有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100KZT4 (EDINETへの外部リンク)
オエノンホールディングス株式会社 事業等のリスク (2020年12月期)
(1)酒類事業に関するリスク
当社グループの酒類事業の売上高のほとんどは国内販売となっております。国内の酒類市場においては、国内の人口減少や少子高齢化によって総需要が減少し、販売競争が激化することが見込まれております。また、酒類市場は、国内の景気動向や嗜好の変化の影響を受けやすい市場であるため、低価格帯の節約志向商品が伸張する一方、高価格帯の付加価値商品や健康志向商品も拡大するといった価格の二極化・嗜好の多様化が進むことが予想されております。しかしながら、販売競争の激化や価格の二極化・嗜好の多様化への対応が遅れた場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
こうした変化に対応するため、強みを持つ分野や成長分野への経営資源の重点配分によって競争力強化に取り組んでおります。また、市場環境の変化に対応できるよう商品開発体制を強化し、顧客視点の発想での商品開発を進め、魅力的な商品を次々に創出してまいります。
アルコールの不適切な摂取は、健康面や社会的悪影響が指摘されており、WHOにおいては、世界的な規模での酒類販売に関する規制が検討されております。しかしながら、予想を大きく上回る規制強化が行われた場合、酒類の消費が減少し、業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、酒類を製造・販売する企業グループとして、企業の社会的責任を果たすために、酒類事業に関する法令等を遵守し、販売・宣伝活動を行っております。また、適正飲酒の啓発活動を積極的に推進し、不適切な飲酒の撲滅に取り組んでおります。
(2)酵素医薬品事業に関するリスク
主力のラクターゼが属する乳製品用酵素市場では、国際的な巨大企業を含む国内外の企業との厳しい競争に直面しており、その技術革新は急速に進んでいる状況にあります。新技術・新商品の開発の遅れや他社による技術革新によって、当社グループを取り巻く環境が想定を超えて大きく変化した場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
こうした変化に対応するため、将来の市場・技術動向を見据えて新技術・新商品の研究・開発を推進しております。また、お客様と良好な関係をつくり、情報収集に努めるなど、市場の変化に迅速に対応できる体制を整備しております。
(3)各事業領域共通のリスク
①事業拡大に関するリスク
当社は、積極的な事業拡大を図る手段の一つとして、当社グループにおいて有効かつ効率的に経営資源を活用できる企業などの株式を取得し、子会社としてまいりました。また、グループ経営の一層の効率化を図るため、当社の子会社間の合併を行うなど、グループ内組織再編を実施してまいりました。
当面、当社では新たな子会社取得等は計画しておらず、現在のグループ構成において各機能の強化等によるグループ全体のトータルコストリダクションなどを進める方針であります。ただし、中長期的にはグループ全体の方針に基づき子会社取得も視野に入れて事業拡大を進める方針であり、今後の子会社取得等については、環境変化その他の要因により一時的または追加的に損失等が生じる可能性があり、また、当社の期待する効果が十分に得られない可能性もあります。
これらに対応するため、取締役会における投資・M&A計画の適切な意思決定と実施後のモニタリングを適切に行っております。
②原材料調達に関するリスク
当社グループが使用する主要な原材料(粗留アルコール、コーン、重油等)には、調達価格が、調達先の国または地域の天候や経済状況の影響を間接的に受け、変動するものがあります。それら主要原材料の価格が高騰した場合には製造コストが上昇し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、販売用アルコール等の原料である粗留アルコールについては、世界的な需要の高まりによる購入単価の上昇や調達自体の難化等の影響があることが懸念されます。そのため、今後の感染拡大や長期化によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
こうした状況に対応するため、複数企業からの購買や、計画的な購買によって安定的な調達に努めております。具体的には、原材料市場の積極的な情報収集、市場の変化に合わせた契約期間の見直し、調達先の分散等を行っております。
③自然災害・感染症に関するリスク
当社グループの営業拠点、製造拠点において、大規模な地震、水害、風害が発生した場合、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
これらに対応するため、人命の安全を第一としながら、酒類・アルコール等の供給責任を果たすための生産・供給体制の整備等の危機管理体制を構築に努めております。
新型コロナウイルス感染症が拡大した場合、外出自粛、飲食店への時短要請・休業要請、緊急事態宣言の発出によって、事業活動に大きな影響を及ぼします。特に、従業員の感染、事業所でのクラスター発生により想定以上に事業活動の停滞が長期化した場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国・自治体・業界団体の指針に沿って、適宜必要な施策を講じております。具体的には、うがい・手洗い・手指消毒・換気・マスク着用等の基本的な感染予防策の徹底、在宅勤務及び時差出勤の活用やオンライン会議の利用促進等の対策を実行しております。
④情報管理に関するリスク
当社グループは経営に関する重要情報をはじめとし、多数の個人に関する機密情報を保有しております。しかしながら、停電、災害、コンピュータウイルスなど予測の範囲を超える事態により、情報の消失・流出などの問題が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
