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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LULS (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 大王製紙株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3,109百万円であり、紙・板紙事業及びホーム&パーソナルケア事業等における研究開発活動の状況は以下のとおりです。

(1) 紙・板紙事業
商品開発グループでは、特殊紙分野の新商品開発を中心に担当しており、脱プラスチック・環境配慮商品等、市場ニーズに対応した商品の企画・開発を行っています。また、生産技術グループでは、ユーザーと直接対話を行いながらFSC認証製品化、再生紙化といったユーザーのニーズを満たす商品へのリニューアルや新規商品開発を行っています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① フィルム代替商品の開発に関する取組み
食品・菓子類の2次包材をフィルムからラミネートに変更し、減プラスチックを進める動きが増えています。ユーザーからは、使用している既存の封かん設備を流用可能であること、また、薄くて強度があり且つ印刷適性の良い紙であることが求められており、これらに対応するものとして「FS-RPSペーパー」(Reduction Plastic Support)を上市しました。現在、大手菓子メーカーの2次包材等での採用が広がっています。
② プラスチック代替素材の開発に関する取組み
紙製ナイフやマドラー等の原紙として必要な剛性を持つプラスチック代替素材の高密度厚紙「エリプラペーパー」に加え、高密度厚紙に耐水性・耐油性を付与することで水分・油分を多く含む食品の容器としても使用可能な「エリプラ+(プラス)」を開発し、販売を開始しました。また、加工・成型に関わる研究にも着手し、様々な用途への展開を探っています。
③ 輸出向けの高破裂強度の板紙開発に関する取組み
三島工場N7号抄紙機の板紙生産マシンへの転抄により、板紙の生産量が月間25,000トン増加したことを受け、国内市場の需給バランスを崩さないためにも海外への輸出販売が至上命題となりました。特に中国・ベトナムで拡販を進めるには高破裂強度の板紙を開発する必要があったため、FSC対応の高破裂板紙として「FSJPK」を上市し、順調に月間20,000トンを超える販売を継続しています。
紙・板紙事業に係る研究開発費は、1,094百万円です。

(2) ホーム&パーソナルケア事業
中期事業計画での売上及び収益の目標達成を目指し、国内・海外含め売上拡大が期待されるホーム&パーソナルケア事業において、ユーザーニーズの変化に対応した新商品開発と既存商品の改良に主眼を置き、付加価値商品の売上比率を増やすべく開発を進めています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① 衛生用紙での取組み
エリエールトイレットのシングルにおいて新改良のソフトエンボス加工を採用し、さらにふんわりとしたやわらかさとやさしい肌ざわりにリニューアルしました。また、コロナ禍で需要が拡大しているペーパータオルにおいて、1枚ずつ片手でサッと取り出せる、肌にやさしいやわらか2枚重ねのソフトタイプの「エリエール Plus+キレイペーパーハンドタオルボックス1P・3P」を発売しました。
② ベビー用紙おむつでの取組み
通常品より1ランク上の肌ケア商品として、「グ~ンプラス」を上市しました、肌に当たる表面シートに「エリエール贅沢保湿ティシュー」と同じ保湿成分を配合することで滑らかさを向上させ、肌への摩擦や擦れを大幅に低減しました。また、コロナ禍によって社会全体に閉塞感が漂う中、少しでも親子のコミュニケーションを楽しく手助けできるよう、「グ~ンまっさらさら通気パンツタイプ」において新たにディズニーキャラクターのデザインを採用したリニューアルを実施しました。
③ 大人用紙おむつでの取組み
モレにくさを求める生活者ニーズに応えるため、夜間排尿量が多い人も一晩中安心して使える「アテント 夜1枚安心パッド モレを防いで朝までぐっすり8回吸収」を追加発売しました。また、コロナ禍において、介護者との接触頻度を減らすためにおむつの交換回数を減らしたいというニーズに対応し、「アテント 昼1枚安心パンツ 長時間快適プラス」は吸収量10%アップ・背モレ防止ポケット追加・吸収体のゴワつきを解消する伸縮ゴムの採用により、長時間の使用でも安心感と快適性を両立するようリニューアルしました。
④ フェミニンケア用品での取組み
高付加価値品であるスリムゾーンの商品群の商品力及び品揃え強化のため、「エリス コンパクトガード」シリーズにおいて期間限定の香り付きタイプを発売しました。また、前年度にEC専売品として発売し、生理用品らしくないデザインで話題となった「エリス 素肌のきもち 超スリム 羽つきシンプルデザイン」23cmに、27cmと32cmを追加ラインナップし、実店舗での販売を開始しました。
⑤ ウエットワイプでの取組み
コロナ禍での在宅勤務や外出自粛の増加とともに掃除用ウエット商品の使用頻度が高まっている中、より破れにくいシートを求める生活者ニーズに応えるため、「キレキラ!トイレクリーナー 1枚で徹底おそうじシート」はシートの強度を向上させたリニューアルを実施しました。
⑥ マスクでの取組み
コロナ禍の影響によりマスク着用頻度が高まった中、ウイルス飛沫をしっかりブロックするだけでなく耳ひものつけ心地も求める生活者ニーズに応えるため、「エリエール ハイパーブロックマスク ウイルス飛沫ブロック ふつうサイズ」と、女性や小顔の方向けの「小さめサイズ」を発売しました。耳掛け部には、長時間着用しても耳が痛くならない当社独自の伸縮性シートを採用し、フィルターには各種試験で性能を確認した超極細の高機能フィルター(ウイルス飛沫や花粉を99%カット)を採用しています。
ホーム&パーソナルケア事業に係る研究開発費は、1,978百万円です。

(3) CNF
CNFは、紙やパルプにはない特異的な性質を活かして、多種多様な用途への展開が期待されています。また、植物バイオマスから取り出した天然由来の繊維であり、製紙事業で培った技術を活かしながら、CNFの製造とその利活用を見出すことで低炭素社会の実現にも貢献できるよう研究開発を進めています。
当連結会計年度における研究開発の取組みは以下のとおりです。
① CNF複合樹脂ペレットに関する取組み
2018年度からサンプル提供を開始したCNF複合樹脂ペレットは、ユーザーによる評価を踏まえ品質改善に取り組んでいます。2020年度においては、最終製品の樹脂設計の自由度を高められるようセルロースを高濃度化してほしいというニーズに応えるため、CNF配合率を55%まで高濃度化する技術開発に成功し、この技術を用いたサンプル品の提供を9月より開始しました。
② CNF成形体に関する取組み
卓球ラケットやレースカーへの実装の採用実績があることで、ユーザーが高い興味を持つCNF成形体は、CNFにパルプを配合した特徴ある設計です。2020年度においては、CNF成形体を用いた卓球ラケットが㈱タマスから上市され、当社としては初めて社外でCNFが採用された商品化を達成しました。また、レースカーへのCNF実装では、モータースポーツチーム「SAMURAI SPEED」がCNF成形体の使用範囲を車体外装全体にまで拡大した他、新たにCNF複合樹脂製部材も実装し、同チームは公道ヒルクライムレース「ALL JAPAN HILL CLIMB Festival in御岳」にエキシビション参戦しました。
③ CNF量産化に関する取組み
CNF量産に向けたCNF複合樹脂一貫製造プロセス開発においては、2022年度までの計画として、CNFの前処理プロセスの開発や、複合樹脂の生産性の飛躍的改善を目指した芝浦機械㈱との共同開発に着手しました。また、同開発はNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)助成事業の採択を受けることができました。
CNFに係る研究開発費は、紙・板紙事業に係る研究開発費に含んでいます。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00660] S100LULS)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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