有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OF6N (EDINETへの外部リンク)
株式会社ほくほくフィナンシャルグループ 事業等のリスク (2022年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、本項においては、将来に関する事項は、別段の記載の無い限り、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) ビジネスに関するリスク
①ビジネス戦略が奏功しないリスク
当社グループは、収益力強化のために様々なビジネス戦略を実施していますが、以下に述べるものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、当初想定していた成果を生まない可能性があります。
・貸出について期待通りのボリュームや利鞘が確保されないこと
・競争状況や市場環境により、収益が期待通りの成果とならないこと
・経費削減等の効率化が期待通りに進まないこと
・業務範囲の拡大等に伴う新たなリスクが発生すること
・有能な人材の確保ができなくなること
②持株会社のリスク
当社は銀行持株会社ですので、当社の収入の大部分は当社が直接保有している銀行子会社等が当社に対して支払う配当からなっております。一定の状況下では、様々な規制上の制限等により、当社の銀行子会社等が当社に支払うことができる配当の金額が制限される可能性があります。また、銀行子会社等が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合には、当社は配当を支払えなくなる可能性があります。
当社グループは、取締役会等において収益状況等についてモニタリング等を行い、必要に応じて追加施策を協議することとしております。また、当社の配当政策に基づく配当ができるように、銀行子会社の収益状況等のモニタリング等も行っております。
(2) 自己資本比率
当社グループは、連結自己資本比率を「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第20号)に定められる国内基準以上に維持しなければなりません。また、当社の銀行子会社も、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められる国内基準以上に維持しなければなりません。(現時点におけるこれらの国内基準は4%となっております)
当社及び銀行子会社の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、当局から指導や命令を受けることとなります。当社グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。
・貸出先の信用力の悪化、あるいは不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加
・貸出金等ポートフォリオの変動
・有価証券ポートフォリオの変動及び価値の低下
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・繰延税金資産の取崩し
・その他の不利益な展開
当社グループは、統合リスク管理の枠組みのなかで、統計的な手法であるVaR等を用いて、一定確率(信頼水準99%)のもと一定期間(例えば1年間)で想定される最大損失を見積もり、これらが自己資本の範囲内に収まるよう、コントロールしております。VaRを上回る潜在リスク発現時の影響をストレステストにより確認し、自己資本充実度評価基準に基づき、自己資本比率の水準に応じたアクションプランを検討するなど、安全性・健全性に留意した業務運営に努めております。
(3) 信用リスク
①地域経済の動向に影響を受けるリスク
当社グループは北陸三県、北海道を主要な営業基盤としており、与信ポートフォリオにおいても、大きな割合を占めています。これらの地域の経済状態が悪化した場合には、貸倒れの増加や担保価値の下落等により、当社グループの不良債権や与信費用が増加する可能性があります。
②不良債権の状況
当社グループは自己査定の厳格な適用や、差し入れられた担保の価値及び経済全体の見通しに基づく貸倒引当金の計上により、不良債権の適確な処理を進めております。当初の見通しを超える経済情勢の変化や貸出先の状況の変化、担保価値の変動等により、不良債権が増加し貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。
③取引集中に係るリスク
当社グループは、従来、貸出金の分散化を進めておりますが、製造業、卸売業、小売業、地方公共団体等に対する貸出金残高が他の業種に比べ高くなっております。国内外の景気動向、特定の業界における経営環境変化等によっては、当社グループの貸出金額や不良債権額に影響を与える可能性があります。
④権利行使の困難性
当社グループは、不動産市場や有価証券市場における流動性の欠如や価格の下落等の事情により、担保権を設定した不動産や有価証券の換金、または貸出先の保有する資産に対して強制執行することが事実上できない可能性があります。この場合、与信費用等が増加するとともに不良債権処理が進まない可能性があります。
