有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LSN4 (EDINETへの外部リンク)
森永製菓株式会社 事業等のリスク (2021年3月期)
当社グループは、事業活動に潜在する様々なリスクを把握し、トータルリスクマネジメントの理念のもとリスクに対し適切な対応を図るべく取り組んでおります。事業活動に潜在するリスクに対応するため、内部統制システムの一環として「トータルリスクマネジメント規程」を制定し、想定されるリスクを分類・評価して平常時における予防策を実施しております。また、トータルリスクマネジメントを組織横断的に検討・主管・実施する組織として、取締役が参加する「トータルリスクマネジメント委員会」を設置し、協議内容を取締役会に報告しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業、業績及び財政状態等に影響を与え、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項には、次のようなものがあります。
なお、本事項の文中に将来に関する事項が含まれており、有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在において判断したものであります。
1 短期・中期の視点から事業、業績及び財政状態等に影響を与える可能性のある重要なリスク
(1) 食の安全性
食の安全性確保は食品会社の最重要課題と認識しております。商品の安全の実現のために「品質方針」「品質保証規則」を定めて体系的な品質保証体制を構築するとともに、企画段階では「品質アセスメントシステム」により、企画・開発・製造・物流の各段階でのリスク管理を行い、原材料及び商品の安全性・適法性、適切な輸送・保管条件、容器包装への分かりやすいアレルギー情報の表示などを確認しております。製造段階では、国内の当社グループの工場において食品安全マネジメントシステム「FSSC22000」「JFS」の認証を取得、海外の当社グループの工場においても「FSSC22000」「SQF」の第三者認証を取得し、食品の安全性を確保しております。しかし、予期せぬ品質事故により大規模な回収や製造物責任賠償が発生した場合には、多額のコスト負担や当社グループの信用に重大な影響を与え、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。上記リスクに対して当社グループでは、品質事故が発生した場合に備え、「クライシス対応要領」で役員及び従業員が行う対応を定めております。
(2) 生産体制
菓子食品・冷菓・健康等の商品は当社グループの工場及び協力会社で製造しておりますが、一部の商品を除き基本的には一商品一工場の生産体制であり、災害等で工場が稼動不能状態に陥った場合には販売できなくなる商品が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。上記リスクに対して当社グループでは、事業継続マネジメント(BCM)として主力品について生産を中断させない、もしくは中断しても可能な限り短い期間で再開させる対応策を進めております。
(3) 原材料調達
当社グループの主要原材料は、小麦粉・カカオ豆・植物油脂・乳原料などの農畜産物及び包材に使用する石油製品等であり、その価格は市況により変動いたします。昨今、全世界的な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大や、地球温暖化に伴う天候不順による農作物の不作、原産国での政情不安・国際紛争の発生など、原材料調達のリスク要因が増加しております。国内労働力不足に起因する労働力単価・物流・エネルギーコストの上昇、環境対策・人権問題改善に向けた法令又は規制の変更などにより、価格の急激・大幅な高騰や、量的確保が困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、サプライチェーンにおける持続可能な社会形成への対応遅延により、原材料調達不全や企業価値毀損が発生する可能性があります。上記リスクに対して当社グループでは、情報収集強化、調達拠点の分散・多様化、適正在庫水準の維持、為替予約、重要原材料(カカオ豆・パーム油・紙・プラスチック)のサステナブル化、サプライヤーのサステナビリティ推進など様々な対応策を進めております。
(4) 天候、自然災害等
当社グループが展開している事業の中には、天候状況によって変化する消費者の購買行動の影響を受けやすい商品があります。また、想定を超えた大規模な自然災害によって、生産や物流を中心とするサプライチェーンが停滞し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。天候リスクに対して当社グループでは、天候に関する情報収集・分析に基づいた需要予測を行い、柔軟な生産管理を行っております。また、大規模な自然災害のリスクに対しては、迅速に対策本部を設置して全社的な対応体制を構築することにより、従業員及び関係先の安全を守り資産の保全に努めるとともに、事業の早期回復と継続性を確保し商品供給が停滞しないよう生産・供給体制の整備に取り組んでおります。
(5) 感染症等
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような大規模な感染症等の流行は、生産や物流を中心とするサプライチェーンの停滞や消費者の生活様式、嗜好及び購買行動に変化を生み、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。上記リスクに対して当社グループでは、感染症等のまん延時には迅速に対策本部を設置して全社的な対応体制を構築し、テレワークの活用等により従業員及び関係先の安全を守り、生産・物流部門においては商品供給が停滞しないよう生産・供給体制の整備に取り組んでおります。また、消費者の行動や嗜好の変化を継続して調査分析し、ニーズに適合した商品を開発し、新たな需要に応える商品の研究開発体制を整えております。
(6) 企業情報・個人情報の漏えい
