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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LP4E (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 シスメックス株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは既存の体外診断領域の拡充を図ると共に、個人毎の特性に応じた個別化医療の推進と、より患者さんの近くで検査を提供するプライマリケアの推進に取り組んでおります。
個別化医療においては、医薬品の投与に関わるコンパニオン診断薬の開発や、血液からより多くの情報を得るためのリキッドバイオプシー技術の開発に取り組んでおり、プライマリケアにおいては、患者負担の少ない検査法の樹立や、装置の小型化、操作性の向上を目指した開発などに取り組んでおります。
当連結会計年度における、主な研究開発活動の状況は以下のとおりであります。

(1) 2020年4月 2019年6月に国内で初めて保険適用を受けた遺伝子変異解析セット(がんゲノムプロファイリング検査用)「OncoGuide™ NCCオンコパネル システム」について、当該システムを用いて行う“固形がん患者における初回治療時の包括的ゲノムプロファイル検査の実現性と治療選択への有用性を評価する前向き研究”が先進医療として適用されました。
(2) 2020年6月 当社と株式会社オプティムは、デジタル医療に関するオープンプラットフォームとアプリケーションを活用したソリューションサービスの企画、開発、運営を担う「ディピューラメディカルソリューションズ株式会社」を共同で設立し、活動を開始いたしました。
(3) 2020年6月 2020年3月に国内で初めて新型コロナウイルス検査キットの体外診断用医薬品製造販売承認を取得した「2019-nCoV検出蛍光リアルタイムRT-PCRキット」について、検体種に唾液を追加する変更申請を行い、承認を取得いたしました。なお、唾液についても保険適用の対象となりました。
(4) 2020年6月 当社は、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)を引き起こすウイルス(以下、SARS-CoV-2)のヌクレオカプシドタンパク質※1(以下、N抗原)とスパイクタンパク質※2(以下、S抗原)に対して、特異的に反応する血中のIgG抗体※3及びIgM抗体※4を検出可能な4つの研究用抗体検出試薬を開発し、受託サービスの提供を開始いたしました。
※1 ヌクレオカプシドタンパク質(N抗原):
ウイルスの基本構造であり、ウイルスの性質に大きく影響するタンパク質。
※2 スパイクタンパク質(S抗原):
ウイルスの周りに無数に突き出したタンパク質であり、細胞の受容体と結合することで感染が生じる。
※3 IgG抗体:
血中に最も多く存在し、強い中和作用等を有するとされる抗体。
※4 IgM抗体:
異物が体内に侵入することで最初に生産され一定期間増加する抗体。
(5) 2020年6月 当社、国立研究開発法人国立がん研究センター及び国立研究開発法人国立国際医療研究センターにおいて、SARS-CoV-2の抗原・抗体検査法に関する共同研究を実施しており、当社が開発した前述(④項)の試薬を用いた「SARS-CoV-2陰性群」と「退院時のSARS-CoV-2患者群」間における血中のN抗原、S抗原に対するIgG抗体の濃度の比較において、明らかな弁別性能を示す結果を得ました。
(6) 2020年6月 当社は、神戸市、神戸医療産業都市推進機構及び地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立医療センター中央市民病院と連携し、当社が開発した新たな検査方法である、SARS-CoV-2抗原・抗体検査、免疫学的な病態生理検査法※5等を用いた新たな検査フローの臨床実装に向けた取り組みを開始いたしました。
※5 病態生理検査法:
生体機能の破綻により症状や疾病が引きおこされる機序や経過を検査する方法。今回の免疫学的な病態生理検査法は、例えば、COVID-19の重症化を引き起こす免疫関連物質の量を測定すること示す。
(7) 2020年6月 当社は、多くのアプリケーション解析が可能な「Flow Cytometer XF-1600」を北米において発売いたしました。
(8) 2020年7月 当社は、「多項目自動血球分析装置 XN-31」について、マラリアの診断に活用可能な高度管理医療機器(クラスⅢ)※6として、国内で初めて医療機器製造販売承認を取得いたしました。
※6 高度管理医療機器(クラスⅢ):
不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的高いと考えられる医療機器を指す。
(9) 2020年7月 当社は、COVID-19の重症化リスクや治療効果モニタリングにおいて、有用な指標と示唆されているサイトカインの研究用受託測定サービスの提供を開始いたしました。
(10) 2020年7月 当社は、がんゲノムプロファイリング検査におけるエキスパートパネル※7の運用効率化に向けて、エキスパートパネル支援システム「OncoGuide™ NET」を発売いたしました。
※7 エキスパートパネル:
