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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IZ51 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 京セラ株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社は各部門での新技術開発、新製品開発に加え、部品や機器、システム等の社内に有する経営資源の融合及び、社外との連携強化による開発のスピードアップに努めています。これにより、非連続的なイノベーションの創出を図り、新規事業の創出や事業領域の拡大に取り組んでいます。5G、IoT、ADAS、エネルギーマネジメント、デジタルヘルス等の普及に伴う事業機会の獲得に向けた新製品、新技術開発を強化するとともに、生産性向上に向けたAIやロボットの活用研究を進めています。
各レポーティングセグメントにおける主な活動は次のとおりです。
(1)産業・自動車用部品
当レポーティングセグメントでは、主に産業機械や自動車関連市場向けに各種製品の研究開発を行っています。
創業以来培ってきたファインセラミックスの材料・プロセス・設計技術をさらに高める基礎研究に取り組むとともに、これらのコア技術を活かし、幅広い市場向けに新製品の開発を進めています。今後も拡大が見込まれる半導体製造装置市場向けには、微細配線、三次元構造等、高集積化の進む次世代装置に向けた部品や材料開発に取り組むとともに、高温対応を可能にする優れた熱伝導性や機械特性を持つ窒化物セラミックスの開発を外部の企業と共同で開始する等、社外リソースも積極的に活用しています。
また、ファインセラミック技術を活かし、環境・エネルギー市場で新たなクリーンエネルギー供給システムとして普及が期待される、SOFC向けセルスタックの高効率化の開発を強化しています。
ADAS等の進展に伴い事業機会の拡大が見込まれる自動車関連市場向けには、車載カメラシステムによる高度な画像センシング技術の実現に向けてソフトウェアの開発を強化する等、高付加価値製品の開発を進めています。また、同市場に加え、各種産業市場向けに高輝度等、差別化したTFT液晶ディスプレイや、TFT成膜技術を応用した商品の開発を行っています。
現在、主に自動車やエネルギー・インフラ、航空機分野等の幅広い市場での金属加工等に使用される機械工具事業においては、産業機械や建築市場への事業領域の拡大を図っています。当戦略に伴い当社は、ユーザーの生産性向上に寄与する高品質・高精度な切削工具の材料技術の強化に加え、京セラグループの有する多様な技術の活用による空圧・電動工具の新製品開発に取り組んでいます。
(2)半導体関連部品
スマートフォンやタブレット端末等のデジタルコンシューマ機器市場においては、機器の高機能化と同時に小型・薄型化のニーズが高まっています。これに伴い、機器に搭載される電子部品の小型化や半導体の微細化が進んでいます。また、情報通信ネットワーク市場においてはIoTの進展も加わり、5G向けの高速かつ大容量の通信インフラの構築が、自動車関連市場においてはADASの進展による電装化や低消費電力化への一層の対応が求められています。さらに、これらの主要市場に共通して、各種センサーの需要が増加しています。このような市場動向に対応し事業拡大を図るため、当社は独自の材料、設計、加工技術を活かし、付加価値の高い新製品の開発に努めています。
セラミックパッケージ事業においては、微細配線が可能で、かつ高強度、高剛性の超小型・薄型の電子デバイス用及びセンサー用パッケージや、5G等、より高い周波数に対応する光通信用パッケージ、放熱性や高い耐久性を有するLED用パッケージ等の開発に取り組んでいます。
有機パッケージ事業においては、データ伝送の高速大容量化技術への取り組みとして、高速信号・広帯域メモリー接続に対応し、狭ピッチかつ薄型・高精細なフリップチップパッケージ及びモジュール基板の開発を強化しています。また、有機多層ボード事業においても高周波対応の新材料を用いた製品開発に取り組んでいます。
これらの事業を材料技術で支えるケミカル事業では、情報通信市場や自動車関連市場向けに絶縁信頼性等の電気特性の向上に加え、熱硬化・光反応性や形状・応力安定性等の高機能化への要求に対応する新規材料の合成や新たな材料配合技術等の開発を強化しています。
(3)電子デバイス
5GやIoT関連製品の普及に伴い、スマートフォンをはじめとする通信端末や基地局の高機能化に加え、マルチバンド化により部品の小型化と高信頼性が要求されています。当社は、これらの市場要求に応える小型高容量で温度や湿度への信頼性を高めたセラミックコンデンサや小型低損失かつ高信頼性のSAWデバイス、並びに小型高特性の水晶部品や狭ピッチ・低背で高速伝送を可能にするコネクタ、高効率なアンテナ等の開発を進めています。
自動車や産業機器市場向けには、高温信頼性や耐圧性を高めたセラミックコンデンサやコネクタ、ディスクリート及びパワーモジュールを含むパワー半導体に加え、各種コントロールデバイス等の開発を行っています。これら部品の一層の特性向上に加え、各部品を組み合わせた高付加価値モジュールの開発も進めています。
また、主に商業印刷市場向けに展開しているインクジェットプリントヘッドでは、デジタル印刷で要求される高速化、高画質化に加え、耐久性を高めた製品開発に取り組んでいます。

