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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LTRR (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、自動車電池、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池、その他の事業について、基盤技術から製品・製造技術に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
自動車電池の研究開発は、国内においては、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、㈱GSユアサ エナジーの技術開発部門などがそれぞれ実施しております。また、海外においては、海外生産拠点の技術開発部門、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、GS Yuasa Asia Technical Center Ltd.などがそれぞれ実施しております。産業電池電源の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、産業電池生産本部技術部、電源システム生産本部開発部、ライティング製造部、㈱ユアサメンブレンシステムの技術生産部などがそれぞれ実施しております。車載用リチウムイオン電池の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱ブルーエナジーの技術開発部などがそれぞれ実施しております。その他事業の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱ジーエス・ユアサ テクノロジーの技術部などがそれぞれ実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は11,201百万円であります。
当連結会計年度における各事業別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
(1)自動車電池
自動車電池においては、国内、海外における自動車用鉛蓄電池、二輪車用鉛蓄電池に関する研究開発を実施しております。
国内自動車用鉛蓄電池の分野では、業務用車両向けのPRODAシリーズをリニューアルした「PRODA X」を商品化し、近年増加しているアイドリングストップ機能付きトラックや、各種電装品の増加による電気負荷の増大に対応しました。
国内二輪車用鉛蓄電池の分野では、レジャー用バイク、一般生活用のコミューターバイクなど、各車両用途に適応した新技術の開発を進めております。二輪車においてもアイドリングストップ車やハイブリッド車などの環境対応車両への関心が高まってきており、当社グループの高い耐久性能と充電受入性能を実現した二輪車用鉛蓄電池が採用されております。また、これら環境対応車両専用の二輪車用鉛蓄電池の開発も進めております。
海外自動車用鉛蓄電池の分野では、海外で生産及び使用される充電制御車やアイドリングストップ車用鉛蓄電池の製品・製造技術の開発を進めており、2015年に株式取得をしたトルコのInci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiにおいて、欧州市場向けの高性能始動用鉛蓄電池「YBX5000」シリーズのLN系及びLBN系の計7品種、更にはアイドリングストップ車用鉛蓄電池「YBX7000」シリーズのLN系及びLBN系の計5品種を開発し、欧州市場にて販売を開始しました。また、海外で生産及び使用されるハイブリッド車及び電気自動車用補機電池の開発を進め、順次市場に展開しております。
海外二輪車用鉛蓄電池の分野では、東南アジア地域での輸出向け中型二輪車の生産拡大に伴い、中型二輪車用の中容量クラスの制御弁式鉛蓄電池を開発し、同地域のそれぞれの生産拠点において順次市場に展開しております。また、今後も大きな成長が見込まれるインド市場向けに、コミューターバイク用に加えてアイドリングストップ車用の制御弁式鉛蓄電池を開発し、品種の拡大を図るとともに、新車採用されております。また、欧州高級車のシステム起動及びバックアップ用の電池として、二輪用電池技術を利用しつつ、特別な排気構造を備えた制御弁式鉛蓄電池を開発し、欧州補修市場へ参入しており、本用途での品種拡大を図っております。
この分野に係る研究開発費は、1,914百万円であります。

