有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LTXX (EDINETへの外部リンク)
王子ホールディングス株式会社 事業等のリスク (2021年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、これらはすべてのリスクを網羅的に記載したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらのリスクが投資家の判断に影響を与える可能性があります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、リスク管理の体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しています。
(2)グループ経営戦略に関するリスク
なお、これらはすべてのリスクを網羅的に記載したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらのリスクが投資家の判断に影響を与える可能性があります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、リスク管理の体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しています。
(1)長期的な課題に対するリスク | |
主要なリスクの内容 | 主要なリスクへの主な対応策 |
気候変動に関するリスク 地球温暖化による気候変動は、異常気象による自然災害の甚大化や、森林の減少・砂漠化、生物の絶滅等、地球規模で深刻なリスクを生じさせます。これらのリスクは、当社グループが保有する森林資産の消失や生産設備の損壊、サプライチェーンの機能不全、規制強化等によるコスト増加等、事業活動の多方面に影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループは、『広く地球的視点に立って環境と調和した企業活動を展開し、真に豊かで持続可能な社会の実現への貢献』を王子グループ環境憲章に定め、環境経営を推進しています。 中でも、気候変動に関するリスクへの対応は、世界的に意識が高まっており、当社グループではリスク低減に向け、2015年に策定した2020年度を達成年度とする「環境行動目標2020」に取り組んできましたが、それに続く新たな環境に関する長期ビジョンとして、森林保全・植林を通じ、森林のCO2吸収固定能力を最大限に活用しながら、製造部門・物流部門の徹底した省エネルギー化と、再生可能エネルギーの利用量の拡大等により「ネット・ゼロ・カーボン」(温室効果ガス排出の実質ゼロ)を中核とする「環境ビジョン2050」を制定しました。その達成に向けて、2021年度より取り組みを開始する「環境行動目標2030」に基づき、地球温暖化対策、生物多様性保全、環境配慮型製品の提供等も含め、地球環境に配慮した取り組みを進めていくとともに、持続可能な森林経営を推進し、木材原料をはじめとする原材料の責任ある調達に努めていきます。 |
パンデミックに関するリスク 現在、新型コロナウイルスの感染拡大は、世界各国で甚大な影響を及ぼしています。また、今後も同様に、感染症が世界的に拡大した場合、様々な方面で甚大な影響を及ぼすことが想定されます。 このような感染症の拡大は、当社グループに対して影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、グループリスク管理基本規程を定め、グループ全体で対応すべき重大な事案が発生した場合には、グループ緊急時対策本部を設置し、従業員の安否確認や被災状況の把握、顧客企業への供給継続のための対応を図ることとしています。また、BCP(事業継続計画)の継続的な見直しや、製造、マーケティング、事務処理等へのデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進などにより、事業活動への影響を最小化するよう努めていきます。 なお、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、当社グループでは、段ボールや新聞用紙、衛生資材等の人々の暮らしに不可欠な製品の供給を維持すべく、感染防止に細心の注意を払いながら、生産を継続しています。また、資金については、従来から締結している取引銀行との貸出コミットメントライン契約に加え、現預金残高の積み上げにより一定程度の手許流動性を確保しています。 |
(2)グループ経営戦略に関するリスク
主要なリスクの内容 | 主要なリスクへの主な対応策 |
