有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J2WV (EDINETへの外部リンク)
SWCC株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)
当社グループは、エネルギー・インフラ事業、通信・産業用デバイス事業、電装・コンポーネンツ事業、新規事業における新技術・新製品の研究開発を積極的に推進している。
当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額1,255百万円であり、その成果は次のとおりである。
(エネルギー・インフラ事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および冨士電線㈱を中心に進められている。
当社グループでは、小型・軽量・環境に配慮した電力用機器製品を“SICONEX®(サイコネックス)”ブランドとして展開している。2019年度には、架空送電線から屋内変電所等の建屋内に直接送電線を引き込む壁貫通ブッシングにおいて、既に当社で実用化済みの完全乾式タイプ66/77kV壁貫通ダイレクトモールドブッシングのラインナップに、変流器(CT)を実装したタイプを新たに加え納入を開始した。
また、シロアリによる蟻害から電力ケーブルを守る方法で、従来のナイロン等の硬いプラスチックシースで保護する構造では柔軟性が悪くなることが問題とされていたが、防蟻剤とPVCコンパウンドの組み合わせにより、一般のCVケーブルと同等の柔軟性を有する新たな防蟻CVケーブルを開発した。
さらに、耐火電線では、建築物大規模化・高層化に対応した長時間(60分/925℃)の火災環境に耐えうるケーブル開発を進めている。
機器電材分野では、トンネル照明用分岐ケーブルおよびコネクタをラインナップしているが、トンネル入口警告灯照明用として遮へい付分岐ケーブルおよびコネクタ開発を進めている。
免震分野では、免震建物に設置後30年以上経過した積層ゴムの経年変化の挙動について、大学、設計事務所および建設会社とともに知見を得ており、その知見をもとに当社製品の開発、設計および材料の開発を行っている。
制振・制音分野では、鉄道騒音対策用制振材について、人手不足等を背景とした施工性向上のニーズの高まりに対して、簡易施工タイプの制振材をリリースし納入を開始した。鉄道・モノレール向け防振ゴムでは、海外需要に対応したVACD版製品の開発を進めている。騒音規制が強化された改正SOLAS条約に対応した制振材NH-S1について、施工コスト削減タイプを開発し、造船所での採用が開始された。
当事業に係る研究開発費は294百万円である。
(通信・産業用デバイス事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱、冨士電線㈱および㈱ダイジを中心に進められている。
光通信分野では、5Gなど高度化サービスの普及展開に必要な無線基地局用光ケーブルの開発を進めている。また、モジュール用途の細径型光・メタル複合ケーブルの開発も進めている。
LANケーブル市場では、2019年12月に文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」により10ギガビット伝送に対応したCategory 6A(Cat.6A)の需要増が見込まれているが、データセンターでは更なる高速化要求に対応すべく、25/40ギガビット伝送に対応したCategory 8(Cat.8)が規格化されており、それに対応したケーブルの開発を継続して進めている。
また、お客様からの「手軽にLANパッチコードを利用したい」というニーズに応えるべく、伸縮自在なLANカールコード「スーパーカール」をラインナップした。
一方、工場・製造現場等の過酷な環境においてもオフィス環境と同様なイーサネットシステムの採用が年々増加している背景から、産業用に対応した防水・防塵性の高い「丸型ねじ込み式コネクタ(M12コネクタ)」付きケーブル、高温環境やノイズ環境でも使用可能な125℃耐熱高遮へいLANケーブルや、ロボットの可動部に使用可能な細径型の耐屈曲高遮へいLANケーブルの開発も進めている。
情報機器では、複写機・プリンター・商業印刷機に使用される様々な部品の開発を継続し、省エネルギー・環境対応・超高画質化など年々高まる顧客要求に応える製品の市場投入を継続している。さらに当社コアコンピタンスである押出し技術を活用したチューブ製品の量産を開始した。
ワイヤハーネス関係では、自動車用ハンドルヒーターやシートヒーターの端末加工方法を改良し、販売を伸ばしている。また、半導体製造装置やロボット等の産業機器向けや高齢化社会に対応した医療・介護向け等の成長が期待される分野の製品(アシスト機器など)およびスマート家電の開発も進めている。
当事業に係る研究開発費は145百万円である。
(電装・コンポーネンツ事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱、昭和電線ユニマック㈱を中心に進められている。
線材では、高機能無酸素銅を(MiDIP® OFC/ミディップ オーエフシー)ブランドとして展開しており、主に車載用途の巻線素材として拡販を進めている。当社のコアコンピタンスである無酸素銅製造技術をさらに高めるために低レベル酸素濃度を連続的に計測するシステム導入に向けての開発を進めていて、さらなる技術力アップと無酸素銅の増産を進めている。また当社無酸素銅は他の無酸素銅に比べて柔らかく冷間鍛造においても優位であることから精密加工部品や成型加工品などの伸銅製品への商品開発を進めている。
