余剰のヒトの組織を使って新薬候補化合物の薬効薬理試験を行っております。REPROCELL Europeは GLP(Good Laboratory Practice: 医薬品の非臨床試験の安全性に関する信頼性を確保するための基準)に準拠した施設を保有しており、信頼性の高いサービスを実施しております。具体的には、皮膚組織を用いた乾癬やアトピーの薬効評価などを実施しています。 |
事業内容 | 内容 |
メディカル事業 | メディカル事業では、(1)再生医療の研究開発と(2)臨床検査を行っております。 (1)再生医療 再生医療では、台湾のステミネント社から導入した再生医療製品ステムカイマルと、iPS細胞から作製するiPS神経グリア細胞の2つの再生医療製品の開発を行っております。 ステムカイマル:脊髄小脳変性症を対象とした第II相臨床試験を実施しており、2020年2月には、国立学校法人名古屋大学において、第II相臨床試験の1例目の被験者への投与が開始されました。2021年12月の完了を予定しており、その後早期の製造販売承認の取得を目指します。なお、ステムカイマルは、腕の血管から静脈注射(点滴)で投与します。 iPS神経グリア細胞:筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び横断性脊髄炎を対象とした研究開発を進めております。現在、前臨床の段階であり、早期に臨床試験に進めるべく、再生医療用の細胞加工施設「殿町・リプロセル再生医療センター」を立ち上げております。 (2)臨床検査 臓器移植に関連した臨床検査の受託サービスを行っております。当社の主力検査項目である臓器移植後の抗HLA抗体検査が2018年4月1日より保険収載となりました。当社の登録衛生検査所は、日本組織適合性学会により「認定組織適合性検査登録施設」へ認定されております。 |
事業セグメントと成長戦略
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(1) 研究支援事業
研究支援事業では、大学/公的研究機関及び製薬企業等の研究所を顧客として、研究試薬や細胞などの研究用製品及びiPS細胞作製受託などのサービスを提供しております。最先端技術を集約した製品・サービスを上記研究機関に提供することで、最終的には画期的な新薬や治療法の開発に貢献してまいります。
当社では、第3世代RNAリプログラミング技術及び各種細胞への分化誘導など、ヒトiPS細胞に関する世界最先端の技術プラットフォームを保有しており、さらに、がん細胞やヒト組織を医療機関から調達する幅広いネットワークも保有しております。これら技術優位性の高い「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を最大限活用することで、「動物実験からヒト細胞実験」へのシフトを先取りした事業を進めております。
2018年から開始した遺伝子改変サービスを含め、iPS細胞作製サービス、各種分化誘導サービスなど、「iPS細胞サービス」を中心に事業を拡大してまいりました。iPS細胞の研究は、これまで大学や公的研究機関での基礎研究が中心でしたが、最近は、製薬企業での創薬研究が増えております。製薬企業では、研究を外注することも多いため、iPS細胞サービスの需要は増えております。
当社では、iPS細胞患者由来疾患モデル、iPS細胞遺伝子編集、iPS細胞からの各種分化誘導など、ワンストップで幅広いサービスを提供することで、顧客ニーズに個別対応できる点が強みになります。
また、2019年9月には、Axion BioSystems社(米国)と国内における販売代理店契約を締結し、同社の細胞機能測定機器の販売を開始しました。当社はこれまで、研究用製品の販売及び受託サービスを中心に行ってきましたが、新たに機器をポートフォリオに加えることで、当社の顧客に、より総合的なソリューションを提供してまいります。
このように、製薬企業へのiPS細胞サービスを成長領域と捉え、今後とも、研究支援事業を短中期事業の収益の柱として積極的に推進してまいります。
研究支援事業の事業系統図
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(2) メディカル事業
再生医療分野においては、ヒト体性幹細胞やヒトiPS細胞の臨床応用を目指した研究が世界中で盛んにおこなわれており、将来、再生医療製品がグローバルで巨大産業に成長することが見込まれています。
当社のメディカル事業では、現在、脊髄小脳変性症を対象とした再生医療製品ステムカイマル及び、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び横断性脊髄炎を対象としたiPS神経グリア細胞の研究開発を進めております。さらに、2020年3月には、再生医療に用いるための「臨床用iPS細胞」の作製サービスを新たに開始いたしました。今後、iPS細胞のプラットフォーム事業として積極的に拡大してまいります。
(a) 体性幹細胞製品 ステムカイマル
ヒト細胞加工製品ステムカイマルは、台湾のSteminent Biotherapeutics Inc.(以下、ステミネント社)が開発した再生医療製品であり、当社は脊髄小脳変性症を対象とした日本における独占的商業ライセンス契約を有しております。
