有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LRW2 (EDINETへの外部リンク)
トーカロ株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)
当社は、「No.1 & Only 1 技術・サービスの創出で世界をリード」を研究開発の理念として、表面改質技術を軸足とするOnly 1 コア技術の継続的な自主創造と、コア技術やその周辺技術を含め、独創的なNo.1 商品・サービスの開発を進めております。多様化する顧客ニーズに対する様々な技術的アプローチを通じて、表面改質技術をコアとする顧客満足度の高い総合ソリューションの徹底追及とその実現に努めております。
当社の研究開発は、将来を見通した先行研究と顧客ニーズに即応する商品開発の2本柱で推進しております。また、以下の3点を重点研究開発領域としております。
① 溶射技術開発(一般産業機械・装置全般の部材開発、溶射プロセス開発)
② 半導体部品化技術(溶射技術を中心とした半導体・液晶パネル製造装置部品等の開発)
③ 成膜プロセス開発(レーザ応用、PVD、CVD、DLC、TD、ZAC)、有機コーティング
当社グループの研究開発活動は溶射技術開発研究所が中心となって推進し、顧客ニーズに対応する機能皮膜の開発を行うべく、近未来技術の模索・検討を行いつつ、機能皮膜の創生や知財化推進、学協会への参加や発表・情報収集を通じて、研究開発のレベル向上を図っております。一方、多様化する顧客ニーズへの対応が求められる次世代商品開発や生産技術的な課題につきましては、各工場・拠点の営業、製造、技術部門と溶射技術開発研究所が相互に連携することで、迅速な対応を行っております。なお、PVD(物理蒸着)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などの薄膜プロセスに関しましては、連結子会社の日本コーティングセンター株式会社とも協力しながら研究開発を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,296百万円であり、セグメントごとの主な内容は次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発費につきましては、事業セグメントへの配分が困難なものも多いため、セグメントごとの研究開発費の金額は記載しておりません。
(1) 溶射加工(単体)
当社は持続的な成長の実現に向けて、半導体・FPD、新素材や環境・エネルギー、輸送機、医療などを中心に、高機能部材に対する表面改質技術の適用開発を推し進めております。このうち、半導体分野におきましては、製造装置メーカ部品向けにメモリIC又はロジックICの製造部品を中心に、コーティング技術や静電チャックの開発を継続しております。特にプラズマエッチング装置部品向けでは、ビッグデータの活用や高速通信の普及などを背景として、ナノレベルの配線幅を持つ集積回路を効率よく生産できる高性能なコーティングが求められており、酸化物や弗化物等の新材料の模索や、複数の技術を融合させた新しい成膜プロセスによるコーティング開発、またナノレベルの評価技術に注力した対応を行っております。FPD分野におきましては、大型静電チャックの高機能化や有機EL向けチャックへの適用が進み、顧客要求に対応した皮膜の改良を行っております。環境・エネルギー分野におきましては、水力発電などの自然エネルギー発電部材に対する適用開発、ボイラ火力発電においては脱化石燃料に向けたバイオマス燃料に対する高温耐食性に優れた皮膜開発などを進めました。新素材分野におきましては、高炉メーカ向けに高負荷が作用する部材への耐摩耗に優れた厚膜溶射皮膜の開発や展開を行いました。フィルムメーカや紙・パルプ業界では、搬送用超鏡面ロールの開発や湿式環境で使用されるロールへの耐食コーティングなどの開発を行いました。(2) 国内子会社
国内子会社の日本コーティングセンター株式会社では、主にPVDやDLC被膜の開発を行っております。昨年度は、半導体製造装置部品を対象に、新しいPVD装置による「ELIP(エリップ)コート」の応用展開を進めました。またDLC膜におきましては、電子部品の搬送系等で問題となる静電気対策として、「Neo(ネオ)スリックC」を開発し、適用開発を進めました。その他、生産技術面において工程内作業の自動化を検討し、今後導入を進めてまいります。(3) 海外子会社
海外子会社である台湾の漢泰国際電子股份有限公司では、主に半導体・FPD製造装置部品への再コーティングを行っております。台湾の半導体製造メーカでは最先端製品の生産を行っており、漢泰国際電子股份有限公司では顧客の厳しい要求に応えるべく、FE-SEM装置やレーザ顕微鏡、ICP-MS分析装置などを導入し、パーツ製品の分析を行いつつ皮膜開発を進めております。また、顧客の要求品質に応えるべく皮膜の洗浄技術開発にも注力しております。(4) その他
当社では溶射加工以外に、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工等、機能皮膜の継続的な商品開発を行っております。このうち、有機系・無機系薄膜の開発では、医療・食品系分野をターゲットとした機能性薄膜の適用試験を進め、生体や血液に対して非付着性を有するコーティングの適用開発を継続しております。また、シリコーン系やテフロン系などの新規有機系皮膜の開発も進めており、医療分野に限らず新たな機能皮膜としての適用開発も行いました。新規成膜プロセスとなるレーザクラッディング技術につきましては、一般産業機械向け部品への新規肉盛り技術として評価を進め、低入熱な特徴を生かして基材のひずみを低減した適用開発や、耐キャビテーション皮膜としての適用開発など、実際の機械部品に対する施工実績が拡大しました。レーザ技術を応用したコーティング開発につきましては、レーザ技術と溶射技術を組合せた皮膜開発についても積極的に取組んでおります。耐摩耗性や密着性又は非付着性など、従来の溶射皮膜の性能を凌駕したコーティング特性が得られており、半導体分野や一般産業機械向けに適用開発を進めております。(5) 特許出願状況等
当社グループは積極的な特許出願によって、開発した技術及び皮膜商品の権利化に努めております。当連結会計年度の実績は、特許出願35件、特許登録23件であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01443] S100LRW2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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