有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LL8G (EDINETへの外部リンク)
株式会社A&Dホロンホールディングス 研究開発活動 (2021年3月期)
当社グループは“はかる”を事業領域として様々な計測機器を開発しておりますが、顧客要求に応える機器開発及び未来を支える計測技術の追求を研究開発活動の基本としております。
現在の研究開発は主として当社の設計開発本部において推進しておりますが、研究開発スタッフは、当社グループ総従業員数の約15.7% 399名、当連結会計年度における研究開発費の総額は5,065百万円であり、セグメント別の研究開発の状況は次のとおりであります。
(1)計測・計量機器事業
当事業における研究開発スタッフは324名、当連結会計年度における研究開発費は4,176百万円であり、分野別の主要課題及び成果は次のとおりであります。①計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)
DSPシステムは、計測・制御・シミュレーション・解析を様々な分野に応用が可能なフレキシブルなシステムでありますが、当連結会計年度も前期に引き続き製品ラインナップの強化及びアプリケーションシステムの充実に努めました。自動車産業は「CASE(Connected;コネクティッド、Autonomous;自動化、Shared;シェアリング、Electric;電動化)」時代を迎え、車載向けECU(Electronic Control Unit)ソフトウェアの規模は指数関数的に増大しており、その検証効率をいかに高めるかが、車載向けECUを開発するメーカー各社にとって喫緊の課題となっております。
そこで、早期に検証を行い、効率を高める有効な手段としてSILS(Software In the Loop Simulation)が注目されておりますが、車載機器開発やテストツール製品の販売・サポートを行ってきた株式会社ユビキタス AI と共同でSILS製品の開発を行い市場投入しました。SILSは、ECUや、車両などのハードウェアの完成を待つことなく、コンピュータ上の仮想シミュレーションによって開発中のソフトウェアの検証を可能にします。自動で数多くのテストが実行できるため、ECUソフトウェアの信頼性を効率よく向上することが可能です。
DSP応用試験機では、タイヤ試験機においてかねてより要望が増えていた低温環境下の氷結路走行時のタイヤ接地挙動を試験する環境ゴムブロック接地試験装置を受注し納入しました。また、同様にスリップ路での走行状況を台上で試験するために大型ドラムに散水機能を持ち、任意の水深でのタイヤ走行試験を行うことができる全天候試験機を開発し、受注しました。さらに、新時代のタイヤ開発手法として期待されるタイヤHILS試験機の開発を進めております。
②計測機器
計測機器では、自動引張試験機などの高付加価値製品において複数台の納品実績を得たほか、卓上タイプの小型引張試験機MCTシリーズが、コロナ禍の中でもeコマースをはじめ、堅調に販売台数が推移していることから、MCTシリーズに低荷重領域対応機能を付与したMCT-2150Wを新規に市場投入しました。③半導体露光装置関連ユニット
電子ビーム偏向制御用のデジタル/アナログ変換器(D/A変換器)につきましては、顧客要求によるコンパクト化、低消費電力化、空冷方式から水冷方式へ転換するための開発が、設計段階から試作段階に進んでおります。また、連結子会社である㈱ホロン向けのアナログユニットも設計段階から試作段階に進捗いたしました。一方、ビームユニットにおきましては、ビーム装置用の高電圧電源ユニットの大出力、高安定化を図り、電源の適用装置の範囲を拡げました。電子銃ユニットでは信頼性を上げるために構造の見直しに着手しました。また、㈱ホロンとは継続して技術交流を進め、システムの高性能化を目指した検討を進めております。
④ 計量機器
計量機器につきましては、当社の汎用電子天秤の中心機種であるGXシリーズの新製品として、防塵・防水電子天びん「GX-AWP/GF-AWPシリーズ」14モデル、ひょう量8kg~32kgの防塵・防水中量級天びん「GX-M/GF-Mシリーズ」14モデルを開発し、市場投入いたしました。また、本質安全防爆台はかり「HVW-CEPシリーズ」にひょう量300kg,600kgの8モデルを追加しました。これらの製品により、液体・粉体の計量や爆発性ガスを使う環境など、様々な環境で使用できる製品のラインナップを強化いたしました。商品検査機シリーズでは、昨年度販売開始したウェイトチェッカ用インジケータ「AD4412-CW」について、海外需要に対応するため、表示部をステンレス仕様に変更した「AD4413-CW」を開発し、市場投入いたしました。また、比較的重量の重いダンボールやパレットの欠品・重量チェックを目的としたウェイトチェッカ「AD4942B/AD4943B」を開発し市場投入を行いました。
さらに、金属異物を高感度で検出することができる金属検出機「AD-4976シリーズ」には、大型の商品を検査可能とする大型間口タイプの3機種「AD4976-H3525/H4517/H4525」をラインナップに追加しました。また、異物検査後の商品を選別するためのコンベアドロップ選別機「AD4982-2540」を開発し、市場投入を行いました。今後は選別機のラインナップも充実させ、商品検査機シリーズを総合的に販売できるように、商品シリーズを増やして行きたいと考えております。
工業計測機器部門では、大容量・高速・長時間計測に対応するデータアクイジション装置として、既存品のオムニエース RA2300Aを大幅に刷新した RA3100を市場投入し、既存市場の維持と新規市場への展開を始めました。また、工業計測用としてロングセラーのストレンアンプのリニューアルモデルの開発を進めており、2021年度中の市場投入を予定しております。
(2) 医療・健康機器事業
当事業における研究開発スタッフは75名、当連結会計年度における研究開発費は888百万円であり、分野別の主要課題及び成果は次のとおりであります。① 医療機器
医療用血圧計につきましては、医療機器(ホスト機器)へ組込まれた状態で使用する非観血血圧モジュールTM-2917を開発し、販売を開始しました。従来モデルに昇圧測定機能を追加し、使用用途が拡がっております。また、Bluetoothモジュール、及びNFCモジュールを搭載した、パルスオキシメータ TM1121をリニューアルし、販売を開始いたしました。
さらに、生体情報モニタ「TM-2590」と組み合わせることで、ナースステーションで最大6人の入院患者の心電図波形、心拍数、血圧値、体温などのバイタル情報を無線管理することができる、コンパクトサイズのセントラルモニタ「リモートモニタ TM-2126」の開発を行い、販売を開始いたしました。
医療用計量器につきましては、透析市場向けのデジタルスケールベッド製品に新型液晶を採用しバックアップ機能を追加したDB-N135ADを開発・市場投入しました。
② 健康機器
健康機器につきましては、Bluetooth Low Energy内蔵血圧計 UA-651BLE Plus、音声機能付き血圧計UA-1030T PlusなどPlusシリーズとして5モデルの血圧計を日本市場向けとして開発しました。
また、体温計のPlusシリーズとしてBluetooth Low Energy内蔵体温計UT-201BLE Plusについても日本市場への投入を行いました。Bluetooth Low Energy内蔵の製品群は、スマートフォンアプリで測定データの取得を行い、日々の健康管理を行うのに最適な製品です。
体組成計につきましては、スマートフォンアプリと連携し、体重や体組成の変化を光でお知らせするBluetooth Low Energy内蔵体組成計UC-421BLEを開発しました。体組成計アルゴリズムは、TANITAアルゴリズムを搭載しており、日本発の技術標準を確立し、グローバルスタンダードを目指した製品になります。
その他、血圧計を中心にグローバルに多機種の自社ブランド、OEM、ODMの製品展開を行い、販売の拡大につなげることができました。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02344] S100LL8G)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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