こうした問題に対応するため、当社の経営戦略企画室内のシステムセンターを中心としたグループ全体での情報セキュリティー体制を整備するとともに、従業員に対する教育や訓練の徹底とソフトウェアや機器導入によるセキュリティー対策を実施しております。
⑤人材確保・育成に関するリスク
日本国内の人口動態の変化による労働力不足への対応は、将来の持続的成長にも関わる大きな課題となっております。今後の社会情勢や雇用環境の変化により、相応しい人材を継続的に採用することが困難になる場合、既存事業における成長戦略の推進に支障が生じるなど、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社グループ全体の持続的成長及び中長期的な企業価値の向上のためには、多様な価値観に基づく多様な視点をもつ人財が不可欠であるという考え方の下、当社グループの役員、従業員の属性の多様化を図り、特性や個性を活かす職場環境づくりを進めております。具体的には、女性活躍推進プロジェクトを発足し、プロジェクトの意見を取り入れながら、計画的かつ継続的に女性の登用を進め、女性の個性と能力が十分に発揮できる環境や女性が育児・介護などをしながら安心して働き続けることや、キャリアアップのサポートができる環境の整備を行っております。また、時間単位年休や副業・兼業の容認によるワークライフバランスの推進に努めております。さらには、誰もが自分の性的指向や性自認を尊重され、自分らしく生きることができる社会を形成するために、LGBTについての啓発活動を行っております。
⑥食品の安心・安全に関するリスク
当社グループとしての予期し得ない品質問題及び製品表示問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響する可能性があります。また、当社グループの製品の欠陥に起因して製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化しこれを保険により補填できない事態が生じた場合には、事業活動に支障が生じ、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
こうした問題に対応するため、グループ生産部門会議・当社の品質安全保証管理室を中心としたグループ全体での品質保証体制の強化を進めております。また、重要な案件については、社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」において審議し、対策を講じております。
また、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」、食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」の認証を取得するなど、品質保証への取組みを強化しております。さらには、酒税法等法令上定められている記帳義務、表示義務を遵守する姿勢の確立への取組みを強化しております。
⑦コンプライアンスに関するリスク
当社グループは事業の遂行にあたり、酒税法、食品衛生法、薬機法、景品表示法等の様々な法的規制の適用を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けたりお客様からの信頼を失ったりする可能性があります。
当社グループでは、コンプライアンスを、当社グループの企業価値を支える大きな柱であり、経営そのものであると捉えております。研修を通じたコンプライアンスの推進により、従業員のコンプライアンスを徹底し、発生可能性を低減するよう努めています。
⑧知的財産権に関するリスク
当社グループは知的財産権の重要性を認識し、保護のための体制を整備しておりますが、当社グループの知的財産権が侵害され、第三者に流出した場合、また将来、第三者との知的財産に関する紛争が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
これらに対応するため、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な取得および保全、また他社の知的財産権の調査などに努めてまいります。
⑨産業事故災害に関するリスク
当社グループの工場において、万一大きな産業事故災害が発生した場合には、補償等を含む産業事故災害への対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償、さらに社会的信用の失墜等によって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
これらに対応するため、生産戦略の専門部署による管理体制の強化、未然に防ぐための設備の充実などの対策を講じております。
⑩環境課題に関するリスク
気候変動をはじめとする環境問題への企業の取り組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制も強まっております。また、海洋プラスティック問題は世界的な共通課題であるとの認識が急速に高まっており、容器包装における対応は、飲料業界の大きな課題になっております。これらの規制強化や、容器包装等に対する取組みへの対応費用の増加等によって、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、気候変動に起因する水資源の枯渇、原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害などのサプライチェーンに関わる物理的リスクが顕在化した場合、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらに対応するため、代表取締役社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」においてSDGsの達成に必要な課題を整理し、グループ全体で課題解決に向けた活動を推進しております。
⑪財務等に関するリスク
