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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IXEE (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動


有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 収益構造について
① スタジオの展開について
ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、加盟建設会社が運営するスタジオが重要な役割を担っております。加盟建設会社が複数のスタジオを運営するケースはありますが、原則として地域ごとにフランチャイズ制をとっており、20~30万世帯の人口圏に1スタジオを展開する方針であります。建設会社とフランチャイズ契約(ASJスタジオ運営契約)を締結するにあたっては、当該建設会社の施工技術や施工実績等を総合的に勘案して当該契約を締結しておりますが、新たな建設会社との新規加盟店契約が締結できない場合には、スタジオの新規展開に支障が生じることにより売上の増加が見込めず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、新規の建設会社に対して新規加盟に向けたリクルート活動を継続して実施することにより、新規加盟店の加入促進を図ってまいります。

② 加盟建設会社の経営について
加盟建設会社は、わが国の経済環境や各々が展開する地域経済の状況に大きく影響を受ける傾向があります。加盟建設会社が、経営状況の悪化、経営方針の変更や予期せぬ理由によりASJ建築家ネットワーク事業を継続することが困難となった場合は、稼働スタジオ件数の減少による売上の減少や債権回収期間の長期化、貸倒引当金計上の増加等、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、営業担当であるSVを通して加盟建設会社のスタジオ経営に関する企画や運営のサポート等に一層努めてまいります。

③ 完成保証サービスについて
ASJ建築家ネットワーク事業において、加盟建設会社が顧客と工事請負契約を締結した後、当社は、ASJ保証約款に規定する一定の条件(居住物件であって商用物件・収益物件でないこと。居住物件であっても工事請負金額が1億円未満であること等。)を満たす場合、施主に対し工事完成保証書を交付し、当社独自の保証サービス制度を実施しております。
当該保証サービスは、工事請負者である加盟建設会社が倒産等により当該工事を継続できなくなった場合、当社が当該施工物件内容の工事請負金額に3分の1を乗じた金額を上限として、施主が被る損害を軽減するための保証サービスを行うものであります。
当該保証サービス制度は、当事業年度末付をもって終了いたしましたが、同日現在、当該保証サービス対象の施工物件は存在しており、当該保証に係る義務が発生した場合は、保証履行によるキャッシュ・アウトや損失の発生等により、当社の事業、業績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、当該保証義務の発生防止やその軽減を図るべく対象加盟建設会社の信用状況や対象施工物件の工事進捗動向等に留意し、必要とする対応策を講じてまいる所存であります。

④ 第4四半期への売上集中について
当社は、例年3月に顧客と加盟建設会社との工事請負契約が増加し、第4四半期に売上計上が集中する傾向があります。しかしながら、諸事情により想定どおりに工事請負契約等が締結されなかった場合は、第4四半期の売上高が計画未達となるおそれがあり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、工事請負契約や建築設計・監理業務委託契約の締結時期の分散 化及び物件進捗管理を図ることにより、第4四半期の売上計上の平準化に努めてまいります。

(2) 小規模組織及び人材の確保について
当社は、有価証券報告書提出日現在、取締役5名(うち非常勤取締役3名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員56名の人員数で事業を展開しており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制となっております。営業担当のSVは、加盟建設会社に協力して各スタジオにおけるイベントの企画・運営をサポートするだけではなく、登録建築家・加盟建設会社に対する各種コンサルティングや新規の建築家・建設会社のリクルート等ASJ建築家ネットワーク事業のけん引役となって活動しております。加えて、直営業部門(当社が直接プロデュースを行う部門)の営業職は、住宅・不動産に関する知識等が必要となっております。
このため、業容に応じた人員の確保が順調に進まず役職員による業務執行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、売上の減少等により当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
なお、当社は当該リスクへの対応策として、営業担当をはじめ全従業員の質的向上、処遇面や労務面での所要の対応を図ってまいる方針であります。

(3) 特定人物への依存について
当社の創業者であり、代表取締役社長である丸山雄平は、当社の最高責任者として経営方針及び事業戦略等を決定するとともに、ASJ建築家ネットワーク事業の運営、特に多くの建築家との人脈の構築等により、当社ビジネス全般について重要な役割を果たしております。しかしながら、何らかの理由で丸山雄平が業務を執行することが困難となった場合は、事業活動に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、経営ノウハウの共有、権限委譲や組織の整備、さらには新たな人材の獲得等により、丸山雄平に過度に依存しない事業体制の構築に努めてまいります。

