有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IC6Q (EDINETへの外部リンク)
日本電気硝子株式会社 研究開発活動 (2019年12月期)
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「ガラスの持つ無限の可能性を引き出し、モノづくりを通して、豊かな
未来を切り拓きます。」という企業理念を実現することを目的に研究開発活動に取り組んでいます。また、製品、技
術、製造プロセスの一体的な開発体制構築により製品開発と事業化のスピードアップを目指し、その成果を当社の中
長期の成長のための経営戦略に反映させていきます。
当社の研究開発活動は、「基礎・応用開発」と「事業部門開発」から成っています。
「基礎・応用開発」は、研究開発と戦略的開発で構成されます。研究開発は、主としてスタッフ機能部門(研究開
発本部、プロセス技術本部)が担当しています。科学的なアプローチに基づき、材料設計、材料開発、特性評価、プ
ロセス設計や開発における研究開発をライン部門(各事業部)と密接に連携をとりながら行っています。また、計算
機科学(ICTやAI等を活用したデータ解析を含む)の研究開発にも取り組んでいます。戦略的開発については、
スタッフ機能部門とライン部門が、事業戦略に基づく中期的開発課題について密接に連携し取り組んでいます。ガラ
ス研究のベースとなる材料科学については基盤技術部が国内外機関との連携のもとに取り組み、また、情報解析や企
画立案については企業戦略部が支援しています。更に、研究開発の成果をより早く、より大きく事業化するため、横
断的なマーケティング組織を新設しました。一方、「事業部門開発」は、主としてライン部門が担当し、各事業分野
の発展につながる製品及び製造プロセス技術の研究開発を、スタッフ機能部門と密接に連携をとりながら行っていま
す。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は6,901百万円となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
「基礎・応用開発」
研究開発では、材料設計、製造プロセス技術、評価技術といったコア技術の開発・改良、コア技術をベースにガラスの特徴を最大限に活かし、より高い機能を引き出す製品設計とプロセス設計、中長期に亘り社会や産業界のニーズに応える次世代ガラスによる新製品の創出を主たる目的とし、以下のような取り組みを行っています。
○コア技術の開発・改良:ガラスの基礎物性や新プロセスの研究に基づく材料設計、シミュレーション研究や溶融清澄研究などによる製造プロセス技術、高度な分析・測定・解析技術を用いた評価技術の研究開発。
○製品設計とプロセス設計:求められる製品の特性や用途に合わせ、コア技術を駆使したディスプレイ用ガラスや表示デバイス用カバーガラス(化学強化専用ガラス)、光関連ガラスや電子デバイス用ガラス、ガラスファイバ、医薬用管ガラス、耐熱ガラスなどの製品設計とプロセス設計における研究開発。
○次世代ガラスによる新製品創出:世界最高性能の赤外線透過ガラスによる明るく鮮明な画像創出に貢献する赤外線用レンズ、従来材料の約2倍の磁気光学特性を有するガラスを用いた高性能な光アイソレータ、結晶化ガラスを正極材に用いた室温駆動可能なNaイオン全固体二次電池など、従来にはない特性を有するガラスを新製品の創出に繋げる研究開発。
上記に加え、新技術の導入やコア技術の更なる進化など研究開発の活性化を目的に、国内外の大学や研究機関とのネットワーク構築や共同研究に積極的に取り組んでいます。
戦略的開発では、現事業分野を超える次世代の技術・製品の開発や、ガラス溶融における消費エネルギーの削減・環境負荷低減に寄与する製造プロセス技術の開発などに取り組んでいます。
これらの結果、基礎・応用開発における研究開発費は1,994百万円となりました。
「事業部門開発」
事業部門開発では、製造プロセス技術の研究開発、その技術を活かしたガラスの高機能化を主たる目的に、以下のような取り組みを行っています。
○製造プロセス技術の研究開発:超高精細ディスプレイ用ガラスや高強度な化学強化専用ガラス、極限まで薄いガラス、高機能化する電子デバイス用ガラス、ガラスファイバ、医薬用管ガラスなどの製造を可能にする溶融・成形・加工・検査技術などの高度化。
○ガラスの高機能化:防眩や反射防止、汚れ防止など様々な機能を持たせた膜をガラスに付与する成膜技術や各種高性能ミラーなどの研究開発。ガラスを金属、セラミックス、樹脂などの有機材料と組み合わせる複合化技術の研究開発。他社との協業や提携を行うことにより、当社のガラスの機能をさらに高める研究開発や新規分野の開拓に繋がる研究開発。
これらの結果、事業部門開発における研究開発費は4,906百万円となりました。
具体的な状況は次のとおりです。
(電子・情報)
