有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LU7N (EDINETへの外部リンク)
森永乳業株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)
(1)研究方針
乳の優れた力を探り、最大限に活用することをメインテーマにしています。その価値を、「おいしさ」「栄養」「健康」「安全・安心」の面から追求し、人々の健康と豊かな生活に貢献するさまざまな商品に活かしています。夢のある新たな商品作りと将来に向けた技術革新をミッションとして、研究開発に取り組んでいます。当社グループの研究開発体制は、以下のとおりです。
〔研究本部〕
◆研究企画部
各研究所から生まれるさまざまな研究成果を横串的に統合し、経営・事業部門と協働した研究戦略の策定、栄養・機能性食品の開発における臨床試験計画の立案支援、円滑な研究開発機能の維持発展に必要な学術情報の収集・発信、研究情報の広報活動、研究環境の整備といった業務を行っています。
◆食品開発研究所
おいしさと高い品質、創造性あふれる商品を継続的に生み出すために、原料選定からこだわり、アセプティック(無菌)充填、発酵、フリージングなどの食品加工技術をはじめ、物性や風味解析などによる評価技術、おいしさと安全と環境を守るパッケージング技術など、つねに新たな発想で技術を開拓し、商品開発を行っています。
◆健康栄養科学研究所
長年の栄養科学研究で培った成果を、赤ちゃんの健やかな発育を願う育児用ミルクや、生活の質の改善と各種疾病特有の栄養状態に配慮した医療・介護食、さらに最先端の健康科学研究を反映させた身体機能の改善といった、人の一生における健康と栄養の役割を追求し、その成果をトータルコンセプトとした商品化を行っています。
◆素材応用研究所
乳は、乳製品のほか、さまざま乳素材として数多くの食品に利用されています。また、ビフィズス菌などの菌末、ラクトフェリン、アロエ素材などの機能性素材は、人々の健康維持増進への貢献が期待されています。これらの素材の技術開発と健康機能性の追求、差別化高付加価値化商品につながる応用開発による価値提供を行っています。
◆基礎研究所
医食同源の観点から、食の研究は食品のみならず広く医療や社会との関わりへとテーマが大きく広がっています。最先端の研究手法を活用した、腸内菌叢などの生体内環境と生命現象との関係の解明、並びに腸内細菌をメインターゲットとした新素材や新機能性の探索・発見を通じて、新たな価値創出と未来に向けた事業基盤の確立を目指しています。
◆フードソリューション研究所
お客様の視点で商品の特性を厳しく分析し、当社商品のおいしさや乳素材の特性を生かしたレシピを、一般のお客様や業務用商品をご利用いただくプロの方向けに考案、提案するとともに、外部モニターや専門技術者とともに商品や試作品の品質、風味、調理方法について評価し、その結果を商品開発にフィードバックしています。
〔生産本部〕
◆装置開発センター
商品を安全に効率よく生産し、環境に配慮した装置・システムを中心とした「生産技術」の研究開発を行っています。これまでに開発したものは、超高温滅菌装置や無菌バルブなど直接生産に係る装置から、各種の自動検査装置などまで幅広く、特に次亜塩素酸水の特性を食品製造工程に活用する微酸性電解水生成装置「ピュアスター」も注目を集めています。
(2)研究開発費
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は4,779百万円であり、セグメント別には以下のとおりです。食品 | 4,769 | 百万円 |
その他 | 9 | 〃 |
計 | 4,779 | 〃 |
(3)主な研究開発活動
① 飲料
気分、シーンあるいは季節に合った嗜好性を重視した商品と、健康志向の高まりに応えるべくインナービューティや栄養バランスをサポートする健康機能にも配慮した商品を開発・発売しました。◆「マウントレーニア カフェラッテ」シリーズ‥‥桜葉エキスを加えた「さくらラテ」、「リッチカフェモカ~香るヘーゼルナッツ~」、「ハニーハグラテ」、「焦がしバターキャラメル」、「ソイラテ」
◆「森永のおいしい牛乳」シリーズ‥‥たんぱく質を手軽に摂取できる「森永のおいしい高たんぱく脂肪0(ゼロ)」
◆「サンキスト 超ぶどう」‥‥ぶどう5房分の果汁由来ポリフェノールを含み、健康感を同時に楽しめるジュース
