有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LLFL (EDINETへの外部リンク)
オムロン株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)
当社グループは、技術の育成・強化を目的に中長期的視野に立った技術戦略を定め研究開発を実行しています。自社の強み、コア技術として「センシング&コントロール+Think」を位置づけ、進化させています。これを技術戦略の核として、全社的視点から当社のコーポレート研究所である技術・知財本部が基盤的な技術開発を担い、各事業部門がその応用技術開発や商品開発を実施しています。主力事業である制御機器事業をはじめ、ヘルスケア事業、社会システム事業に重点的に研究開発費を割当て、製品開発およびものづくり技術の強化を実施しています
当期の取り組みとしては、ロボット技術、AI技術、センシング技術、パワーエレクトロニクス技術などの自社コア技術の継続的な高度化に加えて、全社イノベーションプラットフォームであるイノベーション推進本部では事業検証を加速しており、高齢者が要介護状態となることを予防する自立支援サービス事業の提供に向けて大分県と連携協定を締結し、事業化に向けて自治体と連携した効果検証など複数の事業検証をおこなっています。
知的財産活動においては、技術者の特許に対するスキルを向上させる特許道場をはじめとする社内研修を国内外の研究開発拠点で実行すると共に、発明褒賞制度の実行により、技術者の知財活動に対するモチベーションを向上させ、全社的に知財活動の底上げを図っています。併せて、知財を経営・事業へ積極的に生かすべく、事業や研究開発と連動させた知財戦略を策定・実行し、量、質ともに特許創出力を大幅に向上させました。これらの活動の成果により、2017年から5年連続でクラリベイト様が知財動向の分析をもとに世界の革新企業/機関トップ100を選定する「Clarivate Top 100グローバル・イノベーター2021」に選出されました。
グループ全体の研究開発に関する費用の総額は、前連結会計年度は459億88百万円、当連結会計年度は431億84百万円です。なお、研究開発費については、技術・知財本部で行っている技術開発費用85億53百万円が含まれています。
オペレーティング・セグメント別の研究開発費は、次のとおりです。
オペレーティング・セグメント別の研究の目的、主要課題および研究成果は、次のとおりです。
(1) インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
当セグメントは、製造業における省人化、安全性の向上、品質歩留り改善に関して、さまざまな要素技術や生産技術を開発し、新商品や、商品を組合せた制御アプリケーションを通じて価値提供をおこなっています。
省人化については、制御コントローラーとロボットコントローラーを一体化した統合コントローラーを活用し、生産設備の全ての動作を再現できる統合シミュレータを開発し、遠隔地からロボットを含む生産設備全体を監視することを可能としました。これにより技術者が国や地域を超えて移動することなく、生産設備の調整、立ち上げを行うことが可能となりました。加えてロボットの機種追加を行い、ロボットとロボットハンドを同時に制御することで、これまで人にしかできなかった複雑な組み立て作業の自働化を実現しました。
安全性の向上では、国際規格に定められた8種の安全機能に対応したサーボモーターを開発し、生産現場における安全性と生産性の両立を実現可能としました。
品質歩留まり改善では、画像センサーにAI技術を搭載し、これまで人にしか判定できなかった種々の傷に対する検査の自働化を実現しました。
(2) エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス(電子部品事業)
当セグメントは、リレー、スイッチ、コネクターを中心としたエレクトロメカニカルコンポ商品および、顔認証等の組込画像ソフト技術、光技術、MEMS技術などを用いたセンシングコンポ商品、更にはモジュール化技術による高機能化を強みにお客様のニーズに応える新製品開発に取り組んでいます。
光技術において、検出原理にTime of Flight(TOF)を採用しながらも、独自の光学設計技術により、TOFの弱点であった太陽光下でも安定した検出を実現することで、広範囲の3次元距離情報を安定して測定でき、また長期間の連続稼働にも耐えられる機器組み込用途に最適化された組み込み型3D TOFセンサーモジュールを発売しました。補正済みの信号出力による高精度化、独自の回路設計と放熱設計により長寿命化、温度補正機能内部搭載による補正処理を不要とすることで、従来使用されているカメラや2D LiDARの複雑な構造を要する課題を解決し、人や物との距離を3次元でリアルタイムに測定する「機械の目」として、幅広い用途で活躍する自律走行ロボットなどの機器への搭載が容易となり、労働力人口の不足による産業用途のみならず、コロナ禍での3密回避による公共施設や病院、駅、商業施設での省人化ニーズなど機械・機器の自律化と普及に貢献します。