⑤貸出先の業況悪化
当社グループは、貸出先に債務不履行等が生じた場合において、回収の効率・実効性の観点から、当社グループが債権者として有する法的な権利のすべてを必ずしも実行しない場合があります。また、貸出先の支援のために債権放棄、あるいは追加の金融支援等を行う場合があります。「第5 経理の状況」の「1連結財務諸表等」の「注記事項 (重要な会計上の見積り)」にも記載しておりますが、これら貸出先の信用状態の悪化や、企業再建が奏功しない場合には、当社グループの不良債権残高、与信費用等が増加する可能性があります。
(4) 市場リスク
当社グループは、デリバティブを含む様々な金融商品を取り扱う市場取引及び投資活動を行っており、ポートフォリオの適正化など、適切にリスク管理を行っていますが、金利、株価及び債券相場、為替等の変動により、保有する有価証券の価値が大幅に下落した場合には減損又は評価損が発生し、業績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招く可能性があります。
当社グループの財政状態、経営成績に重大な影響を与える可能性があり、これらのリスクに関しては、統合リスク管理の枠組みのなかで、統計的な手法であるVaR等を用いて、一定確率(信頼水準99%)のもと一定期間(例えば1年間)で想定される最大損失を見積もり、これらが自己資本の範囲内に収まるよう、コントロールしております。
(5) 流動性リスク
市場環境が大きく変化した場合や、当社グループの業績悪化等で外部格付機関が当社グループの格付けを引き下げた場合、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされたり、資金繰りが悪化したりすることにより、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
安定的な資金繰り確保を目的とし、資金繰りリスクに関する管理指標を定め、日次でモニタリングを行うとともに、一定の前提(信頼水準99%等)に基づきストレス時の流動性管理指標を定期的に確認しております。
また、資金繰りに関する管理指標には、アラームライン・危機ラインを定め、流動性の危機段階に応じた対応を行うこととしております。
(6) オペレーショナルリスク
①事務リスク
当社グループは、事務規定等に則った正確な事務処理を徹底しておりますが、役職員により不正確な事務、あるいは不正や過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、当社グループに経済的損失や信用失墜等をもたらす可能性があります。
②システムリスク
当社グループの北陸銀行、北海道銀行は2011年5月にシステムを更新し、横浜銀行との共同利用システム(MEJAR)に移行しております。当社グループはオンラインシステムや顧客情報等を蓄積する情報系システム等を保有しており、システムの停止や誤作動または不正利用等のシステムリスクに対して、システムの安定稼動に努め万全の体制を整備していますが、万一重大なシステム障害、サイバー攻撃等外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスへの感染等の要因によって情報システム等に障害が発生した場合、当社グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③顧客情報の漏洩等にかかるリスク
当社グループは膨大な顧客情報を保有しており、情報管理に関する基本方針及び管理規定等を制定し、適切な体制を構築するなど万全を期しておりますが、悪意のある第三者によるコンピュータへの侵入、役職員及び外部委託先の人為的ミス等により、顧客情報の漏洩、紛失、改ざん、不正利用等が発生した場合、顧客への損害賠償等の他、風評リスクが顕在化する等、当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
④外部委託に伴うリスク
当社グループは、様々な業務に関し外部への委託を行っております。これら業務の外部委託にあたっては、委託することの妥当性、委託先の適格性などの検証を行い、委託中も委託先の継続的な管理に努めておりますが、委託先において委託業務の遂行に支障をきたした場合や、顧客情報の漏洩、紛失、改ざん、不正利用などがあった場合は、当社グループの業務運営や業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤金融犯罪にかかるリスク
キャッシュカードの偽造・盗難や、振り込め詐欺等の金融犯罪が多発しており、当社グループでは、被害の未然防止、セキュリティ強化等を実施していますが、金融犯罪の高度化・大規模化等により、被害を受けたお客さまへの補償や、未然防止策の費用が多額になる場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥風評リスク
当社グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道やインターネット上等で発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの業務運営や業績及び財務状況、ないしは当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
