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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LTCN (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ホシデン株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当連結会計年度における当社グループの主な開発製品の研究開発費の総額は2,410百万円であります。
また、当連結会計年度における主な開発製品の研究開発活動のセグメントごとの状況は、次のとおりであります。

(1)機構部品における研究開発
①車載機器向けに二重シールド構造の基板実装型同軸レセプタクルCMS1953を開発いたしました。独自の篏合構造を採用し、良好なロック感と堅牢性を実現いたしました。既に多くのカメラシステムで採用されている、業界最小クラスの小型中継プラグHPC1152と接続でき、配策自由度の向上にも貢献する設計となっております。動作温度範囲は-40~105℃で、5種類のキーバリエーションを取り揃え、統合ECUや全方位カメラシステムなどの複数個使いのニーズにも対応しております。車載用高速シリアルインターフェースの伝送用途をターゲットに、従来のアナログ信号用の同軸コネクタに対して、ブロードな周波数帯域とEMC対策の為の強固なシールド性能を確保しております。
②高速デジタル信号(6Gbps)対応の車載カメラ用同軸コネクタのリアケースAssy(プラグ)CMS2300と小型レセプタクルCMS2200を開発いたしました。リアケースAssyは、全周囲に継ぎ目のないGNDシェル構造と、リアケース内部を遮蔽する独自構造のシールドケースを採用し、従来品と比べ大幅にEMC特性が向上いたしました。さらに理想的な同軸構造を維持するインピーダンスマッチングによって優れた反射特性を有しております。また、映像出力側篏合部の形状はISO20860に準拠しております。
③スマートフォンや携帯電話用の小型・高出力ノイズフリーACアダプタを開発いたしました。充電用ACアダプタの小型、高出力の要望に応え、従来品と同等の小型サイズでありながら、スイッチング損失を低減する回路を採用することにより電力効率を向上し45Wの高出力化を実現いたしました。また、高周波帯域での低ノイズを実現し、端末の通信速度に影響を与えない設計としております。USB Power Delivery 3.0 PPS(Programmable Power Supply)対応の端末に接続して、より最適な出力への切り替えも可能であります。
④GIGAスクール用輪番タイマー付きUSB充電器を開発いたしました。2系統電源により順番に充電し端末をタイマー設定した時間通りに効率よく充電することが可能であります。本体は持ち運びできるコンパクト設計で、1本の主電源ケーブルをコンセントにつなぐだけで、複数の端末を充電でき、ACアダプタや電源タップを省略でき省スペース化に貢献いたします。学習教室のほか公共施設や会社など、多数の端末を同時に充電する需要に応え、USBポート数は、端末利用人数に応じて、22、20、11、10ポートの4タイプをラインアップしております。
⑤車載カメラ設置場所の自由度を高める車載カメラモジュール用の小型同軸プラグケーブルを開発し、ラインアップに追加いたしました。嵌合時のカメラケースからの突出量が10mm程度の低背化を実現しながら堅牢性と嵌合時の防水性を確保しており、独自のプラグシールド構造により6Gbpsの高速信号に対応できる優れた伝送性能とEMC性能を両立しております。カメラの設置場所によりストレートタイプとアングルタイプの2種類から選択できるほか、顧客要求に合わせたプラグ形状のカスタムメイドにも対応しております。また、車室内用途向けに非防水タイプも取り揃えております。
⑥快適で静かな車内空間を実現するためにロードノイズキャンセル機能の搭載が進んでおり、ロードノイズを感知するにあたり、配線を減らしてハーネス重量を低減できるA2B(Automotive Audio Bus)デジタル通信対応デバイスを組み合わせ、車載用コネクタ一体型A2B加速度センサを開発いたしました。過酷な環境にある車軸付近への搭載を想定し、コネクタ一体型の筐体構造により防水性と耐久性を確保しております。