(4)コミュニケーション
通信端末事業については、防水、防塵、耐衝撃性等に優れた通信端末の開発を強化するとともに、より利便性の高い通信端末の開発を進めています。
情報通信サービス事業においては、IoTの活用による顧客ニーズの複雑化・高度化に伴い、多様な端末やネットワークから集まるデータの収集・管理・活用を行うプラットフォームや、セキュリティソフトの開発に取り組んでいます。企業等のビジネス分野で利用が拡大するAIについても、画像解析やテキスト解析等にディープラーニングを活用したプラットフォームやソフトウェアの開発を強化しています。
また、当社が有している部品や端末、システム技術の融合により、低消費電力で広い範囲の無線通信に対応したLPWA等のIoT市場向け通信モジュールの開発や、ワイヤレスネットワークシステム網の拡大、車載用通信機器の開発強化に加え、通信端末事業で培った無線通信技術を活かし、ローカル5Gシステム等のソリューション事業を外部機関との連携も含め積極的に進めています。
(5)ドキュメントソリューション
当レポーティングセグメントでは、当社製品の特長である環境性と経済性に優れたプリンター及び複合機の開発を進め、競合他社との差別化を図っています。機器については、長寿命で廃棄物が少ないプリンターや複合機の開発に注力し、廃棄される消耗部品を極少におさえ、お客様のランニングコストの低減に貢献するとともに、地球環境にやさしい製品を供給しています。また、高画質かつ省エネルギーを追求したトナーの開発にも継続的に取り組んでおり、付加価値の向上に努めています。さらに、新たに事業参入した商業用インクジェット事業では、高画質・高生産・高耐久と同時に、多品種大量印刷ニーズの増加に伴う、バリアブル印刷やカスタマイズ印刷に対応した製品を市場投入することにより、印刷市場に今までにはなかった新しい価値を提供できるよう、開発に取り組んでいます。
ドキュメントソリューションサービス関連では、モバイル機器やクラウド環境、並びに顧客が所有するドキュメント管理システムとの連携によって、情報共有や業務効率に貢献するアプリケーションソフトウェア等の開発を進めています。また、企業内の情報を電子化し、包括的かつ効率的に管理・運用するECM事業やドキュメント関連業務を強化し、既存事業との融合による新サービスの開発に取り組んでいます。
(6)生活・環境
ソーラーエネルギー事業においては、単結晶及び多結晶シリコン太陽電池セルの変換効率や、モジュールの出力及び耐久性の向上、並びに様々な形の屋根や水面、農地等への設置を可能にする製品の開発等により、性能品質及び設置自由度の向上に努めています。また、売電から自家消費へと電力使用ニーズが変化する中で、太陽光発電システムで得られた電力の効率的な活用を可能にするEMSや、高安全性や長寿命、低コスト化された蓄電システムの開発に加え、S0FCシステムにおける小型化や高発電性能への取り組み等、次世代の各種高効率な周辺機器やシステムの開発にも注力しています。さらに、電力自由化に伴うデマンドレスポンスやバーチャルパワープラント市場での事業拡大に向けた技術開発も進め、トータルエネルギーソリューションビジネスへの事業領域拡大に向けて開発を強化しています。
医療機器事業では、主に人工関節や人工歯根を展開しており、患者様のQOL(生活の質)の向上に貢献できる製品開発を進めています。具体的には、人工関節の摩耗を抑え長寿命化を実現する表面処理技術や、抗菌性を高める技術を付与した製品開発に取り組んでいます。さらに、これら技術の他分野での展開に向けて、社外の研究機関とも連携して研究開発を進めています。また、新規医療分野においては、急速に拡大している再生医療分野、及び遠隔治療に代表されるモバイルヘルスケア分野での技術開発を強化しています。

レポーティングセグメント別研究開発費(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
産業・自動車用部品14,58914,367△1.5
半導体関連部品3,3894,48632.4
電子デバイス13,87716,44518.5
部品事業計31,85535,29810.8
コミュニケーション5,2386,55025.0
ドキュメントソリューション21,78721,615△0.8
生活・環境8,1459,04911.1
機器・システム事業計35,17037,2145.8
その他2,9026,729131.9
研究開発費69,92779,24113.3
売上高比率4.3%5.0%-

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01182] S100IZ51)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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