(3) ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
当セグメントは、太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電池、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのデータ・電源保護といった、多岐にわたる端末・システムに対するお客様のニーズに応える商品開発に取り組んでいます。
交通事業では、駅や道路など、公共の場における利用者の安心・安全・快適に貢献する商品として、AI技術・IoT技術を組み込んだ人や車の動きを検知するセンサー・システムの開発に取り組んでいます。
エネルギー事業では、再生可能エネルギーへの一層の関心の高まりに応えるため、蓄電システム用機器および太陽光発電用パワーコンディショナーを中心に高効率化や小型軽量化などの技術開発並びに発電した電力の自家消費ニーズに応える商品創出などに継続して取り組んでいます。
また、近年、社会課題となっている労働人口減少に対し、社会インフラにおける労働生産性を向上させる技術が求められる中、データサイエンス分野の技術力強化を進めています。
(4) ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
当セグメントは、マーケティング部門と研究開発部門が一体となり、パーソナライズ医療の実現に向けて、真のユーザーニーズの把握・創出に努め、一層の開発スピードアップを目指しています。また研究開発部門は、一人ひとりの健康ですこやかな生活の実現に向け、脳・心血管疾患の発症ゼロを目指す「循環器事業」、喘息・COPD患者の重症化ゼロを目指す「呼吸器事業」、慢性痛による日常の活動制限ゼロを目指す「ペインマネジメント事業」の3事業領域において新しい価値を提供できる新商品の創出を目指しています。
当期の主な開発テーマとして、循環器事業においては、血圧、脈拍、心電計測技術を搭載した心機能低下を捉える新たな血圧計の開発を進め、遠隔診療サービスに向けたシステムの開発にも取り組んでいます。呼吸器事業においては、喘息やCOPDの患者を対象に、発作の予兆や症状を計測する機器の開発に取り組んでいます。ペインマネジメント事業においては、新たな鎮痛技術を搭載した低周波治療器の開発に取り組んでいます。
当期の取り組みとしては、ロボット技術、AI技術、センシング技術、パワーエレクトロニクス技術などの自社コア技術の継続的な高度化に加えて、全社イノベーションプラットフォームであるイノベーション推進本部では事業検証を加速しており、高齢者が要介護状態となることを予防する自立支援サービス事業の提供に向けて大分県と連携協定を締結し、事業化に向けて自治体と連携した効果検証など複数の事業検証をおこなっています。
知的財産活動においては、技術者の特許に対するスキルを向上させる特許道場をはじめとする社内研修を国内外の研究開発拠点で実行すると共に、発明褒賞制度の実行により、技術者の知財活動に対するモチベーションを向上させ、全社的に知財活動の底上げを図っています。併せて、知財を経営・事業へ積極的に生かすべく、事業や研究開発と連動させた知財戦略を策定・実行し、量、質ともに特許創出力を大幅に向上させました。これらの活動の成果により、2017年から5年連続でクラリベイト様が知財動向の分析をもとに世界の革新企業/機関トップ100を選定する「Clarivate Top 100グローバル・イノベーター2021」に選出されました。
グループ全体の研究開発に関する費用の総額は、前連結会計年度は459億88百万円、当連結会計年度は431億84百万円です。なお、研究開発費については、技術・知財本部で行っている技術開発費用85億53百万円が含まれています。
オペレーティング・セグメント別の研究開発費は、次のとおりです。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
金額(百万円) | |
インダストリアルオートメーションビジネス | 18,447 |
エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス | 4,174 |
ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス | 5,052 |
ヘルスケアビジネス | 6,922 |
本社他 | 8,589 |
合計 | 43,184 |
オペレーティング・セグメント別の研究の目的、主要課題および研究成果は、次のとおりです。
(1) インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)
