有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LQWZ (EDINETへの外部リンク)
北海道瓦斯株式会社 事業等のリスク (2021年3月期)
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
(1) 災害・事故発生によるリスク
① 原料調達に関する不測の事態
LNGや天然ガス等の原料調達に関して不測の事態が生じ長期にわたり調達ができない場合には、都市ガスや電力の供給に支障を及ぼす可能性があります。原料の大半を占めるLNGは海外からの輸入に頼っていますが、複数の長期契約で供給源を特定しないポートフォリオ契約で調達しており、供給プロジェクトのトラブルやLNG船のトラブル時にも代替調達が可能となっています。また、長期契約だけでなく、短期・スポット調達も組み合わせることにより、安定的かつ柔軟なLNG調達に取り組んでおります。
② 自然災害の発生
大規模な自然災害により、LNG基地等の製造設備やガス導管等の供給設備に被害が発生した場合、都市ガスの供給に支障を及ぼす可能性があります。また、不測の大規模な停電が発生した場合、ガスの需要量や製造・供給設備の状況によっては、ガスの製造・供給に支障を及ぼす可能性があります。さらに、発電設備に支障が発生した場合には、電力の市場調達が必要となり、その対応に伴う費用等により、電力収支に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは大規模な自然災害に対して、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定するとともに、製造・供給設備等の耐震性向上や、自家発電設備の整備による停電対応力強化を進めることで、災害による影響を最小限に止める対策を実施しております。
③ ガス事故の発生
ガス事故の発生によりお客さま被害が発生した場合、対応に要する直接的費用の発生に加え、社会的信用の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、災害等においても事業継続性が高い供給防災センターに全社保安指令機能を集約し、専任要員を24時間配置することに加え、グループ会社と協同した保安処理体制構築や消防機関等との連携により、ガス事故の防止や二次災害防止に努めております。
④ ガス消費機器・設備に関するトラブルの発生
消費機器・設備に関する重大な不具合が発生した場合、対応に要する直接的費用の発生に加え、社会的信用の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、お客さまへのガス設備安全点検の品質向上、安全型機器への取替や警報器設置の促進、ガス機器の安全使用の周知等により、保安の強化に努めております。
⑤ 感染症の流行
当社グループの従業員に感染拡大した場合、一時的に業務が停止し、事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。また、影響が長期化した場合、販売量減少による財政状況の悪化、商材等のサプライチェーンの遅延、債権回収不能など複合的な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、従業員並びにお客さまに対する健康や安全を確保する観点から、マスクの常時着用や毎日の検温などの基本的対策に加え、体調不良者や感染疑い者の自宅待機措置、時差出勤・テレワーク、製造・保安要員へのPCR検査の定期実施等の対策を講じております。
(2) 事業遂行に伴うリスク
① 競争の激化国策や制度の変更により、エネルギー業界に対する規制が変更された場合や新たな環境関連法規制等が設けられる場合には、エネルギー間競争の激化によるお客さまの離脱や販売価格低下、規制対応に要する費用の発生等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、ガス、電気、熱、再生可能エネルギーの最適利用とデジタル技術の高度利用を通じた「持続性」「環境性」「経済性」に優れたエネルギーシステムの導入やエネルギーの地産池消など総合エネルギーサービス事業を推進するとともに、安心安全を第一に保安の強化やサービスの向上に取り組むことでお客さまに選択されるよう努めております。また、国策や制度、業界動向などの環境変化に加え、お客さまのニーズを掴むよう、お客さまや関係機関との絶えず緊密な対話に努めております。
② 原材料調達価格の変動
原材料価格が、原油価格・為替・市場相場等の変動によって高下した場合、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。都市ガスの主要原料であるLNGの売買契約のうち、原油価格に連動するものについては、原油価格の変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。また、外貨建てで売買契約を締結しているものについては、為替の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
ただし、原料価格が変動しても、変動分については、ガス料金に反映する「原料費調整制度(注)」を適用しているため、中長期的には業績への影響は軽微であります。
(注)調整額の上限は設定されております。
③ 気温影響によるガス需要の変動
当社グループの売上高の過半が都市ガスおよびLNG販売によるため、気温の推移が平年値から乖離する等によりガス需要が想定から変動した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、積雪寒冷地の北海道では、冬季から春先にかけて需要が大きくなるため、当該期間の気温推移が業績に与える影響は大きくなる傾向があります。
当社グループでは、ガス事業基盤の強化を進め、気温による業績への影響の軽減に取組んでおります。
④ 商品・技術開発の遅延
