有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LME7 (EDINETへの外部リンク)
不二製油グループ本社株式会社 事業等のリスク (2021年3月期)
(1)不二製油グループのリスクマネジメント体制について
当社グループはグローバルに事業展開しており、その事業領域においては多種多様なリスクが存在します。このリスクに対処するため、以下のリスクマネジメント体制を構築しております。
①リスクの特定
グループ各社でリスクマップを作成し各社におけるオペレーショナルリスクを特定すると同時に、経営会議にて戦略上のリスク/財務リスクを決定しております。これらによってリスクを網羅的に把握した上で、特に重要なリスクを取締役会において決定しております。
②リスクの対応とモニタリング
経営会議を全社リスクマネジメント機関と位置付け、上記で決定された重要なリスクについて、各リスクの管掌役員を決定し、対応策を定めています。また、管掌役員による対応策の進捗報告、および全社重要リスクの見直し・選定を実施します。これらはリスク管理管掌役員であるC"ESG"Oにより管理され、定期的に取締役会へ報告を行います。取締役会はモニタリング機関として経営会議からの報告内容について確認・指示を行います。また、グループ全体への影響拡大が懸念されるリスクやエマージングリスクへの対応方針を中心に協議を行い、対応指針を経営会議に示します。
③2020年度のモニタリング結果
2020年度に決定された11項目の重要リスクは、各管掌役員のもと対応策を進め、個別の進捗や課題状況を適宜取締役会にも報告しながらリスク低減を図りました。また、各リスクの管掌役員から2020年度の対応進捗状況およびその対応等について取締役会に報告し、顕在化したリスクの発生原因、対応策につきその妥当性、適時性等を確認しました。2021年度の重要リスクの特定においては、新たなリスクとして「事業展開国のカントリーリスク」を認識し、必要な対応策の検討を管掌役員に指示しています。
(2)不二製油グループの重要なリスク(2021年度版)
当社グループにおいて管理すべき重要なリスクとして以下の12項目を選定し、各リスクについては管掌役員を定めて対応計画を策定しております。また、対応状況は取締役会に報告し、モニタリングを実施する体制を構築しております。なお、将来事項に関する記述につきましては、2021年3月31日現在において入手可能な情報に基づき、当社が合理的であると判断したものです。
(ESGマテリアリティ)
当社グループでは、ステークホルダーの関心度と当社グループの事業への影響度の2つの観点から社会課題の重要度を分析し、優先度の高いものをESGマテリアリティとして特定しております。ESGマテリアリティは、社会や地球環境に及ぼす影響度が大きい重要な項目であり、定量的に測定が困難なものも含まれます。
一方、事業等のリスクは主として自社の事業上のマテリアリティとして、現時点で蓋然性が高いと判断できるもの及び財務影響が定量的に分析可能なものを特定しています。
両者は一部重複するものもありますが、2つのマテリアリティを当社グループ内で運用しております。
・2021年度 ESGマテリアリティマップ
*1:サステナブル調達の重要な観点に、人権の尊重、生物多様性の保全、森林保全なども包含されています。
*2:ダイバーシティ、エクイティ & インクルージョン。
*3:GRCにはコーポレートガバナンス(取締役会の実効性向上など)と内部統制(グループガバナンス、リスクマネジメントなど)の観点が含まれますが、ESG委員会においては内部統制に関わる項目をモニタリングしていきます。コーポレートガバナンスは取締役会にてモニタリングしていきます。
・2021年度 ESGマテリアリティ
*1:ダイバーシティ、エクイティ & インクルージョン
*2:ガバナンス・リスク・コンプライアンス
*3:取締役会でモニタリング
(TCFD)
当社グループは、2019年5月にTCFD(気候関連財務情報タスクフォース)へ賛同を表明しています。TCFDの提言に基づき、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4項目について、積極的に情報開示を推進していきます。
TCFDの提言に基づく4項目についての情報開示
なお、シナリオ分析は次ページ「気候変動リスク・機会および財務インパクトの影響度評価」のとおりです。当社グループが識別している4つのリスクに対し、以下の施策を進めています。
気候変動リスク・機会および財務インパクトの影響度評価
当社グループはグローバルに事業展開しており、その事業領域においては多種多様なリスクが存在します。このリスクに対処するため、以下のリスクマネジメント体制を構築しております。