◆「リプトン さくらティーラテ」‥‥さくらの優しい香りを加えたティーラテ
◆「毎朝爽快Lightピーチレモネード味」‥‥腸内環境を良好にし、お通じを増やす機能性表示食品の清涼飲料水
◆「肌うるおいセラミド」‥‥肌のバリア機能(保湿力)の維持が期待できる宅配専用の機能性表示食品
◆「Piknik(ピクニック)」シリーズ‥‥シリーズ期間限定商品において1番人気のあった「Piknik(ピクニック) メロン」を、発売40周年記念商品「Piknik(ピクニック) メロンオ・レ」として復刻
◆「Miloha(ミロハ)」シリーズ‥‥1日不足分のカルシウムと、3種のミネラル(カリウム、鉄分、亜鉛)を配合した「バナナオ・レ」、および4種のビタミン(A、B₁、C、D)を配合した「フルーツオ・レ」
② デザート
嗜好性を重視した商品と健康意識の高まりを受けた「ロカボ」(緩やかな糖質制限=新時代の適正糖質摂取)を考慮したプリンを開発・発売しました。
◆「通のこだわり」シリーズ‥‥シリーズ第1弾“みっしり濃密で、きめ細かな舌ざわり”を追求した「通のこだわり濃密プリン」
◆「牛乳プリン」シリーズ‥‥発売25周年を記念し、なつかしくやさしい味わいの「珈琲牛乳プリン」、「いちご牛乳プリン」、「抹茶牛乳プリン」
◆「おいしい低糖質プリン」シリーズ‥‥当社プリン比(森永の焼きプリン・同量当たり)で糖質を約70%カットした「キャラメル」と約75%カットした「チョコレート」
③ ヨーグルト
ビフィズス菌等の当社独自の素材や技術を活かし、おいしさと健康・栄養を兼ね備えた商品を開発・発売しました。
◆「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」シリーズ‥‥ヨーグルトの底にソースを敷いた「白桃ソース入」、「洋梨ソース入」、「キウイソース入」、「マンゴーソース入」、ソース別添えの「ゆず蜜ソース付」、「Wソース抹茶&あずきソース」、2021年4月発売の「プルーンソース入」と「レモンジンジャーソース付」
◆「森永アロエヨーグルト」シリーズ‥‥“健康素材であるアロエの持つ力とおいしさを提供する”というブランドコンセプトのもと、「ダブルベリー」、「ごろっと食感のむヨーグルト」、「3倍大粒」、「マンゴー果肉プラス」
◆「ビヒダスヨーグルト」シリーズ‥‥栄養機能食品(カルシウム)「のむヨーグルト脂肪ゼロ鉄分+カルシウムプルーン味」、同じく(ビタミンE)「ビタミンC+ビタミンE レモン味」。また、「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する機能」と「大腸の腸内環境を改善し、腸の調子を整える機能」という2つの機能性表示が消費者庁に受理された日本初のヨーグルト「KF」、「KFドリンクタイプ」を2022年発売予定
◆「もちっコリヨーグルト」シリーズ‥‥タピオカとナタデココのW食感が楽しめる杏仁ミルク風味の新感覚ヨーグルト第1弾「もちっコリヨーグルト」、第2弾「マンゴー風味」
◆「1日不足分の鉄分 のむヨーグルト」‥‥ヨーグルト業界初の常温保存可能な殺菌ドリンクヨーグルト。保存時の利便性が求められるEC(インターネット上でモノを売買する市場)先行で発売
◆「PROPプロテインヨーグルト プレーン味」‥‥牛乳由来のプロテイン10gを摂ることができるドリンクヨーグルト
◆「トリプルヨーグルト」シリーズ‥‥1つの商品で血圧、血糖値、中性脂肪の3つの機能性表示はそのままに、砂糖を不使用にした「砂糖不使用ドリンクタイプ」および「砂糖不使用」。管理栄養士に血圧、血糖値、血中脂質に関する食生活相談ができる「生活習慣サポート110番」情報をパッケージに記載し、同相談窓口を本格稼働
◆「森永おいしいトマトヨーグルト」‥‥医師が健康のために積極的に食べている食材1位に選ばれたトマトを採用したトマト果肉の食感をしっかりと感じられるヨーグルト
◆「ナタデココ&キウイヨーグルト」‥‥いつでもどこでも小腹を満たすことができるシールド乳酸菌配合のハンディタイプヨーグルト
④ アイスクリーム・氷菓
最近の流行を取り入れつつ、高級感、贅沢感、新食感、濃厚な風味、満足感といった嗜好性へのこだわりと健康感を併せ持った商品を開発・発売しました。
◆「PARM(パルム)」シリーズ‥‥ココアクッキーをコーティングチョコに混ぜ込みざくざくとした食感を味わうことができる「クッキー&チョコレート」、香り豊かなアッサム紅茶と、深い渋みが特徴の和紅茶をブレンドした「ロイヤルミルクティー~和紅茶仕立て~」