⑦NFC技術を応用した小型小電力ワイヤレス充電システムを開発いたしました。キャリア周波数(搬送波周波数)が13.56MHzと高く、コイルの小型化が容易なため、ウェアラブル機器など小型化を求められる機器への採用に適しております。また、1つのコイルで給電とNFC通信が行える機能を備えており、電力を給電しながらセンシングデータを収集する用途にも応用でき、接点を省略できるため、防水・防塵設計が可能となっております。
⑧高速デジタル信号伝送用に車載カメラ用フローティング機構付き同軸コネクタのリアケースAssyCMS2329を開発いたしました。独自のフローティング構造を採用することにより、レセプタクルとの嵌合位置ズレに対し、接続部中心から水平方向に0.4mm以内の位置ズレに従動し、垂直方向に±0.5㎜の位置ズレを吸収嵌合いたします。弊社小型レセプタクルCMS2200との組み合わせにより、嵌合に柔軟性を持たせた上で基板占有面積の省スペース化にも貢献いたします。さらに、全周囲に継ぎ目の無いGNDシェル構造と、独自構造のシールドケースを設け次世代SER/DESの6Gbps高速信号伝送にも対応しております。
⑨高速伝送化が進む自動運転・先進安全システム用ECUや、多チャンネル化と高帯域化が進む5G・V2X等の通信用ECUのインターフェース向けに、広帯域・高EMC性能を備えた車載用超小型同軸コネクタを開発いたしました。ダイキャストハウジング構造を採用したレセプタクルは、高い堅牢性とEMC特性を両立させており、当社従来品と体積比50%以下の小型化と高密度実装に貢献し、小径設計のプラグは、φ10㎜の孔を通せることで配策の自由度を向上しております。また、次世代SER/DESや次世代通信規格の周波数帯域を網羅するDC~12GHzの広帯域を確保しており幅広い用途に使用可能であります。
(2)音響部品における研究開発
①長年培った音響部品、接続部品の技術に、EMC対策技術を活用し、A2B(Automotive Audio Bus)マイクロホンの新製品を開発いたしました。業界最高水準の低域20Hzまでフラットな周波数特性を持つ当社製MEMSマイクロホンユニットを搭載し、HF(ハンズフリー)/ANC(アクティブノイズキャンセリング)の共用が可能であります。ワイヤーハーネス付き1マイクタイプ(HHM1016)、指向性やノイズサプレッション効果を得られるワイヤー付き2マイクタイプ(HHM1005)、コネクタ一体型筐体構造で低価格化した小型タイプ(HHM1015)の3タイプを取り揃えております。
②スマートフォンやヘッドホンなどの市場に向け、高性能MEMSマイクロホンユニットを開発いたしました。当社従来品と比べ、低THD(全高周波歪み率)特性を維持し、高SNR(信号対雑音比)を3~4dB向上させ、低周波数帯域の収音性を高めております。低周波数帯域特性のフラット化により、低音域の収音をはじめ、低周波数帯のノイズキャンセルにも活用可能であります。THDとSNRは業界最高レベルで、低消費電力モードを備え、製品の省電力化にも貢献いたします。
③車載用途に対応した高音圧スピーカユニットHDR9440-013030を開発いたしました。車載メータパネルのウィンカー音や警告音用途だけでなく、火災報知器や警報器など様々な用途に使用可能であります。500~3350Hzまで幅広い帯域でのフラットな周波数特性を持ちながら110dB以上の高音圧を実現いたしました。耐熱高分子フィルム素材の振動系、耐熱性樹脂フレームを使用し、動作温度範囲は-40~105℃で、IATF16949に基づく開発・製造プロセス管理のもとに、安定した品質での生産を行っております。
④車載ハンズフリーマイク、音声認識用に小型薄型ビームフォーミングマイクモジュールを開発いたしました。MEMSマイクロホンを採用し、ECMでは達成できない薄さを実現しております。動作温度範囲は-40~85℃で、周波数特性の安定化も確保し、電気的なロジック制御による指向性切り替え機能を備え、指向軸を180度対面2方向に切り替えて集音可能であります。
(3)表示部品における研究開発
①ウルトラリープ社との共同開発技術をもとに、画面に触れずに操作でき、同時に空中で操作感触を得られるエア フォースフィードバック タッチパネルを開発いたしました。単純なON/OFF操作だけでなく画面のアイコンを選択決定する一連の動作を空中で操作でき、各アイコンに合わせた触覚パターンを生成することにより、非視認状態で、どのアイコンを選択しているかを認識することが可能であります。
②革調でありながらデッドフロント効果を持つ照光構成を実現可能な車載内装向けのタッチセンサモジュールを開発いたしました。手をかざすと革調表面の中から照光表示が現れ、タッチ操作が可能となります。複雑化するコックピット周辺の操作表示に対して、必要な時だけ現れることにより運転時に視界に入ることを回避し操作負荷を軽減するとともに、デザイン性の向上にも貢献いたします。高信頼な貼合技術、高感度設計技術、EMC対策技術を基に、表皮、センサ、照光、振動に関するトータルな設計・サポートが可能であります。
③ドアハンドルに触れることにより、ドアの開錠信号を出力できる低消費電力タイプの静電容量式タッチセンサモジュールを開発いたしました。センサには、自己静電容量式と相互静電容量式のハイブリッドタイプを採用し、低消費電流対応(25µA)となっており、軽自動車や電気自動車などバッテリー負荷を軽減させたい車のドア開錠システムに適しております。また、厚さ5.6mmの低背タイプでありながらモジュール単体で防水構造を備えているため、ドアハンドル側での防水対策を省略することが可能であります。