①リスクの特定
グループ各社でリスクマップを作成し各社におけるオペレーショナルリスクを特定すると同時に、経営会議にて戦略上のリスク/財務リスクを決定しております。これらによってリスクを網羅的に把握した上で、特に重要なリスクを取締役会において決定しております。
②リスクの対応とモニタリング
経営会議を全社リスクマネジメント機関と位置付け、上記で決定された重要なリスクについて、各リスクの管掌役員を決定し、対応策を定めています。また、管掌役員による対応策の進捗報告、および全社重要リスクの見直し・選定を実施します。これらはリスク管理管掌役員であるC"ESG"Oにより管理され、定期的に取締役会へ報告を行います。取締役会はモニタリング機関として経営会議からの報告内容について確認・指示を行います。また、グループ全体への影響拡大が懸念されるリスクやエマージングリスクへの対応方針を中心に協議を行い、対応指針を経営会議に示します。
③2020年度のモニタリング結果
2020年度に決定された11項目の重要リスクは、各管掌役員のもと対応策を進め、個別の進捗や課題状況を適宜取締役会にも報告しながらリスク低減を図りました。また、各リスクの管掌役員から2020年度の対応進捗状況およびその対応等について取締役会に報告し、顕在化したリスクの発生原因、対応策につきその妥当性、適時性等を確認しました。2021年度の重要リスクの特定においては、新たなリスクとして「事業展開国のカントリーリスク」を認識し、必要な対応策の検討を管掌役員に指示しています。
(2)不二製油グループの重要なリスク(2021年度版)
当社グループにおいて管理すべき重要なリスクとして以下の12項目を選定し、各リスクについては管掌役員を定めて対応計画を策定しております。また、対応状況は取締役会に報告し、モニタリングを実施する体制を構築しております。なお、将来事項に関する記述につきましては、2021年3月31日現在において入手可能な情報に基づき、当社が合理的であると判断したものです。
リスク項目 | 全社重要リスク | リスク対応の方向性 | 管掌役員 | |||||
CAO | C"ESG"O | CFO | CSO | CTO | ||||
1 | 原料相場の 変動リスク | 主要原料の価格変動のリスク | ・拠点間の相互補完(融通)を含めた全社レベルでの原料バランスの管理体制構築 ・原料購買・ヘッジに関する全社ポリシーに基づく適切なヘッジ取引管理 | ● | ||||
2 | 財務・税務に 関するリスク | 為替・金利変動や国際的な課税のリスク | ・デリバティブの活用による変動リスクヘッジの実施、GCM(グローバル・キャッシュ・マネジメント)による流動性リスク低減 ・国際税務上のリスク回避や適正な納税のための管理体制構築 | ● | ||||
3 | 法規制やコンプライアンスに 関するリスク | 各国の法制度に対するコンプライアンス違反リスク | ・法務部門のグローバルな管理体制の強化 ・全社単位でのコンプライアンス管理の徹底 | ● | ||||
4 | グループ会社 の経営リスク | 事業計画の進捗遅れによるのれんや固定資産の減損リスクや各種規制・ルールの変更により事業内容が影響を受けるリスク | ・グループ横断的支援体制による事業の推進とマネジメント強化 ・海外事業会社の経営を担える人材の育成と登用 ・投資撤退基準による投資案件の精査と資産効率の向上 ・グループ会社所在地の規制及びルール変更の動向を把握し、早期に対応を進める | ● |
リスク項目 | 全社重要リスク | リスク対応の方向性 | 管掌役員 | |||||
CAO | C"ESG"O | CFO | CSO | CTO | ||||
5 | 食品の安全性に関するリスク | 重大な安全・品質上の問題による多額のコスト負担発生や顧客の信用を失うリスク | ・グローバル品質管理基準の導入や安全標準の策定 ・急速なグローバル展開を技術サポートできる体制 ・違反発生時の初動対応の手順化とグローバル支援体制の整備、保険活用によるリスク低減 | ● | ||||
6-1 | サプライ チェーンに 関するリスク | 主要原料(パーム、カカオ、大豆等)を確保できなくなるリスクや、サプライチェーンにおいて環境・人権問題が発生するリスク | ・サプライヤーや同業他社・NGOとの協調関係継続、自社プログラム推進によるサプライソースの強化 ・調達方針の制定によるサプライチェーン上での環境・人権リスクの予防・低減 | ● | ||||
6-2 | 各国の規制、社会動向の変化により既存原料や製法の使用が制限されるリスク | ・原料油脂の多様化によるリスク分散 ・化学触媒や溶剤処理を用いない油脂・たん白加工技術の開発 | ● | |||||
