有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100L0QZ (EDINETへの外部リンク)
山崎製パン株式会社 事業等のリスク (2020年12月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 食品安全衛生
近年、食品業界におきましては、原材料や製品の消費又は賞味期限管理の問題、製品の規格や農畜水産物の産地の偽装、輸入食品の安全対策等、食品の品質、安全性に関わる問題が発生しております。当社グループは、製品の安全性確保と今後発生が予見されるリスクへの予防措置を講ずる目的から、当社本社内に食品安全衛生管理本部を設置し、下部組織として食品衛生管理センター(微生物、表示業務)、食品品質管理部(異物混入防止業務)、お客様相談室を設け、更に各工場において食品衛生管理センター分室(微生物、表示業務)、食品品質管理センター分室(異物混入防止業務)を設置するとともに、工場長を委員長とする食品衛生委員会を設け、日々の管理の万全を期しております。さらに、中央検査室において、食品衛生事故の防止のための研究をいたしておりますが、社会全般にわたる品質問題等、上記の取組みの範囲を超えた事象が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
食品安全衛生へのリスクに対応するため、微生物に関する安全性確保の手段として、当社グループの各工場において日々の細菌検査による工程管理を実施するとともに、本社食品衛生管理センターにおいて要注意製品を定めて各工場毎に月次で市場買付による細菌検査を実施しております。さらに、異物混入防止対策としてAIB(American Institute of Baking)の「国際検査統合基準」による指導・監査システムを導入し、関係会社を含む全工場に管理を徹底するとともに順次監査を実施しております。また、表示に関しましては、当社及びグループ各社が発売する製品について、食品衛生管理センターの表示確認決定システムにより管理を徹底しております。
(2) 原材料の調達及び価格高騰
当社グループの食品事業の主要原料は、小麦粉、砂糖、油脂等農産物の一次加工品であり、卵、レーズン、苺等の農産物も原料として多量に使用しております。これらは生産地域の地球温暖化などの影響に伴う異常気象等による収穫量の減少や消費量の急激な増加のために需給が逼迫することがあり、また、投機資金の流入によって穀物等の国際相場が攪乱されることがあります。特に、輸入原料の場合は紛争発生や感染性疾病の流行により特定地域からの輸入が停止される可能性があります。また、原油価格の上昇等により、軽油、重油等の燃料や石油製品である包装材料、容器類の価格上昇が生じる可能性があります。
当社グループでは、調達先の多様化によるリスク分散や市場原理に沿った様々な対応策を講じておりますが、突発的事情により原材料の安定的調達ができなくなった場合、又は仕入価格が高騰した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
原材料の調達及び価格高騰へのリスクに対応するため、この様なリスクは常に発生する可能性があるとの認識を持ち、原材料に係る情報の積極的な収集に努めるとともに、複数社による調達、国や産地の分散化、代替原材料の検討、諸外国との経済連携協定等の活用、生産販売部門との情報の共有などにより、サプライチェーンとの信頼関係の下、コストの削減及び安定供給に努めております。
(3) 自然災害
当社グループは、生産拠点として国内外に多数の工場を有しておりますが、地震や台風等の自然災害が発生し、重大な被害を受けた工場が操業停止となった場合、他工場から緊急の製品供給体制をとり対応いたします。しかし、首都圏等当社グループの工場が集中している地域で大規模災害が発生し、複数の工場が被災するなど、当社グループの危機管理対策の想定範囲を超えた天変地異の場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、パン並びに米飯・調理パンは地震や洪水等の災害時における緊急食糧として最適であり、必要不可欠です。被災地における緊急食糧供給及びその後の安定的な食糧供給を行うことは製パン業界及び当社グループの使命であると考えております。従いまして、災害発生時には地域自治体と連携し、製パン業界及び当社グループの力を総動員して対応できる体制を備えております。