(2)産業電池電源
産業電池及び電源装置事業では、産業用鉛蓄電池、電源装置、太陽光発電用パワーコンディショナ、産業用リチウムイオン電池、照明、環境関連機器に関する研究開発を実施しております。
産業用鉛蓄電池の分野では、北米などの海外市場で需要拡大が見込めるデータセンタ用途や5G基地局用途向けに、ハイレート短時間のバックアップ性能を大幅に向上させた制御弁式鉛蓄電池の開発に取り組んでおります。現在、量産ラインでの先行試作を順調に進めており、今後、製品ラインナップの拡充を計画していきます。また、ベトナム工場で進めている産業電池の生産拡大について、一部品種でサイクル性能の向上を達成しました。停電が多いアジア・アフリカ地域の通信や発電機・太陽光併設の新エネ向け需要に対しての顧客獲得を目指しております。パキスタンでは頻繁に発生する停電用の電池として、安定したサイクル性能を有するEB電池の現地生産化を進め、販売を開始しました。今後も、電力事情の悪い地域での同電池の需要は増すと考えており、現地生産化を推進していく計画です。
日本国内では、MSE電池の内部構成部材の設計最適化により、期待寿命は従来MSE電池と同じ7~9年でありながら、従来品より軽量化を実現し質量効率を約5%向上させたMSE-LT電池を開発し、2021年度より販売開始しております。
フォークリフト用電池では、充電時に硫酸ミストの排出がなく、また、防爆性能も付与したフィルター付きフロート液栓を開発しました。2021年度より中国にて採用を開始していく予定です。また、中国拠点では、液攪拌充電装置に対応したバッテリの販売を開始しました。液攪拌充電器を使用することで、従来に比べて少ない電気量で充電を完了させることができます。
電源装置分野では、三相連系蓄電システム「ラインバックマイスター」を開発しました。蓄電池付き太陽光PCSとして業界最高効率となる96.5%を達成し,設置床面積を従来機より約40%削減しました。これまでの「停電対応型」や「ピークカット型」に加えて「エネルギーマネジメント型」に対応することによって、柔軟な電力制御が可能となり、系統安定化やVPPといったエネマネ市場にも適用可能となります。本製品と当社製EV充放電器「VOXSTAR」を組み合わせ自立連系が可能となるV2Xシステム(Vehicle to Everything)を構築することで、BCP対応のみならず、EV車両の電力を柔軟に活用することができます。また、超軽量、屋外型交流無停電電源装置「CAVSTAR-Sky」を開発しました。リチウムイオン電池を搭載し、アルミ筐体を採用することで、質量約20㎏の超軽量化を実現したため、電柱への腕金固定や壁掛け固定、メッセンジャーワイヤーへの吊架など、場所を選ばず柔軟な設置が可能となります。防災用CCTVカメラや通信機器、情報表示板など、さまざまな負荷において、停電時や災害時における初動対応に必要なバックアップ時間を確保します。
産業用リチウムイオン電池の分野では、リチウムイオン電池モジュール「LIM30HLシリーズ」の販売を開始しました。従来の「LIM25Hシリーズ」と同寸法でありながら、定格容量の増加を実現し、内部抵抗を低減した上位互換品です。従来品と同様に回生・アシスト機能・急速充電を実現する優れた高率充放電性能を有しており、世界的な排ガス規制により求められる大型産業車両での電動化、ハイブリッド化に貢献します。さらに、リチウムイオン電池を安心・安全・安定して使用して頂く上で有益な、故障予兆検知技術について、弊社はNTTコミュニケーションズ株式会社と共同でAIを活用した技術開発を進めてきました。本技術の開発に成功したことにより、偶発故障の可能性のある蓄電池と正常な蓄電池とを早期に判別し、予防保全することで故障によるシステム停止を未然に防ぐことができる可能性を見出しました。今後、商用環境への適用に向け、更なる研究開発を重ね、安心・安全・安定した社会インフラとしての蓄電池利用に貢献します。その他、「2020年度 需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金」により、GSユアサ京都事業所内にバーチャルパワープラント対応の電力貯蔵システムを導入しました。今後拡大すると予想される、電力需給バランス調整・ピークカット・事業継続計画(BCP)のシステム構築、運用ノウハウを蓄積し、拡販に繋げたいと考えております。
照明分野では、「省エネ」+「省資源」をキーワードに独自性のある研究開発を進めています。2019年度省エネ大賞「資源エネルギー庁長官賞」を受賞したLEDランプ『LEGA:LAMP-R』に続き、2020年度後半にはLEDユニット交換方式を採用した次世代型LED道路照明器具『JRB2200シリーズ』を市場に展開しました。
環境関連機器の分野では、電解隔膜技術を応用したイオン分離技術の開発を進めており、固液分離技術と合わせた総合的な水資源の有効利用技術の開発に取り組んでいます。また、水処理技術を応用した有価物濃縮・回収に関する開発を進めており、希少金属や微細藻類への適用を計画しております。
この分野に係る研究開発費は、2,101百万円であります。

(3)車載用リチウムイオン電池
車載用リチウムイオン電池事業では、㈱ブルーエナジーで生産を行うHEV(ハイブリッド車)用リチウムイオン電池、㈱リチウムエナジージャパンで生産を行うEV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)用リチウムイオン電池の開発を実施しております。さらに車載用12Vリチウムイオン電池に関しても事業化のための積極的な開発を進めております。
車載用リチウムイオン電池の分野は世界的に、厳しい性能競争、価格競争が展開されておりますが、この分野のパイオニアとしていち早く取り組んできた当社としましては、安全性、信頼性を第一に考えながら、競争力のある製品開発に努めております。
本年3月には、トヨタ自動車株式会社様より、当社の開発したハイブリッド車用リチウムイオン電池「EHW4S」につきまして、「技術開発賞」を授与頂きました。この「技術開発賞」は、革新的な技術でものづくりを推進したサプライヤーに授与される賞であり、「EHW4S」で当社従来製品から10%以上の軽量化と20%以上の小型化を実現したことが評価されたものと考えております。今後も技術力をさらに磨き、環境対応車の普及拡大に貢献してまいりたいと考えております。
また、車両の電動化が進む中、更なる性能向上がリチウムイオン電池に求められておりますが、現在の材料、構造を前提とした性能向上には限界が見えつつあります。当社では、今後ともこの分野での競争力を維持、発展させるために、ポストリチウムイオン電池の検討として、次世代正極、次世代負極材料の開発並びに、電池構造、電池製造方法の開発を実施しております。
この分野に係る研究開発費は、6,901百万円であります。

(4)その他
その他事業では、航空宇宙用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。さらにポストリチウムイオン電池の基礎研究を実施しております。
航空用途では、米国ボーイング社787型機に搭載されるリチウムイオン電池を納入中です。宇宙用途では、液体燃料ロケット「H-ⅡA」、「H-ⅡB」や「イプシロン」に当社のロケット用リチウムイオン電池を納入しております。2016年12月より、宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機」によって、宇宙ステーションの電源として搭載される当社のリチウムイオン電池の輸送が開始され、2020年5月21日に打ち上げられた「こうのとり9号機」によって、すべての電池の輸送は完了しました。
この分野に係る研究開発費は、284百万円であります。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02089] S100LTRR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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