有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LJGA (EDINETへの外部リンク)
堺化学工業株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)
当社グループの研究開発活動については、研究開発本部、堺開発部、小名浜開発部、経営企画部が連携してグループ会社との協力体制を深めながら、有望開発品の上市に向けてスピードアップを図っております。また、研究開発本部内の中央研究所は中長期的なテーマを、堺、小名浜開発部は早期上市が見込めるテーマを、グループ会社の各々の開発部門は取り扱う各製品の品質向上あるいは新製品上市やプロセス改善のための研究開発を行っております。
中央研究所では、当社グループが得意とする粉体プロセシング技術を核として、また、大学や公的研究機関との産学連携も視野に入れて、機能性材料の開発を進めております。主には、各種発光材料、燃料電池用電極触媒、二次電池用電極材料等の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費用は、2,487百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(化学)
(1) 電子材料
電子材料事業においては、電子材料用途向けにチタン酸バリウムの開発を行っております。チタン酸バリウムに関しては、電子部品の積層セラミックコンデンサの小型化・高容量化、自動車部品の高信頼性の要求があり、水熱合成法の特長を活かした微粒子・高結晶・粒度均一な材料開発を進めております。
(2) 酸化チタン・亜鉛製品
化粧品材料事業においては、従来の日焼け止め分野に加え、用途拡充としてメイクアップ化粧品向けに、肌触りの良化を目指して開発した「六角板状酸化亜鉛XZシリーズ」や「板状集積型球状酸化亜鉛CANDY ZINC」を上市、拡販に鋭意注力しております。また、高隠蔽力を付与できる「顔料級酸化チタンMKRシリーズ」もラインナップに加え、その顔料級酸化チタンを用いた「顔料分散体DIPシリーズ(酸化鉄顔料含む4色)」も開発し、多種多様な化粧品商材に対応すべく積極的に提案しております。
あわせて、インキやフィルム、電子材料分野へのUV遮蔽、電気特性等機能性を付与するフィラーとしての用途展開にも注力しております。
(3) 樹脂添加剤
樹脂添加剤事業においては、2018年8月にタイ王国で塩ビ樹脂安定剤の製造・販売を行うSIAM STABILIZERS AND CHEMICALS CO., LTD.の株式の90.0%を取得し、Sakai Chemical(Vietnam) Co., Ltd.とのグループシナジーを最大限に発揮すべく、長年培った塩化ビニル安定剤の技術に基づいて、堅調に成長している海外市場をターゲットとした開発に取り組んでおります。また、当社が得意とする表面処理技術・粒子制御技術をハイドロタルサイトや塩化ビニル安定剤原料に応用し、特殊ハイドロタルサイト、独自性の高い塩化ビニル安定剤を展開し、性能の差別化に注力しております。同時にハイドロタルサイトを含め、各種配合剤の自社生産化や高効率化により、コストパフォーマンスに優れる製品の開発を進めております。
(4) 有機化学品
SC有機化学㈱では、イオウ、リンを含むヘテロ有機化合物合成技術をベースとして、中央研究所とも協力し、光学材料、電子材料、自動車向け材料等の有機化成品材料の開発に取り組んでおり、耐水性に優れた新規グレードMulthiolR(マルチオール)シリーズの上市、拡販に注力しております。
(5) 触媒
中央研究所では、カーボンに替わる無機系の導電性材料としてサブミクロンの低次酸化チタンENETIA(エネティア)の開発を進めています。固体高分子形燃料電池の電極材料や触媒担体向けにサンプルワークを進めています。また、産学連携による人工光合成に用いる光触媒の研究開発も進めております。環境・エネルギー・化学プロセスは当社の重要な研究開発分野であり、これからの水素エネルギー社会が求める技術開発に貢献していくよう取り組んでまいります。
堺開発部では、環境負荷の低減に特化した触媒の開発に取り組んでおります。化学プロセス分野では、脱水素反応、水素添加反応用触媒として有害成分であるクロムを含有しない銅系触媒の開発に注力しており、ポリエステル重合用触媒としてはアンチモンのような重金属を含有しないチタン系触媒の開発に取り組んでおります。
(6) 受託加工
