有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100L2OV (EDINETへの外部リンク)
DIC株式会社 研究開発活動 (2020年12月期)
当社グループは、ブランドスローガン「Color & Comfort」の下、光学・色彩、有機分子設計、高分子設計、分散などの基盤技術の深耕とそれらの複合化により、持続的成長につながる次世代製品・新技術の開発に積極的に取り組んでいます。
事業に直結した研究開発を担う技術統括本部、従来の基盤技術の深耕と新規の基盤技術の創製を担うR&D統括本部、戦略的な新事業創出と事業部門の次世代製品群の事業化を担う新事業統括本部が当社の研究開発組織として、さらにDICグラフィックス株式会社、海外ではサンケミカルグループの研究所(米国、英国及びドイツ)、青島迪愛生精細化学有限公司(中国)、主に中国、アジア・パシフィック地域における技術開発活動の拠点となる印刷インキ技術センター、ポリマ技術センター、ファインケミカル技術センター、藻類研究センター、ソリッドコンパウンド技術センター、顔料技術センターが一体となって、グローバルに製品・技術の開発を行っています。
一方、次世代技術領域の探索・基礎研究については、産官学連携などオープンイノベーションも積極的に活用しています。
また、近年、研究開発へのAI(MI;Material Informatics)活用とAI分野のスペシャリスト育成にも積極的に取り組んでまいりましたが、2021年1月、データサイエンティストやAI活用エンジニアを組織化したデータサイエンスセンターを新設しました。AI(MI)人材のさらなる育成強化と、外部のAI(MI)専門企業との協業を推進し、研究開発の効率化を加速していきます。
当連結会計年度における研究開発費は、12,029百万円であり、このほか、当社及びDICグラフィックス株式会社における製品の改良・カスタマイズなどに関わる技術関連費用は、14,158百万円です。主な研究開発の進捗状況は以下のとおりです。
(1) パッケージング&グラフィック
パッケージ分野では、一般消費者から回収したペットボトルをケミカルリサイクルにより原料として使用する軟包装材用ドライラミネート接着剤や、バイオマスプラスチックを原料に使用し表層に梨皮のような凹凸表面を有することで和紙に近い風合いを表現できる包装用高意匠フィルムの新製品を開発しました。イージーピールシーラントフィルムも食品ロス削減に対応したコンビニ向けサラダ容器用フィルムとして市場展開を進めています。
グラビアインキでは、汎用フィルム表刷り用、収縮フィルム用、紙用の各製品群でバイオマス認定を取得し、環境調和型製品を拡充しました。抗菌・抗ウイルス関連分野では、フィルム表刷り用抗菌ニスが抗菌マスクの個包装パッケージ用途で実績化し、またパン包装用ノントルエン型表刷りインキはグレードアップとバイオマス化への設計が完了し、耐アルコール性を向上した新製品の市場展開に注力しています。UVインキでは、新NL規制(印刷インキに関する自主規制)に対応した各種シリーズを開発しました。
海外ではサンケミカルグループが、コンポスト化可能な接着剤、食品に直接触れても良いインキ、脱墨可能なインキ、バイオマス原料の高含有量製品などの市場展開を進め、また抗菌コーティング剤の開発も開始しました。
(2) カラー&ディスプレイ
カラーマテリアルでは、高画質次世代有機ELディスプレイ向けカラーフィルタ用グリーン顔料及びブルー顔料の新製品を開発しました。また、化粧品用として、特徴ある表面処理技術を活用した新規色材の開発を開始しています。海外ではサンケミカルグループが、天然由来ワックスをベースとした化粧品用顔料分散体の市場展開を進めています。
液晶材料では、8Kディスプレイ向けに高信頼性高速応答PSA(Polymer Sustained Alignment)液晶の新製品を市場に投入したほか、液晶技術を応用したスマートウィンドウ製品や液晶アンテナの開発にも注力しています。
(3) ファンクショナルプロダクツ
合成樹脂では、レジスト用の弱アルカリ現像対応型高耐熱ノボラック樹脂や、防食塗料用で乾燥性を向上させた1液型水性エポキシ樹脂などを開発しました。塗料や印刷インキの硬化や乾燥促進に用いられる金属石鹸(ドライヤー)では、コストと環境への負荷が課題であるコバルトを使用せず、コバルトドライヤーと同等以上の速乾性能を有する新製品を、また工業用テープではスマートフォン向けに薄型で易解体性と強接着性を有する新製品を開発しました。
抗菌・抗ウイルス関連分野では、床用塗料としてSIAA(抗菌製品技術協議会)基準を満たす抗ウイルスUV塗料や、内装材用途などに向けた無機系抗菌・抗ウイルス剤、抗菌性を付与したガラス繊維強化タフPPSコンパウンド、PET繊維用、熱可塑性樹脂用抗ウイルスマスターバッチなどを開発し、市場展開を進めています。
(4) その他
無機材料を基盤技術とする分野では、電子機器等の放熱用途で用いられる特殊形状のアルミナフィラーの新製品を開発し、新たな領域への展開を進めています。
また、サステナブル関連の基盤技術創製への取り組みでは、天然由来アスパラギン酸及びそれを活用した生分解性を有する高吸水性ポリマの開発において、紙おむつ用プロトタイプのサンプル活動を開始しました。再生可能資源を原料とし、生分解性を兼備するポリマの低コストプロセスを開発することにより、低炭素社会の実現とプラスチック廃棄問題の解決への貢献を目指しています。
