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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100L1OX (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 応用地質株式会社 研究開発活動 (2020年12月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、将来の技術開発を支える基盤的技術として、三次元化技術やIOT技術そして地盤情報データベースの開発を行うとともに、インフラ・メンテナンス事業、防災・減災事業、環境事業、資源・エネルギー事業の4つのセグメントにおいて、顧客ニーズに応えるソリューションを提供するための技術および製品の研究開発を進めております。
2020年度は新型コロナウィルスの感染が全世界に拡大し、各国の経済に対して大きな影響を与えました。この影響は原油価格の低迷をもたらし、従来の炭素エネルギー産業に依存している海外に拠点をもつ当社グループ各社はこの影響を大きく受けました。さらに、地球温暖化にともなう気候変動による洪水、地すべり、あるいは、地震災害などの自然災害の脅威は増大しています。企業活動に対しては、SDGsやESGに配慮した経営への関心が高まっており、このような世界の情勢に対応した技術を創出していくことが求められています。地球科学に関わる事業を担っている当社グループにとっても、最新の地球科学にもとづく研究開発をさらに加速して推進していくことが求められます。国土交通省では、社会経済状況の激しい変化に対応し、デジタル技術を活用して社会資本や公共サービスを変革すると共に、建設業の働き方を変革する取組みを推進しています。具体的には、①新型感染症対策を契機とした非接触・リモートな働き方への転換と抜本的な生産性や安全性の向上のためインフラ分野のDXを推進し、②インフラのデジタル化を進め2023年度までに小規模なものを除く全ての公共工事でBIM/CIM(Building Information Modeling/Construction Information Modeling and Management)を導入し、そして③三次元データ等を活用した新技術の開発や導入を促進しています。当社グループにおいても、三次元化技術に時間軸を取り入れてBIM/CIMプラットフォーム上で四次元として展開することで地球科学分野でのDXを進め、新しいソリューションを提供することを研究開発の基本戦略としています。BIMは、インフラストラクチャの計画、調査、設計、施工、維持管理までの全てのプロセスの情報を最新の情報技術を利用して管理するライフサイクルマネジメントの取り組みです。海外では、欧州やシンガポールなどで、建設事業における三次元情報の相互連携を可能にするBIMが公共事業のみならず民間プロジェクトでも普及しつつあります。BIMは建築構造物を対象として発展してきたため、地盤の構造や地中埋設物のモデル化と、それをBIMに組み込むまでのプロセスの標準化が遅れています。当社グループは、世界に先駆けてBIMにおける地盤モデルの開発と標準化に取り組んでおります。当社は2018年にBIMの国際標準化機関であるbSI(building SMART International、本部:英国)に加入し、地盤モデルの規格案を策定するコモンスキーマプロジェクトとトンネルプロジェクトに運営メンバーとして参画し、地盤のモデル化と標準化に向けた提言を積極的に発信するとともに、関連する研究開発を行っております。
研究開発は、当社の技術本部研究開発センターが中心となり、IOT技術を担う情報企画本部や8事業部(計測システム事業部、情報システム事業部、メンテナンス事業部、砂防・防災事業部、地震防災事業部、地球環境事業部、流域・水資源事業部、エネルギー事業部)そして当社グループ会社と連携して実施しております。研究開発を効率的に推進するため、外部機関の優れた技術の活用を図ることにも積極的に取り組み、公的研究機関、大学、民間企業との共同研究を進めるとともに、国内外の大学への寄付講座の設定、研究員の派遣、コンソーシアムへの参加を行っております。また、オープンイノベーションを実現するため、業種の異なる企業との技術開発や製品開発を積極的に行っております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,427百万円でありました。

(1) インフラ・メンテナンス事業

インフラ・メンテナンス事業セグメントにおいては、トンネル、道路、堤防、建築基礎などのインフラストラクチャの建設と維持管理に関するソリューション開発を行っております。今期は、路面下の埋設管や空洞調査にAI技術等の自動解析・判定技術を導入することで調査~解析~評価までのパッケージ化が進展し、試験的な市場投入を開始しました。また、標準的な地盤調査に三次元物理探査を組み合わせた建築基礎解析システムや堤防健全度評価システムの商品化にも取り組んでおります。国際グループ社のGEOPHYSICAL SURVEY SYSTEMS,INC.(米国)は、地中レーダ技術を各種インフラストラクチャの診断や地質調査に用いるために、それぞれの使用用途に合わせた製品ラインナップの拡充を行っております。コンクリート構造物点検用として新しいハンドヘルドタイプで表示器がオールインワンタイプ化されたStructure Scan Mini LT、アスファルト道路のアスファルトの密度を測定し舗装品質をチェックできるPaveScan RDM 2.0をリリースしました。インフラストラクチャの診断用途の地中レーダのニーズは高く、新型のハンドヘルドタイプの地中レーダの開発も行い、顧客の用途に応じた製品群を提供していきたいと考えています。当連結会計年度における研究開発費の金額は625百万円であります。