当社グループは、商品・原材料の一部を外貨建てにて輸入しております。しかしながら、短期及び中長期の予測を超えた為替変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、為替レート変動に対するリスクを為替予約等のヘッジ取引により一定限度まで低減しております。
資金調達時の金融市場の動向により、短期及び中長期の予測を超えた金利変動が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループの借入金の中には、取引先金融機関とシンジケートローン契約を締結しているものがありますが、この契約の財務制限条項に抵触した場合には、借入金の繰上返済請求を受けることがあり、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、金利変動に対するリスクを必要に応じ金利スワップ等により一定限度まで低減しております。また、現状では借入金そのものを大幅に減少させ、金利変動によって受ける影響を大きく低減させております。
2008年4月1日以後開始する事業年度より「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用され、通常の販売目的で保有するたな卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末において正味売却価額が取得原価より下落している場合には収益性が低下していると判断し、当該正味売却価額まで貸借対照表価額を切下げ、取得原価と当該正味売却価額の差額は当期の費用として処理することとなりました。このため当社グループのたな卸資産につき、原材料購入価格の上昇、製造固定費の増加、生産量の減少、製品販売価格の下落などが生じ、その結果正味売却価額が取得原価を下回るため収益性が低下していると判断された場合には、当該たな卸資産の簿価切下げがなされ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
新たに大きな簿価切り下げが発生する可能性を可能な限り低減するため、毎期、継続的・保守的・網羅的に棚卸資産を評価・検証し、必要に応じて評価減を計上することとしております。
当社グループは、事業の用に供する様々な固定資産を保有しております。2006年度から「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、今後、遊休固定資産の時価の急激な低下や事業環境が大幅に悪化した場合には、追加的な減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
追加的な減損損失のリスクを低減するため、当社グループでは、毎期継続的に減損の兆候の有無を検証しております。
当社グループの一部の退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される割引率や退職率、昇給率等の前提条件と年金資産の期待運用収益率等に基づき計算されております。年金資産の運用利回り悪化、割引率の低下等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループの酒類事業の売上高のほとんどは国内販売となっております。国内の酒類市場においては、国内の人口減少や少子高齢化によって総需要が減少し、販売競争が激化することが見込まれております。また、酒類市場は、国内の景気動向や嗜好の変化の影響を受けやすい市場であるため、低価格帯の節約志向商品が伸張する一方、高価格帯の付加価値商品や健康志向商品も拡大するといった価格の二極化・嗜好の多様化が進むことが予想されております。しかしながら、販売競争の激化や価格の二極化・嗜好の多様化への対応が遅れた場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
こうした変化に対応するため、強みを持つ分野や成長分野への経営資源の重点配分によって競争力強化に取り組んでおります。また、市場環境の変化に対応できるよう商品開発体制を強化し、顧客視点の発想での商品開発を進め、魅力的な商品を次々に創出してまいります。
アルコールの不適切な摂取は、健康面や社会的悪影響が指摘されており、WHOにおいては、世界的な規模での酒類販売に関する規制が検討されております。しかしながら、予想を大きく上回る規制強化が行われた場合、酒類の消費が減少し、業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、酒類を製造・販売する企業グループとして、企業の社会的責任を果たすために、酒類事業に関する法令等を遵守し、販売・宣伝活動を行っております。また、適正飲酒の啓発活動を積極的に推進し、不適切な飲酒の撲滅に取り組んでおります。
(2)酵素医薬品事業に関するリスク
主力のラクターゼが属する乳製品用酵素市場では、国際的な巨大企業を含む国内外の企業との厳しい競争に直面しており、その技術革新は急速に進んでいる状況にあります。新技術・新商品の開発の遅れや他社による技術革新によって、当社グループを取り巻く環境が想定を超えて大きく変化した場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
こうした変化に対応するため、将来の市場・技術動向を見据えて新技術・新商品の研究・開発を推進しております。また、お客様と良好な関係をつくり、情報収集に努めるなど、市場の変化に迅速に対応できる体制を整備しております。
(3)各事業領域共通のリスク
①事業拡大に関するリスク
当社は、積極的な事業拡大を図る手段の一つとして、当社グループにおいて有効かつ効率的に経営資源を活用できる企業などの株式を取得し、子会社としてまいりました。また、グループ経営の一層の効率化を図るため、当社の子会社間の合併を行うなど、グループ内組織再編を実施してまいりました。
当面、当社では新たな子会社取得等は計画しておらず、現在のグループ構成において各機能の強化等によるグループ全体のトータルコストリダクションなどを進める方針であります。ただし、中長期的にはグループ全体の方針に基づき子会社取得も視野に入れて事業拡大を進める方針であり、今後の子会社取得等については、環境変化その他の要因により一時的または追加的に損失等が生じる可能性があり、また、当社の期待する効果が十分に得られない可能性もあります。