事業に直結した研究開発を担う技術統括本部、従来の基盤技術の深耕と新規の基盤技術の創製を担うR&D統括本部、戦略的な新事業創出と事業部門の次世代製品群の事業化を担う新事業統括本部が当社の研究開発組織として、さらにDICグラフィックス株式会社、海外ではサンケミカルグループの研究所(米国、英国及びドイツ)、青島迪愛生精細化学有限公司(中国)、主に中国、アジア・パシフィック地域における技術開発活動の拠点となる印刷インキ技術センター、ポリマ技術センター、ファインケミカル技術センター、藻類研究センター、ソリッドコンパウンド技術センター、顔料技術センターが一体となって、グローバルに製品・技術の開発を行っています。
一方、次世代技術領域の探索・基礎研究については、産官学連携などオープンイノベーションも積極的に活用しています。
また、近年、研究開発へのAI(MI;Material Informatics)活用とAI分野のスペシャリスト育成にも積極的に取り組んでまいりましたが、2021年1月、データサイエンティストやAI活用エンジニアを組織化したデータサイエンスセンターを新設しました。AI(MI)人材のさらなる育成強化と、外部のAI(MI)専門企業との協業を推進し、研究開発の効率化を加速していきます。
当連結会計年度における研究開発費は、12,029百万円であり、このほか、当社及びDICグラフィックス株式会社における製品の改良・カスタマイズなどに関わる技術関連費用は、14,158百万円です。主な研究開発の進捗状況は以下のとおりです。
(1) パッケージング&グラフィック
パッケージ分野では、一般消費者から回収したペットボトルをケミカルリサイクルにより原料として使用する軟包装材用ドライラミネート接着剤や、バイオマスプラスチックを原料に使用し表層に梨皮のような凹凸表面を有することで和紙に近い風合いを表現できる包装用高意匠フィルムの新製品を開発しました。イージーピールシーラントフィルムも食品ロス削減に対応したコンビニ向けサラダ容器用フィルムとして市場展開を進めています。
グラビアインキでは、汎用フィルム表刷り用、収縮フィルム用、紙用の各製品群でバイオマス認定を取得し、環境調和型製品を拡充しました。抗菌・抗ウイルス関連分野では、フィルム表刷り用抗菌ニスが抗菌マスクの個包装パッケージ用途で実績化し、またパン包装用ノントルエン型表刷りインキはグレードアップとバイオマス化への設計が完了し、耐アルコール性を向上した新製品の市場展開に注力しています。UVインキでは、新NL規制(印刷インキに関する自主規制)に対応した各種シリーズを開発しました。
海外ではサンケミカルグループが、コンポスト化可能な接着剤、食品に直接触れても良いインキ、脱墨可能なインキ、バイオマス原料の高含有量製品などの市場展開を進め、また抗菌コーティング剤の開発も開始しました。
(2) カラー&ディスプレイ
カラーマテリアルでは、高画質次世代有機ELディスプレイ向けカラーフィルタ用グリーン顔料及びブルー顔料の新製品を開発しました。また、化粧品用として、特徴ある表面処理技術を活用した新規色材の開発を開始しています。海外ではサンケミカルグループが、天然由来ワックスをベースとした化粧品用顔料分散体の市場展開を進めています。
液晶材料では、8Kディスプレイ向けに高信頼性高速応答PSA(Polymer Sustained Alignment)液晶の新製品を市場に投入したほか、液晶技術を応用したスマートウィンドウ製品や液晶アンテナの開発にも注力しています。
(3) ファンクショナルプロダクツ
合成樹脂では、レジスト用の弱アルカリ現像対応型高耐熱ノボラック樹脂や、防食塗料用で乾燥性を向上させた1液型水性エポキシ樹脂などを開発しました。塗料や印刷インキの硬化や乾燥促進に用いられる金属石鹸(ドライヤー)では、コストと環境への負荷が課題であるコバルトを使用せず、コバルトドライヤーと同等以上の速乾性能を有する新製品を、また工業用テープではスマートフォン向けに薄型で易解体性と強接着性を有する新製品を開発しました。
抗菌・抗ウイルス関連分野では、床用塗料としてSIAA(抗菌製品技術協議会)基準を満たす抗ウイルスUV塗料や、内装材用途などに向けた無機系抗菌・抗ウイルス剤、抗菌性を付与したガラス繊維強化タフPPSコンパウンド、PET繊維用、熱可塑性樹脂用抗ウイルスマスターバッチなどを開発し、市場展開を進めています。
(4) その他
無機材料を基盤技術とする分野では、電子機器等の放熱用途で用いられる特殊形状のアルミナフィラーの新製品を開発し、新たな領域への展開を進めています。
また、サステナブル関連の基盤技術創製への取り組みでは、天然由来アスパラギン酸及びそれを活用した生分解性を有する高吸水性ポリマの開発において、紙おむつ用プロトタイプのサンプル活動を開始しました。再生可能資源を原料とし、生分解性を兼備するポリマの低コストプロセスを開発することにより、低炭素社会の実現とプラスチック廃棄問題の解決への貢献を目指しています。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00901] S100L2OV)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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