2020年2月には、国立学校法人名古屋大学において、第II相臨床試験の第1例目の被験者への投与が開始されました。本治験ではステムカイマルを腕の血管から静脈注射(点滴)で投与します。
治験実施医療機関は日本国内10か所、組み入れ症例数計53例で、2021年12月の完了を予定しております。本治験では、「多施設共同、プラセボ対照、ランダム化、二重盲検、並行群間比較」という非常にエビデンスレベルが高いデザインを採用しております。今後、安全性と有効性について評価を行い、早期の製造販売承認の取得を目指しております。なお、本治験は、これまで新型コロナウイルスの影響を受けること無く、スケジュール通り進んでおります。
台湾でも、ステミネント社が第II相臨床試験を実施しており、既に被験者への投与を完了し、現在、経過を観察中です。米国でも、ステムカイマルの治験計画届(IND)がFDAの承認を受けております。
また、日本では、2018年12月に厚生労働省による大臣承認を経て、希少疾病用再生医療等製品として指定されており、開発に係る経費の助成金(最大50%)、優遇税制措置、及び優先審査等の支援措置を受けることができるようになっております。
脊髄小脳変性症は、小脳や脳幹、脊髄の神経細胞が変性してしまう事により、徐々に歩行障害や嚥下障害などの運動失調が現れ、日常の生活が不自由となってしまう原因不明の希少疾患です。ステムカイマルは同疾患による症状の進行抑制効果を示すことが期待されています。
当社では、病気と闘っている患者様へ少しでも早く新しい治療法が届けられるよう、本プロジェクトを積極的に推進してまいります。
(b) iPS神経グリア細胞製品
iPS細胞から神経グリア細胞を作製し、中枢神経系疾患に対するiPS細胞再生医療製品として開発を行っております。本プロジェクトを加速させるため、2018年4月に、米国Q Therapeutics Inc.(キューセラピューティクス、以下、Qセラ社)との間で合弁会社「株式会社MAGiQセラピューティクス」を設立いたしました。Qセラ社は中枢神経系の再生医療に特化したベンチャー企業であり、Qセラ社の創業者である、Mahendra Rao博士はアメリカ国立衛生研究所(NIH)再生医療センターの初代ディレクターも務めた、神経幹細胞の世界的に著名な研究者です。合弁会社では、当社のiPS細胞技術とQセラ社の中枢神経系の技術を組み合わせることで、iPS神経グリア細胞の開発を加速してまいります。
iPS神経グリア細胞は、現在、前臨床段階であり、計画通り、順調に研究開発を進めております。
また、2019年5月には、神奈川県が川崎市殿町地区に設置したライフイノベーションセンター(LIC)内に再生医療用の細胞加工を行う「殿町・リプロセル再生医療センター」を開設し、iPS神経グリア細胞の臨床試験用製品の製造の準備も並行して進めております。
(c) 臨床用iPS細胞作製サービス
当社では、これまで創薬等の研究目的で使用される「研究用iPS細胞」の作製サービスを長年行ってまいりましたが、これまでの技術や経験を活かし、2020年3月、「臨床用iPS細胞」の作製サービスを開始いたしました。
当社は、日本、アメリカ、イギリスに研究開発拠点を有し、それぞれ豊富な経験を有する専門家が在籍しております。本サービスにおいては、各地域の規制に準じた臨床用iPS細胞をオーダーメイドで作製いたします。本サービスにて作製される臨床用iPS細胞は、臨床応用及び商業利用可能なインフォームドコンセントを取得しており、研究及び臨床試験だけでなく、製造販売承認取得後の再生医療製品の製造にも使用できます。
当社独自のRNAリプログラミング法では、従来から問題とされている予期せぬゲノム変異や腫瘍形成のリスクを他の技術に比べ低減できるという優位性があり、臨床応用に適しております。
今後、日本、アメリカ、ヨーロッパ等のiPS細胞の再生医療を手がけている製薬企業、バイオベンチャー、及び大学等の公的研究機関を対象として、本サービスを幅広く展開してまいります。
メディカル事業のパイプライン
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(参考情報)
※1:筋萎縮性側索硬化症(ALS)
体を動かすための神経系(運動神経)が変性してしまい、筋力の低下による運動障害や嚥下障害等の症状があらわれる病気です。運動神経のみが変性するため、意識や五感は正常であり、知能の低下もありません。病状の進行が極めて速い一方で、有効な治療法は確立されていません。日本では指定難病とされており、国内患者数は約1万人とされています。
※2:横断性脊髄炎
脊髄の一部分が横方向にわたって炎症を起こすことによって発生する神経障害です。通常、腰部の痛み、筋肉衰弱、つま先や脚の異常な感覚などの症状が突然発症することで始まり、その後急速に、麻痺や閉尿や排便制御の喪失などの深刻な症状がみられます。原因は特定されておらず、有効な治療法は確立されていません。国内患者数は約1.5万人とされています。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E27585] S100JLV4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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