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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YE76 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ソフトバンク株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、通信を基盤とした様々なサービスの提供を目指し、AI、IoT、ロボット、6G、HAPS、デジタルツイン、自動運転や量子技術などの先端技術の研究開発を実施しています。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念のもと、AI共存社会に向けて、次世代社会インフラの構築と通信ネットワークの高度化・最適化に取り組み、社会に広がる課題をテクノロジーの力で解決することを目指しています。
なお、当社グループの研究開発は複数のセグメント間に共通した基礎技術に関するものがほとんどであるため、特定のセグメントに区分して記載していません。

(研究開発活動の目的)
お客さまに対して最先端技術の製品を安定的に供給していくこと、および当社グループ内での情報通信技術の中長期的なロードマップを策定していくことを目標に、情報通信技術に関わる最先端技術の動向の把握、対外的なデモンストレーションを含む研究開発および事業化検討を目的としています。

(研究成果)
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果は以下の通りです。

HAPS向け大容量ペイロードの開発および電波伝搬に関する国際標準化の達成
当社は、成層圏通信プラットフォーム(以下「HAPS」)による広域かつ安定した通信の実現に向け、6セルに対応した大容量のペイロード(通信機器)を新たに開発しました。本ペイロードは、HAPSと携帯端末を結ぶ「サービスリンク」と、HAPSとゲートウェイ(基地局と接続した地上局)の間を結ぶ「フィーダリンク」の装置を結合したものです。当該ペイロードを用いた実証実験では、高度3,000mに滞空するHAPSに見立てた軽飛行機に、本装置を搭載して通信を中継させることで、基地局と携帯端末間のエンド・ツー・エンドの5G通信と、6セルのフットプリント固定技術(注1)の有効性を確認しました。これにより、HAPSによる広域かつ安定した通信サービスの実現に向けた技術的有効性を実証しました。
また当社は、効率的なネットワーク設計に不可欠な電波伝搬特性の解明に取り組み、国際電気通信連合の無線通信部門(以下「ITU-R」)(注2)においてHAPS電波伝搬に関する2件の国際標準化を達成しました。具体的には、窓ガラス等の建物材質が電波に与える影響を高精度に推定する手法が国際的な報告書(ITU-R報告P.2554-0)として発行されたほか、高仰角のマルチパス環境における電波伝搬推定法が国際勧告(ITU-R勧告P.1409-4)として発行されました。

(注1)フットプリント固定技術 : HAPSの移動や姿勢の変化に応じて、機体に搭載されたペイロードからの電波の向きを変えることで、地上に形成される各セルの通信エリア(フットプリント)を安定的に維持する技術。
(注2)国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union) : 情報通信技術のための専門機関。その部門の一つである無線通信部門(Radiocommunications Sector)は、無線通信に関する標準化や勧告を行う機関。

通信業界向け生成AI基盤モデル(LTM)の開発および高度化
当社は、通信業界向け生成AI基盤モデル「Large Telecom Model」(LTM)の開発および高度化に取り組んでいます。当期においては、複数のAIエージェントが相互に連携し、分析・判断・実行までを自律的に行うマルチAIエージェント基盤を構築しました。本基盤は、役割ごとに最適化された複数の業務特化型AIエージェントが連携して動作することで、従来、人が分担して行っていた分析から判断、実行までの一連の業務を担います。
また、LTMの高度化に向け、当社が通信事業者として長年培ってきたデータや運用ノウハウを活用し、通信業界特化型の学習フレームワークを構築しました。本フレームワークでは、通信分野に即したデータセットを活用し、継続事前学習(注1)、ファインチューニングおよび強化学習(注2)を組み合わせた段階的な追加学習を実施するとともに、表形式やコード記述など各データを再構成します。さらに大規模言語モデル(LLM)によるデータフィルタリングや、小規模言語モデル(SLM)を活用した最適化により、学習効率およびモデル性能の向上を実現しています。
これらのフレームワークに基づく高度化の取り組みにより、LTMは、通信業界に特化したLLMの性能を評価する「GSMA Open-Telco LLM Benchmarks」(注3)において、総合第3位(注4)を獲得しました。
また、LTMにSB Intuitions株式会社が開発を進める日本語性能の高い国産LLM「Sarashina(さらしな)」を組み合わせることで、データの学習から運用までを国内で完結させ、機密情報を安全に取り扱うことができる国産AIモデルを実現しました。本モデルを活用した通信品質の予測においては90%以上の精度を達成し、現実の通信ネットワークを高精度に予測可能であることを実証しました。

(注1)継続事前学習: 汎用モデルを起点に、特定ドメインの大量データを追加で学習し、専門知識をモデルに取り込む手法のこと。
(注2)強化学習: AIが最適な行動に向けて自律的に学習する手法のこと。行動結果に応じて「報酬」を受け取り、その報酬が最大化されるように学習する。
(注3)GSMA Open-Telco LLM Benchmarks : 世界の通信事業者団体「GSMA」が策定した、通信業界特化型AI(LLM)の性能を評価する国際的な標準指標。通信規格の専門知識やネットワーク運用能力を客観的に測定するもの。
(注4)2026年3月30日時点。GSMA Open-Telco LLM Benchmarksに提出された全84モデルを対象に、全ての評価データセット(評価軸)の平均スコアによる総合評価に基づく順位。