④画面に触れずに空中操作が出来、接触操作も可能な空中操作+抗ウィルスタッチパネルを開発いたしました。全ての基本操作を空中で完結できるように、空中ボタン選択、決定がストレス無く扱える赤外線方式の高精度タッチスクリーンを搭載いたしました。また、タッチパネルに直接触れても操作が出来るハイブリッドタイプといたしました。パネル表面には99.99%のウイルスを不活性化する抗ウイルス処理を施しており、トイレ、エレベータ、ATM、OA機器など、非接触操作が要求される製品に向けて開発いたしました。
⑤インストルメントパネルの多目的表示に伴うタッチパネルの大型化に向け、1パネルで大型フルスクリーン表示を可能にする28インチ ウルトラワイドシームレス タッチパネルを開発いたしました。1枚のシームレスタッチパネルとすることで継ぎ目の無い1画面表示を可能とし、さらに2、3画面同時に分割して使用し、地図やモニター、車両情報など自由度をもたせ、デザイン性に優れたインストルメントパネルを実現可能であります。また、高感度メタルメッシュによる信頼性の高いタッチ機能を持ち、偏光サングラス装着時の虹ムラ対策に加え、狭額縁化にも対応しております。
(4)複合部品その他における研究開発
①車載用途向けSoC(System on Chip)タイプのBluetooth Low EnergyモジュールHRM3012を世界に先駆けて開発いたしました。SoCを含む全ての搭載部品は、AEC-Q認定取得部品を採用し、モジュール自体もIATF16949に基づく開発・製造プロセス管理のもとに生産しております。ホストCPU無しで様々なアプリケーションを組み込むことができ、また高性能なパターンアンテナの搭載により小型でありながら安定した通信品質を確保しております。動作温度範囲は-40~105℃で、モジュール形態は端面スルーホール形式を採用し、メイン基板へ実装後のはんだ付け状態を容易に確認することが可能であります。
②シリアル通信が可能なソフトウェアを搭載したBluetooth Low Energy モジュールを開発いたしました。外部 MCU(Micro Controller Unit)とUART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)で接続し、通信相手と任意のデータを送受信することが可能であります。また、セントラル、ペリフェラル両方の機能を持ち、スマートフォンやPC相手だけでなく、モジュールを組み込んだ製品同士での通信用途にも利用可能で、セントラルモードでは、最大8台のペリフェラル機器との同時接続が可能であります。
③工場内ネットワークや工作機械・ロボットにおけるイーサネット信号の無接点通信化のニーズに応え、多値のイーサネット信号と2値のNRZ信号を相互変換し、無接点高速通信モジュールと組み合わせ、イーサネット信号での無接点通信を可能にするモジュールキットを開発いたしました。ユーザのセット仕様に合わせて、モジュールサイズや無接点通信距離等のカスタマイズ、相互変換モジュールと無接点通信モジュールの一体化も可能であります。また、チャンネル間の干渉を軽減する独自の設計を用いて全二重通信を実現し、キットの無接点通信モジュールは無限回転可能な構造となっております。
④当社独自で、水の侵入経路となる音孔が無い構造を実現しながらも、一般的な音孔があるマイクロホンと同等性能を確保して、世界初のIPX9K対応可能な完全防水マイクロホンユニットの開発を実現いたしました。無音孔マイクロホンを使用することで、外気にさらされた過酷な環境下でもマイクロホンの集音が高品質で可能となり、さらに音声認識技術と融合させることで、各種用途での使用が可能となり、車載用に限らずあらゆる分野の機器への搭載が可能となっております。特に車室外用途での高圧洗浄機による洗車等の使用環境に耐えうる構造となっております。
⑤GPSが届かない屋内での位置測位技術として、Bluetooth 5.1で発表されたAoA(Angle of Arrival)にて方向検知が可能な、Bluetooth Low Energyマルチアンテナモジュールを開発いたしました。モジュールにはアンテナを6本搭載しており、各アンテナで受信した電波の位相差を独自のアルゴリズムを用いて到来角を算出し、マルチパスによる誤検知やノイズを除去することで静止時、移動時を問わず安定して通信相手の方向を検知し、電波到来角をモジュール正面から±75度の範囲で検知可能であります。また、モジュールの制御用としてUARTインターフェースを用意しており、外部ホスト機器からBluetooth接続や検知処理の実行・停止等を行うことが可能となっております。

事業等のリスク株式の総数等


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