有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100I7T6 (EDINETへの外部リンク)
株式会社 クボタ 研究開発活動 (2019年12月期)
当社は「食料・水・環境を一体のものとして捉え、優れた製品・技術・サービスを通じて課題解決し、地球と人の未来を支え続ける」ことを使命としております。当社はこの使命に基づき、事業に直結した製品・技術の開発と、会社の持続的な発展を支える中長期的研究開発の両立に努めております。
当年度に発生した研究開発支出は594億円であり、事業別セグメントごとの研究開発支出及びその主な研究開発成果等は次のとおりです。「その他」事業の研究開発支出及び特定の事業部門に関連づけられない基礎研究支出等は、合算の上で「その他・全社」として分類しております。
(1) 機械
農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械等の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。自動運転農機 アグリロボトラクタ「MR1000A」(無人仕様)の開発
トラクタ事業では、アグリロボトラクタ「MR1000A」の無人仕様を開発しました。主な特長は以下のとおりです。①無線リモコンで各種操作ができるので、離れた位置からでも自動運転の開始や停止の操作が行えます。無人運転の対象作業が、「耕うん」・「代かき」・「肥料散布」・「粗耕起」まで増えます。②圃場外周走行によるマッピング操作、及び作業に必要な情報を入力するだけで、圃場形状に合わせた最も効率的な作業ルートを自動生成できるので、未熟練者でも効率の良い作業が行えます。作業開始位置までスイッチひとつで自動で移動できる機能によって、ロス(過度の重複、残耕)の少ない作業が行えます。③有人状態での直進オートステアリング機能を搭載しており、自動運転対象外の作業においても、直進時のステアリング操作はトラクタに任せることができるので、高精度な直進作業が行えます。④障害物を検知するレーザーやソナーを装備し、障害物に近づくと自動運転を停止します。また自動運転作業時、機体がマッピングした圃場からはみ出る・機体が作業経路から外れる等の状況になった場合、自動運転を停止させる安心サポート機能を装備しております。ラジコン草刈機「ARC-500」の開発
農業ソリューション事業では、ラジコン草刈機「ARC-500」を開発しました。主な特長は以下のとおりです。①操作が容易なプロポ(送信機)を使い、2本のスティックで簡単に前進後退と左右方向の操作ができます。刈刃の回転のオン/オフやエンジン停止も遠隔操作できるので安心して作業が行えます。②最大40度の斜面でも安定した作業ができます(注:条件によります)。法面の角度に応じて自動的に車輪の向きを調整し、ずり落ちを緩和する「等高線直進アシスト機能」を搭載しており、車体の向きを細かく確認・修正する作業が減り、オペレータの負担を軽減します。③高さ600mmまでの草を刈り取れます(注:条件によります)。高さを変えて上下に配置した4枚の刈刃が草を細かく切断するため、作業後に草を集める必要がありません。硬い草や障害物に当たると刃が逃げるフリー刃機構が機体を衝撃から守ります。④消耗部品である刈刃は、機体側面のカバーを外して、機体を持ち上げることなく交換できます。農業機械の稼働管理サービス「MY農機」の開発
お客様のスマートフォン上で農業機械の位置や稼働状況等を簡単に確認できる「MY農機」サービスを開発しました。運転席の操作パネルに表示される対象機械の異常や燃料の残量等、各種情報を管理者向けにわかりやすく見える化することで、担い手農家の「順調作業」をサポートします。主な特長は以下のとおりです。①無料でご利用いただけます。②稼働中の機械の位置や当日の稼働時間がスマートフォンの画面上に表示され、作業のおおまかな進捗状況が把握できます。さらに機械に異常が生じた場合はその内容と対処法も確認できるので、速やかな応急処置が可能になります。③機械ごとの作業時間内訳、燃料消費量等が1日単位で2ヶ月分確認できるので、管理者と作業者(オペレータ)の作業の振り返りや改善に役立ちます。また、定期交換部品の交換タイミングのアラートが表示されるので、メンテナンスのタイミングが把握でき、さらに画面をタップすると交換手順を確認することができます。当セグメントに係る研究開発支出は505億円です。
(2) 水・環境
パイプインフラ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、バルブ、素形材、スパイラル鋼管等)、環境関連製品(各種環境プラント、ポンプ等)の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。シールドトンネル内配管用耐震型ダクタイル鉄管「US形R方式」の開発
パイプインフラ事業では、大都市水道の基幹管路として使用される大口径ダクタイル鉄管の新しい耐震継手「US形R方式」を開発しました。主な特長は以下のとおりです。①新しい継手構造により接合時間の大幅な短縮がはかれるようになりました(注:旧継手「US形LS方式」との比較によります)。②角度付き直管のラインアップにより配管本数を削減でき、曲線区間の管路布設費の低減をはかれるようになりました。③トンネル内配管での管搬送において、従前のように1本ずつではなく、複数本同時に搬送できる新たな台車を開発したことにより、工事期間の短縮がはかれるようになりました。AIによるマンホールポンプ監視システムの開発
環境事業では、マンホールポンプ(家庭から排出される生活汚水を下水処理場へ送る設備)を遠隔で監視するシステムにAIを導入するシステムを開発しました。主な特長は以下のとおりです。①AIが人の代わりに運転データ(水位と電流値)を監視・分析することによって、異常な運転状態を早期に知らせることが可能になりました。通常時と異なる運転をしていた場合には、1日に1回、監視画面上に通知します。また設備が緊急停止する前に異常運転を把握することにより、事前に対策が打てる等、効率的な維持管理が可能になります。②ICTの活用により、修繕・更新履歴・点検結果等を登録できる台帳をクラウド上に作成することができ、一元管理ができるようになりました。③当社製通報装置「MU-1000」シリーズを設置すれば、別途特別な機器の購入は必要ありません。当セグメントに係る研究開発支出は49億円です。
(3) その他・全社
全社の基盤技術であるメカトロ・センシング・情報通信・高精度制御技術を高度化し、各事業部の製品群に組み込む先行要素技術開発、モノづくりを革新する社内工場向けの画像認識技術・自動化システム・分析要素技術開発、水環境インフラソリューション向け遠隔監視・診断システム、スマート農業及び施設園芸関連技術等の研究開発に取り組んでおります。当セグメントに係る研究開発支出は39億円です。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01267] S100I7T6)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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