イノベーションの進展による構造的な需要の変容によるリスク 新型コロナウイルスの感染拡大により、人々の生活様式が変化しており、また、企業においても、テレワークの活用等、デジタルトランスフォーメーションの取組みが加速しています。これらの事業環境の変化は、グラフィック用紙の市場縮小といった構造的な需要の変容を一層に進め、当社グループの財政状態及び経営成績に対し、従来より速い速度で影響を及ぼす可能性があります。また、長期的なトレンドでの需要減少による収益力の低下は、投資回収期間の長期化による設備更新の遅れ、調達量の減少による原料調達活動の非効率化、余剰設備の停止等にも繋がり、当社グループの事業ポートフォリオそのものに影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、中期経営計画として「国内事業の収益力アップ」「海外事業の拡充」を掲げ、市場が縮小している国内事業については、生産体制再構築を進めるとともに業界他社との業務提携等によって合理化を追求し、コスト削減の徹底及び効率的な設備投資により、キャッシュ・フローの確保に努めています。得られたキャッシュは、需要の伸びが期待できる国内事業や海外において経済発展が見込まれる地域への投資、及び新素材の製品開発等に振り向け、ポートフォリオの拡充を図っています。 また、その他にも中長期的な企業価値向上を図り、持続的発展を遂げるため、多様な人材が活躍できるよう働き方改革とダイバーシティの推進にも取り組んでいきます。 |
需要の変動によるリスク 国内における景気の変動や、人口の継続的な減少等は、当社グループの製品需要に影響を及ぼす可能性があります。需要の減少により、販売数量の減少や販売価格の低下が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に対し影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、徹底したコストダウン等により市況変動に耐え得る事業基盤の強化に取り組んでいます。 また、産業資材分野においては、トータルパッケージングの推進や、素材・加工一貫経営によって製品開発力を強化することにより他社との差別化を図り、需要が変動した場合でも販売への影響を抑制するとともに、コスト競争力を確保する取り組みを行っています。その他の事業分野でも、脱プラスチック化となる紙製品や新たな特性を付与した機能紙等、新製品の開発を進め、収益の向上に努めています。 |
国際市況の変動に関するリスク 当社グループのチップ・重油等の原燃料調達価格は、需要動向や各国の貿易政策の変化、国際紛争等の影響を受け変動します。また、各種パルプの販売価格は国際市況価格と連動します。これらの価格変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、原燃料調達関連市場のモニタリングや多様な調達先の確保等に努め、有利調達を推進するため、横断的にグループの調達戦略を担う部門を設置しています。 また、「王子グループ・パートナーシップ調達方針」を定め、サプライチェーン全体で原材料の安全性・合法性を確認し、さらなる環境や社会に配慮した調達活動に取り組むとともに、サプライヤーとの関係を強化しつつ、安定調達を図っています。 古紙の調達については、古紙リサイクルシステムの維持に努めるとともに、関係各社との関係強化により、古紙の安定調達を図っています。 これらの取り組みやコストダウン等の推進により国際市況変動影響の緩和に努めています。 |
海外事業に関するリスク 当社グループでは、中期経営計画として「海外事業の拡充」を掲げ、経済発展が見込まれる地域への事業進出を進めています。しかしながら、これらの地域の一部では、政治・社会情勢の不安、経済成長の鈍化、法規制・税制等の改定、金融情勢の不安定化、人権問題等のリスクがあり、当社グループの現行の海外プロジェクトや将来の計画に対して影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、周辺国の政治・経済・社会情勢に関する情報収集を専門的に行う地域統括会社を設置し、リスクが顕在化する前に、先回りした対応が取れるように努めています。また、事業展開においては、幅広い国々に展開することにより、リスクを分散しています。さらに、現地の有力企業と合弁で事業展開をすることにより、情報収集力を高めるとともに、投資額を抑制し、かつリスク低減を図っています。金融リスクに対しては、状況に応じて、デリバティブの活用による為替変動影響の緩和策の実施やグループファイナンス等の活用により手許流動性を確保しています。人権問題については、「王子グループ人権方針」を制定し、周知徹底を図るとともに、人権尊重の取り組みを行っています。 |
(3)事業遂行の過程で発生するリスク | |
主要なリスクの内容 | 主要なリスクへの主な対応策 |
災害等の発生リスク 当社グループは、災害等による影響を最小限に留めるための万全の対策をとっていますが、災害等によるすべての影響を防止・軽減できる保証はありません。当社グループは、国内外に多くの生産拠点を持ち、各々が多くの取引先とサプライチェーンで繋がっています。そのため、甚大な被害をもたらす自然災害等は、当社グループに対し、その影響を直接的、間接的に与えます。また、火災や労働災害、環境事故等の不測の事態が発生する可能性もあります。 災害等による影響を防止・軽減できなかった場合、事業活動の停滞、停止等により、当社グループの財政状態及び経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、災害等による事業中断リスクに対して、BCP(事業継続計画)を策定するとともに、防災教育や防災訓練を定期的に実施しています。また、グループ防災事務局を常設し、最新情報を迅速に入手できる体制を整えるとともに、災害における事例の原因や対策を当社グループ内で横断的に情報共有し、被害極少化に努めています。環境面では、環境規制値よりも自主管理値を厳しく設定する等、環境事故の防止に努めています。安全面では、生産設備の安全対策や安全作業手順書の整備、周知徹底を図るとともに、安全衛生管理体制を構築し、労働災害の防止に努めています。 |