ディスプレイ用ガラスについては、超高精細ディスプレイの需要に対応するため、得意先の製造工程での寸法変化を極力小さくする材料及び技術開発に取り組んでおり、化学強化専用ガラスについては、モバイル端末や車載ディスプレイ用の防眩、反射防止、防汚膜を施したカバーガラスの技術開発に取り組んでいます。更に高度な薄膜技術を駆使した車載、自動運転関連をはじめとする各種センサー用高機能膜の技術開発や、ディスプレイの高コントラスト化を実現できるカバーガラス用成膜材料の技術開発にも取り組んでいます。
また、薄いフィルムのような柔軟性を持つ超薄板ガラス「G-Leaf」のロール巻き量産技術や、その切断・成膜といった製造プロセス開発に取り組み、フレキシブルディスプレイやフレキシブル有機EL照明などの次世代製品の創出に注力しています。“超薄板ガラス-樹脂 積層体”「Lamion」については、デジタルサイネージ保護パネルや駅のホームドアなどの機能向上に加え、新たな分野への適用を目指した技術開発に取り組んでいます。
光関連ガラス・電子デバイス用ガラスについては、蛍光体ガラス「ルミファス」などの照明や家電、情報通信分野における新製品の研究開発に取り組んでいます。例えば、赤外線吸収効率を維持しつつ世界最高の可視光透過率を持つ赤外線吸収フィルター、石英ガラスと同等の深紫外線透過率を有し、低温で熱加工が可能な深紫外線透過ガラス、イメージセンサやLEDなどの素子を封止するのに最適なセラミックス封止用レーザーガラスフリット、水晶振動子などICパッケージの封止に適した無鉛で380℃封止可能な低融点ガラス、セラミックの高精細造形に適した3Dプリンター用ペースト、高速化・大容量化が求められる5G(次世代通信規格)における光通信デバイスの小型化・高性能化に貢献する全面反射防止膜付き微小ボールレンズなどの光部品用ガラス、世界最高の屈折率と内部透過率を備えたスマートグラス用基板ガラスなど様々な新製品の研究開発を進めています。
(機能材料・その他)
ガラスファイバについては、自動車の軽量化と燃費改善に役立つ主力の自動車部品向け高機能樹脂用のチョップドストランド、建築・土木分野でのセメント強化用として最適な耐アルカリ性ガラスファイバ、モバイル端末の筐体などの樹脂強化用として断面を楕円形状にすることで強度と外観品位を向上させるフラットガラスファイバ、その他の市場開拓を目指した新製品の研究開発に取り組んでいます。
医療分野においては、医療の高度化に伴って反応性の高い新薬が開発されており、容器内面での反応による薬液の汚染への対策として化学的耐久性に優れた高品位の医薬用管ガラスの技術開発を進めています。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
未来を切り拓きます。」という企業理念を実現することを目的に研究開発活動に取り組んでいます。また、製品、技
術、製造プロセスの一体的な開発体制構築により製品開発と事業化のスピードアップを目指し、その成果を当社の中
長期の成長のための経営戦略に反映させていきます。
当社の研究開発活動は、「基礎・応用開発」と「事業部門開発」から成っています。
「基礎・応用開発」は、研究開発と戦略的開発で構成されます。研究開発は、主としてスタッフ機能部門(研究開
発本部、プロセス技術本部)が担当しています。科学的なアプローチに基づき、材料設計、材料開発、特性評価、プ
ロセス設計や開発における研究開発をライン部門(各事業部)と密接に連携をとりながら行っています。また、計算
機科学(ICTやAI等を活用したデータ解析を含む)の研究開発にも取り組んでいます。戦略的開発については、
スタッフ機能部門とライン部門が、事業戦略に基づく中期的開発課題について密接に連携し取り組んでいます。ガラ
ス研究のベースとなる材料科学については基盤技術部が国内外機関との連携のもとに取り組み、また、情報解析や企
画立案については企業戦略部が支援しています。更に、研究開発の成果をより早く、より大きく事業化するため、横
断的なマーケティング組織を新設しました。一方、「事業部門開発」は、主としてライン部門が担当し、各事業分野
の発展につながる製品及び製造プロセス技術の研究開発を、スタッフ機能部門と密接に連携をとりながら行っていま
す。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は6,901百万円となりました。
なお、当社グループのセグメントは、ガラス事業単一です。
「基礎・応用開発」
研究開発では、材料設計、製造プロセス技術、評価技術といったコア技術の開発・改良、コア技術をベースにガラスの特徴を最大限に活かし、より高い機能を引き出す製品設計とプロセス設計、中長期に亘り社会や産業界のニーズに応える次世代ガラスによる新製品の創出を主たる目的とし、以下のような取り組みを行っています。
○コア技術の開発・改良:ガラスの基礎物性や新プロセスの研究に基づく材料設計、シミュレーション研究や溶融清澄研究などによる製造プロセス技術、高度な分析・測定・解析技術を用いた評価技術の研究開発。