レジノカラー工業㈱では、長年の着色剤ビジネスで培った分散技術や原料選択などの技術力と、ユーザーとの綿密な調色作業で養われたサービス力に基づいて、シングルウォールカーボンナノチューブに加え抗ウイルス剤などの機能性フィラーの分散に取り組んでおります。近年、多様化する顧客ニーズへの対応分野が広がっており、従来の電子機器向け導電インキや自動車向け機能性インキに加え、赤外線遮蔽インキ・マスターバッチなどの環境対応型製品の開発にも取り組んでおります。また、クリーン環境を実現した新工場での入浴剤・化粧品向け製品及び機能性インキ・マスターバッチの開発に一層注力しております。
大崎工業㈱では、顧客との深い信頼関係と長年にわたって培われた製造技術と評価技術を駆使して顧客ニーズに応える品質の最適化に取り組みながら、主にIT関連分野向け、触媒向け素材として供給し、新たな化成品受託製造も堅調に伸ばしています。
(7) その他
中央研究所では、今後の市場拡大が期待される次世代二次電池用電極材料についても、産官学連携を強化しながら開発を進めています。
小名浜開発部では、酸化チタン・酸化亜鉛・亜鉛末およびバリウム化合物を中心素材として、触媒用途、電子材料用途などの高機能性材料の開発や、粉体表面処理技術を活かした2次電池向け材料の開発に取り組んでおります。
堺開発部では高屈折率材料の酸化ジルコニウム、電子材料や歯科材料用途向けなどの球状シリカの開発に注力しております。
大崎工業㈱では、収益源である視覚障がい者誘導用標示(点字ブロック)の販売・改良に注力しております。「凸凹した舗道にも貼り易い」という特長を活かし舗道用に販売してきましたが、拡販のため鉄道用や室内用に進出すべく、仕上がりの綺麗さの改善を進めています。また、景観との調和を大切にしながら、交通安全の向上に貢献するため、スクールゾーンや自転車レーン用のカラー路面標示用溶着塗料の拡販・改良にも取り組んでおります。
以上のほかに無機・有機化成品の新製品の開発に取り組んでおります。なお、化学事業に係る研究開発費用は2,355百万円であります。
(医療)
カイゲンファーマ㈱では、2019年6月に、内視鏡治療用の医療機器2製品(リフタル®K、リフテイン®ニードル)を上市し、拡販に鋭意注力しております。さらに健診領域において、血液ならびに唾液による各種がんリスクスクリーニングのリキッドバイオプシー検査、胸部X線等の医用画像の診断支援AI等、スタートアップ企業との協業により、さらなるラインナップの拡充を進めております。
また、産学連携の枠組みを活用した複数の共同開発を行い、新規事業拡大に積極的に取り組んでおります。
なお、医療事業に係る研究開発費用は131百万円であります。
中央研究所では、当社グループが得意とする粉体プロセシング技術を核として、また、大学や公的研究機関との産学連携も視野に入れて、機能性材料の開発を進めております。主には、各種発光材料、燃料電池用電極触媒、二次電池用電極材料等の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費用は、2,487百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(化学)
(1) 電子材料
電子材料事業においては、電子材料用途向けにチタン酸バリウムの開発を行っております。チタン酸バリウムに関しては、電子部品の積層セラミックコンデンサの小型化・高容量化、自動車部品の高信頼性の要求があり、水熱合成法の特長を活かした微粒子・高結晶・粒度均一な材料開発を進めております。
(2) 酸化チタン・亜鉛製品
化粧品材料事業においては、従来の日焼け止め分野に加え、用途拡充としてメイクアップ化粧品向けに、肌触りの良化を目指して開発した「六角板状酸化亜鉛XZシリーズ」や「板状集積型球状酸化亜鉛CANDY ZINC」を上市、拡販に鋭意注力しております。また、高隠蔽力を付与できる「顔料級酸化チタンMKRシリーズ」もラインナップに加え、その顔料級酸化チタンを用いた「顔料分散体DIPシリーズ(酸化鉄顔料含む4色)」も開発し、多種多様な化粧品商材に対応すべく積極的に提案しております。
あわせて、インキやフィルム、電子材料分野へのUV遮蔽、電気特性等機能性を付与するフィラーとしての用途展開にも注力しております。
(3) 樹脂添加剤
樹脂添加剤事業においては、2018年8月にタイ王国で塩ビ樹脂安定剤の製造・販売を行うSIAM STABILIZERS AND CHEMICALS CO., LTD.の株式の90.0%を取得し、Sakai Chemical(Vietnam) Co., Ltd.とのグループシナジーを最大限に発揮すべく、長年培った塩化ビニル安定剤の技術に基づいて、堅調に成長している海外市場をターゲットとした開発に取り組んでおります。また、当社が得意とする表面処理技術・粒子制御技術をハイドロタルサイトや塩化ビニル安定剤原料に応用し、特殊ハイドロタルサイト、独自性の高い塩化ビニル安定剤を展開し、性能の差別化に注力しております。同時にハイドロタルサイトを含め、各種配合剤の自社生産化や高効率化により、コストパフォーマンスに優れる製品の開発を進めております。
