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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IX9J (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 大同特殊鋼株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは特殊鋼をベースにした高い技術力を背景に「素材の可能性を追求し、人と社会の未来を支え続けます」を経営理念とし、「新製品・新事業の拡大」「既存事業の基盤強化」のため、積極的な研究開発活動を行っております。現在、当社「技術開発研究所」を中心に、新製品、新材料、新技術の研究開発を推進しており、研究開発スタッフはグループ全体で329名であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は6,002百万円であり、各セグメント別の研究の目的、主要な研究成果および研究開発費は次のとおりであります。

(1)特殊鋼鋼材

主に当社が中心となり、自動車用構造材料、工具鋼などの素材開発および製鋼、精錬、凝固から製品品質保証までプロセス革新等の研究開発を行っております。当事業に係る研究開発費の総額は1,622百万円であり、当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
・微粒子ショットピーニング(SP)を廃止可能とした浸炭用肌焼鋼
微粒子SPは浸炭部品の摩耗特性を大きく向上させる反面、SP粒残留による品質不具合や工場内環境悪化の原因となっていました。浸炭のままでも非常に高い耐摩耗特性が得られる肌焼鋼を開発し、2019年より自動車のCVTプーリーに採用され、お客様の微粒子SP工程廃止に貢献いたしました。現在は適用拡大を推進しております。
・強度と製造性(矯正性と被削性)を高いレベルで両立可能なクランクシャフト用鋼
自動車のエンジン用クランクシャフトは高い強度とともに、真直性を確保するための曲げ矯正性および高能率で製造するための被削性が必要とされます。鋼材成分を最適化することによって、各必要特性を高いレベルで両立可能なクランクシャフト用鋼を開発いたしました。2020年中に量産開始予定です。
・ホットスタンピング金型の評価技術開発(専用の実機試験設備導入)
自動車軽量化や衝突安全性向上の要求が高まり、ホットスタンピング工法による超ハイテン部品の採用が増加しています。しかし、金型の損傷形態には未解明の部分があり、金型性能評価用の設備を導入、活用して評価技術を開発いたしました。損傷形態を再現できるようになったことで、今後は現象解明により、お客様のニーズに合致した鋼種開発を進め、さらなる採用拡大を目指してまいります。
(2) 機能材料・磁性材料
主に当社が中心となり、耐食・耐熱材料、高級帯鋼、接合材料、電磁材料等の素材開発および電子デバイスの研究開発を行っております。当事業に係る研究開発費の総額は3,092百万円であり、当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
・金属3Dプリンターに適した積層造形用粉末「DAPSKD-MOD(HTC)」
ダイカストでは金型に対して冷却能力強化の要求が高まっており、積層造形技術を組み合わせ、複雑な冷却配管構造が検討されています。強度と靭性を備えながら、熱伝導性に優れた積層造形用粉末を開発いたしました。積層造形機を保有するユーザーを中心に評価頂いており、採用拡大を目指してまいります。
・中津川先進磁性材料開発センター設立
2019年10月25日付で、岐阜県中津川市にある市所有地を譲り受けるべく立地協定を締結し、2020年5月25日に中津川先進磁性材料開発センターを開所しています。当社グループの㈱ダイドー電子と協同して、次世代モータ技術とそれにふさわしい搭載磁石に関する産学連携の研究開発を推進し、体制強化を図ることで、産業発展へ寄与するとともに、地元への貢献も進めてまいります。

(3)自動車部品・産業機械部品

主に当社が中心となり、ターボチャージャーやエンジンバルブ等の自動車部品および各種産業機械部品の研究開発を行っております。当事業に係る研究開発費の総額は1,138百万円であり、当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
・排気センサー用耐熱フェライトステンレス鋼
自動車には多くのセンシング技術が搭載されていますが、エンジンの燃焼効率向上にも精密な制御が不可欠になっており、排気センサーの使用環境が高温化しています。開発材は冷鍛性を維持しつつ耐熱性を高めたことで、高耐熱用排気センサーのハウジング材に適用され、センシング技術の向上に貢献しております。

・軽量・高耐熱Ni基タービンホイール 「Licaloy」
高温延性と高温強度の高いバランスに加え、低密度でありながら高温特性に優れる合金を開発いたしました。 従来の高耐熱材と比べ、軽量で低慣性なタービンホイールが製造可能で、アクセルのオン/オフに対する応答性が良く、加速中の燃費向上も期待されます。当社グループの㈱大同キャスティングスで製品化を進めております。

(4)エンジニアリング

主に当社が中心となり、環境保全・リサイクル設備や省エネルギー型各種工業炉等の開発を行っております。
当事業に係る研究開発費の総額は148百万円であります。
・「汚泥の高付加価値化と省エネ・創エネを組み合わせた事業採算性の高い炭化システムに関する調査事業」
の実施
当社は中央大学・気仙沼市と産学官の共同研究体を設立し、国土交通省が実施した2019年度「下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」において、標記調査事業を実施いたしました。本調査事業では、当社パイロットプラントを用いて、超高温炭化処理による下水汚泥の無害化・高付加価値化技術、および炭化プラントの燃費・運転コストを低減する技術を検証し、これらを組み合わせた炭化システムの事業採算性を確認しております。本調査事業は今後も継続する予定であり、中小規模の下水処理場が使われる地方都市での循環型社会の形成に貢献してまいります。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01239] S100IX9J)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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