(2) 防災・減災事業

防災・減災事業セグメントにおいては、自然災害に対する防災・減災に関わるソリューション開発を行っております。今期は、激甚化する降雨災害や降雨に伴う斜面災害に対応するため広域災害監視ソリューションの構築を目指したクラウドベース監視システムの機能強化を図るとともに、災害を早期に検知するネットワーク対応の監視センサとして、クリノポール(斜面傾斜計)、都市下水水位センサ、夜間でも使える高感度監視カメラを開発し、センサーラインナップを強化しました。また、地すべり発生機構を三次元的に解明し、その対策効果をシミュレーションすることで経済性を評価し最適な対策を提案する方法を開発しました。政府が主導するSIPプロジェクトでは、災害危険個所を自動抽出する技術や大規模災害時に飲料水を確保する技術の開発に参画しており、開発成果の社会実装に取り組んでおります。国際グループ社では、KINEMETRICS,INC.(米国)が、地震観測機器の専門メーカーとして地震防災に必要な地震計の製品開発を行っています。昨年に引き続き、低価格タイプの新しい地震データ収録機の開発を行うとともに、自然地震以外の分野で適用可能な製品開発を強化しています。米国西部で発生した大規模山火事に対するモニタリング機器の開発、ダムや橋梁のヘルスモニタリングのためのモニタリング機器の開発に取り組んでいます。当連結会計年度における研究開発費の金額は384百万円であります。

(3) 環境事業

環境事業セグメントにおいては、環境保全を支援するソリューション開発に取り組んでおります。今期は、建設工事で発生する重金属を含んだ廃土を安全かつ経済的に処理する技術の開発を開始し、実用化に向けて公的研究機関や総合建設会社との協議を開始しました。さらに、発展途上国のグリーンインフラ整備を通じて国際的な事業展開を図るため実施しているウズベキスタン「アラル海」及びその周辺荒廃地の緑化と、経済性の高い土壌水保全技術の開発は、新型コロナウィルスの感染拡大のため現地での実験を延期せざるをえませんでしたが、現地とオンラインを通じた技術開発を継続しております。当連結会計年度における研究開発費の金額は50百万円であります。

(4) 資源・エネルギー事業

資源・エネルギー事業セグメントにおいては、資源・エネルギーの探査、再生エネルギー事業開発、ならびにエネルギー関連施設の維持管理、必要な技術開発を行っております。洋上風力発電所の立地に関わる地盤調査技術として、前期までに、陸上の調査法として開発された微動アレイ探査を海底で実施できるように、またCPT(コーン貫入試験)を海上櫓から経済的に実施できるように改良しました。今期は、前期に開発した海底微動アレイ探査の浅部分解能を向上させ、かつROV(海中ロボット)で設置するだけで測定が可能な一体型の極小探査システムを開発し、実証試験に成功しました。国際グループ社では、GEOMETRICS,INC.(米国)が、地震探査、磁気探査装置などの専門メーカーとして、鉱物資源探査や土木地質調査向けの製品開発を行っております。分散型地震探査装置の”ATOM”は、当社の地盤の3次元可視化技術には欠かせない機器になっています。さらに、ドローンを用いた小型の磁気探査装置の”MagArrow”がリリースされ地雷探査等の調査で活用されておりますが、ここで使用されている超小型磁気センサ技術を活用して、従来の陸域で使用していた磁気探査装置の小型化にも取り組んでいます。ROBERTSON GEOLOGGING LTD.(英国)は、ボーリング孔を利用した調査(検層)機器の開発・製造・販売を行っています。小型でかつ、複数の検層機器を連結したシステム(スタッカブルシステム)の開発はほぼ終了し、2021年度にはリリース予定です。当連結会計年度における研究開発費の金額は371百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E04816] S100L1OX)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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