事務リスクに対しては、グループ各社の従業員に対し、研修等を通じ事務処理の基本動作等の周知徹底を図るとともに、事務ミスを発生原因・業務・判明経緯別等で分析し、ハイリスクエラーを中心に再発防止策を立案・実施しております。
システムリスクに対しては、金融情報システムセンター(FISC)の安全対策基準に基づき、情報システム・保有情報の重要度に応じ分類し、それぞれの重要度に応じた安全対策を実施しております。
外部委託に伴うリスクに対しては、外部委託先に対し、定期的にアンケート等によるモニタリングを実施しております。重要度の高い外部委託先に関しては、外部委託先へ直接訪問して管理状況等のヒアリングを実施しております。
風評リスクに対しては、外部の専門業者を利用して、風評リスクのモニタリングを行っております。
(7) コンプライアンスリスク
当社グループは、コンプライアンスを重要な経営課題として、規定及び体制の整備に努めておりますが、法令等遵守状況が不十分であった場合や将来的な法令等の変更により、当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、現在当社グループの経営に重要な影響を及ぼす訴訟はありませんが、今後の事業活動の過程で訴訟を提起された場合、その帰趨によっては当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
コンプライアンスを実現するための具体的な実践計画を定めたコンプライアンスプログラムを毎年作成し、その実施・定着評価について毎年検証を行い、取り組みが不十分な項目があれば、対応施策を検討しております。
(8) その他のリスク
①退職給付債務
当社グループの年金資産の時価が下落した場合、当社グループの年金資産の運用利回りが低下した場合、又は予定給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合等には、費用及び計上される債務に悪影響を与える可能性があります。金利環境の変動その他の要因も年金の未積立債務および年間積立額にマイナスの影響を与える可能性があります。
年金資産の変動リスクに対して、ストレステストを通じ、年間積立額への影響を定期的に検証しております。
②固定資産減損
当社グループが保有する固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」(企業会計審議会)を適用しております。市場価格の著しい下落、使用範囲又は方法の変更、収益性の低下等により固定資産の減損損失を計上することになる場合、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。
固定資産の使用範囲や方法の変更について、慎重に検討するとともに、将来キャッシュ・フローに影響を与える収益性について、モニタリング等を通じて確認しております。
③内部統制の構築等にかかるリスク
金融商品取引法に基づき、財務報告にかかる内部統制報告書を開示しております。また、会社法の規定に基づいた内部統制システムの構築を行っております。
当社グループは、当社グループの業務を適切にモニターし、管理するための有効な内部統制の構築・維持・運営に努めておりますが、構築した内部統制システムが結果的に十分機能していなかったと評価されるおそれも払拭できません。また、予期しない問題が発生した場合等において、想定外の損失、訴訟、政府当局による何らかの措置、処分等が発生し、その結果、財務報告にかかる内部統制の有効性評価に一定の限定を付したり、内部統制の重要な不備について報告したりすることを余儀なくされる可能性もあります。
かかる事態が発生した場合、当社グループに対する市場の評価の低下等、当社グループの業務運営や業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
内部統制システムの状況を経営会議に報告するとともに、整備状況の見直し等を行っております。
④災害等のリスク
地震・風水害等の自然災害、停電・交通マヒ等の社会的インフラ障害、大規模な犯罪・テロ行為、地政学的リスクの顕在化、新型インフルエンザ等感染症の世界的流行等の当社グループのコントロールの及ばない外部要因により、当社グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
業務運営に関して、緊急事態に備え、コンティンジェンシープランを策定し、緊急事態の種類別に対応策を整備しております。また、定期的にBCP訓練を行い、コンティンジェンシープランを定例的に見直しております。
⑤規制変更のリスク
当社グループは、現時点の規制(法律、税制、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。このため将来における規制変更が当社グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、将来の会計制度等の変更内容や対応によってはコストの増加につながる可能性があります。