自然災害へのリスクに対応するため、当社グループは地震や風水害、雪害など大規模な自然災害が発生した場合、緊急食糧の供給を含め、安定した食糧供給という食品企業としての使命を全うするため、直ちに本社および被災地に緊急対策本部を設置し、本社支援要員の速やかな現地派遣等により本社と被災工場が連携して従業員の安全を確保しつつ早期復旧にあたる体制を構築しております。過去に発生いたしました東日本大震災や熊本地震などの大規模自然災害に際しましても、稼働停止した被災工場の生産分を全国に配置した他の工場の増産とグループ会社を含めた自社物流網を活用して支援し、グループの総力を上げて事業継続に向け最大限の対応をいたしてまいりました。今後も首都圏直下地震等の想定を超えた自然災害の発生により業績や財務状態に影響を及ぼす可能性はありますが、当社グループは省庁、自治体、原材料供給メーカーなどとも連携し、生産・物流体制の維持を図るほか、災害時通信網の整備、非常用発電装置の整備、情報システムの複数拠点化など、自然災害へ対応する体制整備に向けて、さらに精度を上げた取り組みを推進してまいります。
(4) 取引先の経営破綻
当社グループは、各社が連携して調査機関や業界からの情報収集に基づき取引先の与信管理を徹底し、債権保全に万全を期しておりますが、当社グループの主要な得意先である広域営業の量販店、コンビニエンスストアチェーンにつきましては、取引金額が多額であることもあり、万一、経営破綻が発生し売掛債権が回収不能になった場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
取引先の経営破綻のリスクに対応するため、債権管理システムを活用した入金遅延情報の早期把握や、店頭情報及び同業他社からの情報収集の強化を図り、経営破綻の兆候を発見するとともに、信用調査を定期的に実施し、支払条件の短縮及び保証金預りの交渉等の対策により、売掛債権の回収不能防止に取り組んでおります。
(5) 退職給付費用及び債務
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算定されておりますが、前提条件が変更され数理計算差異が発生した場合や企業年金基金の運用成績が著しく悪化した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
退職給付費用及び債務のリスクに対応するため、年金資産運用の情報収集を行うとともに、年金資産運用受託機関からの詳細な情報を得て運用状況の改善に努めております。
(6) 海外事業
当社グループは、海外10ヶ国・地域において現地法人16社を有し、14ヶ所の製パン等の工場を運営するとともに、当社独自の冷凍生地技術を活用して264店のベーカリーを展開しております。海外事業のリスクとしては、次のような事業展開地域の政治、経済、社会情勢の変化等に起因する事業上の不利益要因が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
①予期しない法的規制・制度の変更(外資規制、営業許可制度、関税・輸出入規制等)
②他社による類似商標、看板の使用等、知的財産権の侵害
③自然災害、紛争、テロの発生
④為替・金利変動
なお、為替変動のリスクについては、海外子会社の資金調達における金利負担軽減のため、親会社である当社から直接貸付を行う場合があり、為替の変動によって業績に影響を及ぼす可能性があります。
海外事業のリスクに対応するため、当該政府、金融機関、監査法人、弁護士等から情報収集を行い、予防、回避に努めております。上記のリスクが発生した場合に備え、事業の継続を念頭に対応策を早期に検討し実施する体制を構築しております。また、紛争、テロ等が発生した場合は従業員とその家族の安全確保を第一とし、状況により出向者及び家族の一時退避等の対策を実施いたします。
(7) 新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルス感染拡大を受け、新型コロナウイルスのワクチンの接種が開始されましたが、今後の経過によっては、当社グループの事業活動及び収益確保に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症のリスクに対し、当社グループは、わが国の食生活の基幹を担う製パン業としての社会的使命のもと、21世紀のヤマザキの経営方針に基づき、新型コロナウイルス感染拡大の中で従業員の安全と製品の安定供給を確保するため、マスクの着用やうがい、手洗い、アルコール消毒など日常的な対策の徹底はもとより、パート、アルバイトを含めた全従業員に対して検温を実施し、37.2℃以上の発熱がある者は自宅待機とすることに加え、発熱がない場合でも倦怠感や味覚・嗅覚がない等の体調異常の自覚症状がある場合には自宅待機とし、この自宅待機者数を日々管理するとともに、WEB会議等を活用して事業所間の出張を制限するなど、新型コロナウイルス感染防止対策の実施を徹底しております。また、多人数による会食の原則禁止や感染の恐れの高い施設の利用を原則禁止とするなど、公衆衛生上の遵守事項の徹底をはかり、日常業務を通しての製パン業界としての使命の達成に全力を挙げて取り組んでおります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00375] S100L0QZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。