(4) 特定の外部委託先への依存度について
当社は、ASJ建築家ネットワーク事業運営に関わるIT基幹システムのソフトウエア開発等について、外部委託先との連携を推進し、効果的な開発体制の構築に努めております。
外部委託先は、高度な専門性、業務の品質や迅速な対応等を勘案し、継続的に良好な提携関係を図ることが可能な取引先を選定しており、現状は株式会社イン・コントロールへの依存度が高くなっております。しかしながら、同社の経営方針の変更等によって当社との連携が不安定となったり、ソフトウエア開発が計画どおり進展しない場合は、ASJ建築家ネットワークの事業運営に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、当該外部委託先と一層の信頼関係の醸成に努め、良好な連携関係を継続することにより、リスクの軽減を図っております。

(5) 情報システムについて
当社では、経営の効率化、受注確率や生産性の向上等を目的として、独自開発したA-POS(情報管理システム)、COSNAVI(建築家対応積算ソフト)の基幹情報システムを構築しております。しかしながら、これらの情報システムに何らかの予期せぬ不具合やコンピュータウイルス等でシステムダウンやシステム障害が発生した場合は、ASJ建築家ネットワークの事業運営に支障が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、当該基幹情報システムのハードウエアの構成やソフトウエアの開発プロセス等において、システムダウンやシステム障害等の発生を防止する諸施策を講じております。

(6) 個人情報の管理について
ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、加盟建設会社が運営するスタジオにおけるイベントへの来場者及び顧客の個人情報を当社、登録建築家及び加盟建設会社が共有しております。しかしながら、不測の事態により個人情報が流出した場合には、損害賠償、社会的信用の失墜等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、個人情報の利用・管理の重要性を関係者が共有するとともに、個人情報の紛失、盗難、改ざん及び漏えい等を防止するためのデータの保管、不正アクセス及びコンピュータウイルス等に対する適切なセキュリティー対策を講じております。

(7) 自然災害等による影響について
地震や津波、台風等の自然災害により、人的・物的な被害が生じた場合、あるいはそれらの自然災害に起因する電力・ガス・水道・交通網の遮断等が発生した場合は、当社や取引先の正常な事業活動が阻害され、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、自然災害の発生後速やかに社内の対策組織を立ち上げ、被害の規模・現況の把握や当社の対応策等について検討を行い、迅速な対応を講じる所存であります。

(8) 減損会計の適用について
当社は、経営環境の変化や経済的要因、当社の業績動向等により、固定資産について減損損失を計上する必要が生じた場合は、当該損失の計上により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、経営計画の達成に努めるとともに、新規の設備投資案件については慎重に検討のうえ実施することにより、減損損失の計上に至る状況を回避する所存であります。

(9) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社は、当事業年度の売上高は前事業年度から著しく減少し890,190千円となり、営業損失445,093千円、経常 損失452,364千円及び当期純損失524,253千円を計上いたしました。また、営業活動によるキャッシュ・フローは、継続してマイナスとなり、当事業年度は309,642千円のマイナス計上となりました。これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
当該事象又は状況を解消又は改善するための対応策は実施途上にあることから、現時点においては、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
当社は当該リスクへの対応策として、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 継続企業の前提に関する事項」に記載しており、当該対応策の着実な実行を図ってまいる所存であります。

(10)資金調達について
当社は、財務体質の改善と安定的な財務基盤の確立を図るため、新株式の発行等による資金調達を行う可能 性があります。しかしながら、経済情勢の悪化や当社の業績動向等により資金調達の実現に不確実性が生じた場合は、手元流動性や運転資金の減少により、当社の事業及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。また、将来における新株式等の発行は、株式の希薄化を生じさせる可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、経営計画の着実な達成に努めるとともに、当社事業にシナジーや親和性のある企業との資本・業務提携を模索し、必要とする資金調達の実現に努める所存であります。

(11) 上場廃止基準について
当社は、当事業年度末現在において発行済株式総数は1,634千株でありますが、当社株価の下落により東京証券取引所マザーズ市場の上場廃止基準の時価総額基準(時価総額が10億円未満(上場後10年間は5億円未満))に抵触した場合、上場廃止に係る猶予期間経過後において当社株式は上場廃止となる可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、全社一丸となって業績の回復に努め、企業価値の向上を図ることにより、株価を通して株主・投資家の評価をいただき、当該リスクの顕在化を回避する所存であります。

(12) 新型コロナウイルス感染症の流行による影響について
新型コロナウイルス感染症の世界的大流行等により、国内外経済に深刻な影響が生じており、感染の影響が長期化する場合には、建築家展等のイベントの中止、顧客の住宅建築意欲の減退、工事請負契約や建築設計・監理業務委託契約の成約までの長期化並びに住宅着工時期の遅れ、さらには加盟建設会社等の取引先の経営の悪化等が生じた場合、当社の売上の減少や貸倒引当金の計上等の損失の発生により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は当該リスクへの対応策として、新たな営業促進策として、Webから参加できる新しいスタイルの建築家展等、イベント開催の企画・運営の提案や、顧客・建築家等との面談がWeb上で可能な体制の構築等を行い、業績等への影響の軽減を図る方針であります。

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