規制変更情報を的確にとらえ、当該変更による影響の把握に努め、対応策等の検討を行っております。
なお、本項においては、将来に関する事項は、別段の記載の無い限り、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) ビジネスに関するリスク
①ビジネス戦略が奏功しないリスク
当社グループは、収益力強化のために様々なビジネス戦略を実施していますが、以下に述べるものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、当初想定していた成果を生まない可能性があります。
・貸出について期待通りのボリュームや利鞘が確保されないこと
・競争状況や市場環境により、収益が期待通りの成果とならないこと
・経費削減等の効率化が期待通りに進まないこと
・業務範囲の拡大等に伴う新たなリスクが発生すること
・有能な人材の確保ができなくなること
②持株会社のリスク
当社は銀行持株会社ですので、当社の収入の大部分は当社が直接保有している銀行子会社等が当社に対して支払う配当からなっております。一定の状況下では、様々な規制上の制限等により、当社の銀行子会社等が当社に支払うことができる配当の金額が制限される可能性があります。また、銀行子会社等が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合には、当社は配当を支払えなくなる可能性があります。
当社グループは、取締役会等において収益状況等についてモニタリング等を行い、必要に応じて追加施策を協議することとしております。また、当社の配当政策に基づく配当ができるように、銀行子会社の収益状況等のモニタリング等も行っております。
(2) 自己資本比率
当社グループは、連結自己資本比率を「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第20号)に定められる国内基準以上に維持しなければなりません。また、当社の銀行子会社も、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められる国内基準以上に維持しなければなりません。(現時点におけるこれらの国内基準は4%となっております)
当社及び銀行子会社の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、当局から指導や命令を受けることとなります。当社グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。
・貸出先の信用力の悪化、あるいは不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加
・貸出金等ポートフォリオの変動
・有価証券ポートフォリオの変動及び価値の低下
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・繰延税金資産の取崩し
・その他の不利益な展開
当社グループは、統合リスク管理の枠組みのなかで、統計的な手法であるVaR等を用いて、一定確率(信頼水準99%)のもと一定期間(例えば1年間)で想定される最大損失を見積もり、これらが自己資本の範囲内に収まるよう、コントロールしております。VaRを上回る潜在リスク発現時の影響をストレステストにより確認し、自己資本充実度評価基準に基づき、自己資本比率の水準に応じたアクションプランを検討するなど、安全性・健全性に留意した業務運営に努めております。
(3) 信用リスク
①地域経済の動向に影響を受けるリスク
当社グループは北陸三県、北海道を主要な営業基盤としており、与信ポートフォリオにおいても、大きな割合を占めています。これらの地域の経済状態が悪化した場合には、貸倒れの増加や担保価値の下落等により、当社グループの不良債権や与信費用が増加する可能性があります。
②不良債権の状況
当社グループは自己査定の厳格な適用や、差し入れられた担保の価値及び経済全体の見通しに基づく貸倒引当金の計上により、不良債権の適確な処理を進めております。当初の見通しを超える経済情勢の変化や貸出先の状況の変化、担保価値の変動等により、不良債権が増加し貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。
③取引集中に係るリスク
当社グループは、従来、貸出金の分散化を進めておりますが、製造業、卸売業、小売業、地方公共団体等に対する貸出金残高が他の業種に比べ高くなっております。国内外の景気動向、特定の業界における経営環境変化等によっては、当社グループの貸出金額や不良債権額に影響を与える可能性があります。
④権利行使の困難性
当社グループは、不動産市場や有価証券市場における流動性の欠如や価格の下落等の事情により、担保権を設定した不動産や有価証券の換金、または貸出先の保有する資産に対して強制執行することが事実上できない可能性があります。この場合、与信費用等が増加するとともに不良債権処理が進まない可能性があります。
⑤貸出先の業況悪化
