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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LO1R (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 三菱製紙株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


研究開発方針について:

当社は「ハイグレード&情報メディアの三菱製紙」を掲げ、印刷・情報用紙のみならずイメージング関連材料、機能性材料など、幅広い分野の商品開発・製造に取り組んでおります。また、地球環境の保全と循環型社会の構築は、豊かな森林資源にその事業基盤を持つ製紙産業にとって何より重要な課題であり、環境への配慮とより豊かな文化生活の両立という視点は、当社における商品開発すべての大切な原点となっております。

事業分野と研究開発体制について:

紙・パルプ事業では、印刷用紙、情報用紙が主な製品群となります。イメージング事業は、インクジェット用紙部門と写真用印画紙、写真用原紙、印刷製版材料などの写真感光材料部門から構成され、研究開発は電気・電子関連材料などイメージング技術を応用した分野に取り組んでおります。機能材事業では、高機能性不織布の開発とその不織布技術を用いた各種フィルターや二次電池用セパレータ等の機能性材料の研究を行っております。
2020年1月に研究開発本部を新設し、事業部傘下に組織されていた各研究部門を全社で統括し、全事業横断的に新製品開発、技術支援、人材最適化を機動的に行える環境を整えました。この体制下で、経営課題に基づく重点指向による研究テーマの策定や研究リソース配分の適正化など成果を上げております。また、未来志向の研究テーマ構築にも注力しております。
更に、開発の加速、収益への貢献を確実とするために開発実行体制を見直し、製造場所から離れていたつくばR&Dセンターは閉鎖し、主な研究テーマと関連のある高砂工場内に高砂R&Dセンターを新設し、また、京都工場に関わる一部の研究テーマは京都R&Dセンターに移管します。併せて、つくばと京都に並存していた分析業務は京都R&Dセンター内に集約し、且つ、研究開発本部直轄の組織として戦略的に運用します。
当社主力製品である紙に係る研究は、用途開発を中心に商品開発部が担当しており、また、同部では再生可能資源としての木材利用を促進すべく、紙用途以外でのパルプの有効活用について探索を進めております。

当連結会計年度の研究開発費は1,043百万円で、当連結会計年度末に当社が保有する産業財産権の総数は1,521件であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 紙・パルプ事業

当社は従来より、耐水性と耐油性を兼ね備えた板紙を商品としてラインナップしておりましたが、昨今の海洋プラスチック問題等、容器包装におけるプラスチック削減に貢献する商品を要望する声を受け、この度、「撥水耐油板紙」を上市いたしました。従来品の耐水性を大幅に向上させ、また耐油性を示すキット値を最大値まで向上させた商品であり、また、電子レンジ加熱を想定した容器にも適用可能です。紙の利用を通じてSDGs(持続可能な開発目標)に貢献できるFSC森林認証紙も対応可能となっております。本銘柄は、前年度より本格検討中の紙素材の包装用コート紙「barricote」ブランドと共に、TOKYO PACK 2021(2021年2月)にてご紹介させていただき、多くの方々に関心を持っていただきました。
また既に上市した晒クラフトの機能性新商品として、抗菌クラフト紙を開発いたしました。本銘柄は、抗菌マーク取得基準に合格しており、抗菌性の封筒や紙袋として既に採用されております。本銘柄もFSC森林認証紙対応可能であり、今後、更なる用途展開が期待されております。
今後も引き続き、脱プラが期待される商品、包装用紙を中心に、新商品開発を進めてまいります。
当連結会計年度の紙・パルプ事業の研究開発費は387百万円であります。


(2) イメージング事業

イメージング事業では、インクジェット用紙部門、写真感光材料部門の開発で蓄積したイメージング技術を活かして、既存部門だけでなく機能性フィルムなど成長分野での商品開発を進めております。インクジェット用紙部門では、抗菌性、屋外耐候性を付与した新商品を開発し上市するとともに、テキスタイル分野において昇華転写用デジタル捺染紙のラインナップを拡充して国内、北米およびアジア市場を中心に開拓に取り組んでおります。
写真感光材料部門では、新たに感熱式製版フィルムの段ボール・パッケージ印刷市場への展開による事業拡大など新分野の開拓を進めております。
また、電子工業材料の新規用途開発や先端絶縁材料の処理システム開発に注力しており、すでに上市しております感光性レジストやレジスト処理システムに加えエレクトロニクス分野で品揃えを強化して販売拡大に努めるとともに、その他既に発売しております卵子凍結保存デバイス、アルコール除菌液などの医療・ヘルスケア分野の新規製品開発に取り組んでいます。
当連結会計年度のイメージング事業での研究開発費は376百万円であります。

(3) 機能材事業

機能材事業では、不織布製品の開発にリソースを集中して投入し、エアフィルター、二次電池・コンデンサ用セパレータ、水処理関連材料、その他各種機能性材料の開発を進めております。
エアフィルターについては、コロナ禍で換気の重要性が認識され、全熱交換換気装置用素子の販売が増えており、紙素子の品揃え拡充に加え、欧米の主流で中国でも需要が出始めているポリマー素子の開発を進めております。
二次電池・コンデンサ用セパレータについては、使用される電子機器の小型化に適応するための要素技術の開発および製品への適用を進めております。
水処理関連基材については、RO膜基材のラインナップ拡大を進めるとともに、RO膜以外の水処理膜用基材の開発も進めております。
その他、PPS繊維不織布、超耐熱ガラス繊維不織布、軽量不燃グラスウールボード等、新たな機能性材料を開発し、市場への投入を検討しております。
子会社のKJ特殊紙では、高耐熱の無機繊維シート「コーセラン」がVOC除去装置、除湿装置用の吸着基材剤担持体として採用されており、軽量の耐熱材・防炎材、各種フィルター等への用途展開を進めるとともに、ニーズに合わせた繊維・処方変更等で製品ラインナップの拡充に取り組んでおります。カーボンナノチューブ分散液は精密機器搬送用容器の帯電防止材で採用され拡大する中、帯電防止材料の改良等を行っております。また、環境問題の対処に有効な、廃材を利用した商品の開発を始めました。
当連結会計年度の機能材事業での研究開発費は279百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00644] S100LO1R)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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