また、銅銀合金は高強度と高導電性を両立し高屈曲特性の特長を備えた銅合金であり、高導電率特性を生かして自動車の快適性を求めたシートヒーター、ハンドルヒーターへの製品展開をしており、多様化した市場ニーズに合わせた製品開発を進めている。さらにこれらの銅銀合金線の特長を活かした新用途への製品開発を進めている。進歩が著しいカテーテル治療などの医療関連、小型・高性能化が進む産業用ロボット用ケーブルや精密測定機器関連等、高強度・高導電性・高屈曲性へのニーズに応えるための開発を進めている。
巻線では、車載機器関連分野において高耐熱性および高効率・高信頼性巻線が求められており、ポリイミド樹脂に関する技術やその材料に適合した製造技術の確立により、耐熱性に優れた高電圧仕様のエナメル平角線を量産し、拡販・増産につながっている。現在は、材料開発に加え、巻線構造の最適化により性能向上を図っている。
また、5G機器やサーバーに使用される電子部品向けとして、耐熱性および耐加工に優れた材料を開発、これを絶縁被覆として使用し、弊社独自の加工技術により製造した巻線を上市した。顧客での使用条件にも適合しており、今後、ICT、IoTの進展に伴い、適用拡大が期待される。
当事業に係る研究開発費は6百万円である。
(新規事業・その他)
事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
自動車電線・応用製品では、環境負荷低減のため自動車の軽量化が進められており、当社グループでは、アルミ合金線技術を活かし、高い機械的強度を確保した細径電線の製品化に成功し、納入を継続している。また、リッツ線とそのコイル化技術を用いて、非接触給電システム用部材の開発を行っており、今後無人搬送車用、ロボット等への適用拡大が期待される。
ヘルスケア分野においては、遠隔医療・医療情報システムや、手術室における4K8Kなどで高度化する高精細医用映像システムに不可欠な高速・大容量ネットワークを支える配線部材、システム構築の提供について検討している。また、次世代ヘルスケアの実現として、高度医療機器に必要とされる商材の技術開発を進めている。
超電導応用製品では、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により公募・採択された「プラント内利用のための低コスト型三相同軸超電導ケーブルシステムの開発」において実証試験フェーズに進む事を承認された。2019年9月よりBASFジャパン㈱戸塚工場において実証試験線路の建設を開始、2020年3月末までに冷却システムとの接続を除く工事を終了した。
また、九州大学、産業技術総合研究所を主体とするNEDO委託事業である航空機用先進システム実用化プロジェクト「革新的航空機用推進システムの研究開発」に再委託先として参画し、航空機用軽量超電導ケーブルと端子の開発を担当、2019年9月より研究を開始した。本プロジェクトは航空機のCO2排出量を削減する為に必須のシステム開発であり、米国のボーイング社も注目している。
当事業に係る研究開発費は808百万円である。
当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額1,255百万円であり、その成果は次のとおりである。
(エネルギー・インフラ事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および冨士電線㈱を中心に進められている。
当社グループでは、小型・軽量・環境に配慮した電力用機器製品を“SICONEX®(サイコネックス)”ブランドとして展開している。2019年度には、架空送電線から屋内変電所等の建屋内に直接送電線を引き込む壁貫通ブッシングにおいて、既に当社で実用化済みの完全乾式タイプ66/77kV壁貫通ダイレクトモールドブッシングのラインナップに、変流器(CT)を実装したタイプを新たに加え納入を開始した。
また、シロアリによる蟻害から電力ケーブルを守る方法で、従来のナイロン等の硬いプラスチックシースで保護する構造では柔軟性が悪くなることが問題とされていたが、防蟻剤とPVCコンパウンドの組み合わせにより、一般のCVケーブルと同等の柔軟性を有する新たな防蟻CVケーブルを開発した。
さらに、耐火電線では、建築物大規模化・高層化に対応した長時間(60分/925℃)の火災環境に耐えうるケーブル開発を進めている。
機器電材分野では、トンネル照明用分岐ケーブルおよびコネクタをラインナップしているが、トンネル入口警告灯照明用として遮へい付分岐ケーブルおよびコネクタ開発を進めている。
免震分野では、免震建物に設置後30年以上経過した積層ゴムの経年変化の挙動について、大学、設計事務所および建設会社とともに知見を得ており、その知見をもとに当社製品の開発、設計および材料の開発を行っている。
制振・制音分野では、鉄道騒音対策用制振材について、人手不足等を背景とした施工性向上のニーズの高まりに対して、簡易施工タイプの制振材をリリースし納入を開始した。鉄道・モノレール向け防振ゴムでは、海外需要に対応したVACD版製品の開発を進めている。騒音規制が強化された改正SOLAS条約に対応した制振材NH-S1について、施工コスト削減タイプを開発し、造船所での採用が開始された。
当事業に係る研究開発費は294百万円である。
(通信・産業用デバイス事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱、冨士電線㈱および㈱ダイジを中心に進められている。
光通信分野では、5Gなど高度化サービスの普及展開に必要な無線基地局用光ケーブルの開発を進めている。また、モジュール用途の細径型光・メタル複合ケーブルの開発も進めている。