積雪寒冷地に適した機器や次世代エネルギー技術などの開発を進めておりますが、開発に遅延が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、商品に対するお客さまの使用感や要望等についての定期的なアンケート調査や、機器の使用状況に関するデータ計測、市場環境の各種情報収集等により、お客さまのニーズや商品の課題、社会環境の変化等の的確な把握に努めております。そのうえで、新商品・技術を適切なタイミングに遅延なく市場投入できるよう、開発メーカーや地域の大学と密に連携をはかり、数年先までの工程を共有しながら商品・技術の企画・開発に取り組んでおります。
⑤ 設備投資による影響
インフラ事業の性質から、業容拡大や増産を目的とした大規模な設備投資の実施により、費用負担が増加し、一時的に業績に影響を及ぼす可能性があります。また係る設備投資が、その後の経済情勢の変化等により、所期の成果を出せないことで、有利子負債依存度が高まる可能性があります。
当社グループでは、投資の実施にあたっては、事前にリスクや事業性を検証した上で経営会議・取締役会に諮る等、経営判断の下に投資を決定しています。
⑥ 資金調達・資産運用による影響
市況や金融の混乱により資金調達や資産運用の悪化が発生した場合、財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、資金調達先や年金資産運用先については多様化を図っております。また、有利子負債は、長期で固定化した資金調達とすることで、借入期間中の金利変動リスクを限定的にするよう備えております。
⑦ コンプライアンス違反の発生
法令、定款に照らして不適切な行為、ならびに企業倫理、社会規範に反する行為が発生した場合、対応に要する直接的な費用にとどまらず、当社グループの社会的信用の低下等、有形無形の損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、倫理・法令遵守の基本的な考え方として「北ガスグループ倫理方針」「北ガスグループ行動規範」を定めるとともに、コンプライアンス遵守に関する教育・啓発等により、グループ全体でコンプライアンス向上に取り組んでおります。また、内部監査により、その遵守状況の確認を行っております。
⑧ 法的トラブルの発生
ガス事業法をはじめとした関係法令の改正に対し、適切な対応が行われず、法令違反等の問題が生じた場合、対応に要する直接的な費用にとどまらず、当社グループの社会的信用の低下等、有形無形の損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、法令改正情報の適切な把握による社内周知や顧問弁護士との連携強化により、こうしたリスクの未然防止に努めております。
⑨ 取引先の信用問題や事故の発生
取引先の倒産や事故等があった場合、債権未回収や業務支障を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、取引開始時における信用調査等、与信管理を徹底しております。
(3) 情報管理・システム運用に関するリスク
① ITシステム・通信回線の不具合の発生ITシステムや通信回線の不具合により、業務処理の誤りや業務停滞を引き起こした場合、有形無形の損失が発生する可能性があります。特に、売上高の74.3%を占めているガスと電力に係る契約や料金計算、債権等につきましてはITシステムで管理しており、これらのシステムの不具合等により当社グループの業績及び財務状況などの決算値に影響を及ぼす可能性があります。
ITシステム構築にあたっては、システム開発標準を定め、これに則りシステム設計・プログラミング・テスト・評価等を行うことで、ITシステムの品質維持・向上を図っております。
また、ITシステムのサーバーは、津波の心配がなく耐震性に優れた施設が完備されているデータセンターに設置するとともに、データのバックアップを毎日実施し、万一の不具合発生時の早期復旧に備えております。
さらに、グループ会社を含めた主要拠点間の通信設備は、故障時にも通信が途切れることのないように冗長化しているほか、何らかの原因で通信設備が利用できない場合でも、インターネット回線を利用して外部から安全にアクセスすることができるルートを用意しております。
② 個人情報等の社内情報の流出
当社グループでは、お客さま情報をはじめとした、多くの個人情報や営業機密情報を有しております。それらの社内情報が不適切な形で外部流出した場合、対応に要する直接的な費用にとどまらず、当社グループの社会的信用の低下等、有形無形の損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、情報を管理する上での各種規程を整備するとともに、グループ全体を対象とした情報セキュリティ推進体制を構築し、情報セキュリティに関する教育・啓発や自主点検を実施しております。また、誤操作等による情報漏えいを防止するためのシステム的な対策の実施等、個人情報等の流出防止に取り組んでおります。
③ サイバー攻撃
日々発生するサイバー攻撃は、巧妙化、高度化しており、その対策が十分ではない場合、基幹システムの停止・動作不良、社内情報の流出等が発生し、業務やお客さまへの対応が停滞するばかりではなく、当社グループの社会的信用の低下等、有形無形の損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、システム的な各種セキュリティ対策の実施やインシデント対応訓練を実施する他、適宜、情報セキュリティの脆弱性に関する確認を行い防御策の見直しを行う等、サイバー攻撃への対策に取り組んでおります。また、情報系システム・インフラを起因とする情報事故対応体制として「北ガスグループCSIRT(Computer Security Incident Response Team)」を設置し、万一情報漏洩事故が発生した際の被害を最小限に留めるための体制強化を図っております。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04511] S100LQWZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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