元旦ビューティ工業株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)

当社の研究開発活動には、発明研究と基礎研究開発、製品化のための応用研究開発及び既存製品のための改良研究開発があり、主に開発室(2021年3月31日現在4名)と白州技術センター(2021年3月31日現在7名)が連携して担当しております。
当期における研究開発費の総額は97,965千円であります。なお、当社は社内研究が主であり、担当者が複数の案件に携わっているため、研究開発内容別の費用算出が困難であり、記載を省略しております。
なお、研究開発内容別の研究目的、主要課題及び研究成果については次のとおりであります。

①屋根工事と同時に施工できる天井化粧材の研究開発 『折板用・母屋用天井化粧材』

天井工事は通常、屋根工事が完了した後に内装業者が施工を行いますが、開発中の製品は屋根工事業者が屋根と天井を同時に施工できるようになります。
天井化粧材の素材には通常の金属板の他、穴を開けたパンチング金属板や断熱材として木毛セメント板、ポリスチレンフォーム、グラスウールなどを取り付けることも可能です。
金属板には色・材質・表面処理など豊富な種類があり、断熱材として断熱性能・吸音性能の高いグラスウールや遮音性能の高い木毛セメント板など建物の用途に合わせて選択することができます。
機能性と意匠性を組み合わせて選択することができるため、以下のメリットが考えられます。

設計者のメリット

・建物ごとに求められる性能を満たしつつ、意匠にもこだわった設計が可能。

建設業者のメリット

・工事元請業者は、通常の屋根工事及び天井工事に比べ工期短縮とコスト削減、工事管理が容易になる。
・屋根工事業者が屋根だけでなく天井も含めて受注・施工できるため、施工内容の拡大で当社協力会社の収益を増加させることができる。

当社のメリット

・設計段階での織り込みや工事のVE提案に効果的であり、当社製品が採用される可能性を高めることができ、結果として工場稼働率の上昇に寄与するなど業績の向上に繋がる。
・これまで屋根工事・屋根部材の販売のみであった案件に本製品を加えることができる(施工・材料使用面積は屋根と天井で2倍に増加)。

②鉄骨母屋の役割を果たし、屋根と同時に施工できる天井化粧材の研究開発 『母屋一体型天井化粧材』

屋根は通常、鉄骨の母屋という部材の上に下地を張り施工いたしますが、本製品は天井化粧材が母屋の役割も果たす形状をしているため母屋が不要となります。
鉄骨の母屋が不要になると「天井化粧材の研究開発」によるメリットに加えて、以下のメリットが考えられます。

設計者のメリット

・鉄骨のコストを抑え、屋根を軽量化しつつ建物に求められる性能を満たすことができる。
・意匠にこだわった設計が可能。

建設業者のメリット

・通常の母屋のある屋根や天井に比べ工期短縮とコスト削減が可能。