これらに対応するため、取締役会における投資・M&A計画の適切な意思決定と実施後のモニタリングを適切に行っております。
②原材料調達に関するリスク
当社グループが使用する主要な原材料(粗留アルコール、コーン、重油等)には、調達価格が、調達先の国または地域の天候や経済状況の影響を間接的に受け、変動するものがあります。それら主要原材料の価格が高騰した場合には製造コストが上昇し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、販売用アルコール等の原料である粗留アルコールについては、世界的な需要の高まりによる購入単価の上昇や調達自体の難化等の影響があることが懸念されます。そのため、今後の感染拡大や長期化によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
こうした状況に対応するため、複数企業からの購買や、計画的な購買によって安定的な調達に努めております。具体的には、原材料市場の積極的な情報収集、市場の変化に合わせた契約期間の見直し、調達先の分散等を行っております。
③自然災害・感染症に関するリスク
当社グループの営業拠点、製造拠点において、大規模な地震、水害、風害が発生した場合、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
これらに対応するため、人命の安全を第一としながら、酒類・アルコール等の供給責任を果たすための生産・供給体制の整備等の危機管理体制を構築に努めております。
新型コロナウイルス感染症が拡大した場合、外出自粛、飲食店への時短要請・休業要請、緊急事態宣言の発出によって、事業活動に大きな影響を及ぼします。特に、従業員の感染、事業所でのクラスター発生により想定以上に事業活動の停滞が長期化した場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国・自治体・業界団体の指針に沿って、適宜必要な施策を講じております。具体的には、うがい・手洗い・手指消毒・換気・マスク着用等の基本的な感染予防策の徹底、在宅勤務及び時差出勤の活用やオンライン会議の利用促進等の対策を実行しております。
④情報管理に関するリスク
当社グループは経営に関する重要情報をはじめとし、多数の個人に関する機密情報を保有しております。しかしながら、停電、災害、コンピュータウイルスなど予測の範囲を超える事態により、情報の消失・流出などの問題が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
こうした問題に対応するため、当社の経営戦略企画室内のシステムセンターを中心としたグループ全体での情報セキュリティー体制を整備するとともに、従業員に対する教育や訓練の徹底とソフトウェアや機器導入によるセキュリティー対策を実施しております。
⑤人材確保・育成に関するリスク
日本国内の人口動態の変化による労働力不足への対応は、将来の持続的成長にも関わる大きな課題となっております。今後の社会情勢や雇用環境の変化により、相応しい人材を継続的に採用することが困難になる場合、既存事業における成長戦略の推進に支障が生じるなど、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクの低減を図るため、当社グループ全体の持続的成長及び中長期的な企業価値の向上のためには、多様な価値観に基づく多様な視点をもつ人財が不可欠であるという考え方の下、当社グループの役員、従業員の属性の多様化を図り、特性や個性を活かす職場環境づくりを進めております。具体的には、女性活躍推進プロジェクトを発足し、プロジェクトの意見を取り入れながら、計画的かつ継続的に女性の登用を進め、女性の個性と能力が十分に発揮できる環境や女性が育児・介護などをしながら安心して働き続けることや、キャリアアップのサポートができる環境の整備を行っております。また、時間単位年休や副業・兼業の容認によるワークライフバランスの推進に努めております。さらには、誰もが自分の性的指向や性自認を尊重され、自分らしく生きることができる社会を形成するために、LGBTについての啓発活動を行っております。
⑥食品の安心・安全に関するリスク
当社グループとしての予期し得ない品質問題及び製品表示問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響する可能性があります。また、当社グループの製品の欠陥に起因して製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化しこれを保険により補填できない事態が生じた場合には、事業活動に支障が生じ、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
こうした問題に対応するため、グループ生産部門会議・当社の品質安全保証管理室を中心としたグループ全体での品質保証体制の強化を進めております。また、重要な案件については、社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」において審議し、対策を講じております。
また、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」、食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」の認証を取得するなど、品質保証への取組みを強化しております。さらには、酒税法等法令上定められている記帳義務、表示義務を遵守する姿勢の確立への取組みを強化しております。
⑦コンプライアンスに関するリスク
当社グループは事業の遂行にあたり、酒税法、食品衛生法、薬機法、景品表示法等の様々な法的規制の適用を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けたりお客様からの信頼を失ったりする可能性があります。