AI-RANの実用化に向けた実装基盤「AITRAS」および次世代AIアーキテクチャーの開発
当社は、AI(人工知能)とRAN(無線アクセスネットワーク)を統合したAI-RANの実用化に向けた研究開発を推進しています。AI-RANの実装基盤として開発したプロダクト「AITRAS(アイトラス)」においては、NVIDIA GPU(Graphics Processing Unit)を活用し、従来専用ハードウェアで実行していた無線信号処理を完全にソフトウエアで実行する手法を確立しました。これにより、AI処理と統合可能な次世代vRAN(virtualized Radio Access Network、仮想無線アクセスネットワーク)アーキテクチャーの有用性が実証され、商用ネットワークにおける柔軟かつ高度な通信品質の実現が可能となります。本アーキテクチャーを用いた屋外実証実験では、16レイヤーMU-MIMO(Multi-User Multiple Input Multiple Output)の動作に成功し、従来の4レイヤー構成と比較して約3倍の通信効率向上を確認するなど、商用展開に向けた高い性能を実証しました。
また当社は、無線信号処理のさらなる高度化に向け、無線信号処理に最適化した高性能AIモデル「Transformer(トランスフォーマー)」を適用した新アーキテクチャーを開発しました。本アーキテクチャーにより、実環境において5G(第5世代移動通信システム)の上り通信速度(スループット)を約30%向上させるとともに、AIの高性能化と平均約338μs(1µs=100万分の1秒)という超低遅延処理の両立に成功しています。
当社は今後、これらの技術の実用化を加速させ、AI-RANによる通信品質の向上とネットワークの高度化を一層推進し、通信インフラに革新をもたらすことを目指していきます。

AI-RANを活用したフィジカルAI向け通信制御技術の実現
当社は、エリクソン(NASDAQ:ERIC)と共同で、AI-RANを活用した低遅延で高信頼な通信ネットワークによるフィジカルAI(注1)の実証実験に成功しました。この実証実験においては、当社が開発中のAI-RANのMEC(Multi-access Edge Computing)基盤を活用したリアルタイム処理技術と、エリクソンのネットワーク機能を活用した5G(第5世代移動通信システム)ネットワークを連携させることで、ロボット、ネットワークおよび計算資源を一体的に連携させた、低遅延で高信頼な制御を実現しました。
本実証では、ロボットの動作状況や処理内容に応じて、ロボット単体で実行していたAI(人工知能)処理をMEC基盤へ動的にオフロードさせるとともに、ネットワークスライシングや優先制御を含むエリクソンの差別化された接続(Differentiated Connectivity)(注2)によってネットワークの最適化が可能になり、安定したフィジカルAIが実現できることを確認しました。
今回の実証実験により、製造や物流、インフラ保守などの現場におけるフィジカルAIの実装に必要となるネットワークの在り方を明らかにすることができました。この実証実験で得られた知見を基に、フィジカルAI時代に求められる次世代ネットワークの実現を目指します。

(注1)フィジカルAI : ロボットのセンサーやカメラ、外部のシステムから得た情報をAIが解析・判断し、その結果に基づいてロボットが柔軟で複雑な動きができるようにする技術のこと。
(注2)差別化された接続 : ネットワークスライシングなどの機能により、5G SAコアおよび5G RANソフトウエアを通して、帯域幅や遅延などの通信性能を安定的に確保する機能のこと。

AIデータセンター向け基盤ソフトウエアの開発
当社は、次世代のAI(人工知能)インフラアーキテクチャーやシステムの開発を担当するInfrinia(インフリニア)チーム(注1)において、AIデータセンター向けのソフトウエアスタック「Infrinia AI Cloud OS」の開発を行いました。本ソフトウエアは、AIデータセンターから企業、サービスプロバイダー、開発者までをシームレスにつなぐ、次世代AIインフラのためのGPUクラウド基盤ソフトウエアです。
本技術により、マルチテナント環境に対応したKubernetes(注2)のサービス提供と、大規模言語モデル(LLM)の推論機能をAPI(Application Programming Interface)として提供するGPUクラウドサービスを構築することが可能となります。また、従来の個別開発と比較して、TCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)や運用負荷の低減が期待できます。これにより、AIモデルの学習から推論までを効率的かつ柔軟に提供することが可能となります。
これらの取り組みにより、当社はAIモデルの高度化と多様な利用形態に対応したクラウド基盤の確立を進めるとともに、AIサービスの迅速な展開および次世代AIインフラの実用化に向けた研究開発を推進しています。

(注1)Infriniaチーム : 次世代のAIインフラの推進に向けたソフトバンクの取り組みの一環として、完全子会社であるSB Telecom America Corp. 内に設けられた、インフラアーキテクチャーやシステムの開発を担当するチーム。
(注2)Kubernetes(クバネティス) : アプリケーションのデプロイやスケーリングを自動化したり、コンテナ化されたアプリケーションを管理したりするためのオープンソースのシステム。

上記の他、主にAI、HAPS、広告関連等新サービス企画の研究開発を行い、当連結会計年度における研究開発費は96,811百万円となりました。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04426] S100YE76)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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