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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LNGN (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ダイキン工業株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、世界規模での地球温暖化やエネルギー問題への関心の高まりを受け、地球環境問題に対して積極的に貢献し事業拡大するべく、テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)を中心に、先端技術の研究開発に取り組んでおります。
また、当社独自のコア技術の高度化に加えて、外部との協創による技術獲得にも取り組んでおります。
2019年度には、世界のスタートアップ企業への出資や支援にまつわるコーポレートベンチャーキャピタル活動全般の役割を担う「テクノロジー・イノベーションセンターCVC室」を設立しました。
2020年度には、同志社大学との「包括的連携協力」にもとづき、温室効果ガス排出の削減に向け、両者でCO2の回収・分解・再利用技術の実用化や、空調機のさらなる高効率化に取り組みました。また、世界的な空気質ニーズの高まりを受け、換気機器向けの「透湿膜全熱交換エレメント」及び大型空調機向けの「低圧力損失エアフィルタろ材」を株式会社ダイセル様と共同で開発しました。
既に提携している東京大学や中国の清華大学、スタートアップ企業などとの産官学連携を推進し、協創することでイノベーションを生み出し、環境・社会課題の解決、事業拡大に取り組んでまいります。
グローバルに広がる研究開発基盤を活用したこれらの取り組みにより、研究開発の大幅な効率化とスピードアップを図り、グローバル各地域で差別化商品を生み出してまいります。

当連結会計年度におけるグループ全体の一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は、71,738百万円であり、当連結会計年度における各事業別の主要な取り組みと成果及び研究開発費は次の通りであります。

① 空調・冷凍機事業
国内空調事業においては、コロナ禍で人々の空気に対する意識が高まる中、住宅用市場では、当社独自の技術である「無給水加湿」を応用し、冷暖房を行いながら換気できるルームエアコン『うるさらX』を2019年11月に発売しました。その後、習慣化したお家での「換気」をサポートするため、「換気ができるエアコン」の機種を拡大し、2020年11月より『うるさらX』『うるさらmini』『Vシリーズ』『うるるとさらら 天井埋込カセット形 シングルフロー タイプ』『うるるとさらら床置形』を順次発売しました。
飲食店舗やオフィス等の不特定多数が利用する施設においては、「換気」「ウイルス抑制」が急務となり、業務用空調機向けに菌やウイルスを吸着する「チタンアパタイトフィルター」を2020年5月に発売しました。
また、後付け設置ができる全熱交換器ユニットの露出設置形『ベンティエール』を2020年9月に発売しました。この露出設置形『ベンティエール』は既存建物への追加設置時に発生する天井の張替工事が不要になるだけでなく、天井面や内壁、軒下など様々な設置方法ができるため、より換気機器の導入が容易になります。また、業界初となる屋外設置が可能な「屋外設置形」、天井内にスペースがない学校等への後付けに適した「天井吊形」、小空間にも対応可能な「露出設置形(150㎥/hタイプ)」の3商品を新たに開発し、2021年5月から随時発売します。
さらに、窓が無い小空間や、絶え間なく使用する会議室など、換気しにくい空間に短時間でウイルス抑制効果を発揮する『UVストリーマ空気清浄機』を2021年4月より発売予定です。本商品は、ウイルスや菌の抑制効果が高い波長265nmの深紫外線を照射するUVC LEDを旭化成株式会社様と協業し、業界で初めて空気清浄機に採用しました。
『UVストリーマ空気清浄機』は、従来の静電HEPAフィルターに抗菌剤を添着した集塵フィルター「抗菌HEPAフィルター」で捕捉したウイルスや菌に、当社独自の強力な分解力を持つ「ストリーマ」と、ウイルスや菌の抑制効果が高い265nmの深紫外線を照射して、ウイルスを30分で99%以上抑制し、菌を従来のストリーマ空気清浄機に比べ約10倍の速さで抑制します。なお、本商品は需要変動に対応し、スピーディな供給を目指すことを目的に、国内生産による供給体制を整えます。
当社は今後、「ストリーマ技術」と「UVC LED」を組み合わせた空気清浄技術を活用し、「換気」「ウイルス抑制」に役立つ機器を開発し、さらなる空気質向上に貢献できる商品を拡充してまいります。
また、住宅用市場では、在宅ワーク・自宅学習など、家にいる時間が増えた事により、エアコンが付いていない部屋に新たにエアコンを設置する需要が高まっています。この様な需要に対し、薄さと質感で部屋に馴染むデザインの壁掛形ルームエアコン『risora』と、小さな個室や廊下・洗面室など非居室向けの小空間マルチカセット形『ココタス』の新シリーズを2021年3月に発売しました。
『risora』は、新たな表情を持つ室内機の前面パネルを2種用意しました。やわらかな色合いで木の質感を感じさせるパネル「ナチュラルウッド」は、家で過ごす時間が増えた中、落ち着いた表情で部屋に溶け込みます。もう一つの新パネル「アルミニウムシルバー」は、見る角度や光の加減で表情が変わるデザインに仕上げております。
『ココタス』は従来1台の室外機で2台以上の室内機を接続するマルチタイプのエアコンでしたが、小空間の空調需要の高まりを受け、この度、1台の室外機に1台の室内機を接続するペアタイプを開発し、設置性を向上しました。
また、業務用市場では、クリニックや学習塾、保育園など加湿を求める店舗ユーザー向けに無給水加湿ユニット『うるるユニット』を2020年6月に発売しました。ルームエアコンで培った無給水加湿技術の応用で給気換気しながら加湿ができ、室内の空気質向上を実現します。2021年2月には設備用エアコン『ベルトレスタイプ』の屋外設置対応形を発売しました。室内機を屋外へ設置することで施設内のスペースを有効活用することができます。また設置工事や保守・メンテナンス時も室内に立ち入ることなく作業ができるため、工場の操業時間への影響を軽減できます。高まる換気ニーズに対しても「外気処理モード」を使用することで、室内に新たに設置スペースを設けることなく換気量を増やすことができます。
アプライド機器においては、北米では、専用外気処理システム(DOAS)の新モデルを2020年7月に上市しました。運転効率の向上により、外気取入れのエネルギー消費量を削減します。また、2020年10月には、業界最小級の室内エアハンドリングユニットを上市しました。設置自由度の高いコンパクト設計を用いながら、大型モデルと同等の機能と性能を実現しました。さらに高性能エアフィルターやコンタミ防止構造を採用することで、より良い室内空気質を提供します。
欧州では、2020年9月に、低GWP冷媒R1234zeを採用した水冷スクリューヒートポンプチラーを上市しました。当社上市済みの空冷ヒートポンプチラーとの併用により、空調のみならず、給湯用途にも対応できます。
中国では、2020年4月にモジュール式磁気軸受ターボチラーを上市しました。かつてないコンパクト性と軽量性を実現し、フォークリフトや乗用エレベーターでの運搬を可能にしました。さらに、現地での簡易施工でユニットの連結(冷房能力拡張)が可能となり、既存物件の部分更新、増設や分割投資の需要に対応します。また、2021年3月に、中小型のデータセンター向けの、サーバー冷却効率を大幅に向上できるフリークーリング機能を搭載したモジュール式スクロールチラーを上市しました。