7 | 災害・事故・ 感染症に関するリスク | 自然災害、工場での事故、感染症により操業・出荷停止、サプライチェーン分断や人的・物的被害等が発生するリスク | ・自然災害発生時に備えた、グループ間の相互補完体制を組み込んだBCPの策定 ・危機発生時の対応マニュアルの整備、保険によるリスク移転 ・全社単位での危険予知活動の定着化や事故リスクの高いグループ会社における安全管理活動の更なる強化 ・感染症の拡大に備えた、従業員の安全、事業活動の継続、サプライチェーン安定化を組み込んだ感染症BCPの策定 | ● | ||||
8 | 情報システム・ セキュリティに関するリスク | ITガバナンス・セキュリティの不全による情報漏洩や損害発生のリスク | ・外部の専門家を起用した情報セキュリティ対策の強化 ・情報管理意識向上のための教育・啓蒙活動の実施 | ● | ||||
9 | 人材の確保・ 育成に関する リスク | グローバル経営体制を支える人材や多様な価値観に対応したイノベーションを生み出す人材が不足するリスクや工場の稼働に必要な人員を確保できないリスク | ・グローバルな人材開発・活用プログラムの整備 ・ダイバーシティの推進やシニア人材の活用 ・各グループ会社での工場の人材確保の為の環境整備 | ● | ||||
10-1 | ビジネスの 転換・変革に 関するリスク | 市場環境の変化に応じたビジネスの拡大や転換が出来ないリスク | ・市場が求めるトレンドを的確に捉えた商品開発や事業戦略を推進できる体制の構築 ・将来の事業環境の変化を想定した事業ポートフォリオの見直しや生産拠点の全体最適化 | ● | ||||
10-2 | 市場のニーズに対応した新規事業、競争力のある製品、技術の開発が滞るリスク | ・グローバル・ローカルのニーズに応じた製品開発が行える組織体制構築、限られた人的資源を活かすための研究テーマの選択と集中 | ● | |||||
10-3 | デジタル化の遅れによりグローバルなデータ共有が出来ず適切な経営判断を逸するリスク | ・ERPパッケージ導入によるグローバル生産管理・在庫管理・生産依頼などの実用化 | ● |
リスク項目 | 全社重要リスク | リスク対応の方向性 | 管掌役員 | |||||
CAO | C"ESG"O | CFO | CSO | CTO | ||||
11-1 | 環境・人権に 関するリスク | 環境問題への対応不備・遅れにより事業活動が制限を受けるリスク | ・自社による環境数値目標(環境ビジョン2030)の策定と順守 | ● | ||||
・TCFDの提言に基づくシナリオ分析による気候変動への対応及び情報開示の推進 | ||||||||
・フードロス削減等の資源循環への取組み推進 | ● | |||||||
11-2 | 人権問題への対応不備・遅れにより事業活動が制限を受けるリスク | ・国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した「不二製油グループ人権方針」(2017年策定)に基づく人権尊重の推進 ・人権デュー・ディリジェンスの実施、その結果に基づく課題解決の取組み強化と適切な情報開示 | ● | |||||
12-1 | 事業展開国の カントリー リスク | 政治・経済・社会的混乱による事業活動の制限、一時的な業務停止、サプライチェーン分断リスク | ・グループ本社による、事業ポートフォリオの見直し ・グループ会社におけるリスクマネジメントPDCA活動の推進 | ● | ||||
12-2 | 戦争・テロ・暴動・誘拐・ストライキ等により従業員が死傷するリスク | ・グループ会社所在地の情報収集、外部コンサルタント起用、従業員への海外安全教育の強化 | ● |
(ESGマテリアリティ)
当社グループでは、ステークホルダーの関心度と当社グループの事業への影響度の2つの観点から社会課題の重要度を分析し、優先度の高いものをESGマテリアリティとして特定しております。ESGマテリアリティは、社会や地球環境に及ぼす影響度が大きい重要な項目であり、定量的に測定が困難なものも含まれます。
一方、事業等のリスクは主として自社の事業上のマテリアリティとして、現時点で蓋然性が高いと判断できるもの及び財務影響が定量的に分析可能なものを特定しています。
両者は一部重複するものもありますが、2つのマテリアリティを当社グループ内で運用しております。
・2021年度 ESGマテリアリティマップ
*1:サステナブル調達の重要な観点に、人権の尊重、生物多様性の保全、森林保全なども包含されています。
*2:ダイバーシティ、エクイティ & インクルージョン。