がん薬物療法に関する専門家、遺伝医学に関する専門家、遺伝カウンセリング技術を有する者、病理学に関する専門家、分子遺伝学やがんゲノム医療に関する専門家、主治医等、複数の病院から各分野の専門家が集まって検討し、がんゲノムプロファイリング検査の解析結果の意義づけと治療法の提案を行う会議。
(11) 2020年8月 当社は、血液凝固検査分野における新製品「全自動血液凝固測定装置 CN-6500/CN-3500」を発売いたしました。本製品は、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA法)を用いた測定ユニットを搭載しており、従来の「全自動血液凝固測定装置 CN-6000/CN-3000」で測定可能な血液凝固項目や血小板凝集能項目に加え、凝固分子マーカー等の測定が可能となります。これにより、血栓・止血領域における幅広い検査オーダーに対して本製品1台で測定が可能となります。
(12) 2020年8月 当社が製造販売を行うRAS遺伝子変異検出キット「OncoBEAM™※8 RAS CRCキット」を用いた、血液を対象とする大腸がんRAS遺伝子※9変異検査が保険適用されました。
※8 OncoBEAM™:
Johns Hopkins大学が開発したBEAMing技術(Bead, Emulsion, Amplification, and Magneticsの各頭文字をとって命名された、高感度PCR技術とフローサイトメトリー技術を融合させた遺伝子解析手法)によって血中の微量遺伝子変異を検出する当社の技術名称。
※9 RAS遺伝子:
RAS遺伝子(KRAS/NRAS遺伝子)変異を有する患者さんは、抗EGFR抗体薬投与により利益(延命効果、腫瘍縮小)が得られない可能性が高いため、コンパニオン診断として治療に先立ちそれらの遺伝子変異検査が行われる。
(13) 2020年8月 川崎重工業株式会社及び当社の共同支配企業である株式会社メディカロイドは、国産初の手術支援ロボットシステム「hinotori™ サージカルロボットシステム」の製造販売承認を取得いたしました。
(14) 2020年9月 川崎重工業株式会社及び当社の共同支配企業である株式会社メディカロイドが、製造販売を行う手術支援ロボットシステム「hinotori™ サージカルロボットシステム」が保険適用されました。
(15) 2020年11月 当社とエーザイ株式会社が共同で開発を進める、血漿を用いたアルツハイマー病診断法に関する最新データを第13回アルツハイマー病臨床試験会議において、当社が発表いたしました。
(16) 2020年11月 当社は、自社の全自動免疫測定装置 HISCL™-5000/HISCL™-800を用いて、SARS-CoV-2の抗原検出が可能なSARS コロナウイルス抗原キット「HISCL™ SARS-CoV-2 Ag 試薬」について、体外診断用医薬品としての製造販売承認を取得し保険適用されました。
(17) 2020年12月 当社は、インターフェロン-λ3 キット「HISCL™ IFN-λ3 試薬」の製造販売承認を取得いたしました。本製品と全自動免疫測定装置 HISCL™-5000/HISCL™-800を用いて血清中のインターフェロン-λ3を測定することで、SARS-CoV-2陽性患者における重症化リスク判定を補助するための情報を提供いたします。
(18) 2020年12月 国立大学法人 神戸大学と当社は、COVID-19の新たな血液検査法として、SARS-CoV-2に対するT細胞免疫応答を検出可能とするELISPOT法に関する共同研究を実施しており、その臨床評価の概要と結果について発表いたしました。
(19) 2021年2月 当社が製造販売を行うインターフェロン-λ3 キット「HISCL™ IFN-λ3 試薬」が、SARS-CoV-2陽性患者における重症化リスク判定を補助する検査キットとして保険適用されました。
(20) 2021年2月 当社が製造販売を行う遺伝子変異解析セット(がんゲノムプロファイリング検査用)「OncoGuide™ NCCオンコパネル システム」に関して、製造販売承認の一部変更承認を取得いたしました。124遺伝子の変異・増幅、13遺伝子の融合及びマイクロサテライト不安定性(MSI)の検出が可能になることで、診断や抗がん剤選定など、医師の治療方針決定を補助する、より詳細な遺伝子情報の提供が可能となります。
(21) 2021年2月 当社は、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原を個別に検出可能な検査試薬「HISCL™ インフルエンザ 試薬」について、体外診断用医薬品としての製造販売承認を取得し保険適用されました。
(22) 2021年3月 当社は第15回アルツハイマー・パーキンソン病学会において、エーザイ株式会社と共同で開発を進めている、血液を用いたアルツハイマー病診断法に関する最新データを発表いたしました。
(23) 2021年3月 当社は血球計数検査分野における次世代フラッグシップモデル「多項目自動血球分析装置XRシリーズ」及び白血球3分類コンパクトモデル「多項目自動血球計数装置XQシリーズ」の発売を発表いたしました。

なお、当連結会計年度における研究開発費は22,517百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02015] S100LP4E)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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