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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LS80 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社ダイセル 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、19,540百万円であります。
なお、当連結会計年度において、当社グループの研究開発活動の状況で特筆すべき内容は、次のとおりであります。
2020年4月1日付の組織変更により設置された「戦略ビジネスユニット(SBU)」は、事業企画、マーケティング、研究開発の機能を有しております。対象とする市場やお客様に主眼を置いた「マーケットイン」型の研究開発を、より強化してまいります。
また、長期ビジョン『DAICEL VISION 4.0』に基づき、新たに策定した中期戦略『Accelerate 2025』の機能別戦略において、事業創出力として研究開発に係る方策をまとめております。未来社会課題からの要求の実用化を目指し、ユーザー目線でシーズを掘り起こすR(Research、研究)と、Rで掘り起こしたシーズを活用するとともに、事業化力を磨き、お客様とニーズを具現していくD(Development、開発)との相互作用による事業創出を進めてまいります。
さらに、「攻め」の知的財産活動であるProactive IP活動(市場・技術・知財等の各種動向を情報解析することにより事業の方向性を積極的に提案するためのアンテナ機能)により、事業創出を加速していきます。
さらに、2020年7月1日付の組織変更により、生産技術に関わる技術者を事業創出本部で一元管理して、当社グループ横断的な体制で、プロセス革新による新規プロセス・技術構築を加速し、地球環境と共生する循環型プロセス構築も図ってまいります。
パイロテクニックを活用した薬剤の投与制御技術をベースとした新規投与デバイスでは、大阪大学とアンジェス株式会社による新型コロナウィルス(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発プロジェクトに参画しております。2020年12月、大阪大学医学部附属病院が実施する「COVID-19 DNAワクチンの第I/II 相試験」(医師主導治験)において、症例登録された被験者(健康成人)に対して、当社新規投与デバイスを用いたワクチン投与が開始されました。
ダイキン工業株式会社(以下「ダイキン社」という)と当社は、両社の長年にわたる信頼関係に基づく、それぞれの専門分野での強みを生かした世界初・世界No.1の商品創出に向けた協創活動を加速させます。2016年からは、当社が持つ先進の「材料技術」と、ダイキン社が持つ「空調要素技術」の双方の強みを活かすことで、お客様にとって価値のある商品を創出することを目的とする協創に取り組んできました。こうした活動の成果として、2020年度は世界的な空気質ニーズの高まりを受け、換気機器向けの「透湿膜全熱交換エレメント」および大型空調機向けの「低圧力損失エアフィルタろ材」を両社で開発しました。

セグメント別の活動状況は以下の通りです。
(1) メディカル・ヘルスケア事業
当事業に係る研究開発費は2,059百万円であります。
【ヘルスケアSBU】
ヘルスケアSBUは、ヘルスケア分野において特徴ある素材・技術の開発を進めております。
コスメBUでは、サステナブルな素材を化粧品市場へ提供するため、酢酸セルロースの真球状微粒子「BELLOCEA®(ベロセア)」を開発し、2020年12月に販売開始いたしました。健康食品BUでは、腸内細菌によって体内で生成される成分(腸内細菌代謝物)に着目した研究・開発を行っております。これまでに、大豆イソフラボンの腸内細菌代謝物として、エクオール含有素材を開発し、販売してまいりました。
【CPIカンパニー】
CPIカンパニーは、キラルを中心とする低分子合成医薬に加え、成長市場の中・高分子/バイオ医薬市場においてソリューションを提供いたします。新規製品の継続的開発・上市とテクニカルサービスの充実により世界トップシェアを維持しております光学分割用(キラル)カラム事業では、新規耐溶剤型カラム第9弾のCHIRALPAK IJの高性能分析用3μm製品および分取用充填剤(10μm、20μm)の品揃えを完了いたしました。バイオ分野では、新型コロナウイルス感染細胞を検出するキットや血中の癌細胞由来のDNAを検出するキットなど、遺伝情報を活用した4製品を新たに上市いたしました。今後も新製品を投入することで、バイオ分野でのプレゼンスを高めてまいります。