LANケーブル市場では、2019年12月に文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」により10ギガビット伝送に対応したCategory 6A(Cat.6A)の需要増が見込まれているが、データセンターでは更なる高速化要求に対応すべく、25/40ギガビット伝送に対応したCategory 8(Cat.8)が規格化されており、それに対応したケーブルの開発を継続して進めている。
また、お客様からの「手軽にLANパッチコードを利用したい」というニーズに応えるべく、伸縮自在なLANカールコード「スーパーカール」をラインナップした。
一方、工場・製造現場等の過酷な環境においてもオフィス環境と同様なイーサネットシステムの採用が年々増加している背景から、産業用に対応した防水・防塵性の高い「丸型ねじ込み式コネクタ(M12コネクタ)」付きケーブル、高温環境やノイズ環境でも使用可能な125℃耐熱高遮へいLANケーブルや、ロボットの可動部に使用可能な細径型の耐屈曲高遮へいLANケーブルの開発も進めている。
情報機器では、複写機・プリンター・商業印刷機に使用される様々な部品の開発を継続し、省エネルギー・環境対応・超高画質化など年々高まる顧客要求に応える製品の市場投入を継続している。さらに当社コアコンピタンスである押出し技術を活用したチューブ製品の量産を開始した。
ワイヤハーネス関係では、自動車用ハンドルヒーターやシートヒーターの端末加工方法を改良し、販売を伸ばしている。また、半導体製造装置やロボット等の産業機器向けや高齢化社会に対応した医療・介護向け等の成長が期待される分野の製品(アシスト機器など)およびスマート家電の開発も進めている。
当事業に係る研究開発費は145百万円である。
(電装・コンポーネンツ事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱、昭和電線ユニマック㈱を中心に進められている。
線材では、高機能無酸素銅を(MiDIP® OFC/ミディップ オーエフシー)ブランドとして展開しており、主に車載用途の巻線素材として拡販を進めている。当社のコアコンピタンスである無酸素銅製造技術をさらに高めるために低レベル酸素濃度を連続的に計測するシステム導入に向けての開発を進めていて、さらなる技術力アップと無酸素銅の増産を進めている。また当社無酸素銅は他の無酸素銅に比べて柔らかく冷間鍛造においても優位であることから精密加工部品や成型加工品などの伸銅製品への商品開発を進めている。
また、銅銀合金は高強度と高導電性を両立し高屈曲特性の特長を備えた銅合金であり、高導電率特性を生かして自動車の快適性を求めたシートヒーター、ハンドルヒーターへの製品展開をしており、多様化した市場ニーズに合わせた製品開発を進めている。さらにこれらの銅銀合金線の特長を活かした新用途への製品開発を進めている。進歩が著しいカテーテル治療などの医療関連、小型・高性能化が進む産業用ロボット用ケーブルや精密測定機器関連等、高強度・高導電性・高屈曲性へのニーズに応えるための開発を進めている。
巻線では、車載機器関連分野において高耐熱性および高効率・高信頼性巻線が求められており、ポリイミド樹脂に関する技術やその材料に適合した製造技術の確立により、耐熱性に優れた高電圧仕様のエナメル平角線を量産し、拡販・増産につながっている。現在は、材料開発に加え、巻線構造の最適化により性能向上を図っている。
また、5G機器やサーバーに使用される電子部品向けとして、耐熱性および耐加工に優れた材料を開発、これを絶縁被覆として使用し、弊社独自の加工技術により製造した巻線を上市した。顧客での使用条件にも適合しており、今後、ICT、IoTの進展に伴い、適用拡大が期待される。
当事業に係る研究開発費は6百万円である。
(新規事業・その他)
事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
自動車電線・応用製品では、環境負荷低減のため自動車の軽量化が進められており、当社グループでは、アルミ合金線技術を活かし、高い機械的強度を確保した細径電線の製品化に成功し、納入を継続している。また、リッツ線とそのコイル化技術を用いて、非接触給電システム用部材の開発を行っており、今後無人搬送車用、ロボット等への適用拡大が期待される。
ヘルスケア分野においては、遠隔医療・医療情報システムや、手術室における4K8Kなどで高度化する高精細医用映像システムに不可欠な高速・大容量ネットワークを支える配線部材、システム構築の提供について検討している。また、次世代ヘルスケアの実現として、高度医療機器に必要とされる商材の技術開発を進めている。
超電導応用製品では、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により公募・採択された「プラント内利用のための低コスト型三相同軸超電導ケーブルシステムの開発」において実証試験フェーズに進む事を承認された。2019年9月よりBASFジャパン㈱戸塚工場において実証試験線路の建設を開始、2020年3月末までに冷却システムとの接続を除く工事を終了した。
また、九州大学、産業技術総合研究所を主体とするNEDO委託事業である航空機用先進システム実用化プロジェクト「革新的航空機用推進システムの研究開発」に再委託先として参画し、航空機用軽量超電導ケーブルと端子の開発を担当、2019年9月より研究を開始した。本プロジェクトは航空機のCO2排出量を削減する為に必須のシステム開発であり、米国のボーイング社も注目している。
当事業に係る研究開発費は808百万円である。
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