当社グループは、貸出先に債務不履行等が生じた場合において、回収の効率・実効性の観点から、当社グループが債権者として有する法的な権利のすべてを必ずしも実行しない場合があります。また、貸出先の支援のために債権放棄、あるいは追加の金融支援等を行う場合があります。「第5 経理の状況」の「1連結財務諸表等」の「注記事項 (重要な会計上の見積り)」にも記載しておりますが、これら貸出先の信用状態の悪化や、企業再建が奏功しない場合には、当社グループの不良債権残高、与信費用等が増加する可能性があります。
(4) 市場リスク
当社グループは、デリバティブを含む様々な金融商品を取り扱う市場取引及び投資活動を行っており、ポートフォリオの適正化など、適切にリスク管理を行っていますが、金利、株価及び債券相場、為替等の変動により、保有する有価証券の価値が大幅に下落した場合には減損又は評価損が発生し、業績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招く可能性があります。
当社グループの財政状態、経営成績に重大な影響を与える可能性があり、これらのリスクに関しては、統合リスク管理の枠組みのなかで、統計的な手法であるVaR等を用いて、一定確率(信頼水準99%)のもと一定期間(例えば1年間)で想定される最大損失を見積もり、これらが自己資本の範囲内に収まるよう、コントロールしております。
(5) 流動性リスク
市場環境が大きく変化した場合や、当社グループの業績悪化等で外部格付機関が当社グループの格付けを引き下げた場合、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされたり、資金繰りが悪化したりすることにより、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
安定的な資金繰り確保を目的とし、資金繰りリスクに関する管理指標を定め、日次でモニタリングを行うとともに、一定の前提(信頼水準99%等)に基づきストレス時の流動性管理指標を定期的に確認しております。
また、資金繰りに関する管理指標には、アラームライン・危機ラインを定め、流動性の危機段階に応じた対応を行うこととしております。
(6) オペレーショナルリスク
①事務リスク
当社グループは、事務規定等に則った正確な事務処理を徹底しておりますが、役職員により不正確な事務、あるいは不正や過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、当社グループに経済的損失や信用失墜等をもたらす可能性があります。
②システムリスク
当社グループの北陸銀行、北海道銀行は2011年5月にシステムを更新し、横浜銀行との共同利用システム(MEJAR)に移行しております。当社グループはオンラインシステムや顧客情報等を蓄積する情報系システム等を保有しており、システムの停止や誤作動または不正利用等のシステムリスクに対して、システムの安定稼動に努め万全の体制を整備していますが、万一重大なシステム障害、サイバー攻撃等外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスへの感染等の要因によって情報システム等に障害が発生した場合、当社グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③顧客情報の漏洩等にかかるリスク
当社グループは膨大な顧客情報を保有しており、情報管理に関する基本方針及び管理規定等を制定し、適切な体制を構築するなど万全を期しておりますが、悪意のある第三者によるコンピュータへの侵入、役職員及び外部委託先の人為的ミス等により、顧客情報の漏洩、紛失、改ざん、不正利用等が発生した場合、顧客への損害賠償等の他、風評リスクが顕在化する等、当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
④外部委託に伴うリスク
当社グループは、様々な業務に関し外部への委託を行っております。これら業務の外部委託にあたっては、委託することの妥当性、委託先の適格性などの検証を行い、委託中も委託先の継続的な管理に努めておりますが、委託先において委託業務の遂行に支障をきたした場合や、顧客情報の漏洩、紛失、改ざん、不正利用などがあった場合は、当社グループの業務運営や業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤金融犯罪にかかるリスク
キャッシュカードの偽造・盗難や、振り込め詐欺等の金融犯罪が多発しており、当社グループでは、被害の未然防止、セキュリティ強化等を実施していますが、金融犯罪の高度化・大規模化等により、被害を受けたお客さまへの補償や、未然防止策の費用が多額になる場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥風評リスク
当社グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道やインターネット上等で発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの業務運営や業績及び財務状況、ないしは当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