空調・冷凍機事業に係る研究開発費は、63,063百万円であります。

② 化学事業
化学事業の研究開発は、豊富なフッ素素材や多岐にわたるフッ素化学関連技術を元に新商品開発及び用途開発を行っております。
フッ素樹脂、ゴムではフッ素材料の得意とする耐熱性や耐薬品性、誘電特性などを活かし、自動車、半導体、ワイヤー&ケーブル(IT分野)などでの差別化新商品研究を行っております。フッ素の非粘着性、耐薬品性を活かしたコーティング材料開発、撥水撥油性を活かしたテキスタイル処理剤、カーペット処理剤の開発、さらには含フッ素化合物の機能性を活かした情報通信・情報端末用材料の開発や、医薬中間体の受託合成研究など、フッ素に関する幅広い研究開発を行っております。これらの開発に加え、周辺事業領域の研究開発や用途開発としてはフィルムなどの加工品や他素材との複合材料開発を、先端材料研究としてはメディカル分野、光学分野、環境分野、電池エネルギー分野などで新たな部材・デバイスビジネスの探索を進めることによってフッ素化学グローバルNo.1、オンリーワンのケミカルソリューション事業展開を目指しております。特に車載電池分野では、グローバルで連携し市場の更なる開拓に注力します。また、SDGsの観点で、様々な環境対応型商品開発を推進しております。
これらの研究開発を加速・推進するべく、化学事業部では新商品開発の確実な実行を担い、TICにおいては、化学事業につながる次世代テーマの探索を実施しております。

化学事業に係る研究開発費は、6,704百万円であります。

③ その他事業
油機関連では、油圧技術とインバータ技術を融合させた商品であるハイブリッド油圧システムの特徴を活かし、従来の油圧システムではなし得ない省エネ性と高機能を実現しております。また、国内外での採用拡大に取り組む中低圧・小容量市場に加え、高圧・大容量市場への用途開発を進めております。
プレスなどの産業機械向けの『スーパーユニット』は工場の電力削減の切り札として省エネ性で高い評価を得ており、低騒音、発熱低減、タンク油量削減による作業環境改善や環境負荷低減にも寄与しております。
また、電動に匹敵する高い応答性と省エネ性を実現した成形機向けの大型システムも市場に投入し、異電圧電源対応などアジア各国、その他の地域特性に合わせた機種シリーズを拡充し、各地域での採用が進んでおり、プレスなど、他の用途でのグローバル展開、拡販も進めております。
さらに、特殊車両用の省エネシステムについても開発を進めており、車両向けの油圧ハイブリッドシステムが実機採用されております。
このように従来の油圧システムに加えて、その枠を超えた先進的な環境対応商品をグローバルに提供する商品と技術の開発を進めております。
特機関連では、主に防衛省向け砲弾・誘導弾弾頭と在宅酸素医療用機器に関する研究を行っております。

その他事業に係る研究開発費は、1,969百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01570] S100LNGN)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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