◆「PINO(ピノ)」シリーズ‥‥アーモンド粒をアーモンドチョコに混ぜ込み高級感をあげた「やみつきアーモンド」、苺アイスにあまおう苺を使用した「あまおう苺」
◆「MOW(モウ)」シリーズ‥‥甘く熟したいちご果汁とコクのある「森永ミルク 加糖れん乳」を使用したいちご練乳アイス「甘熟(かんじゅく)いちご練乳」、新シリーズ「MOW PRIME(モウ プライム)」として“ミルクのおいしさを追求したアイス”と“厳選した素材感のある具材”とのマリアージュによる「新スイーツアイス」第1弾「北海道十勝あずき」
◆「ナタデココ in杏仁豆腐」‥‥少しやわらかくなったタイミングで混ぜると“ふわふわ”とした新しい食感の濃厚な杏仁豆腐アイスとナタデココの食感のコントラストを楽しめるカップアイス、2021年4月発売の「アイスバー(6本入り)」
⑤ チーズ
うま味にこだわったり、新食感のチーズを開発・発売しました。
◆「クラフト 無垢」シリーズ‥‥フランス産カマンベールを使用した本格的な味わいを気軽に自宅で楽しめる「カマンベール入りチーズの余韻」
◆「クラフト ワールドセレクト」シリーズ‥‥クリーミーなカマンベールのコクと旨みが楽しめるスライスチーズ「カマンベール入りとろけるスライス7枚」
◆「クラフト 濃いとろけるスライス7枚」‥‥当社独自のチーズ原料をブレンドし、濃厚なコクとうま味のスライスチーズ
◆「クラフト もちもちさくら6P-あずき仕立て—」‥‥“さくら”と“あずき”の風味を組み合わせ、和の要素を高めた新食感のチーズデザート
⑥育児用ミルク
菌末配合調製粉乳の製造に関する承認を厚生労働大臣より取得(97期掲載済み)したことにより、ビフィズス菌の配合が日本で初めて(※)認められた育児用ミルクの商品化を進めてまいりました。
※Mintel GNPDを使用した森永乳業㈱調べ 2020年7月 日本国内で製造されている乳幼児向け調製粉乳において
◆ビフィズス菌入りフォローアップミルク「森永チルミル」‥‥離乳期から幼児期の腸内環境に適した「ヒトにすむタイプ」の“生きた”ビフィズス菌(M-16V・BB536)2種類を配合してリニューアル
⑦健康・栄養食品
女性や高齢者にとって、より良い健康生活を提案できる栄養食品群の研究開発を推進しています。
◆「夜つくるわたし ピンクグレープフルーツ風味」‥‥「働く女性を応援する」EC先行で、睡眠の質を高めること(起床時の疲労感を軽減)を表示した機能性表示食品(飲料)
◆「メモリービフィズス菌」‥‥ビフィズス菌の数は加齢とともに減っていくことから新たな可能性に着目、特に中高年の方を対象としたビフィズス菌MCC1274(B.breve)配合の医療機関向けサプリメント
◆ とろみ調整用食品「つるりんこQuickly」‥‥2020年12月18日に消費者庁より 特別用途食品 えん下困難者用食品 とろみ調整用食品の表示許可を受けました。2018年4月のとろみ調整用食品の区分追加以降に表示許可を受けた第1号
◆栄養補助食品シリーズ‥‥飲みやすさに配慮したジュレタイプの飲料「エンジョイすっきりクリミールジュレ」と効率的なエネルギー摂取に配慮したゼリー「エンジョイMCTゼリー200」を株式会社クリニコから発売
⑧ その他食品
日本初の長期・常温保存可能な豆腐の製法を改良し、コク・甘味・うま味を凝縮しました。
◆「森永とうふ」シリーズ‥‥新製法「こだわり挽き搾り製法」により、皮に由来する雑味をなくし、コク・甘み・旨みを凝縮、なめらかさや口どけの良さを改良した「絹とうふ」「絹とうふしっかり」
⑨ 森永製菓株式会社とのコラボレーション
お互いのブランド価値を高めることを目指し、森永製菓株式会社の「たべる乳酸菌」シリーズや「inブランド」などとパッケージコラボレーションしました。
◆「たべる乳酸菌」シリーズ‥‥人が持つ健康力を高める当社保有のシールド乳酸菌を配合した「たべる乳酸菌ヨーグルト4ポット」、「のむシールド乳酸菌ピーチミックス」、「のむシールド乳酸菌ヨーグルトハンディスタイル」、「シールド乳酸菌サプリ」
◆「inPROTEIN」シリーズ‥‥森永製菓の「inブランド」から、いつでも手軽にプロテインが摂取できる「ココア風味」、「カフェオレ風味」、「ストロベリーヨーグルト風味」飲料、および「のむヨーグルト」を2021年4月発売
◆「食べる甘酒ヨーグルト」‥‥「森永甘酒」(森永製菓)の酒粕、米麴にヨーグルトを掛け合わせたヨーグルトを2021年6月発売
⑩ 学術・研究
〔ビフィズス菌〕