事務リスクに対しては、グループ各社の従業員に対し、研修等を通じ事務処理の基本動作等の周知徹底を図るとともに、事務ミスを発生原因・業務・判明経緯別等で分析し、ハイリスクエラーを中心に再発防止策を立案・実施しております。
システムリスクに対しては、金融情報システムセンター(FISC)の安全対策基準に基づき、情報システム・保有情報の重要度に応じ分類し、それぞれの重要度に応じた安全対策を実施しております。
外部委託に伴うリスクに対しては、外部委託先に対し、定期的にアンケート等によるモニタリングを実施しております。重要度の高い外部委託先に関しては、外部委託先へ直接訪問して管理状況等のヒアリングを実施しております。
風評リスクに対しては、外部の専門業者を利用して、風評リスクのモニタリングを行っております。
(7) コンプライアンスリスク
当社グループは、コンプライアンスを重要な経営課題として、規定及び体制の整備に努めておりますが、法令等遵守状況が不十分であった場合や将来的な法令等の変更により、当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、現在当社グループの経営に重要な影響を及ぼす訴訟はありませんが、今後の事業活動の過程で訴訟を提起された場合、その帰趨によっては当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
コンプライアンスを実現するための具体的な実践計画を定めたコンプライアンスプログラムを毎年作成し、その実施・定着評価について毎年検証を行い、取り組みが不十分な項目があれば、対応施策を検討しております。
(8) その他のリスク
①退職給付債務
当社グループの年金資産の時価が下落した場合、当社グループの年金資産の運用利回りが低下した場合、又は予定給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合等には、費用及び計上される債務に悪影響を与える可能性があります。金利環境の変動その他の要因も年金の未積立債務および年間積立額にマイナスの影響を与える可能性があります。
年金資産の変動リスクに対して、ストレステストを通じ、年間積立額への影響を定期的に検証しております。
②固定資産減損
当社グループが保有する固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」(企業会計審議会)を適用しております。市場価格の著しい下落、使用範囲又は方法の変更、収益性の低下等により固定資産の減損損失を計上することになる場合、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。
固定資産の使用範囲や方法の変更について、慎重に検討するとともに、将来キャッシュ・フローに影響を与える収益性について、モニタリング等を通じて確認しております。
③内部統制の構築等にかかるリスク
金融商品取引法に基づき、財務報告にかかる内部統制報告書を開示しております。また、会社法の規定に基づいた内部統制システムの構築を行っております。
当社グループは、当社グループの業務を適切にモニターし、管理するための有効な内部統制の構築・維持・運営に努めておりますが、構築した内部統制システムが結果的に十分機能していなかったと評価されるおそれも払拭できません。また、予期しない問題が発生した場合等において、想定外の損失、訴訟、政府当局による何らかの措置、処分等が発生し、その結果、財務報告にかかる内部統制の有効性評価に一定の限定を付したり、内部統制の重要な不備について報告したりすることを余儀なくされる可能性もあります。
かかる事態が発生した場合、当社グループに対する市場の評価の低下等、当社グループの業務運営や業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
内部統制システムの状況を経営会議に報告するとともに、整備状況の見直し等を行っております。
④災害等のリスク
地震・風水害等の自然災害、停電・交通マヒ等の社会的インフラ障害、大規模な犯罪・テロ行為、地政学的リスクの顕在化、新型インフルエンザ等感染症の世界的流行等の当社グループのコントロールの及ばない外部要因により、当社グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
業務運営に関して、緊急事態に備え、コンティンジェンシープランを策定し、緊急事態の種類別に対応策を整備しております。また、定期的にBCP訓練を行い、コンティンジェンシープランを定例的に見直しております。
⑤規制変更のリスク
当社グループは、現時点の規制(法律、税制、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。このため将来における規制変更が当社グループの業務運営や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、将来の会計制度等の変更内容や対応によってはコストの増加につながる可能性があります。
規制変更情報を的確にとらえ、当該変更による影響の把握に努め、対応策等の検討を行っております。
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