当セグメントは、製造業における省人化、安全性の向上、品質歩留り改善に関して、さまざまな要素技術や生産技術を開発し、新商品や、商品を組合せた制御アプリケーションを通じて価値提供をおこなっています。
省人化については、制御コントローラーとロボットコントローラーを一体化した統合コントローラーを活用し、生産設備の全ての動作を再現できる統合シミュレータを開発し、遠隔地からロボットを含む生産設備全体を監視することを可能としました。これにより技術者が国や地域を超えて移動することなく、生産設備の調整、立ち上げを行うことが可能となりました。加えてロボットの機種追加を行い、ロボットとロボットハンドを同時に制御することで、これまで人にしかできなかった複雑な組み立て作業の自働化を実現しました。
安全性の向上では、国際規格に定められた8種の安全機能に対応したサーボモーターを開発し、生産現場における安全性と生産性の両立を実現可能としました。
品質歩留まり改善では、画像センサーにAI技術を搭載し、これまで人にしか判定できなかった種々の傷に対する検査の自働化を実現しました。
(2) エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネス(電子部品事業)
当セグメントは、リレー、スイッチ、コネクターを中心としたエレクトロメカニカルコンポ商品および、顔認証等の組込画像ソフト技術、光技術、MEMS技術などを用いたセンシングコンポ商品、更にはモジュール化技術による高機能化を強みにお客様のニーズに応える新製品開発に取り組んでいます。
光技術において、検出原理にTime of Flight(TOF)を採用しながらも、独自の光学設計技術により、TOFの弱点であった太陽光下でも安定した検出を実現することで、広範囲の3次元距離情報を安定して測定でき、また長期間の連続稼働にも耐えられる機器組み込用途に最適化された組み込み型3D TOFセンサーモジュールを発売しました。補正済みの信号出力による高精度化、独自の回路設計と放熱設計により長寿命化、温度補正機能内部搭載による補正処理を不要とすることで、従来使用されているカメラや2D LiDARの複雑な構造を要する課題を解決し、人や物との距離を3次元でリアルタイムに測定する「機械の目」として、幅広い用途で活躍する自律走行ロボットなどの機器への搭載が容易となり、労働力人口の不足による産業用途のみならず、コロナ禍での3密回避による公共施設や病院、駅、商業施設での省人化ニーズなど機械・機器の自律化と普及に貢献します。
(3) ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)
当セグメントは、太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電池、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのデータ・電源保護といった、多岐にわたる端末・システムに対するお客様のニーズに応える商品開発に取り組んでいます。
交通事業では、駅や道路など、公共の場における利用者の安心・安全・快適に貢献する商品として、AI技術・IoT技術を組み込んだ人や車の動きを検知するセンサー・システムの開発に取り組んでいます。
エネルギー事業では、再生可能エネルギーへの一層の関心の高まりに応えるため、蓄電システム用機器および太陽光発電用パワーコンディショナーを中心に高効率化や小型軽量化などの技術開発並びに発電した電力の自家消費ニーズに応える商品創出などに継続して取り組んでいます。
また、近年、社会課題となっている労働人口減少に対し、社会インフラにおける労働生産性を向上させる技術が求められる中、データサイエンス分野の技術力強化を進めています。
(4) ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)
当セグメントは、マーケティング部門と研究開発部門が一体となり、パーソナライズ医療の実現に向けて、真のユーザーニーズの把握・創出に努め、一層の開発スピードアップを目指しています。また研究開発部門は、一人ひとりの健康ですこやかな生活の実現に向け、脳・心血管疾患の発症ゼロを目指す「循環器事業」、喘息・COPD患者の重症化ゼロを目指す「呼吸器事業」、慢性痛による日常の活動制限ゼロを目指す「ペインマネジメント事業」の3事業領域において新しい価値を提供できる新商品の創出を目指しています。
当期の主な開発テーマとして、循環器事業においては、血圧、脈拍、心電計測技術を搭載した心機能低下を捉える新たな血圧計の開発を進め、遠隔診療サービスに向けたシステムの開発にも取り組んでいます。呼吸器事業においては、喘息やCOPDの患者を対象に、発作の予兆や症状を計測する機器の開発に取り組んでいます。ペインマネジメント事業においては、新たな鎮痛技術を搭載した低周波治療器の開発に取り組んでいます。
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