当社グループでは、事業全般にわたり情報システムを活用しており、経営に係る情報や多数の法人・個人に関する重要情報を保有しております。一方、重要情報の保護においては、大規模災害での停電、ソフトウェアや機器類の欠陥などのリスクに加え、技術の高度化に伴い多様化・巧妙化した外部からのサイバー攻撃によるリスクも高まっております。想定を超えた技術による不正アクセスやコンピューターウイルス感染等により、予期せぬ重要情報の漏えいや破損・消失、深刻なシステム障害などが発生した場合には、当社グループの事業活動の一時停止や多額のコスト負担が生じ、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。上記リスクに対して当社グループでは、情報セキュリティの一環として、セキュリティオペレーションセンターによる24時間監視体制などの対応策を実施するとともに、「企業秘密管理規程」及び「個人情報取扱い規程」の制定、情報管理に関する研修の実施など、社内体制を整備し、セキュリティ強化に取り組んでおります。また、万一情報漏えい等が発生した場合には、直ちに関係者に公表し、システム復旧や被害拡散防止等の具体的な対策を講じるとともに、徹底した事実調査・原因究明を実施することにより、信用回復を図ることができるよう対応策を整備しております。
(7) 海外での事業展開
当社グループはグローバル戦略として、米国、中国、東南アジア等の子会社等を通じ事業展開をしております。これらの国や地域において、戦争やテロリズムの発生、政治・社会の変化、各国各地域の法的規制や税務制度の変更、商慣習、急激な為替変動等に起因する予測不能な事態が発生することにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。上記リスクに対して当社グループでは、各国各地域での情報収集を通じて、具体的かつ早期に対処できるように、戦略の見直し、商品供給拠点の柔軟な変更、海外子会社への適切な指導・監査を行い、同時に経営管理体制・リスク管理体制の強化を進めております。
(8) 企業の社会的責任
法令や社会規範に違反した行動等が発生することにより法令による処罰や訴訟の提起、社会的制裁を受け、ステークホルダーからの信頼の失墜、レピュテーションやブランド価値毀損が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
上記リスクに対して当社グループでは、企業理念に基づく「森永製菓グループ行動憲章・行動規準」及び「人権方針」「税務方針」「贈収賄防止方針」等において法令・社会規範等の遵守と企業の社会的責任の遂行を定めております。また、コンプライアンスについて組織横断的に検討・推進する組織として、取締役が参加する「コンプライアンス委員会」を「コンプライアンス規程」に基づいて設置し、協議内容を取締役会に報告しております。役員及び従業員を対象に毎年実施するコンプライアンス研修等で法令等の知識啓発と意識向上を図ることにより、法令や社会規範に違反した行動の発生リスク低減に努めております。また、万一リスクが認識された場合には、法令等に則り迅速かつ適切に対応する体制を整えております。
2 中期・長期の視点から事業、業績及び財政状態等に影響を与える可能性のある重要なリスク
(1) 人材の確保・育成
当社グループにおいて人材確保と育成は、企業の持続的成長における重要な課題と認識しております。日本国内では人口減による労働人口の減少や流動性の高まりによる人材の流出増も予想されており、適切な人材の確保と育成、多様な人材が能力を発揮し活躍できる制度や環境の整備が遅れた場合には、市場における競争力が低下し当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
上記リスクに対して、当社グループでは「森永製菓グループダイバーシティポリシー」を制定し、従業員への周知、教育により浸透させていくことで、従業員の個が尊重され、生き生きと働きながら成長を続けていける状態を目指しております。また、事業を推進する専門性やグローバルな視点も踏まえた人材の確保と育成、そして制度面及び労働環境面から健康経営を推進する取組みを行っております。
(2) 気候変動と持続可能性
昨今、地球温暖化の進行による気候変動問題の深刻化や、原材料調達における環境破壊や人権問題、廃棄物の増加による環境負荷の増大等、世界は多くの地球規模の課題に直面しております。これらの課題は、原材料調達、生産、流通、消費者の志向や消費・購買行動まで当社グループの事業のバリューチェーン全体に関わり、中長期にわたって当社グループの事業の継続性や業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
上記リスクに対して、当社グループでは地球環境の保全・持続可能なバリューチェーンの実現に向けた取組みを推進しております。地球環境の保全に関しては、温室効果ガスの排出量削減に向けた中長期目標を設定し、省エネルギーと再生可能エネルギーの活用を検討するとともに、容器・包装における環境配慮や、水資源の有効利用に取り組んでおります。持続可能なバリューチェーンの実現に関しては、カカオ豆・パーム油・紙・プラスチックについて持続可能な原材料調達の中期目標を設定するとともに、フードロス削減を推進し資源循環型社会への貢献に向けて取り組んでおります。また、当社グループではサステナビリティ課題解決に対して組織横断的に検討・推進する組織として、取締役が参加する「ESG委員会」を設置し協議内容を取締役会に報告しております。
なお、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある要素は、上記だけに限定されるものではありません。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00369] S100LSN4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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