◆ ヒト腸管に棲息するビフィズス菌(Human Residential Bifidobacteria, HRB)による健康増進効果の可能性に関するレビュー「Insights into the reason of Human-Residential Bifidobacteria (HRB) being the natural inhabitants of the human gut and their potential health-promoting benefits」が科学雑誌「FEMS Microbiology reviews」誌に2020年5月1日掲載
◆ ビフィズス菌A1(Bifidobacterium breve A1) が、軽度認知障害(MCI)の疑いがある方の認知機能を改善する作用を確認、その研究論文「Probiotic Bifidobacterium brevein improving cognitive functions of older adults with suspected mild cognitive impairment: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial(軽度認知障害の方を対象としたB. breve摂取による認知機能改善作用-プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験-)」が、科学雑誌「Journal of Alzheimer’s Disease」に2020年7月3日掲載
◆ 北里大学(現慶応義塾大学講師)の西山助教を中心とした共同研究で、ビフィズス菌ロンガム種は菌体外ベシクルの産生を通じてムチンに結合するタンパク質を放出していることを明らかにしました。その共同研究成果「Extracellular Vesicles Produced by Bifidobacterium longum Export Mucin-Binding Proteins」が科学雑誌「Applied and Environmental Microbiology」誌に2020年9月17日掲載
◆ 鹿児島大学の藤田准教授と共同で、離乳期以降の腸内でビフィズス菌が糖を利用する仕組みについて研究を進め、ビフィズス菌ロンガム種がアラビアガムを利用する仕組みを解明しました。その共同研究成果「Galactosyl-α-L-Arabinofuranosidase for the Assimilation of Gum Arabic Arabinogalactan Protein in Biffidobacterium longum subsp.longum」が、科学雑誌「Applied and Environmental Microbiology」誌に2021年3月5日付Web版に掲載
◆ ビフィズス菌トレプロジェクト‥‥「ビフィズス菌」と「知識」「食事」「運動」「こころ」を組み合わせて毎日の生活に取り入れていくことで、カラダの内側と外側の両面から大腸の腸内環境改善を目指すプログラムです。第1弾“トップアスリートの「長友佑都」さん~長友選手の腸内環境改善をサポートし更なる進化へ~”、第2弾“#戸板女子短大生100人のビフィズス菌トレ”を実施。新たに、新体操の皆川選手、大岩選手ら5名の「ビフィズス菌トレ」を開始
〔ラクトフェリン〕
◆ ラクトフェリンと呼吸器感染症に関する国内外の研究成果をまとめた総説「ラクトフェリンの呼吸器感染ウイルスに対する作用」が、「薬理と治療」誌2020年4月号(4月28日)に掲載
◆ 長野県松本市、信州大学との産官学連携での4件共同研究成果が、科学雑誌に掲載されました。
・「The Preventive Effect of Lactoferrin-Containing Yogurt on Gastroenteritis in Nursery School Children—Intervention Study for 15 Weeks(ラクトフェリン配合ヨーグルトの保育園児の胃腸炎に対する予防効果‐15週間介入研究)」が「International Journal of Environmental Research and Public Health」誌に2020年4月7日掲載