(4) 有機化学品
SC有機化学㈱では、イオウ、リンを含むヘテロ有機化合物合成技術をベースとして、中央研究所とも協力し、光学材料、電子材料、自動車向け材料等の有機化成品材料の開発に取り組んでおり、耐水性に優れた新規グレードMulthiolR(マルチオール)シリーズの上市、拡販に注力しております。
(5) 触媒
中央研究所では、カーボンに替わる無機系の導電性材料としてサブミクロンの低次酸化チタンENETIA(エネティア)の開発を進めています。固体高分子形燃料電池の電極材料や触媒担体向けにサンプルワークを進めています。また、産学連携による人工光合成に用いる光触媒の研究開発も進めております。環境・エネルギー・化学プロセスは当社の重要な研究開発分野であり、これからの水素エネルギー社会が求める技術開発に貢献していくよう取り組んでまいります。
堺開発部では、環境負荷の低減に特化した触媒の開発に取り組んでおります。化学プロセス分野では、脱水素反応、水素添加反応用触媒として有害成分であるクロムを含有しない銅系触媒の開発に注力しており、ポリエステル重合用触媒としてはアンチモンのような重金属を含有しないチタン系触媒の開発に取り組んでおります。
(6) 受託加工
レジノカラー工業㈱では、長年の着色剤ビジネスで培った分散技術や原料選択などの技術力と、ユーザーとの綿密な調色作業で養われたサービス力に基づいて、シングルウォールカーボンナノチューブに加え抗ウイルス剤などの機能性フィラーの分散に取り組んでおります。近年、多様化する顧客ニーズへの対応分野が広がっており、従来の電子機器向け導電インキや自動車向け機能性インキに加え、赤外線遮蔽インキ・マスターバッチなどの環境対応型製品の開発にも取り組んでおります。また、クリーン環境を実現した新工場での入浴剤・化粧品向け製品及び機能性インキ・マスターバッチの開発に一層注力しております。
大崎工業㈱では、顧客との深い信頼関係と長年にわたって培われた製造技術と評価技術を駆使して顧客ニーズに応える品質の最適化に取り組みながら、主にIT関連分野向け、触媒向け素材として供給し、新たな化成品受託製造も堅調に伸ばしています。
(7) その他
中央研究所では、今後の市場拡大が期待される次世代二次電池用電極材料についても、産官学連携を強化しながら開発を進めています。
小名浜開発部では、酸化チタン・酸化亜鉛・亜鉛末およびバリウム化合物を中心素材として、触媒用途、電子材料用途などの高機能性材料の開発や、粉体表面処理技術を活かした2次電池向け材料の開発に取り組んでおります。
堺開発部では高屈折率材料の酸化ジルコニウム、電子材料や歯科材料用途向けなどの球状シリカの開発に注力しております。
大崎工業㈱では、収益源である視覚障がい者誘導用標示(点字ブロック)の販売・改良に注力しております。「凸凹した舗道にも貼り易い」という特長を活かし舗道用に販売してきましたが、拡販のため鉄道用や室内用に進出すべく、仕上がりの綺麗さの改善を進めています。また、景観との調和を大切にしながら、交通安全の向上に貢献するため、スクールゾーンや自転車レーン用のカラー路面標示用溶着塗料の拡販・改良にも取り組んでおります。
以上のほかに無機・有機化成品の新製品の開発に取り組んでおります。なお、化学事業に係る研究開発費用は2,355百万円であります。
(医療)
カイゲンファーマ㈱では、2019年6月に、内視鏡治療用の医療機器2製品(リフタル®K、リフテイン®ニードル)を上市し、拡販に鋭意注力しております。さらに健診領域において、血液ならびに唾液による各種がんリスクスクリーニングのリキッドバイオプシー検査、胸部X線等の医用画像の診断支援AI等、スタートアップ企業との協業により、さらなるラインナップの拡充を進めております。
また、産学連携の枠組みを活用した複数の共同開発を行い、新規事業拡大に積極的に取り組んでおります。
なお、医療事業に係る研究開発費用は131百万円であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00780] S100LJGA)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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