当社グループでは、コンプライアンスを、当社グループの企業価値を支える大きな柱であり、経営そのものであると捉えております。研修を通じたコンプライアンスの推進により、従業員のコンプライアンスを徹底し、発生可能性を低減するよう努めています。
⑧知的財産権に関するリスク
当社グループは知的財産権の重要性を認識し、保護のための体制を整備しておりますが、当社グループの知的財産権が侵害され、第三者に流出した場合、また将来、第三者との知的財産に関する紛争が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
これらに対応するため、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な取得および保全、また他社の知的財産権の調査などに努めてまいります。
⑨産業事故災害に関するリスク
当社グループの工場において、万一大きな産業事故災害が発生した場合には、補償等を含む産業事故災害への対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償、さらに社会的信用の失墜等によって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
これらに対応するため、生産戦略の専門部署による管理体制の強化、未然に防ぐための設備の充実などの対策を講じております。
⑩環境課題に関するリスク
気候変動をはじめとする環境問題への企業の取り組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制も強まっております。また、海洋プラスティック問題は世界的な共通課題であるとの認識が急速に高まっており、容器包装における対応は、飲料業界の大きな課題になっております。これらの規制強化や、容器包装等に対する取組みへの対応費用の増加等によって、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、気候変動に起因する水資源の枯渇、原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害などのサプライチェーンに関わる物理的リスクが顕在化した場合、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらに対応するため、代表取締役社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」においてSDGsの達成に必要な課題を整理し、グループ全体で課題解決に向けた活動を推進しております。
⑪財務等に関するリスク
当社グループは、商品・原材料の一部を外貨建てにて輸入しております。しかしながら、短期及び中長期の予測を超えた為替変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、為替レート変動に対するリスクを為替予約等のヘッジ取引により一定限度まで低減しております。
資金調達時の金融市場の動向により、短期及び中長期の予測を超えた金利変動が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループの借入金の中には、取引先金融機関とシンジケートローン契約を締結しているものがありますが、この契約の財務制限条項に抵触した場合には、借入金の繰上返済請求を受けることがあり、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、金利変動に対するリスクを必要に応じ金利スワップ等により一定限度まで低減しております。また、現状では借入金そのものを大幅に減少させ、金利変動によって受ける影響を大きく低減させております。
2008年4月1日以後開始する事業年度より「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用され、通常の販売目的で保有するたな卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末において正味売却価額が取得原価より下落している場合には収益性が低下していると判断し、当該正味売却価額まで貸借対照表価額を切下げ、取得原価と当該正味売却価額の差額は当期の費用として処理することとなりました。このため当社グループのたな卸資産につき、原材料購入価格の上昇、製造固定費の増加、生産量の減少、製品販売価格の下落などが生じ、その結果正味売却価額が取得原価を下回るため収益性が低下していると判断された場合には、当該たな卸資産の簿価切下げがなされ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
新たに大きな簿価切り下げが発生する可能性を可能な限り低減するため、毎期、継続的・保守的・網羅的に棚卸資産を評価・検証し、必要に応じて評価減を計上することとしております。
当社グループは、事業の用に供する様々な固定資産を保有しております。2006年度から「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、今後、遊休固定資産の時価の急激な低下や事業環境が大幅に悪化した場合には、追加的な減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
追加的な減損損失のリスクを低減するため、当社グループでは、毎期継続的に減損の兆候の有無を検証しております。
当社グループの一部の退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される割引率や退職率、昇給率等の前提条件と年金資産の期待運用収益率等に基づき計算されております。年金資産の運用利回り悪化、割引率の低下等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
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