(2) スマート事業
当事業に係る研究開発費は2,651百万円であります。スマートSBUは、快適なスマート社会に必要な技術・製品で、ソリューションを提供いたします。ディスプレイ分野(偏光板保護フィルムの品質改善、視認性・使用感改善の機能性フィルム)、IC/半導体分野(半導体並びにフラットパネルディスプレイ製造用フォトレジスト材料、超高純度溶剤、半導体製造用クリーナー材料)並びにセンシング分野(ウエハーレベルレンズ、有機半導体インク、導体インク、プリンテッド・エレクトロニクス用機能性溶剤)をターゲットにした研究開発を進めております。さらにスマートSBUが有する技術と事業の融合を図ったテーマへの取り組み(先端半導体後工程材料、抗ウイルス素材、非ディスプレイ向け機能フィルム)を開始いたしました。

(3) セイフティ事業
当事業に係る研究開発費は5,080百万円であります。セイフティSBUは、パイロテクニックと自動車安全領域で培ったノウハウを土台に、新たな安全安心を社会に提供いたします。モビリティBUは、自動車エアバッグ用新規ガス発生剤や新規インフレータの研究開発を行っております。インダストリーBUは、自動車用電流遮断器など産業用アクチュエーター(エネルギーを動きに変える装置)の研究開発を行っております。また医療向けの新規投与デバイスはパイロテクニックを基盤技術としており実用化を強力に推進すべく、2021年1月、事業創出本部から移管し量産化を見据えた開発を強化・加速しております。

(4) マテリアル事業
当事業に係る研究開発費は1,606百万円であります。マテリアルSBUは、ダイセルの原点である素材事業で培った技術で地球規模のニーズに多様なソリューションを提供いたします。アセチルBUでは、アセテート・トウなど、セルロース誘導体の品質、生産性の向上に取り組んできたことにより事業優位性の維持に寄与しています。海洋での生分解速度を従来の2倍に向上させた酢酸セルロースを開発しており、量産化・石油系プラスチック代替を目指した用途開発を加速しております。ケミカルBUでは、新規エポキシ樹脂の継続的開発とテクニカルサービスの充実により、脂環式エポキシ樹脂の世界トップシェアを維持しております。

(5) エンジニアリングプラスチック事業
当事業に係る研究開発費は3,505百万円であります。
【ポリプラスチックス㈱】
世界に認められるエンジニアリングプラスチックNo.1のソリューションプロバイダーに向け、Post 5G/6Gの最先端通信、次世代自動車、メディカル分野など、エンジニアリングプラスチックの次の成長を実現する市場をターゲットに、当社の価値提供型ビジネスの更なる高度化、ダイセルグループ内技術とのシナジー創出による新技術開発を行ってまいります。またグローバル市場展開の促進に向け、5拠点の海外テクニカルソリューションセンターとネットワーク体制を形成し、新規市場開発案件の創出、ならびにコンセプト提案を進めております。
【ダイセルミライズ㈱】
樹脂・化成品・ライフ分野で社会・顧客ニーズを解決いたします。リチウムイオン電池市場を主体にカルボキシメチルセルロース事業の更なる拡大、環境対応型樹脂上市に向けたコンパウンド技術の確立と製品開発、および海外ネットワーク活用による各種製品のグローバル展開を進めております。

(6) その他事業
当事業に係る研究開発費は170百万円であります。
【ダイセン・メンブレン・システムズ㈱】
分離膜および膜装置システムの開発などを行っております。特に、水処理および医薬分野における新規分離膜の開発に注力しています。

(7) コーポレート
当社では、新規事業創出のための研究開発や基盤研究をコーポレート部門が行っております。その研究開発費4,466百万円であります。
これまで培ってきた計算科学・AI、有機合成技術、評価解析技術、加工技術を生かし、各SBUやグループ会社の中長期の研究開発テーマや社外との協創テーマに取り組むとともに、研究開発の初期ステージより工業化技術構築の視点を加え、検討を進めています。また大学・外部研究機関と共同研究体制を構築し、新規素材、新規加工技術、新規生産技術創出の検討を進めています。評価解析技術では、ミクロ・ナノ構造解析技術の強化・新技術獲得(電子顕微鏡、走査プローブ顕微鏡、X線放射光)並びにシミュレーション、計算科学、マテリアルズ・インフォマティクス技術の充足、強化を進めております。
工業化技術では、酢酸セルロース及び有機主力製品のプロセス革新による大幅なコストダウンおよび省エネルギー化のための技術の開発を進めております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00818] S100LS80)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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