・「Effects of Lactoferrin-Fortified Formula on Acute Gastrointestinal Symptoms in Children Aged 12–32 Months: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial(ラクトフェリン配合育児用ミルクの12-32ヶ月齢の小児の急性胃腸症状に対する効果:ランダム化二重盲検プラセボ対照試験)」が、「Frontiers in Pediatrics」誌に2020年5月19日掲載
・「Effects of Lactoferrin on Sleep Conditions in Children Aged 12-32 Months: A Preliminary, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial(ラクトフェリンの12-32ヶ月齢の小児の睡眠状態に対する効果:予備的ランダム化二重盲検プラセボ対照試験)」が、「Nature and Science of Sleep」誌に2020年11月29日掲載
・「Effects of Lactoferrin on Prevention of Acute Gastrointestinal Symptoms in Winter: A Randomized, Double-Blinded, Placebo-Controlled Trial for Staff of Kindergartens and Nursery Schools in Japan(ラクトフェリンの冬の急性胃腸症状の予防に対する効果:日本の幼稚園、保育園職員でのランダム化二重盲検プラセボ対照試験)」が「International Journal of Environmental Research and Public Health」誌に2020年12月21日掲載
〔腸内細菌〕
◆ 株式会社DeNAライフサイエンスおよび東京大学医科学研究所附属ヒトゲノム解析センターとの共同研究で、初めて日本人の腸内細菌に対する網羅的なヒトゲノム解析を行い、遺伝要因の影響を確認し、その研究論文「Genome-wide association studies and heritability analysis reveal the involvement of host genetics in the Japanese gut microbiota」が、科学雑誌「Communications Biology」に2020年11月18日オンライン掲載
◆ 腸内細菌叢が年齢相応の高齢者(高齢者型)と実年齢よりも若い高齢者(成人型)との比較を行った結果、腸内細菌叢が老化することで全身性の加齢性疾患のリスクが上昇する可能性が示唆され、その研究論文「Enriched metabolites that potentially promote age-associated diseases in subjects with an elderly-type gut microbiota」が、科学雑誌「Gut Microbes」に2021年1月12日掲載
◆ 全身の健康の要となる大腸の健康に関する意識と実態を明らかにするため、全国47都道府県の20~50代の男女11,656人を対象に「大腸環境」実態調査を行いました。その調査結果を地域ごとや何かと比較されがちな都府県での比較等を順次公表
◆ 東京医科歯科大学を中心とした研究で、膵臓部分切除術後の糖尿病発症に関与する因子として腸内環境が関与していることを明らかにし、その研究論文「Importance of Intestinal Environment and Cellular-Plasticity of Islets in the Development of Post-Pancreatectomy Diabetes」が科学雑誌「Diabetes Care」に2021年2月24日オンライン掲載
〔ペプチド〕
◆ 長野県松本市および松本短期大学との共同研究でカゼイン由来ペプチドMKPの継続摂取が地域在住の非認知症者の認知機能の一部である見当識を改善する効果を確認し、同研究内容が「Effect of the casein-derived peptide Met-Lys-Pro on cognitive function in community-dwelling adults without dementia: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial(カゼイン由来ペプチドMKPが地域在住非認知症者の認知機能に与える効果:ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験)」として科学雑誌「Clinical Interventions in Aging」に2020年5月27日に掲載