*3:GRCにはコーポレートガバナンス(取締役会の実効性向上など)と内部統制(グループガバナンス、リスクマネジメントなど)の観点が含まれますが、ESG委員会においては内部統制に関わる項目をモニタリングしていきます。コーポレートガバナンスは取締役会にてモニタリングしていきます。
・2021年度 ESGマテリアリティ
*1:ダイバーシティ、エクイティ & インクルージョン
*2:ガバナンス・リスク・コンプライアンス
*3:取締役会でモニタリング
(TCFD)
当社グループは、2019年5月にTCFD(気候関連財務情報タスクフォース)へ賛同を表明しています。TCFDの提言に基づき、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4項目について、積極的に情報開示を推進していきます。
TCFDの提言に基づく4項目についての情報開示
ガバナンス | ・C"ESG"Oの管掌のもと、全社リスクマネジメント体制において気候変動リスク・機会を管理し、TCFDの提言に基づくシナリオ分析を実施し、分析内容を経営会議、取締役会に報告・承認(年1回以上) ・取締役会の諮問機関としてC"ESG"Oが委員長を務めるESG委員会を設置し、活動内容は取締役会に具申。ESGマテリアリティの特定、サステナビリティ戦略の検討・審議、ESGマテリアリティ推進状況のレビュー等を実施。「気候変動の緩和と適応」に関してもESGマテリアリティの1つとして特定し、環境ビジョン2030の実行を通じた取り組みを推進 |
戦略 | ・国内グループ会社及び主要な海外グループ会社を対象に、TCFDが提言する気候変動のシナリオ分析と気候変動リスク・機会の選定、財務インパクトの評価を実施(参照「気候変動リスク・機会および財務インパクトの影響度評価」)。当評価を踏まえ、自社、及び社会や地球へプラスのインパクトをもたらす脱炭素社会を実現するための省エネ活動、再エネ活用等、さらなるCO2排出量削減の推進を目指す。 ・当社グループはPlant-Based Food Solutions(PBFS)のコンセプトのもと、植物性食品素材による社会課題解決を目指している。家畜肥育に伴う気候変動への悪影響の懸念による、代替肉等のPlant-Based Food(植物性食品)の市場拡大の可能性に対しても、事業展開を強化する。 |
リスク管理 | ・全社重要リスクを特定し、PDCAサイクルによってリスクを管理する全社リスクマネジメント体制を構築(参照 全社重要リスク) ・気候変動リスクも全社重要リスクの一つと位置付け、当該全社リスクマネジメント体制において管理し、検討・対応内容は年に1回以上取締役会に報告 |
指標と目標 | ・環境ビジョン2030において、2016年比で2030年にCO2の排出量を総量で40%削減することを掲げている ・環境ビジョン2030の目標達成に向け、生産現場での省エネ活動やエネルギー使用量の少ない新設備の導入、再生可能エネルギーの使用等に積極的に取組み、スコープ3データの精度向上、排出量が多いカテゴリ1の削減方法検討、SBT認定を取得した目標を達成するためのグループ内における説明・周知活動等を実施 (2030年CO2排出量削減目標:「スコープ1,2※ 40%削減、スコープ3(カテゴリ1※)18%削減」(基準年:2016年)) ※ スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出 ※ スコープ2:他社から供給された電気、熱 ・蒸気の使用に伴う間接排出 ※ スコープ3:事業者の活動に関する他社の排出(カテゴリ1~15) ※ カテゴリ1:原材料 詳細情報については、「環境ビジョン2030」をご参照ください。 |
なお、シナリオ分析は次ページ「気候変動リスク・機会および財務インパクトの影響度評価」のとおりです。当社グループが識別している4つのリスクに対し、以下の施策を進めています。
1.環境規制対応コストの増加 | 環境ビジョン2030のグループ各社での実践。技術開発部に環境や省エネの専門チームを設け、環境負荷を低減する生産設備の検討や構築 |
2.サプライヤーの森林破壊による影響 | グローバルサステナブル調達委員会を設置し、グループ全体のリスクを管理できる体制を構築 |
3.異常気象による自然災害の激甚化 | 自然災害時に操業が継続できるBCP体制の構築など |
4.世界的な主要原料の不足懸念・価格高騰 | グローバルサステナブル調達委員会を設置し、グループ全体のリスクを管理できる体制を構築 |
気候変動リスク・機会および財務インパクトの影響度評価
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00431] S100LME7)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。