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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J0OY (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本発條株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、「創造挑戦型」の基礎技術の研究開発から「開発提案型」の新製品開発、さらには生産技術の開発にいたるまで、積極的な研究開発活動を行っております。また、昨今の四輪車、二輪車の電動化に伴い、市場動向や顧客ニーズを迅速に研究開発へ反映させるため、マーケティング機能を有する電動化事業推進室にて、新製品及び新規事業開拓を進めております。
現在、研究開発は、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室、各生産本部の開発部門、技術部門、設計部門等、また、各関連会社の開発部門等により鋭意推進されております。研究開発スタッフは全体で1,102名であり、これは全従業員数の6.0%に当たります。当連結会計年度における当社グループ全体にて支出した研究開発費総額は、18,407百万円であり、これはグループ全体の売上高の2.8%に当たります。
当連結会計年度における事業の種類別セグメントの研究開発活動は、以下のとおりであります。なお、上記の研究開発費には、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室で行われている各事業部門に共通する材料技術、加工技術、接合技術、分析技術、解析技術等の基礎研究開発の費用1,219百万円が含まれております。

(1)懸架ばね事業
自動車業界おいて、100年に一度の大変革期と言われている中、電動化や自動運転車両へのニーズに対応するため、軽量化と高品質化、さらには高い付加価値のある製品の技術開発を進めております。
これらの具現化に向けて、高強度材料や繊維強化プラスチック材料といった材料開発、最適な成形、熱処理及びショットピーニング等の加工技術開発に取り組んでおります。一方、原価低減を目的とした低廉材の開発、無人化や省エネルギー化を実現する生産技術開発にも並行して取り組んでおります。
加えて、2004年より量産を開始した、主にハイブリッド自動車や大型SUVに使用されるブレーキ用アキュムレータの構造変更を行い、耐久性の向上、部品点数の削減と軽量化を図った新世代アキュムレータの本格量産を開始いたしました。
今後も、材料、加工、製造技術の開発とそのグローバル展開を進め、お客様にとって魅力ある製品の技術開発に取り組んでまいります。
当事業に関する研究開発費の金額は、4,977百万円であります。