○製品設計とプロセス設計:求められる製品の特性や用途に合わせ、コア技術を駆使したディスプレイ用ガラスや表示デバイス用カバーガラス(化学強化専用ガラス)、光関連ガラスや電子デバイス用ガラス、ガラスファイバ、医薬用管ガラス、耐熱ガラスなどの製品設計とプロセス設計における研究開発。
○次世代ガラスによる新製品創出:世界最高性能の赤外線透過ガラスによる明るく鮮明な画像創出に貢献する赤外線用レンズ、従来材料の約2倍の磁気光学特性を有するガラスを用いた高性能な光アイソレータ、結晶化ガラスを正極材に用いた室温駆動可能なNaイオン全固体二次電池など、従来にはない特性を有するガラスを新製品の創出に繋げる研究開発。
上記に加え、新技術の導入やコア技術の更なる進化など研究開発の活性化を目的に、国内外の大学や研究機関とのネットワーク構築や共同研究に積極的に取り組んでいます。
戦略的開発では、現事業分野を超える次世代の技術・製品の開発や、ガラス溶融における消費エネルギーの削減・環境負荷低減に寄与する製造プロセス技術の開発などに取り組んでいます。
これらの結果、基礎・応用開発における研究開発費は1,994百万円となりました。
「事業部門開発」
事業部門開発では、製造プロセス技術の研究開発、その技術を活かしたガラスの高機能化を主たる目的に、以下のような取り組みを行っています。
○製造プロセス技術の研究開発:超高精細ディスプレイ用ガラスや高強度な化学強化専用ガラス、極限まで薄いガラス、高機能化する電子デバイス用ガラス、ガラスファイバ、医薬用管ガラスなどの製造を可能にする溶融・成形・加工・検査技術などの高度化。
○ガラスの高機能化:防眩や反射防止、汚れ防止など様々な機能を持たせた膜をガラスに付与する成膜技術や各種高性能ミラーなどの研究開発。ガラスを金属、セラミックス、樹脂などの有機材料と組み合わせる複合化技術の研究開発。他社との協業や提携を行うことにより、当社のガラスの機能をさらに高める研究開発や新規分野の開拓に繋がる研究開発。
これらの結果、事業部門開発における研究開発費は4,906百万円となりました。
具体的な状況は次のとおりです。
(電子・情報)
ディスプレイ用ガラスについては、超高精細ディスプレイの需要に対応するため、得意先の製造工程での寸法変化を極力小さくする材料及び技術開発に取り組んでおり、化学強化専用ガラスについては、モバイル端末や車載ディスプレイ用の防眩、反射防止、防汚膜を施したカバーガラスの技術開発に取り組んでいます。更に高度な薄膜技術を駆使した車載、自動運転関連をはじめとする各種センサー用高機能膜の技術開発や、ディスプレイの高コントラスト化を実現できるカバーガラス用成膜材料の技術開発にも取り組んでいます。
また、薄いフィルムのような柔軟性を持つ超薄板ガラス「G-Leaf」のロール巻き量産技術や、その切断・成膜といった製造プロセス開発に取り組み、フレキシブルディスプレイやフレキシブル有機EL照明などの次世代製品の創出に注力しています。“超薄板ガラス-樹脂 積層体”「Lamion」については、デジタルサイネージ保護パネルや駅のホームドアなどの機能向上に加え、新たな分野への適用を目指した技術開発に取り組んでいます。
光関連ガラス・電子デバイス用ガラスについては、蛍光体ガラス「ルミファス」などの照明や家電、情報通信分野における新製品の研究開発に取り組んでいます。例えば、赤外線吸収効率を維持しつつ世界最高の可視光透過率を持つ赤外線吸収フィルター、石英ガラスと同等の深紫外線透過率を有し、低温で熱加工が可能な深紫外線透過ガラス、イメージセンサやLEDなどの素子を封止するのに最適なセラミックス封止用レーザーガラスフリット、水晶振動子などICパッケージの封止に適した無鉛で380℃封止可能な低融点ガラス、セラミックの高精細造形に適した3Dプリンター用ペースト、高速化・大容量化が求められる5G(次世代通信規格)における光通信デバイスの小型化・高性能化に貢献する全面反射防止膜付き微小ボールレンズなどの光部品用ガラス、世界最高の屈折率と内部透過率を備えたスマートグラス用基板ガラスなど様々な新製品の研究開発を進めています。
(機能材料・その他)
ガラスファイバについては、自動車の軽量化と燃費改善に役立つ主力の自動車部品向け高機能樹脂用のチョップドストランド、建築・土木分野でのセメント強化用として最適な耐アルカリ性ガラスファイバ、モバイル端末の筐体などの樹脂強化用として断面を楕円形状にすることで強度と外観品位を向上させるフラットガラスファイバ、その他の市場開拓を目指した新製品の研究開発に取り組んでいます。
医療分野においては、医療の高度化に伴って反応性の高い新薬が開発されており、容器内面での反応による薬液の汚染への対策として化学的耐久性に優れた高品位の医薬用管ガラスの技術開発を進めています。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01190] S100IC6Q)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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