法規制等に関するリスク 当社グループの事業は、環境関連、知的財産、製品及び原材料の品質・安全性、競争関連、労働関連、税務関連等の様々な法規制等の適用を受けており、それらの法規制等を遵守し、事業活動を行っていますが、グローバル化の進展により国内だけでなく、様々な国の法規制等への対応が必要となってきており、法規制等について、遵守できなかった場合や変更・改正があった場合、当社グループに対して財政状態及び経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、コンプライアンスの遵守は、当社グループの企業活動における重要経営課題の中でも最上位に位置づけています。「王子グループ企業行動憲章・行動規範」は国内だけでなく、各海外拠点においてもそれぞれの言語に翻訳、周知し、実践に努めるとともに、所管する部門が中心になって法規制等についての研修を行う等、法令違反となる行為が発生しないよう、徹底を図っています。 |
訴訟等に関するリスク 当社グループの事業の過程で訴訟、紛争、その他の法的手続きの対象となった場合、訴訟等のリスクにさらされる可能性があります。訴訟等の結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループへの訴訟等に対しては、取引先との協議や契約内容の明確化により紛争を未然に防止するとともに、訴訟等を受けた場合は、弁護士事務所と連携し、対応する体制を整備しています。 また、訴訟等によりレピュテーションに悪影響を及ぼす事象が生じた場合は、対象の事象に迅速に対応するとともに、必要に応じて適切な情報を公表し、当社グループのレピュテーションの維持に努めます。 |
製造物責任に関するリスク 当社グループの製品は、製造物責任に基づく損害賠償請求を受ける対象となっています。現在のところ重大な損害賠償請求を受けていませんが、将来的に直面する可能性があります。なお、製造物責任に係る保険(生産物賠償責任保険)を付保していますが、当社が負う可能性がある損害賠償責任を補償するには十分ではない可能性があります。 | 当社グループでは、「グループ品質管理規程」を定め、品質管理体制を構築し、関連法規の遵守及び自主管理値に従った品質設計及び製造を行うことで、安全・安心な製品の提供を行っています。 また、「グループ製品安全管理規程」を定め、グループ各社の品質管理部門が行う製品の安全管理を、グループ横断的に統括する部門が支援及び監査を行い、製造物責任に関するリスクの発生防止に努めています。 |
為替変動リスク 当社グループは、東南アジア、中国、ブラジル、ニュージーランド等、世界各地に拠点を持ち、製品販売、原材料調達等の事業活動において、様々な通貨を用いて取引を行っており、為替レートの変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。 また、連結財務諸表は、日本円で表示するため、為替レートの変動により換算額に影響を受けます。 | 為替の動向や当社グループの業績への影響等を適宜モニタリングし、必要に応じ、先物為替予約取引や通貨オプション取引及び通貨スワップ取引等のデリバティブを活用してヘッジを行います。 また、国内においては、外貨建ての営業債権と外貨建ての営業債務をグループ国内会社間で相互に融通しあうことで、為替変動リスクの一定部分をヘッジしています。 |
情報漏洩に関するリスク 当社グループでは、販売管理、操業管理等、様々な活動で情報システムを活用しており、外部からのサイバー攻撃を含む意図的な行為や過失等により、機密情報が流出する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、「グループ情報システム利用・リスク管理規程」により、リスク管理運用体制・組織及びその役割について明確化するとともに、情報システム利用者が遵守すべき事項を網羅的に定めることにより、グループ横断的なリスク管理を行っています。また、機密性の高い情報については、規程による利用方法の厳格化を行い、不正アクセス、データ盗取、メールのなりすまし等に対する防止策等を講じています。 |
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00642] S100LTXX)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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