(2)シート事業
軽量化、自動運転に対応するシート、生体信号利用のシート応用製品、快適な動性能・静性能を持つシートに重点を置き、開発活動に取り組んでおります。
軽量化への取り組みとしては、超ハイテン材の120kg級の高延性材などの使用部位を拡大することや、近い将来の材料動向を踏まえた150kg級の高強度材を採用したフロントシートフレームの開発を行っております。
また、さらなる軽量化としてアルミ材やマグネ材などへ材料置換したフレームの開発も検討しております。
将来予想される自動運転車市場の拡大に備え、自動運転時に必要なシート機能を検討し、その中から当社独自のアイテム開発を進めております。例えば、自動運転Level3、4となると、自動運転から手動運転への切換えシーンが発生します。そのため、リラックス姿勢から運転姿勢にスムーズに戻せるシートや、眠気等の状態を検知し、乗員に注意喚起を行うといった自動運転車向けシートの開発に取り組んでおります。また、自動運転になると従来よりも車で過ごす時間が長くなると予測されており、長時間着座による疲労も増加すると考えられます。長時間着座によって乗員が感じる違和感、痛み、むくみ、圧迫感等を分析して、それらを改善できる疲労低減アイテムの開発にも取り組んでおります。
快適な動性能・静性能を持つシートの開発については、人間の特性、感覚に合った動・静性能を持つシート開発に取り組んでおります。シートの振動乗心地評価には,乗員が着座した状態でのシート上振動データが必要になります。これまでに、シートと人間の解析用モデル(有限要素解析モデル)を用いて、着座時のシート上振動を予測する手法を開発済みです。しかし、2列目、3列目のシートは、車両走行中に生じるフロアの動的な変形(振動)がシート振動に影響を与えてしまうため、新たに車体フロアの動的変形を考慮したシート上振動の予測手法を開発いたしました。静的な座り心地に関しても、シート及び人体の解析用モデルを用いた着座時シート上圧力分布予測に取り組んでおります。また温熱快適性については、評価やデータのばらつきが大きな人間の代わりに温熱計測用のマネキンを用いて、ヒーターシートやベンチレーションシートの性能を安定的に計測・評価する技術を開発しております。
当事業に関する研究開発費の金額は、6,921百万円であります。
(3)精密部品事業
精密ばね分野においては、エンジン・トランスミッション部品に代表される自動車関連製品をはじめとして、HDD(ハードディスクドライブ)用部品、半導体の検査用プローブ等、幅広い分野での製品開発を行っており、特に現在はHEV(ハイブリッド車)・EV(電気自動車)向けの製品開発、ばねの高品質化・低コスト化に向けた生産技術開発、高強度材料の開発に注力しております。
HEV・EV分野については、高精度プレス加工技術を基盤とした、モーター部品、パワーモジュール部品及び燃費向上に寄与する軽量化技術の開発を行っております。
ばねの高品質化・低コスト化については、線ばね・皿ばねの全自動品質保証設備、及び省人化・無人化を実現する一貫生産ラインの開発を行っており、その生産技術のグローバル展開も進めております。
また、これらの基となる素材についても、さらなる高強度材の開発を進め、製品の高性能化、高信頼性化を進めています。その一方で廉価材の開発を進め、製品のコスト低減化にも努めております。
HDD関連分野においては、9・10枚Disk搭載のデータセンター向け高容量HDDに対応したサスペンション開発を継続しております。多盤化によりサスペンションを含めたHDD部品の薄型化が進むため、冷却用高速ファン等の外部外乱による磁気ヘッド位置決め特性劣化が著しく、TSA (Triple Stage Actuator)サスペンションの高性能化が必須となっており、生産技術、品質向上、コスト低減と合わせて開発に取り組んでおります。9枚Disk用TSAは生産効率を20%改善した量産設備を確立し量産開始、10枚Disk用TSAの試作は共振特性とSwage特性の最適化がほぼ終了し、さらなる最適化を実施中であります。
当事業に関する研究開発費の金額は、2,862百万円であります。

(4)産業機器ほか事業
半導体プロセス部品事業においては、半導体の多積層化と微細化がさらに進み、その実現のために求められる機能、特性の多様化、高精度化に応えるための開発に取り組んでおります。
プロセスの多様化から、耐熱、耐食性に優れた、一般的に難削材料とされる金属、合金を用いた製品の試作・開発にも取り組み、中核となる接合技術に加え、それら難削材料の高精度・高効率加工の深耕を図っております。
一方、固相拡散接合技術を用いた半導体製造装置上部部品では、コンタミの発生リスクを極限まで低減した高清浄度製品の提供を実現しています。
IMS(金属基板:Integrated Metal Substrate)については、近年、パワー半導体市場の活況に伴いEV/HEV車載用及び産業用途向けの基板の需要が増加し、高品質、高信頼性に加え高清浄度に対する要求が高まっております。IMSは高密度・大容量化に伴い、放熱性や耐ノイズ性のニーズが高まっており、それに応えるべく優れた高放熱絶縁材料の開発を継続的に推進しています。開発した絶縁材は高い放熱性を持つとともに優れた耐熱性と耐久性を備え、セラミック代替を目指しております。
その一方で安価な絶縁材料を使ったIMSや、より耐久性に優れたIMSの開発も行っております。
ゴルフシャフト事業では、北米のシェアを拡充すべく、肉厚調整・熱処理技術・解析技術を駆使して、弾道、距離、方向性の3ポイントをコントロールした商品開発を実施し、更にグローバルスタンダード化を目指しております。
一方でさらなる超軽量化シャフト開発並びに材料開発を継続し、その技術を応用したカーボンとスチールの複合シャフトを開発、商品化しております。
当事業に関する研究開発費の金額は、2,425百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01367] S100J0OY)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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