◆ カゼイン由来ペプチドMKPのヒトにおける安全性を明らかにした、「Safety evaluation of high-dose intake of casein-derived peptide Met-Lys-Pro in healthy adults: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial(カゼイン由来MKPの高用量摂取が健康な成人に与える安全性の評価:ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験)」が科学雑誌「Food Science & Nutrition」に2020年11月23日にオンライン掲載
〔その他〕
◆ 長野県松本市および松本短期大学との共同研究で松本地域住民を対象とした血液検査値と生活習慣に関する横断研究を実施し、同研究内容が「Relationship Between Blood Test Values, Including Blood Glucose and Uric Acid, and Lifestyle in Adults ―A Cross‒sectional Study in Matsumoto, Japan―(松本市の成人を対象とした血糖値および尿酸値をはじめとする血液検査値と生活習慣に関する横断研究)」として科学雑誌「薬理と治療」に2020年6月20日に掲載
⑪ 表彰
◆ 「森永とうふ」シリーズ(「森永 絹ごしとうふ」、「お料理向き 森永とうふ」の2品)が、内閣官房国土強靭化推進室が発行する「国土強靭化 民間の取り組み事例集」に選定、掲載されました。製造後7.2ヶ月(216日)の長期常温保存が可能であり、日常使いはもちろん、災害に備えた備蓄品としても活用でき、実際、2011年の東日本大震災時に当時冷蔵で10ヶ月の長期保存ができる豆腐として避難所に提供しています。
◆ たんぱく質を酵素で分解して得られるペプチドに関する研究として、たんぱく質の切断部位を検出する技術について名古屋大学と共同研究を行い、その結果を報告した研究論文「Pep MS assay: Protease hydrolysis assay system using photo cleavable peptide array and mass spectrometer」(光開裂性ペプチドアレイおよび質量分析を用いたタンパク分解物の分析システムPep MSアッセイ)(「Journal of Bioscience and Bioengineering」誌2019年8月号掲載)が、日本生物工学会の学会賞(生物工学論文賞)を受賞しました。
◆ 北海道岩見沢市と、北海道大学センター・オブ・イノベーションの参画メンバーである国立大学法人北海道大学、株式会社日立製作所および当社は、より多くの母子の健康増進と低出生体重児の減少を目的とした母子健康調査を実施しています。この取り組みにおいて低出生体重児減の実現に対して「第3回日本オープンイノベーション大賞 日本学術会議会長賞」を受賞しました(「⑫イノベーション」の項参照)。
⑫ イノベーション
◆ 北海道大学、株式会社日立製作所、および当社は、母子健康調査の社会実装に貢献する知的財産を生み出し開放します。特に、母子に対するサービスの担い手となる自治体、団体等の非営利機関には、無償で開放する予定です。
◆ 栄養バランスと品質の高さを評価され、大人のための粉ミルク「ミルク生活」が、「森永ミルク生活(宇宙用)」として粉ミルクとして「初」の“宇宙日本食”の認証を取得しました。
◆ ヒトの腸内に棲息するビフィズス菌(Human residential Bifidobacterium; HRB)と宿主であるヒトとの共生メカニズムを解明し、我々の健康に密接な関りを持つプロバイオティクス素材が有する保健効果の分子機序(作用機序)解明に向けた取り組みを加速すべく、京都大学と産学共同講座「ヒト常在性ビフィズス菌(HRB)研究講座」を開設しました。
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